「ache」は英語の名詞および動詞として使われる単語で、持続的な痛みや苦痛を表します。日常会話でよく使われるこの単語は、体の不調や精神的な苦痛を表現する際に欠かせない表現です。
特に健康に関する会話では頻繁に登場するため、英語学習者にとって重要な単語と言えるでしょう。
「ache」とは?持続的な痛みを表す重要英単語

「ache」は「持続的な鈍い痛み」を表す英単語です。突然の鋭い痛みではなく、しばらく続く痛みを表現する際に使われます。例えば、頭痛(headache)や歯痛(toothache)など、体の特定の部位の痛みを表す際によく使われます。
名詞としても動詞としても使うことができ、英語の日常会話では頻繁に登場する基本的な単語です。
名詞としての「ache」
名詞としての「ache」は「持続的な痛み」や「うずく感覚」を意味します。体の特定の部位と組み合わせて使われることが多く、複合語を形成します。
主な複合語
- headache(頭痛)
- stomachache(腹痛)
- toothache(歯痛)
- backache(腰痛・背中の痛み)
- earache(耳の痛み)
- heartache(心の痛み、悲しみ)
動詞としての「ache」
動詞としての「ache」は「痛む」「うずく」「切望する」という意味で使われます。体の一部が痛む場合や、精神的に苦しい状態を表現するのに適しています。動詞の場合は「My head aches.(頭が痛い)」のように使います。
また「ache for」という形で「〜を強く望む」という意味でも使われます。
「ache」の発音と語源
「ache」の発音は「エイク」に近く、[eɪk] と表記されます。「a」の音が日本語の「エイ」に近く、最後に「ク」の音が来ます。
この単語は古英語の「acan」(痛む)に由来し、数世紀にわたって英語に存在してきました。もともとは「ac」や「ake」と綴られていましたが、現代英語では「ache」という綴りが定着しています。
発音は簡単ですが、綴りと発音の関係がわかりにくいので注意が必要です。特に「ch」が「k」の音になるのは英語の中では珍しいパターンです。
「ache」を使った基本的な例文
ここでは、「ache」を使った基本的な例文を紹介します。中学英語レベルの簡単な例文なので、初学者の方も理解しやすいでしょう。
名詞としての使用例
例文
- I have a headache. (頭が痛いです)
- She has a toothache. (彼女は歯が痛いです)
- My stomachache is getting worse. (私の腹痛はひどくなっています)
- He went to the doctor because of his backache. (彼は腰痛のため医者に行きました)
- The cold weather gave me an earache. (寒い天気で耳が痛くなりました)
動詞としての使用例
例文
- My legs ache after running. (走った後、足が痛みます)
- Her back ached from sitting too long. (長時間座っていたので彼女の背中が痛みました)
- My heart aches when I think about it. (それについて考えると心が痛みます)
- His feet were aching after the long walk. (長い散歩の後、彼の足は痛みました)
- I ache for a cup of coffee in the morning. (朝はコーヒーが飲みたくてたまりません)
日常会話での使用例
例文
- I need some medicine for my headache. (頭痛の薬が必要です)
- She couldn’t sleep because of her toothache. (彼女は歯痛のため眠れませんでした)
- My muscles ache from yesterday’s exercise. (昨日の運動で筋肉が痛いです)
- The old man complained about his backache. (その老人は腰痛について不満を言いました)
- After the sad news, her heart ached with sorrow. (悲しいニュースの後、彼女の心は悲しみで痛みました)
「ache」に関連する重要表現とフレーズ
「ache」に関連する重要な表現やフレーズを知ることで、より自然な英語表現ができるようになります。ここでは、よく使われる表現を紹介します。
一般的な表現
例文
- dull ache – 鈍い痛み
例: I feel a dull ache in my lower back. (腰に鈍い痛みを感じます) - constant ache – 絶え間ない痛み
例: She has a constant ache in her knee. (彼女は膝に絶え間ない痛みがあります) - aching muscles – 痛む筋肉
例: Hot bath is good for aching muscles. (温かい風呂は痛む筋肉に良いです) - ache all over – 体中が痛む
例: I ache all over after the marathon. (マラソンの後、体中が痛いです)
慣用表現
例文
- heartache – 心の痛み、悲しみ
例: The breakup caused him a lot of heartache. (その別れは彼に多くの心の痛みをもたらしました) - ache for something/someone – 〜を強く望む、恋しく思う
例: I ache for home when I’m away. (離れているとき、私は家が恋しいです) - pain and ache – 痛みと苦しみ
例: Exercise can cause some pain and ache at first. (運動は最初いくらかの痛みと苦しみを引き起こすことがあります)
「ache」と似た意味を持つ単語との違い
英語には痛みを表す単語がいくつかありますが、それぞれニュアンスが異なります。ここでは「ache」と似た意味を持つ単語との違いを説明します。
「pain」と「ache」の違い
「pain」は一般的な痛みを指し、鋭い痛みから鈍い痛みまで幅広く表現できます。一方、「ache」は持続的で鈍い痛みを特に指します。
例文
- I feel a sharp pain in my finger. (指に鋭い痛みを感じます)- 瞬間的、鋭い痛み
- I have an ache in my back. (背中に痛みがあります)- 持続的、鈍い痛み
「hurt」と「ache」の違い
「hurt」は動詞として「痛む」という意味で使われますが、「ache」よりも広い意味を持ちます。「hurt」は怪我や事故による痛みにも使えますが、「ache」は主に内部からくる持続的な痛みを表します。
例文
- My arm hurts because I cut it. (腕を切ったので痛いです)- 怪我による痛み
- My arm aches from carrying heavy bags. (重い袋を持っていたので腕が痛いです)- 使いすぎによる持続的な痛み
「sore」と「ache」の違い
「sore」は主に形容詞として使われ、触れると痛い状態や、使いすぎて痛む状態を表します。「ache」は名詞・動詞として使われ、内部からの痛みに焦点があります。
例文
- My throat is sore. (喉が痛いです)- 炎症などによる痛み
- I have a headache. (頭痛があります)- 内部からの持続的な痛み
以下に、これらの違いを表にまとめました。
単語 | 品詞 | 主な意味 | 痛みの種類 |
---|---|---|---|
ache | 名詞・動詞 | 持続的な鈍い痛み | 内部からの持続的な痛み |
pain | 名詞 | 一般的な痛み | 鋭い痛みから鈍い痛みまで幅広く |
hurt | 動詞・形容詞 | 痛む、傷つける | 怪我や事故による痛みも含む |
sore | 形容詞 | 触れると痛い、炎症のある | 炎症や過度の使用による痛み |
「ache」のよくある間違いと注意点
「ache」を使う際によくある間違いや注意すべき点をいくつか紹介します。これらに気をつけることで、より正確に「ache」を使いこなせるようになります。
発音の間違い
「ache」の発音は「エイク」[eɪk]ですが、綴りから「アチェ」と発音してしまう人がいます。「ch」は通常「チ」の音ですが、「ache」では「k」の音になるので注意しましょう。
正しい発音:エイク [eɪk]
間違いやすい発音:アチェ [ætʃ]
「ache」と「pain」の混同
前述したように、「ache」は持続的で鈍い痛みを表し、「pain」はより広い意味での痛みを表します。文脈に合わせて適切な方を選びましょう。
例えば、突然の鋭い痛みには、
例文
- I felt a sudden pain in my chest.(胸に突然の痛みを感じました)
持続的な鈍い痛みには、
例文
- I have a dull ache in my back.(背中に鈍い痛みがあります)
名詞の複合語の綴り
「ache」を使った複合語は一語としてつづる場合がほとんどです。
正しい:headache, stomachache, toothache, backache
間違い:head ache, stomach ache, tooth ache, back ache
ただし、特定の体の部位に関する表現では「an ache in my [body part]」のような形も使われます。
例文
- an ache in my shoulder(肩の痛み)
可算名詞としての使い方
名詞の「ache」は可算名詞なので、単数形で使う場合は冠詞(a/an)が必要です。
正しい:I have a headache.(頭痛があります)
間違い:I have headache.(冠詞がない)
動詞「ache」の活用形
動詞「ache」の活用形は以下の通りです。
- 原形:ache
- 三人称単数形:aches
- 過去形・過去分詞形:ached
- 現在分詞:aching
例文
- 現在形: My back aches.(背中が痛みます)
- 過去形: My back ached yesterday.(昨日背中が痛みました)
- 過去進行形: My back has ached for days.(背中は何日も痛んでいます)
- 現在進行形: My back is aching now.(背中が今痛んでいます)
前置詞との組み合わせ
「ache for」は「〜を強く望む」という意味になり、「ache with」は「〜で痛む」という意味になります。前置詞の使い分けに注意しましょう。
例文
- I ache for a vacation.(休暇を強く望んでいます)
- My head aches with fever.(熱で頭が痛いです)
「ache」に関する問題
ここでは「ache」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。それぞれの問題に答えた後、解答を確認してください。
- 「頭痛」を英語で表すとき、正しい単語は何ですか?
- 「痛み」という意味で、より強くて鋭い痛みを表す単語は何ですか?
- 次の文の空欄に入る最も適切な単語を答えなさい。
After running a marathon, my legs really ______. - 「切ない気持ち」や「心の痛み」を表現する英単語を一つ挙げてください。
- 「筋肉痛」は英語で何と言いますか?
- 次の文の空欄に入る最も適切な単語を答えなさい。
Bee stings can cause a sharp ______. - 「痛み」を和らげる薬のことを英語で何と言いますか?
- 「痛み」や「不快感」を表すが、「ache」よりも軽い意味合いの単語は何ですか?
- 「歯が痛い」を英語で表現するときに使う単語は何ですか?
- 「心から何かを強く望む」という意味で「ache」を使った表現を一つ挙げてください。
このように、「ache」に関する語彙や使い方、類義語・対義語をバランスよく学べる問題を作成しました。
「ache」に関するよくある質問
ここでは、「ache」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「ache」と「pain」はどう違いますか?
-
「ache」は持続的で鈍い痛みを表し、「pain」はより広い意味での痛み(鋭い痛みも含む)を表します。例えば、頭痛は「headache」と言いますが、指を切った時の痛みは「pain in my finger」と表現するのが一般的です。
- 「My tooth aches」と「I have a toothache」の違いは何ですか?
-
「My tooth aches」は「歯が痛い」という意味の文で、「ache」を動詞として使っています。一方、「I have a toothache」は「歯痛がある」という意味で、「toothache」を名詞として使っています。意味はほぼ同じですが、表現方法が異なります。
- 「ache」を使った一般的なフレーズはありますか?
-
一般的なフレーズには以下のようなものがあります。
- have a headache/stomachache/backache(頭痛・腹痛・腰痛がある)
- ache all over(体中が痛い)
- ache for something(〜を強く望む)
- heartache(心の痛み、悲しみ)
- 「ache」の複合語はどのように覚えればよいですか?
-
「ache」の複合語は体の部位+acheの形で作られることが多いです。
- head+ache=headache(頭痛)
- stomach+ache=stomachache(腹痛)
- tooth+ache=toothache(歯痛)
- back+ache=backache(腰痛)
- ear+ache=earache(耳の痛み)
体の部位を覚えると同時に、これらの複合語も覚えていくとよいでしょう。
- 「ache」を使うべき場面と「hurt」を使うべき場面の違いは?
-
「ache」は持続的な鈍い痛みがある場合に使います。例えば、長時間運動した後の筋肉痛や、長引く頭痛などです。一方、「hurt」はより一般的な「痛む」という意味で、突然の痛みや怪我による痛みなど、様々な痛みに使えます。
- My muscles ache after exercise.(運動後、筋肉が痛みます)- 持続的な痛み
- I hurt my finger when I closed the door.(ドアを閉めた時に指を痛めました)- 突発的な痛み
- 「ache」の発音のコツはありますか?
-
「ache」の発音は「エイク」[eɪk]です。「a」の部分は英語の「長いA」の音で、日本語の「エイ」に近い音です。そして「ch」は通常の「チ」ではなく「k」の音になることに注意してください。「headache」「stomachache」などの複合語も同様の発音パターンになります。
- 「心が痛む」を英語で表現するには?
-
「心が痛む」という表現は、状況によって以下のように表現できます。
- My heart aches.(心が痛みます)
- I have a heartache.(心の痛みがあります)
- I’m heartbroken.(心が痛んでいます、心が折れています)
- It pains me to…(〜することは私にとって痛みです)
- 「ache」の語源は何ですか?
-
「ache」は古英語の「acan」(痛む)に由来しています。中世英語では「aken」として使われ、発音の変化とともに現代の「ache」という綴りになりました。興味深いことに、「ch」が「k」の音になるのは、古い英語の綴りの名残です。
- 「I’m aching」と「I ache」の違いは?
-
「I’m aching」は現在進行形で、現在進行中の痛みを強調します。一方、「I ache」は単純現在形で、一般的な状態や習慣的な痛みを表現します。
- I’m aching all over right now.(今、体中が痛んでいます)- 現在の状態を強調
- I ache after running every time.(毎回走った後は痛みます)- 習慣的な状態
- 「ache」を使った慣用表現はありますか?
-
「ache」を使った慣用表現にはいくつかあります。
- make one’s heart ache(心を痛ませる)
- ache for something/someone(〜を強く望む、恋しく思う)
- an old ache(古い痛み、長年の悩み)
- a familiar ache(なじみのある痛み)
まとめ

この記事では、英語の基本的かつ重要な単語「ache」について詳しく解説しました。「ache」は持続的な痛みを表す単語で、日常会話や体調を伝える場面で頻繁に使われます。名詞としても動詞としても使え、様々な体の部位と組み合わせて複合語を作ることができる便利な単語です。
英語学習において「ache」を理解することは、健康や体調に関する会話をする上で非常に役立ちます。この記事のポイントをまとめると、
- 「ache」は名詞・動詞両方で使われる単語で、持続的な鈍い痛みを表す
- 名詞としては「headache」「stomachache」などの複合語がよく使われる
- 動詞としては「My head aches.」のように使う
- 「ache」の発音は「エイク」[eɪk]で、「ch」が「k」の音になる点に注意
- 「pain」「hurt」「sore」など、似た意味を持つ単語との違いを理解する
- 名詞の「ache」は可算名詞なので、単数形では冠詞(a/an)が必要
- 「ache for」で「〜を強く望む」という意味になる
- 様々な体の部位と組み合わせて複合語を作ることができる
これらの知識を活かして、健康や体調に関する表現を豊かにしていきましょう。「ache」は英語の基本的な単語ですが、適切に使いこなせると、自分の状態をより正確に伝えることができるようになります。
痛みの種類や状況に応じて、「ache」「pain」「hurt」「sore」などを使い分けることで、より洗練された英語表現が可能になります。