「able」は英語で主に形容詞として使われる単語で、「〜できる」「〜する能力がある」という意味を持ちます。また、助動詞「can」と似た意味を持ちながらも、より幅広い場面で使われる便利な表現です。
英語初学者にとって、この単語の理解と活用は英語力向上の大きな助けとなるでしょう。
「able」とは?能力や可能性を表す重要な形容詞

「able」は英語において能力や可能性を表す重要な形容詞です。この単語は「〜する能力がある」「〜できる」という意味を持ち、人や物の能力や特性を表現する際に使われます。「able」は単独で使われるだけでなく、「be able to」という形で動詞の前に置かれ、「〜することができる」という意味を表すことが多いです。
また、他の単語と組み合わせて様々な表現を作り出す柔軟性も持っています。
例えば、シンプルな用法では次のように使います。
例文
- He is able to swim across the river.(彼は川を泳いで渡ることができます。)
- She is an able teacher.(彼女は有能な教師です。)
- The child is able to count to ten.(その子は10まで数えることができます。)
このように、「able」は人の能力を表現する基本的な単語であり、英語のコミュニケーションにおいて頻繁に使われます。
「able」の概念は、何かを行う能力や可能性について話す際に不可欠な要素と言えるでしょう。
「able」の基本的な意味
「able」の中心的な意味は「能力がある」ということです。何かを行うための技術、知識、経験、または体力を持っていることを示します。
この形容詞は、人の才能や力量を評価する際によく使われます。
例文
- I am able to speak three languages.(私は3つの言語を話すことができます。)
- Are you able to help me tomorrow?(明日私を手伝うことができますか?)
- My grandmother is still able to walk without assistance.(私の祖母はまだ援助なしで歩くことができます。)
「able」の基本的な使い方と表現
「able」の最も一般的な使い方は「be able to + 動詞の原形」という形です。これは「〜することができる」という意味を表し、「can」や「could」に似た意味を持ちますが、より幅広い時制で使えるという利点があります。
未来や完了形など、「can」が使えない文法環境でも「be able to」は使用できます。
例文
- They will be able to finish the project next week.(彼らは来週プロジェクトを終えることができるでしょう。)
- I have been able to understand English better since I started watching movies without subtitles.(字幕なしで映画を見始めてから、私は英語をよりよく理解できるようになりました。)
- We were not able to attend the party yesterday.(私たちは昨日そのパーティーに出席できませんでした。)
「able」は単独でも使われ、その場合は「有能な」「優れた」という意味になります。
例文
- He is an able leader.(彼は有能なリーダーです。)
- She gave an able performance in the school play.(彼女は学芸会で見事な演技をしました。)
「be able to」構文の活用
「be able to」構文は、あらゆる時制や法で使うことができます。これにより、「can」よりも表現の幅が広がります。
例文
- 現在形:I am able to swim.(私は泳ぐことができます。)
- 過去形:She was able to solve the problem.(彼女はその問題を解くことができました。)
- 未来形:They will be able to join us tomorrow.(彼らは明日私たちに加わることができるでしょう。)
- 現在完了形:I have been able to improve my English.(私は英語を向上させることができています。)
- 過去完了形:He had been able to save enough money before the trip.(彼は旅行前に十分なお金を貯めることができていました。)
「able」の応用と様々な表現方法
「able」を使った表現はさまざまな状況で応用できます。特に、能力の程度や条件付きの能力を表現する際に便利です。
能力の度合いを表す表現
「able」は、どの程度能力があるかを表現することもできます。
例文
- She is fully able to take care of herself.(彼女は完全に自分の世話をすることができます。)
- He is barely able to walk after the accident.(彼は事故の後、かろうじて歩くことができます。)
- Are you comfortably able to reach the top shelf?(あなたは楽に一番上の棚に手が届きますか?)
条件付きの能力表現
特定の条件下での能力を表現する場合にも「able」は役立ちます。
例文
- With your help, I will be able to complete this task.(あなたの助けがあれば、私はこの課題を完了することができるでしょう。)
- If the weather improves, we should be able to go hiking.(天気が良くなれば、私たちはハイキングに行けるはずです。)
- By studying hard, you will be able to pass the exam.(一生懸命勉強することで、あなたはその試験に合格できるでしょう。)
「able」から派生する関連語彙
「able」から派生するいくつかの重要な単語があります。これらの単語を理解すると、能力や可能性に関する表現の幅が広がります。
ability(名詞)
「ability」は「able」から派生した名詞で、「能力」「才能」という意味です。
例文
- She has the ability to learn languages quickly.(彼女は言語を早く学ぶ能力があります。)
- His writing ability is impressive.(彼の文章力は印象的です。)
- Children develop different abilities at different rates.(子どもたちは異なる速度でさまざまな能力を発達させます。)
unable(形容詞)
「unable」は「able」の反対語で、「〜できない」という意味です。
例文
- I am unable to attend the meeting tomorrow.(私は明日その会議に出席できません。)
- She was unable to answer the difficult question.(彼女はその難しい質問に答えられませんでした。)
- We were unable to find his house without a map.(私たちは地図なしで彼の家を見つけることができませんでした。)
disability(名詞)
「disability」は「障害」「無能力」を意味します。
例文
- People with disabilities have rights to equal opportunities.(障害を持つ人々は平等な機会への権利を持っています。)
- The school provides support for students with learning disabilities.(その学校は学習障害のある生徒にサポートを提供しています。)
「able」関連語彙の比較表
語彙 | 品詞 | 意味 | 例文 |
---|---|---|---|
able | 形容詞 | 〜できる、有能な | He is able to swim.(彼は泳ぐことができます。) |
ability | 名詞 | 能力、才能 | She has great artistic ability.(彼女は素晴らしい芸術的才能を持っています。) |
unable | 形容詞 | 〜できない | I am unable to help you today.(私は今日あなたを助けることができません。) |
inability | 名詞 | 無能力、不能 | His inability to focus causes problems.(彼の集中できないことが問題を引き起こします。) |
disability | 名詞 | 障害、無能力 | The building has access for people with disabilities.(その建物は障害者向けのアクセスがあります。) |
enable | 動詞 | 可能にする | This key will enable you to open the door.(この鍵はあなたがドアを開けることを可能にします。) |
接尾辞としての「-able」の使い方
「-able」は多くの動詞の後ろに付けて形容詞を作る接尾辞としても使われます。
この場合、「〜できる」「〜が可能な」「〜する価値がある」という意味の形容詞になります。
一般的な「-able」形容詞
様々な動詞に「-able」を付けて形容詞を作ることができます。
例文
- readable(読める):This book is very readable for beginners.(この本は初心者にとても読みやすいです。)
- washable(洗える):These markers are washable, so don’t worry if they get on clothes.(これらのマーカーは洗えるので、服に付いても心配いりません。)
- breakable(壊れやすい):Be careful with that vase, it’s breakable.(あの花瓶に気をつけて、壊れやすいですから。)
- portable(持ち運べる):I prefer a portable computer for my work.(私は仕事のために持ち運べるコンピューターを好みます。)
「-able」接尾辞の規則と例外
多くの場合、動詞に直接「-able」を付けますが、いくつかの規則があります。
- 「e」で終わる動詞は、通常「e」を落として「-able」を付けます。
例:use → usable(使用可能な) - 「-y」で終わる動詞は、「y」を「i」に変えて「-able」を付けることが多いです。
例:rely → reliable(信頼できる) - 一部の動詞は語源がラテン語の場合、特別な形になります。
例:see → visible(見える)、reverse → reversible(可逆的な)
「able」を使った日常会話のフレーズ
「able」を使った日常会話でよく使われるフレーズを知っておくと、自然な英語表現ができるようになります。
役立つ日常表現
例文
- Will you be able to make it?(あなたは来ることができますか?)
※予定について尋ねる一般的な表現 - I’ll be able to help you out.(お手伝いできますよ。)
- Are you able to see what I’m talking about?(私が話していることが理解できますか?)
- I’m not able to deal with this right now.(私は今これに対処できません。)
- As soon as I’m able to, I’ll call you.(できるだけ早く、あなたに電話します。)
「able」を使った丁寧な表現
「able」は丁寧に能力や可能性について話すときにも使われます。
例文
- Would you be able to give me a hand?(手を貸していただけますか?)
- I was wondering if you might be able to help me with this.(これについて手伝っていただけるかなと思いまして。)
- We would be able to offer you a discount if you buy in bulk.(大量購入していただければ、割引を提供できます。)
「able」のよくある間違いと注意点
「able」の使い方で混乱しやすいポイントや、よくある間違いについて解説します。
「can」と「be able to」の違い
多くの英語学習者が「can」と「be able to」を混同します。基本的な意味は似ていますが、使える文法環境が異なります。
- 「can」は現在形と過去形(could)しかありませんが、「be able to」はすべての時制で使えます。
- 「can」は可能性や許可を表すこともありますが、「be able to」は主に能力に焦点を当てます。
- 特定の一回の出来事の成功を表す場合、過去形では「was/were able to」がより適切です。
例:Despite the storm, they were able to reach the summit.(嵐にもかかわらず、彼らは山頂に到達することができました。)
「able」の位置の間違い
「able」を使う際によくある間違いは、語順に関するものです。「be able to」の場合、必ず「able」の後に「to」が来ます。
- 誤:I am to able speak English.
- 正:I am able to speak English.(私は英語を話すことができます。)
「-able」と「-ible」の混同
接尾辞として「-able」と似た「-ible」があり、混同されることがあります。どちらも「〜できる」という意味ですが、使われる語によって異なります。
- -able:readable(読める)、dependable(頼りになる)、washable(洗える)
- -ible:visible(見える)、flexible(柔軟な)、possible(可能な)
これらは単語ごとに覚える必要があります。
誤った派生語の作成
すべての動詞に「-able」を付ければ形容詞になるわけではありません。英語には既に確立された形があります。
- 誤:*gettable
正:obtainable(入手可能な) - 誤:*sleepable
正:sleepy(眠い)または comfortable for sleeping(寝心地の良い)
「able」に関する問題
「able」は英語で「~できる」「能力がある」という意味を持つ形容詞で、文法的にも重要な役割を果たします。また、「able」は接尾辞としても使われ、動詞に付けることで「~可能な」という形容詞を作ることができます。
この問題では、「able」の意味や使い方、関連表現について理解を深めるための問題を作成しました。
- 次の文の空欄に適切な語を入れてください。
“She is _ to solve complex math problems without any help.” - 「able」を接尾辞として使用して作られた単語の例を3つ挙げてください。
- 次の文が正しいかどうか判断し、理由も説明してください。
“He was able to running a marathon last year.” - 次の単語を「able」を使って形容詞に変えてください。
a) comfort
b) rely
c) enjoy - 「able」を使った慣用句やフレーズを1つ挙げ、その意味を説明してください。
- 次の文を完成させてください。
“If you are _, please join us for the meeting tomorrow.” - 「able」の反意語は何ですか?また、それを使った例文を書いてください。
- 次の文を日本語に訳してください。
“Being able to communicate effectively is a crucial skill in today’s world.” - 「able」を使った過去形の文を作りなさい。
- 次の英文を正しい形に直してください。
“She will able to finish her homework before dinner.”
「able」に関するよくある質問
ここでは「able」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「able」と「capable」の違いは何ですか?
-
「able」と「capable」はどちらも能力を表す形容詞ですが、ニュアンスに違いがあります。「able」は基本的に何かをする能力があることを示しますが、「capable」はより高度な能力や潜在的な可能性を強調する傾向があります。また、「capable」は「capable of + 動名詞」の形でよく使われます。
- She is able to drive a car.(彼女は車を運転することができます。)
- She is capable of managing the entire department.(彼女は部門全体を管理する能力があります。)
- 「unable」と「disable」の違いは何ですか?
-
「unable」は「〜できない」という一時的または特定の状況での無能力を表します。一方、「disable」は動詞で「無効にする」「機能を停止させる」という意味があり、「disabled」は形容詞として「障害のある」という意味になります。
- I am unable to attend the meeting today.(私は今日その会議に出席できません。)
- The accident disabled him for life.(その事故は彼を一生障害者にしました。)
- 「be able to」はどの時制でも使えますか?
-
はい、「be able to」は現在形、過去形、未来形、完了形など、すべての時制で使うことができます。これは「can」と比べたときの大きな利点です。
- I am able to swim.(私は泳ぐことができます。)- 現在形
- I was able to swim.(私は泳ぐことができました。)- 過去形
- I will be able to swim.(私は泳ぐことができるようになるでしょう。)- 未来形
- I have been able to swim since I was six.(私は6歳から泳ぐことができています。)- 現在完了形
- すべての動詞に「-able」を付けて形容詞にできますか?
-
いいえ、すべての動詞に「-able」を付けて形容詞にできるわけではありません。多くの一般的な動詞では可能ですが、言語習慣として定着している単語とそうでないものがあります。また、一部の動詞は「-ible」を使います。辞書で確認するのが最も確実です。
まとめ

「able」は英語において能力や可能性を表現する重要な形容詞です。基本的な意味は「〜できる」「能力がある」ですが、様々な使い方や関連表現があります。「be able to」の形で助動詞のように機能し、「can」よりも幅広い時制で使えるという利点があります。
また、接尾辞「-able」としても多くの形容詞を作り出すことができます。本記事のポイントをまとめると、
- 「able」は主に「〜できる」「能力がある」という意味の形容詞
- 「be able to + 動詞の原形」で「〜することができる」という意味になる
- 「can」と似ているが、すべての時制で使える
- 「ability」(能力)、「unable」(できない)などの関連語彙がある
- 接尾辞「-able」は多くの動詞から「〜できる」という意味の形容詞を作る
- 「-able」と「-ible」の使い分けには注意が必要
- 日常会話では「Will you be able to…?」のような表現がよく使われる
英語の学習において、「able」とその関連表現を適切に使いこなせるようになると、能力や可能性について正確かつ柔軟に表現できるようになります。
この記事で紹介した内容を参考に、様々な状況で「able」を活用してみてください。