「A hot potato」という英語表現を聞いたことがありますか?文字通りには「熱いじゃがいも」という意味ですが、英語ではこの表現が比喩的に使われることがあります。
この記事では、「A hot potato」の本当の意味や使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。中学英語レベルの例文も交えながら、この表現をマスターしましょう。
「A hot potato」の基本的な意味

「A hot potato」は単なる熱いじゃがいもを指すだけではありません。英語では「扱いにくい問題」や「厄介な問題」を意味する表現として使われています。
熱々のじゃがいもを手に持つと、熱くて長く持っていられないため、すぐに手放したくなりますよね。それと同じように、「A hot potato」は誰も長く扱いたくない、できれば他の人に任せたいような厄介な問題や話題を表しています。
「A hot potato」が使われる状況
この表現は特に、議論を引き起こしやすい社会問題や政治問題、さまざまな意見が対立するような話題について話すときによく使われます。
例えば環境問題や税金問題など、多くの人が異なる意見を持っているテーマが「hot potato」と表現されることが多いです。
「A hot potato」の語源と由来
この表現の語源は、18世紀の「drop like a hot potato(熱いじゃがいものように落とす)」という言葉に由来しています。
実際に焼きたてのじゃがいもは非常に熱く、手に持つとすぐに落としてしまいます。この行動から、「素早く関係を断つ」「すぐに手放す」という意味で使われるようになりました。そして次第に、「誰も長く扱いたくない問題」という意味に発展していったのです。
なぜじゃがいもなのか
じゃがいもが選ばれた理由は、欧米では伝統的にじゃがいもを暖炉や炭火で焼いて食べる文化があったからです。焼きたてのじゃがいもは中が熱々で、手で持つとやけどをする危険があります。
その日常的な経験から、この表現が生まれたと考えられています。
「A hot potato」の正しい使い方
「A hot potato」は通常、「be a hot potato」(厄介な問題である)という形で使われることが多いです。
また「political hot potato」(政治的に扱いにくい問題)のように、形容詞をつけて使うこともできます。
基本的な使い方のパターン
例文
- This issue is a hot potato.(この問題は扱いにくい問題です)
- The topic became a hot potato.(その話題は厄介な問題になりました)
- Climate change is a political hot potato.(気候変動は政治的に扱いにくい問題です)
「A hot potato」を使った例文
ここでは、中学生でも理解できるレベルの例文をいくつか紹介します。
日常会話での例文
例文
- The new school rule is a hot potato. Many students and parents are talking about it.(新しい学校の規則は厄介な問題です。多くの生徒や保護者がそれについて話しています)
- Homework during summer vacation is a hot potato in our class.(夏休みの宿題はクラスでの厄介な問題です)
- The decision about our school trip is a hot potato for our teacher.(修学旅行についての決定は先生にとって扱いにくい問題です)
社会問題に関する例文
例文
- The price of food is a hot potato in our town.(食品の価格は私たちの町での厄介な問題です)
- Plastic waste is becoming a hot potato around the world.(プラスチックごみは世界中で厄介な問題になっています)
- The new tax is a political hot potato.(新しい税金は政治的に扱いにくい問題です)
「A hot potato」の関連表現
「A hot potato」に関連する表現もいくつかあります。特に「drop someone/something like a hot potato」(誰か/何かとの関係をすぐに断つ)という表現は覚えておくと便利です。
「Drop like a hot potato」の使い方
この表現は「すぐに関係を切る」「急いで手放す」という意味で使われます。
例文
- When Tom found out the truth, he dropped his friend like a hot potato.(トムは真実を知ると、友達との関係をすぐに切りました)
- She dropped the project like a hot potato when she heard about the problems.(彼女は問題について聞いたとき、そのプロジェクトをすぐに手放しました)
その他の関連イディオム
- Walk on eggshells(とても慎重に行動する)
- Open a can of worms(複雑な問題を引き起こす)
- Stir the pot(問題を引き起こす)
「A hot potato」に関するよくある質問
- 「A hot potato」は日本語で何と言いますか?
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日本語では「厄介な問題」「取り扱いが難しい問題」「やっかいごと」などと訳されることが多いです。日本語の「たらい回し」という表現も、問題を次々と他の人に押し付けるという意味で、「hot potato」の用法に近いことがあります。
- 「A hot potato」は日常会話でよく使われますか?
-
はい、「A hot potato」は英語のネイティブスピーカーの日常会話でも使われる表現です。特にニュースや政治的な話題について話すときによく使われます。
- 「A hot potato」と「a tough issue」の違いは何ですか?
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「A hot potato」は特に議論を引き起こしやすく、誰も長く扱いたくないような問題を指します。一方、「a tough issue」(難しい問題)はただ単に解決が難しい問題を指し、必ずしも議論を引き起こすとは限りません。
- 「Political hot potato」とは何ですか?
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「Political hot potato」は特に政治的に扱いが難しく、異なる意見や対立を引き起こしやすい政治問題を指します。例えば、税金や環境政策などが「political hot potato」になることがあります。
まとめ

この記事では「A hot potato」について詳しく解説しました。重要なポイントをまとめると以下のようになります。
- 「A hot potato」は「扱いにくい問題」や「厄介な問題」を意味する英語のイディオムである。
- 語源は熱いじゃがいもを長く持っていられないという体験から来ている。
- 主に議論を引き起こしやすい社会問題や政治問題について使われる。
- 「This issue is a hot potato」のような形で使われることが多い。
- 関連表現として「drop someone like a hot potato」(すぐに関係を切る)がある。
- 日常会話でも使われる一般的な表現である。
これでみなさんも「A hot potato」の意味と使い方をマスターしたはずです。英会話の中でぜひ活用してみてください。