「A snowball’s chance in hell」は、「ほとんど不可能」や「まったく見込みがない」ことを表す英語のイディオムです。直訳すると「地獄の中での雪玉のチャンス」となりますが、その意味は「地獄は非常に熱いため、そこで雪玉が溶けずに残るチャンスはゼロに等しい」ということから、何かが起こる可能性が極めて低いことを強調するために使われます。
この記事では、このフレーズの意味や使い方、実際の例文を通して初学者の方にも分かりやすく解説していきます。
「A snowball’s chance in hell」の基本的な意味

「A snowball’s chance in hell」は、何かが起こる可能性がほとんどないことを表現するときに使われる英語の慣用句です。地獄は伝統的に非常に熱い場所として描かれるため、雪玉がそこで長く存在できるわけがないという論理に基づいています。このフレーズは、特に不可能に近い状況や、成功の見込みがほとんどない場面で使われることが多いです。
日本語では「無理な話」「絶対にあり得ない」「可能性ゼロ」などと訳されることがあります。このイディオムは、特に希望がほとんどない状況を強調したいときに効果的です。
由来と語源
このイディオムの正確な起源については諸説ありますが、19世紀後半から20世紀初頭のアメリカで使われ始めたとされています。「地獄」と「雪」というコントラストの強い要素を組み合わせることで、可能性の低さを視覚的に強調していると考えられています。
最初は「A snowball’s chance」(雪玉のチャンス)という表現だったものが、より強調するために「in hell」(地獄で)が加わったという説もあります。この組み合わせにより、「可能性がない」という意味がより鮮明に伝わるようになりました。
類似表現との比較
「A snowball’s chance in hell」と似た意味を持つ表現はいくつかあります。例えば「Mission impossible」(不可能な任務)や「When pigs fly」(豚が飛ぶとき=絶対にありえない)などがあります。しかし、「A snowball’s chance in hell」は特に強い否定を表現する場合に好んで使われます。
日本語の「門前の小僧、習わぬ経を読む」や「猿も木から落ちる」のような可能性を示す表現とは逆で、こちらは可能性がほぼゼロであることを強調している点が特徴です。
「A snowball’s chance in hell」の使い方
この表現は、何かが起こる可能性が極めて低いことを強調したいときに使います。カジュアルな会話やくだけた状況で使われることが多く、フォーマルな文書や公式の場ではあまり適さない表現です。
特に、計画や希望が非現実的であることを指摘したり、不可能に近いことを表現したりする場面で効果的です。否定的なニュアンスを含むため、相手を励ましたい場合には避けた方が良いでしょう。
日常会話での使用場面
日常会話では、特に冗談めかして可能性の低さを強調したいときに使われます。例えば、人気チケットの入手が難しい場合や、厳しい競争を勝ち抜く可能性が低いときなどです。
友人との会話や、くだけた場面で使うのが一般的で、「それはまず無理だよ」と言いたいときに効果的な表現です。ただし、相手の希望や夢を否定するような文脈では、感情を害する可能性があるので注意が必要です。
ビジネスシーンでの使用例
ビジネスの場面では、非常に厳しい商談や難しいプロジェクトの成功率について話すときに使われることがあります。ただし、あくまでもカジュアルな場面や、打ち解けた関係の同僚との会話に限られます。
フォーマルな会議やプレゼンテーションでは、代わりに「The probability is extremely low」(可能性は極めて低い)や「It’s highly unlikely」(それはほぼありえない)などの表現を使う方が適切でしょう。
注意すべきニュアンス
このフレーズはかなり強い否定を表すため、使い方によっては失礼に当たることもあります。特に、相手の希望や夢について話すときは注意が必要です。また、フォーマルな場面では避けるべき表現です。
また、過度にネガティブな印象を与える可能性があるため、ポジティブな雰囲気を保ちたい状況では別の表現を選ぶことをお勧めします。
「A snowball’s chance in hell」を使った例文
以下に、「A snowball’s chance in hell」を使った例文をいくつか紹介します。初学者の方にも理解しやすいよう、中学英語レベルの文を心がけています。
基本的な使い方の例
例文
- He has a snowball’s chance in hell of winning the race because he didn’t practice at all.(彼は全く練習していないので、レースに勝つ可能性はほとんどありません。)
- There is a snowball’s chance in hell that I will finish this homework tonight.(今夜この宿題を終わらせる可能性はほとんどありません。)
- With those bad grades, she has a snowball’s chance in hell of getting into that university.(あの悪い成績では、彼女があの大学に入れる可能性はほとんどありません。)
- Do you think we can get tickets for the concert? No, we have a snowball’s chance in hell.(コンサートのチケットを手に入れられると思う?いいえ、ほぼ不可能でしょう。)
応用した使い方の例
例文
- I know I have a snowball’s chance in hell, but I will still try my best.(ほとんど可能性がないことは分かっていますが、それでも最善を尽くします。)
- The small team had a snowball’s chance in hell against the champions, but they still won.(小さなチームはチャンピオンチーム相手にほとんど勝ち目がありませんでしたが、それでも勝ちました。)
- Even with a snowball’s chance in hell, we should not give up.(ほとんど可能性がなくても、諦めるべきではありません。)
- My brother says I have a snowball’s chance in hell of becoming a movie star.(兄は私が映画スターになる可能性はほとんどないと言います。)
「A snowball’s chance in hell」に関するよくある質問
- 「A snowball’s chance in hell」はどんな場面で使うのが適切ですか?
-
友人との会話やカジュアルな状況で、何かの可能性が極めて低いことを強調したいときに使います。ただし、フォーマルな場面や、相手を傷つける可能性がある状況では避けた方が良いでしょう。
- 「Not a snowball’s chance in hell」という言い方もありますか?
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はい、「Not a snowball’s chance in hell」という言い方もあります。これは「A snowball’s chance in hell」をさらに強調した表現で、「絶対にあり得ない」という意味になります。例えば「I’m not going to that party. Not a snowball’s chance in hell!」(あのパーティーには絶対に行かないよ。絶対ありえない!)のように使います。
- 子供にも使える表現ですか?
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この表現には「hell(地獄)」という言葉が含まれているため、特に宗教的な背景がある家庭や学校環境では不適切と見なされることがあります。子供がいる場面では、「It’s very unlikely」(とても可能性が低い)などの別の表現を使う方が無難です。
- 日本語で似た表現はありますか?
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日本語で似た表現としては、「絶対にあり得ない」「可能性ゼロ」「夢のまた夢」「蟹が空を飛ぶようなもの」などがあります。特に「猿でも木から落ちる」という表現は、小さな可能性を表すもので、「A snowball’s chance in hell」とは逆の意味になります。
- フォーマルな場面で同じ意味を伝えるにはどう言えばいいですか?
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フォーマルな場面では、「The probability is extremely low」(可能性は極めて低い)、「It is highly unlikely」(それはほぼありえない)、「The chances of success are minimal」(成功の見込みは最小限)などの表現を使うと良いでしょう。
まとめ

「A snowball’s chance in hell」は、何かが起こる可能性が極めて低いことを表現する英語のイディオムです。日常会話やカジュアルな状況でよく使われる表現ですが、その強い否定的なニュアンスから、使う場面には注意が必要です。この記事を通して、このイディオムの意味や使い方について理解を深めていただけたでしょうか。
以下に、この記事のポイントをまとめます。
- 「A snowball’s chance in hell」は「ほとんど不可能」「全く見込みがない」ことを表すイディオム
- 地獄で雪玉が溶けずに残る可能性がないことから、何かが起こる可能性の低さを表現している
- 19世紀後半から20世紀初頭のアメリカで使われ始めたとされる
- カジュアルな会話で使われることが多く、フォーマルな場面では不適切
- 強い否定を含むため、相手の夢や希望について話すときは注意が必要
- 「Not a snowball’s chance in hell」とさらに強調した言い方もある
- フォーマルな場面では「極めて可能性が低い」などの表現を使うべき
英語のイディオムを理解することは、自然な英会話や英語圏の文化理解につながります。「A snowball’s chance in hell」のような表現を知っておくことで、ネイティブとの会話もより豊かになるでしょう。
ぜひ適切な場面で使ってみてください。

