「a little too」は英会話で頻繁に使われる表現でありながら、日本人学習者にとって少しニュアンスがつかみにくい表現の一つです。この表現を使いこなせると、より自然な英語で自分の意見や感想を伝えることができるようになります。
この記事では、英語初学者の方でも理解しやすいように「a little too」の意味と使い方を詳しく解説します。日常会話ですぐに使える例文も多数紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「a little too」の基本的な意味

「a little too」は、直訳すると「少し~過ぎる」という意味になります。何かが期待や基準を少し超えていることを示す表現です。日本語で言うと「ちょっと~すぎる」「少々~過ぎる」といったニュアンスに近いでしょう。
この表現は、何かに対して否定的な意見を持っていても、それを直接的に言うのではなく、やわらかく伝えたいときに非常に役立ちます。例えば、友達が作った料理が少し塩辛すぎたとき、「This food is terrible!(この食べ物はひどい!)」と言うのではなく、「This food is a little too salty.(この料理は少し塩辛すぎるね)」と言うことで、相手を傷つけずに自分の意見を伝えることができます。
「a little too」の構造
「a little too」は以下のような構造で使われます。
- a little too + 形容詞/副詞
- a little too + much/many + 名詞
この表現を使うことで、何かが適度な量や程度を少し超えていることを表現できます。
「a little too」を使った基本的な例文
「a little too」を使った例文をいくつか見てみましょう。すべて中学英語レベルで理解できる簡単なものです。
例文
- This bag is a little too heavy for me.(このバッグは私には少し重すぎます)
- The music is a little too loud.(音楽が少しうるさすぎます)
- My brother’s room is a little too messy.(兄の部屋は少し散らかりすぎています)
- This sweater is a little too big for me.(このセーターは私には少し大きすぎます)
- The water is a little too hot to drink now.(今この水は少し熱すぎて飲めません)
これらの例文では、「a little too」を使うことで、「完全にダメというわけではないが、理想的な状態からは少しずれている」というニュアンスを表現しています。
「a little too」と似た表現の違い
英語には「a little too」と似た表現がいくつかあります。それぞれの違いを理解することで、より正確に自分の気持ちを伝えることができるようになります。
「too」と「a little too」の違い
「too」だけを使った場合と「a little too」を使った場合では、ニュアンスが異なります。
- too:完全に許容範囲を超えている、明らかに過度である
- a little too:少し許容範囲を超えている、わずかに過度である
例文
- This coffee is too hot.(このコーヒーは熱すぎる)- 飲めないほど熱い
- This coffee is a little too hot.(このコーヒーは少し熱すぎる)- 飲めるが少し冷ましたほうがいい
「a bit too」と「a little too」の違い
「a bit too」と「a little too」はほぼ同じ意味で使われ、互換性があります。どちらも「少し~過ぎる」という意味ですが、「a bit」はより口語的で、カジュアルな会話でよく使われます。
例文
- The movie was a bit too long.(映画は少し長すぎた)
- The movie was a little too long.(映画は少し長すぎた)
「somewhat excessive」と「a little too」の違い
「somewhat excessive」(やや過剰な)も「a little too」と似た意味を持ちますが、やや形式的な表現です。公式な場面やビジネスの場でより適しています。
例文
- The price is a little too high.(価格が少し高すぎる)- 日常会話で使う
- The price is somewhat excessive.(価格がやや過剰である)- ビジネスレポートなどで使う
日常会話での「a little too」の活用法
「a little too」は日常会話の中でさまざまなシチュエーションで活用できます。以下に、具体的な場面ごとの使い方を紹介します。
食事についての感想を伝える時
食事の味や量について意見を述べる時に「a little too」を使うと、批判ではなく単なる好みの問題として伝えることができます。
例文
- This curry is a little too spicy for me.(このカレーは私には少し辛すぎます)
- The soup has a little too much salt.(このスープは少し塩が多すぎます)
- I think this pizza is a little too cheesy.(このピザはチーズが少し多すぎると思います)
人の性格や特徴について話す時
誰かの性格や特徴について話す時に「a little too」を使うと、直接的な批判を避けつつ、自分の印象を伝えることができます。
例文
- He is a little too shy at parties.(彼はパーティーで少し内気すぎます)
- My teacher speaks a little too fast sometimes.(先生は時々少し速く話しすぎることがあります)
- She is a little too serious about small things.(彼女は小さなことに少し真剣すぎます)
気候や環境について述べる時
天気や環境条件について話す時にも「a little too」は便利です。
例文
- It’s a little too cold to go swimming today.(今日は泳ぎに行くには少し寒すぎます)
- The classroom is a little too noisy to concentrate.(教室は集中するには少しうるさすぎます)
- This summer is a little too hot and humid.(この夏は少し暑くて湿気が多すぎます)
「a little too」を含む便利なフレーズ
「a little too」を含む便利なフレーズをいくつか覚えておくと、日常会話がより豊かになります。
「a little too much」の使い方
「a little too much」は「少し多すぎる」という意味で、量や程度が過剰である場合に使います。
例文
- I ate a little too much at the party.(パーティーで少し食べ過ぎました)
- He drinks a little too much coffee every day.(彼は毎日少しコーヒーを飲みすぎています)
- I spent a little too much money on this game.(このゲームに少しお金を使いすぎました)
「go a little too far」の使い方
「go a little too far」は「少し行き過ぎる」という意味で、行動や発言が適切な範囲を超えた場合に使います。
例文
- I think your joke went a little too far.(あなたの冗談は少し行き過ぎたと思います)
- The teacher went a little too far with his criticism.(先生の批判は少し行き過ぎでした)
- Don’t go a little too far when you play with small children.(小さな子供と遊ぶときは度を超えないでください)
「have a little too much to drink」の使い方
「have a little too much to drink」は「少し飲み過ぎる」という意味で、アルコールの摂取量について述べる際によく使われます。
例文
- He had a little too much to drink at the wedding.(彼は結婚式で少し飲み過ぎました)
- I’m sorry, I had a little too much to drink last night.(すみません、昨夜少し飲み過ぎました)
- She looks like she had a little too much to drink.(彼女は少し飲み過ぎたようです)
「a little too」を使った応用例文
ここでは、より実践的な状況で「a little too」を使った例文を紹介します。日常生活のさまざまな場面で応用できるように参考にしてください。
学校生活での使用例
例文
- This homework is a little too difficult for me.(この宿題は私には少し難しすぎます)
- The school bus comes a little too early in the morning.(スクールバスは朝少し早すぎます)
- Our classroom is a little too small for 30 students.(私たちの教室は30人の生徒には少し小さすぎます)
- The test was a little too long to finish in time.(テストは時間内に終わらせるには少し長すぎました)
- The teacher speaks a little too quietly sometimes.(先生は時々少し静かに話しすぎることがあります)
日常生活での使用例
例文
- This chair is a little too low for the desk.(この椅子はデスクに対して少し低すぎます)
- My new shoes are a little too tight.(新しい靴は少しきつすぎます)
- The TV volume is a little too high.(テレビの音量が少し大きすぎます)
- This schedule is a little too busy for me.(このスケジュールは私には少し忙しすぎます)
- The room is a little too dark to read a book.(この部屋は本を読むには少し暗すぎます)
旅行や外出先での使用例
例文
- The hotel room was a little too expensive.(ホテルの部屋は少し高すぎました)
- The museum was a little too crowded on Sunday.(博物館は日曜日に少し混雑しすぎていました)
- The hiking trail was a little too long for beginners.(ハイキングコースは初心者には少し長すぎました)
- The train was a little too full to get a seat.(電車は座席を確保するには少し混んでいすぎました)
- The restaurant was a little too noisy for a quiet conversation.(レストランは静かな会話をするには少しうるさすぎました)
「a little too」を使う時の注意点
「a little too」を効果的に使うためには、いくつかの注意点があります。ここでは、使用時に気をつけるべきポイントを解説します。
否定文での使い方
「a little too」は否定文ではあまり使われません。否定文で使いたい場合は、別の表現を使う方が自然です。
不自然な例
- The water is not a little too hot.(この水は少し熱すぎるわけではない)
自然な表現
- The water is just right.(この水はちょうどいい)
- The water is not too hot.(この水は熱すぎない)
疑問文での使い方
疑問文では「a little too」を使うことができます。特に相手の意見を聞きたい時に効果的です。
例文
- Isn’t this dress a little too formal for the party?(このドレスはそのパーティーには少しフォーマルすぎませんか?)
- Do you think this coffee is a little too bitter?(このコーヒーは少し苦すぎると思いますか?)
- Is the air conditioning a little too cold for you?(エアコンはあなたには少し寒すぎますか?)
丁寧な表現としての使い方
「a little too」は批判や不満を和らげるための表現として非常に役立ちます。直接的な批判を避け、より丁寧に意見を述べたい場合に使いましょう。
例文
- I think your report is a little too short.(あなたのレポートは少し短すぎると思います)
- 「Your report is too short.」よりも柔らかい表現
- The presentation was a little too technical for the audience.(プレゼンテーションは観客には少し専門的すぎました)
- 「The presentation was too technical.」よりも批判色が薄い
- This explanation is a little too complicated for beginners.(この説明は初心者には少し複雑すぎます)
- 「This explanation is too complicated.」よりも遠慮がある表現
「a little too」と他の類似表現の比較
英語には「程度が過剰である」ことを表す表現がいくつかあります。それぞれのニュアンスの違いを理解して、状況に応じて適切な表現を選べるようにしましょう。
「a little too」vs「slightly too」
「slightly too」も「a little too」と同様に「少し~過ぎる」という意味ですが、より形式的な表現です。公的な場面や文書でよく使われます。
例文
- The room temperature is a little too warm.(部屋の温度は少し暖かすぎます)- カジュアルな表現
- The room temperature is slightly too warm.(部屋の温度は若干暖かすぎます)- やや形式的
「a little too」vs「somewhat too」
「somewhat too」は「いくぶん~過ぎる」という意味で、「a little too」よりも曖昧さがあり、程度がはっきりしない場合に使います。
例文
- The dress is a little too big.(そのドレスは少し大きすぎます)- 程度がある程度明確
- The dress is somewhat too big.(そのドレスはいくぶん大きすぎます)- 程度が曖昧
「a little too」vs「far too」
「far too」は「はるかに~過ぎる」という意味で、程度が極端に過剰である場合に使います。「a little too」よりもずっと強い表現です。
例文
- The price is a little too high.(価格は少し高すぎます)- 許容範囲をわずかに超えている
- The price is far too high.(価格ははるかに高すぎます)- 全く受け入れられないほど高い
「a little too」を使った会話例
ここでは、「a little too」を使った実際の会話例を紹介します。日常的なシチュエーションでどのように使われるか参考にしてください。
レストランでの会話
例文
- A: How is your steak?(ステーキはどうですか?)
- B: It’s good, but it’s a little too rare for me.(美味しいですが、私には少し生焼けすぎです)
- A: Would you like me to ask the chef to cook it more?(シェフにもう少し焼いてもらうように頼みましょうか?)
- B: Yes, please. That would be great.(はい、お願いします。それは素晴らしいです)
買い物での会話
例文
- A: What do you think of this shirt?(このシャツについてどう思いますか?)
- B: I like the color, but it’s a little too big for you.(色は好きですが、あなたには少し大きすぎます)
- A: Do they have a smaller size?(もっと小さいサイズはありますか?)
- B: Let’s ask the shop assistant.(店員さんに聞いてみましょう)
映画についての会話
例文
- A: Did you enjoy the movie?(映画は楽しめましたか?)
- B: Yes, but it was a little too long. I got tired near the end.(はい、でも少し長すぎました。終わり頃には疲れてしまいました)
- A: I agree. It could have been shorter.(同感です。もっと短くできたでしょうね)
- B: The story was good though.(でもストーリーは良かったです)
「a little too」に関するよくある質問
ここでは、「a little too」に関してよくある質問と回答をまとめました。
- 「a little too」と「too」はどう違いますか?
-
「a little too」は「少し~過ぎる」という意味で、程度が許容範囲をわずかに超えていることを示します。一方、「too」だけでは「~過ぎる」という意味で、より程度が強く、明らかに許容範囲を超えていることを示します。「a little too」のほうが柔らかい表現です。
- This soup is a little too salty.(このスープは少し塩辛すぎます)- 食べられるが、理想的ではない
- This soup is too salty.(このスープは塩辛すぎます)- 食べるのが難しいほど塩辛い
- 「a little too」と「a bit too」はどちらを使うべきですか?
-
「a little too」と「a bit too」はほぼ同じ意味で、互換性があります。どちらを使うかは個人の好みや話している相手との関係性によります。「a bit too」のほうがやや口語的で、友達との会話などカジュアルな場面で使われることが多いです。一方、「a little too」はやや丁寧な印象があり、やや改まった場面でも使えます。
- 「a little too」は肯定的な文脈でも使えますか?
-
「a little too」は基本的に何かが理想的な状態から外れていることを示すため、通常は中立的または否定的なニュアンスで使われます。しかし、文脈によっては肯定的な意味で使われることもあります。
- The cake was a little too good to resist.(そのケーキはおいしすぎて抵抗できませんでした)- 肯定的な文脈
ただし、このような使い方はやや慣用的で、本来の「過剰である」という意味から少しずれています。
- 「a little too」はフォーマルな場面でも使えますか?
-
「a little too」はカジュアルからセミフォーマルな場面まで幅広く使えます。完全に公式な文書や非常にフォーマルな場面では、「slightly too」や「somewhat excessive」などの表現のほうが適している場合があります。
- カジュアル:This movie is a little too scary for kids.(この映画は子供には少し怖すぎます)
- フォーマル:The proposed budget is slightly excessive for our current needs.(提案された予算は現在のニーズにはやや過剰です)
- 「a little too」の後には必ず形容詞が来ますか?
-
「a little too」の後には通常、形容詞や副詞が来ますが、「a little too much/many」のように「much」や「many」と組み合わせて使うこともできます。
- 形容詞:The coffee is a little too hot.(コーヒーは少し熱すぎます)
- 副詞:He speaks a little too quickly.(彼は少し速く話しすぎます)
- much/many:There are a little too many people here.(ここには少し人が多すぎます)
まとめ

「a little too」は英語の日常会話で非常に便利な表現です。この記事のポイントをまとめると、
- 「a little too」は「少し~過ぎる」という意味で、何かが理想的な状態から少しだけ外れていることを示します。
- 直接的な批判を避け、柔らかく意見を伝えたいときに役立ちます。
- 基本的な構造は「a little too + 形容詞/副詞」または「a little too much/many + 名詞」です。
- 「too」だけを使うよりも穏やかな印象を与えることができます。
- 「a bit too」「slightly too」「somewhat too」などの類似表現があり、フォーマル度や程度の違いによって使い分けることができます。
- 食事、人の性格、気候など、さまざまな場面で使うことができます。
- 「go a little too far」「have a little too much to drink」などの慣用表現も覚えておくと便利です。
- 否定文では使いにくいですが、疑問文では効果的に使えます。
- 相手への批判や不満を柔らかく伝えるための丁寧な表現として非常に有用です。
「a little too」を使いこなせるようになると、より微妙なニュアンスを表現できるようになり、英会話の幅が広がります。日常会話の中で意識的に使ってみることで、自然と身につけていくことができるでしょう。少し練習が必要かもしれませんが、この表現を習得すれば、あなたの英語表現はより豊かで自然なものになります。ぜひ積極的に使ってみてください