「All ears」は、英語の日常会話でよく使われるイディオム表現です。この表現を知っていると、ネイティブスピーカーとの会話がより自然になります。
この記事では、「All ears」の意味や使い方を、英語初学者にも分かりやすく解説します。中学英語レベルの例文も交えながら、実際の使用シーンをイメージしやすくしていきましょう。
「All ears」の基本的な意味

「All ears」は直訳すると「すべて耳」となりますが、実際には「とても注意深く聞いている」「熱心に耳を傾けている」という意味で使われます。相手の話に非常に興味を持って、集中して聞いている状態を表します。日本語では「耳を澄ます」「聞く耳を持つ」といった表現に近いニュアンスです。
この表現は通常、「be + all ears」の形で使われることが多く、「I’m all ears」(私は熱心に聞いています)や「She’s all ears」(彼女は熱心に聞いています)のように使います。
「All ears」が生まれた背景
この表現は、人が何かに集中して聞く時、全身が「耳」になったかのように注意を払うことから生まれました。
自分の全注意を相手の話に向けている状態を表現するピッタリの言葉です。
「All ears」の一般的な使い方
「All ears」は日常会話の中でよく使われる表現です。
特に相手に「あなたの話に興味があります」「どうぞ話してください」というメッセージを伝えたい時に便利です。
「be all ears」の基本文型
最も一般的な使い方は「be all ears」という形で、主語と be動詞(am, is, are, was, wereなど)と組み合わせて使います。
例文
- I am all ears. Now tell me your story.
私は熱心に聞いています。さあ、あなたの話を聞かせてください。 - He is all ears when his favorite teacher speaks.
彼はお気に入りの先生が話すとき、熱心に耳を傾けます。 - We are all ears. Please explain your idea.
私たちは真剣に聞いています。あなたのアイデアを説明してください。
会話の中での使い方
「All ears」は特に、相手が何か重要なことや興味深い話をしようとしているときに使われます。
例文
- A: I have something important to tell you.(大事なことを話したいんだ。)
- B: I’m all ears. What is it?(しっかり聞くよ。何?)
例文
- A: Do you want to hear about my trip?(私の旅行について聞きたい?)
- B: Yes, I’m all ears!(ええ、ぜひ聞かせて!)
「All ears」を使った実践的な例文
ここでは、日常生活でよく使われるシーンでの例文を紹介します。これらの例文はすべて中学英語レベルで、簡単に覚えて使うことができます。
学校での会話
例文
- 先生: I will explain how to solve this math problem.(この数学の問題の解き方を説明します。)
- 生徒たち: We are all ears, teacher.(先生、しっかり聞いています。)
例文
- My friend said he had a secret. I was all ears.
(友達が秘密があると言ったので、私は熱心に聞き入りました。)
家庭での会話
例文
- ママ: I need to talk to you about your homework.(宿題について話す必要があるわ。)
- 息子: I’m all ears, mom.(ママ、しっかり聞くよ。)
例文
- When my sister talks about her day at school, my father is always all ears.
(姉が学校での一日について話すとき、父はいつも熱心に耳を傾けています。)
友達との会話
例文
- A: I met a famous person yesterday!(昨日、有名人に会ったんだ!)
- B: Really? I’m all ears! Tell me everything!(本当に?詳しく聞かせて!)
例文
- When Tom has a problem, his friends are all ears.
(トムが問題を抱えているとき、彼の友達は熱心に話を聞きます。)
「All ears」と似た表現
英語には「熱心に聞く」ことを表す他の表現もあります。ここでは「All ears」と似た意味を持つ表現をいくつか紹介します。
他の「聞く」に関する表現
「Listen carefully」(注意深く聞く)は最も基本的な表現です。「Pay attention」(注意を払う)や「Hang on every word」(一言一句聞き逃さない)なども似た意味で使われます。
例文
- I listened carefully to his story.
私は彼の話に注意深く耳を傾けました。 - Please pay attention to what I say.
私の言うことに注意を払ってください。
「All ears」を使う際のポイント
「All ears」は主に口語表現で、友達との会話やカジュアルな状況で使われることが多いです。しかし、ビジネスの場面でも使うことができます。
フォーマルとカジュアルの違い
とても友好的な表現なので、初対面の人や目上の人に使っても失礼にはなりません。
ただし、非常にフォーマルな文書や場面では、「I am listening attentively」(注意深く聞いています)などの表現を使うほうが適切な場合もあります。
使いどころ
この表現は特に、相手が何か重要なことを話そうとしているときや、あなたが相手の話に興味があることを強調したいときに使うと効果的です。
「All ears」に関するよくある質問
ここでは、「All ears」に関してよく寄せられる質問にお答えします。
- 「All ears」は否定文で使えますか?
-
「All ears」は通常、肯定文で使われます。「I’m not all ears」のような否定形はあまり使われません。誰かの話に集中していないことを表現したい場合は、「I’m not really listening」(あまり聞いていません)などの表現を使います。
- 「All ears」は過去形でも使えますか?
-
はい、「was/were all ears」の形で過去形でも使えます。
- When the teacher started talking about the test, all students were all ears.
(先生がテストについて話し始めたとき、全ての生徒が熱心に耳を傾けました。)
- When the teacher started talking about the test, all students were all ears.
- 「All ears」は文字どおりの意味で使うことはありますか?
-
いいえ、「All ears」はイディオム(慣用句)として使われ、文字どおり「すべてが耳である」という意味ではありません。常に「熱心に聞いている」という比喩的な意味で使われます。
まとめ

「All ears」は英語の日常会話でよく使われる便利な表現です。ここで学んだポイントをおさらいしましょう。
- 「All ears」は「熱心に聞いている」「注意深く耳を傾けている」という意味のイディオム。
- 通常は「be all ears」の形で使われる(I’m all ears, She’s all earsなど)。
- 相手に「あなたの話に興味があります」というメッセージを伝える時に使う。
- カジュアルな表現だが、ビジネスの場面でも使うことができる。
- 過去形(was/were all ears)での使用も可能。
- 文字どおりの意味ではなく、常に比喩的な意味で使われる。
この表現を使いこなせるようになれば、英語の会話がより自然で豊かなものになるでしょう。相手の話に興味を示す素敵な表現として、ぜひ活用してみてください。