「all over」は英語の日常会話でよく使われる表現ですが、複数の意味を持ち、状況によって使い方が変わります。
この記事では「all over」の基本的な意味から応用的な使い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。例文も豊富に紹介するので、この表現をマスターして英語力をアップさせましょう。
「all over」の基本的な意味

「all over」は主に3つの意味で使われる表現です。場所の広がりを表したり、何かが完全に終わったことを示したり、体や物の全体を指したりするのに便利です。
「all over」の意味を理解することで、英語での表現の幅が広がります。それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。
「まったく」「すっかり」の意味
「all over」は何かが完全に終わったり、すっかり終わった状態を表す時に使います。この意味では、物事の完了や終了を強調する表現として役立ちます。
例文
- The game is all over. (試合はすっかり終わりました。)
- It’s all over now. (もうすべて終わりました。)
- Our friendship is all over. (私たちの友情はすっかり終わりました。)
この使い方では、物事が完全に終わったというニュアンスが強調されます。単に「終わった」と言うよりも、「もう完全に終わった」というニュアンスが伝わります。
「そこいら中」「いたるところ」の意味
もう一つの重要な意味として、「all over」は何かが広範囲にわたって存在していることや、あちこちに広がっていることを表します。物が散らばっていたり、人があちこちにいる状況を表現するのに便利です。
例文
- There are toys all over the room. (部屋中におもちゃが散らばっています。)
- I looked all over for my key. (鍵をあちこち探しました。)
- Children were running all over the park. (子どもたちは公園中を走り回っていました。)
この使い方は特に日常会話でよく使われ、物や人が特定の場所に広く分布していることを簡潔に表現できます。
「全体に」「至る所に」の意味
「all over」には、何かが全体にわたっていることや、特定の物や場所の隅々まで及んでいることを表す意味もあります。特に体の部位や特定の物全体を指す時に使います。
例文
- I have pain all over my body. (体中が痛いです。)
- He has mud all over his shoes. (彼の靴は泥だらけです。)
- She spilled water all over the table. (彼女はテーブル全体に水をこぼしました。)
この意味では、何かが物体や場所の全体に及んでいる様子を表現しています。部分的ではなく、全体的な状態を強調する時に使います。
「all over」の使い方
「all over」は文法的には副詞としても前置詞としても使うことができます。それぞれの使い方によって、文の中での役割が変わってきます。ここでは両方の使い方について見ていきましょう。
副詞的な使い方
副詞として使う場合、「all over」は動詞を修飾して「至る所に」や「完全に」という意味を強調します。場所の広がりや動きの範囲を表現する際に便利です。
例文
- The news spread all over quickly. (そのニュースはすぐに至る所に広まりました。)
- We searched all over but couldn’t find the dog. (あちこち探したけれど、犬は見つかりませんでした。)
- The children ran all over during recess. (子どもたちは休み時間中、至る所を走り回りました。)
副詞として使う場合は、動詞の後に置かれることが多く、行動の広がりや範囲を表します。
前置詞的な使い方
前置詞として使う場合は、「all over + 場所/物」という構成で、「〜の至る所に」や「〜の全体に」という意味を表します。特定の場所や物全体に何かが及ぶことを示す際に使います。
例文
- There are books all over the table. (テーブルの上に本が散らばっています。)
- I have bruises all over my legs. (脚中にあざがあります。)
- They traveled all over Japan last year. (彼らは去年、日本中を旅行しました。)
前置詞として使うと、特定の場所や物との関係性を明確に示すことができます。「all over the world(世界中)」のような表現は、この使い方の代表的な例です。
「be all over someone」の意味と使い方
「be all over someone」という表現は、文脈によって異なる意味を持ちます。主に以下の3つの意味で使われるので、状況に応じて理解することが大切です。
こっぴどく叱る
一つ目の意味として、「be all over someone」は誰かを厳しく叱ったり、批判したりすることを表します。
例文
- My teacher was all over me for not doing my homework. (宿題をしなかったので、先生にこっぴどく叱られました。)
- His mom was all over him when he came home late. (彼が遅く帰宅したとき、お母さんは彼をひどく叱りました。)
- The coach is all over the team after they lost the game. (試合に負けた後、コーチはチームを厳しく叱りました。)
この使い方では、相手に対する厳しい態度や批判的な様子が表現されています。
いちゃつく・親密にする
二つ目の意味として、「be all over someone」は誰かといちゃいちゃしたり、身体的に親密な行為をしたりすることを表します。特に公共の場での親密な行為を描写するときに使われます。
例文
- The couple was all over each other at the party. (そのカップルはパーティーでいちゃいちゃしていました。)
- They were all over each other in the movie theater. (彼らは映画館でべたべたしていました。)
この使い方は若者の間でよく使われる表現で、公共の場での過度な親密さを表現するときに使います。
言い寄る・アプローチする
三つ目の意味として、「be all over someone」は誰かに積極的に言い寄ったり、熱心にアプローチしたりすることを表します。
例文
- He was all over her at the school dance. (彼は学校のダンスで彼女に熱心に言い寄っていました。)
- The fans were all over the famous actor when he arrived. (その有名俳優が到着すると、ファンたちは彼に群がりました。)
この使い方では、相手に対する積極的な接近や関心が表現されています。
「all over」と類似表現の違い
「all over」に似た表現はいくつかありますが、微妙なニュアンスの違いがあります。ここでは「everywhere」「completely」「around the world」との違いを見ていきましょう。
「all over」と「everywhere」の違い
「all over」と「everywhere」はどちらも「いたるところに」という意味を持ちますが、使い方に違いがあります。
「everywhere」は場所そのものに焦点を当てた表現で、あらゆる場所を指します。一方、「all over」は何かが広範囲に広がっている様子をより強調します。
例文
- I looked everywhere for my keys.(どこもかしこも鍵を探しました。)
- I looked all over for my keys.(あちこち鍵を探し回りました。)
「everywhere」は「どこでも」という場所の概念に焦点があるのに対して、「all over」は探す行為が広範囲に及んでいることを強調しています。
「all over」と「completely」の違い
「all over」と「completely」はどちらも「完全に」という意味で使えますが、「completely」はより状態の完全性を強調し、「all over」は空間的な広がりや終了の意味が強いです。
例文
- The game is all over.(試合はすっかり終わりました。)
- The game is completely finished.(試合は完全に終了しました。)
「completely」は何かの状態が100%であることを表すのに対し、「all over」は何かが終わったことに加えて、もう戻れないというニュアンスも含みます。
「all over the world」と「around the world」の違い
「all over the world」と「around the world」はどちらも「世界中」という意味を持ちますが、「all over the world」は世界の細かい地点まで含めた隅々という意味で、「around the world」はよりざっくりと世界をひとまとめに捉えた表現です。
例文
- People use this app all over the world.(人々は世界中のあらゆる場所でこのアプリを使っています。)
- They traveled around the world last year.(彼らは去年、世界一周の旅をしました。)
「all over the world」は世界の様々な地点を含む細かい範囲を示しますが、「around the world」は世界を一周するような包括的な感覚を持ちます。
「all over」を使った例文
「all over」の使い方をより深く理解するために、さまざまな状況での例文を見ていきましょう。これらは中学生レベルの英語で、日常会話でよく使われる状況を想定しています。
場所の広がりを表す例文
例文
- There are books all over my desk.(私の机の上に本が散らばっています。)
- We looked all over the school for the lost bag.(なくした鞄を学校中探しました。)
- There are beautiful flowers all over the garden.(庭には美しい花があちこちに咲いています。)
- My little brother put stickers all over the wall.(弟は壁じゅうにシールを貼りました。)
- The teacher hung pictures all over the classroom.(先生は教室中に絵を飾りました。)
物事の終了を表す例文
例文
- The movie is all over now.(映画はもう終わりました。)
- Our summer vacation is all over.(私たちの夏休みはすっかり終わりました。)
- The test is all over, so we can relax.(テストはすべて終わったので、リラックスできます。)
- When the rain is all over, let’s go to the park.(雨がすっかり止んだら、公園に行きましょう。)
- The difficult time is all over for us.(私たちにとって難しい時期はすっかり終わりました。)
体や物の全体を表す例文
例文
- I have pain all over my body after exercise.(運動後、体中が痛いです。)
- He has dirt all over his clothes.(彼の服は泥だらけです。)
- She has small freckles all over her face.(彼女の顔にはそばかすがたくさんあります。)
- The dog has spots all over its body.(その犬は体中に斑点があります。)
- There is snow all over the ground.(地面は雪で覆われています。)
「be all over someone」を使った例文
例文
- My mother was all over me for breaking the window.(窓を割ったので、母にひどく叱られました。)
- The teacher is all over students who don’t do homework.(先生は宿題をしない生徒をきびしく叱ります。)
- The young fans were all over the pop star.(若いファンたちはそのポップスターに群がっていました。)
- My little sister is all over our dog all the time.(妹はいつも犬にべたべたくっついています。)
「all over」に関するよくある質問
初学者が「all over」について持ちやすい疑問に答えていきます。これらの質問と回答を参考にして、この表現の理解を深めましょう。
- 「all over」は前置詞ですか、副詞ですか?
-
「all over」は文脈によって前置詞としても副詞としても使われます。副詞として使う場合は、「The news spread all over.(ニュースは至る所に広まった)」のように動詞を修飾します。前置詞として使う場合は、「There are toys all over the room.(部屋中におもちゃがある)」のように名詞と関連付けられます。両方の使い方を覚えておくと便利です。
- 「all over」と「over all」の違いは何ですか?
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「all over」と「over all」は全く異なる表現です。「all over」は「至る所に」「すっかり」という意味ですが、「over all」(または「overall」と一語で書かれることが多い)は「全体的に見て」「総じて」という意味になります。例えば、「Overall, I think the movie was good.(全体的に見て、その映画は良かったと思う)」というように使います。
- 「all over again」とはどういう意味ですか?
-
「all over again」は「もう一度最初から」という意味で、何かを完全にやり直すことを表します。例えば、「I had to do my homework all over again.(宿題をもう一度最初からやり直さなければなりませんでした)」のように使います。最初から完全にやり直すニュアンスが込められています。
- 「it’s all over」と「it’s over」の違いは何ですか?
-
「it’s all over」は「もうすっかり終わった」という意味で、完全に終了したことを強調します。一方、「it’s over」は単に「終わった」という意味で、終了したことを述べるだけです。「it’s all over」の方がより強調的で、もう元に戻れないようなニュアンスが含まれることが多いです。
- 「all over the place」という表現はどういう意味ですか?
-
「all over the place」は「あちこちに散らばって」という物理的な意味と、「取り留めがない」「まとまりがない」という比喩的な意味の両方で使われます。例えば、「His papers are all over the place.(彼の書類はあちこちに散らばっている)」や「His thoughts were all over the place.(彼の考えはまとまりがなかった)」のように使います。
まとめ

「all over」は英語の日常会話でよく使われる便利な表現です。この記事で学んだポイントをまとめると、
- 「all over」には主に3つの意味があります
- 「まったく」「すっかり」(何かが完全に終わったことを表す)
- 「そこいら中」「いたるところ」(広範囲にわたる存在を表す)
- 「全体に」「至る所に」(物や場所の全体を表す)
- 「all over」は副詞としても前置詞としても使えます
- 副詞:動詞を修飾し、行動の広がりを表す
- 前置詞:「all over + 場所/物」の形で、その場所や物との関係を示す
- 「be all over someone」は文脈によって
- こっぴどく叱る
- いちゃつく・親密にする
- 言い寄る・アプローチする
という3つの意味を持ちます
- 「all over」に似た表現との違い
- 「everywhere」:場所そのものに焦点
- 「completely」:状態の完全性を強調
- 「around the world」:世界をひとまとめに捉える表現
日常会話で「all over」を使いこなせるようになれば、英語表現の幅が広がり、より自然な英語が話せるようになります。ぜひ実際の会話の中で使ってみて、この表現に慣れていきましょう。
「all over」は初心者にとっては少し複雑に感じるかもしれませんが、この記事で紹介した例文や使い方を参考にして練習すれば、自然に使えるようになります。英語学習の中で少しずつ取り入れて、表現力を豊かにしていきましょう。

