「amuse」は英語の動詞で、主に「楽しませる」「面白がらせる」「興味を引く」という意味を持ちます。人に笑いや喜びを与える行為を表す単語です。
この記事では、英語初学者の方にも分かりやすく「amuse」の意味や使い方、例文などを詳しく解説していきます。
amuseとは?楽しませるという意味の動詞

「amuse」は「楽しませる」「面白がらせる」「気を紛らわせる」という意味を持つ動詞です。語源はラテン語の「amuser(熟考させる)」に由来し、もともとは「注意をそらす」という意味でしたが、現在では主に「楽しませる」という意味で使われています。
「amuse」の基本的な構造は「A amuses B(AがBを楽しませる)」というもので、楽しませる主体が主語、楽しませられる対象が目的語になります。この点は日本語と同じ構造なので理解しやすいでしょう。
例文
- His jokes amuse everyone. (彼のジョークはみんなを楽しませます。)
- The clown amused the children with funny tricks. (ピエロは面白い芸で子どもたちを楽しませました。)
- We need to amuse the guests until dinner is ready. (夕食の準備ができるまでゲストたちを楽しませなければなりません。)
「amuse」は人を笑わせたり、楽しい気持ちにさせたりする時に使う言葉です。単に「楽しむ」という意味では「enjoy」の方が適切で、「amuse」と「enjoy」を混同しないように注意しましょう。
amuseの活用形と文法的特徴
「amuse」は規則動詞なので、その活用形は基本的なルールに従います。ここでは「amuse」の様々な活用形と、それぞれの使い方について見ていきましょう。
まず、「amuse」の主な活用形は以下の通りです。
- 原形:amuse
- 三人称単数現在形:amuses
- 過去形・過去分詞形:amused
- 現在分詞:amusing
これらの活用形は、文の時制や構造によって使い分けられます。
例文
- He amuses us with his stories. (彼は物語で私たちを楽しませます。)
- The movie amused everyone in the theater. (その映画は劇場の全員を楽しませました。)
- The comedian is amusing the audience. (そのコメディアンは観客を楽しませています。)
- You have amused the children all day. (あなたは一日中子どもたちを楽しませてきました。)
「amuse」は他動詞なので、必ず目的語(楽しませる対象)が必要です。また、「be amused」という受動態の形もよく使われます。これは「楽しませられている」「面白いと感じている」という意味になります。
例文
- I was amused by his funny dance. (私は彼の面白いダンスに楽しませられました。)
- Are you amused by this story? (あなたはこの物語を面白いと思いますか?)
- She is not easily amused. (彼女はなかなか楽しんでくれません。)
「amuse oneself」という再帰的な用法もあり、これは「自分自身を楽しませる」「楽しく時間を過ごす」という意味になります。
例文
- The children amused themselves in the garden. (子どもたちは庭で楽しく過ごしました。)
- He amuses himself by playing video games. (彼はビデオゲームをして楽しく過ごします。)
amuseの類義語と使い分け
「amuse」に似た意味を持つ単語はいくつかありますが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。ここでは主な類義語とその使い分けについて解説します。
entertain(もてなす、楽しませる)
「entertain」は「amuse」よりも広い意味を持ち、「もてなす」「楽しませる」という意味で使われます。計画的・意図的に人を楽しませる行為を表すことが多いです。
例文
- The host entertained his guests with music. (主人は音楽でゲストをもてなしました。)
- TV shows entertain millions of people every day. (テレビ番組は毎日何百万もの人々を楽しませています。)
please(喜ばせる、満足させる)
「please」は「喜ばせる」「満足させる」という意味で、「amuse」よりも広い満足感を表します。
例文
- Your gift pleased her very much. (あなたの贈り物は彼女をとても喜ばせました。)
- It pleases me to see you happy. (あなたが幸せなのを見ると私は嬉しいです。)
divert(気を紛らわす、注意をそらす)
「divert」は「注意をそらす」「気を紛らわす」という意味があり、特に不快な状況から気をそらす場合に使われます。
例文
- We need to divert his attention from the pain. (彼の注意を痛みからそらす必要があります。)
- Music diverted her mind from her worries. (音楽は彼女の心配事から気を紛らわせました。)
enjoy(楽しむ)
「enjoy」は「amuse」と違い、「楽しむ人」が主語になります。自分自身が何かを楽しむときに使います。
例文
- I enjoy watching comedy movies. (私はコメディ映画を見るのを楽しみます。)
- They enjoyed the party very much. (彼らはそのパーティーをとても楽しみました。)
これらの類義語を適切に使い分けることで、より豊かな表現ができるようになります。「amuse」は特に「笑いや興味を引き起こす」というニュアンスが強い点が特徴です。
amuseを使った日常会話表現
「amuse」は日常会話の中でもよく使われる単語です。ここでは、「amuse」を使った日常的な表現や会話の例を紹介します。
人を楽しませる場面での表現
例文
- I will amuse you with a funny story. (面白い話であなたを楽しませましょう。)
- Can you amuse the baby while I cook dinner? (夕食を作っている間、赤ちゃんを楽しませてくれますか?)
- My brother always amuses us at family gatherings. (兄は家族の集まりでいつも私たちを楽しませてくれます。)
「be amused by」の使い方
「be amused by」は「〜によって楽しませられる」「〜を面白いと思う」という意味で使われます。
例文
- I am amused by your jokes. (あなたのジョークに私は楽しませられています。)
- She was amused by the cat’s behavior. (彼女は猫の行動を面白いと思いました。)
- We were all amused by the funny video. (私たちは皆、その面白いビデオに楽しませられました。)
「amuse oneself」の使い方
「amuse oneself」は「自分自身を楽しませる」「楽しく時間を過ごす」という意味で使われます。
例文
- She amused herself by reading books. (彼女は本を読んで楽しく時間を過ごしました。)
- The children amused themselves in the garden. (子どもたちは庭で楽しく遊びました。)
- I can amuse myself while waiting for you. (あなたを待っている間、私は自分で楽しく過ごせます。)
「not amused」の表現
「not amused」は「面白くない」「不機嫌である」という意味の慣用表現です。
例文
- My father was not amused when I came home late. (私が遅く帰宅したとき、父は不機嫌でした。)
- The teacher was not amused by the student’s excuse. (先生は生徒の言い訳に不機嫌でした。)
- She looks not amused by your comment. (彼女はあなたのコメントを面白く思っていないようです。)
これらの表現を日常会話に取り入れることで、より自然な英語表現ができるようになります。特に「be amused by」と「not amused」は、感情を表現する際によく使われる便利なフレーズです。
amuseから派生した単語とその意味
「amuse」からはいくつかの派生語が生まれています。これらの派生語を知ることで、表現の幅が広がります。
amusing(形容詞)
「amusing」は「面白い」「楽しませる」という意味の形容詞です。人やものごとが人を楽しませる性質を持っていることを表します。
例文
- It was an amusing story. (それは面白い話でした。)
- He is an amusing person to talk with. (彼は話していて面白い人です。)
- The movie had some amusing scenes. (その映画にはいくつか面白いシーンがありました。)
amused(形容詞)
「amused」は「楽しんでいる」「面白がっている」という意味で、人の状態を表す形容詞です。
例文
- She looked amused by the joke. (彼女はそのジョークを面白がっているように見えました。)
- The children were amused by the clown. (子どもたちはピエロに楽しませられていました。)
- I was not amused by his comment. (私は彼のコメントを面白いと思いませんでした。)
amusement(名詞)
「amusement」は「楽しみ」「娯楽」「面白さ」を表す名詞です。
例文
- The children watched the show with great amusement. (子どもたちは大いに楽しんでショーを見ました。)
- Reading is my main source of amusement. (読書は私の主な娯楽の源です。)
- To my amusement, he couldn’t solve the simple puzzle. (私が面白いと思ったのは、彼が簡単なパズルを解けなかったことでした。)
amusement park(複合名詞)
「amusement park」は「遊園地」を意味する複合名詞です。人々が楽しむための様々なアトラクションがある場所を指します。
例文
- We went to the amusement park last Sunday. (私たちは先週の日曜日に遊園地に行きました。)
- There are many rides in the amusement park. (遊園地にはたくさんの乗り物があります。)
- The children love visiting the amusement park. (子どもたちは遊園地に行くのが大好きです。)
派生語の中でも特に「amusing」と「amused」の違いは重要です。「amusing」は「楽しませるもの」、「amused」は「楽しんでいる人」を表します。この区別を理解することで、より正確な表現ができるようになります。
amuseのよくある間違いと注意点
「amuse」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。英語学習者、特に日本人学習者がつまずきやすいポイントを知っておくことで、より正確に使えるようになります。
主語と目的語の混同
「amuse」は「楽しませるもの」が主語、「楽しむ人」が目的語になります。この構造を逆に使ってしまうことがよくあります。
誤った例
I amused by the movie.(×)
正しい例
The movie amused me.(○)
I was amused by the movie.(○)
「enjoy」との混同
「楽しむ」という意味では「enjoy」の方が一般的です。自分自身が楽しむ場合は「enjoy」を使います。
誤った例
I amuse watching movies.(×)
正しい例
I enjoy watching movies.(○)
Movies amuse me.(○)
発音の間違い
「amuse」の発音は [əˈmjuːz] です。特に「a」の音を強く発音してしまう間違いがよくあります。正しくは弱く「ア」と発音します。
「amuse」と「amusing」の混同
「amuse」は動詞、「amusing」は形容詞という違いを理解しておく必要があります。
誤った例
The story is amuse.(×)
正しい例
The story is amusing.(○)
The story amuses me.(○)
「not amused」の意味の誤解
「not amused」は単に「面白くない」だけでなく、「不機嫌である」「怒っている」というニュアンスも含むことがあります。
例文
- The teacher was not amused when I arrived late.(先生は私が遅刻したとき、不機嫌でした。)
「amused with」と「amused by」の混同
基本的には「amused by」(〜によって楽しませられる)が一般的ですが、「amused with」も使われることがあります。ただし、ニュアンスが若干異なります。
例文
- She was amused by his jokes.(彼女は彼のジョークを面白いと思いました。)
- She was amused with her new toy.(彼女は新しいおもちゃで楽しんでいました。)
これらの間違いを避けるためには、例文を通して理解を深め、実際の会話や文章の中で正しく使う練習をすることが大切です。特に「amuse」と「enjoy」の違い、「amusing」と「amused」の違いをしっかり理解しておくことが重要です。
amuseに関する問題
ここでは「amuse」の使い方を確認するための問題を10問用意しました。自分の理解度をチェックしてみましょう。
- The clown’s tricks ______ the children.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused - She ______ herself by reading books.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amusement - We were ______ by the funny movie.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused - It is an ______ story.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused - The ______ park has many exciting rides.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amusement - His jokes didn’t ______ anyone.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused - The children watched with great ______.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amusement - She looks ______ by your comment.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused - The teacher was not ______ by the student’s excuse.
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused - Can you ______ the baby while I cook dinner?
a) amuse
b) amuses
c) amusing
d) amused
amuseに関するよくある質問
ここでは「amuse」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「amuse」と「entertain」の違いは何ですか?
-
「amuse」は主に「笑わせる」「面白がらせる」という意味で、短時間の娯楽や面白さを提供する場合に使われます。一方、「entertain」はより広い意味を持ち、「もてなす」「楽しませる」という意味で、より計画的に人をもてなしたり、長時間楽しませたりする場合に使われることが多いです。
例文
- The comedian amused us with his jokes.(そのコメディアンは冗談で私たちを楽しませました。)
- The host entertained his guests with dinner and music.(ホストは夕食と音楽でゲストをもてなしました。)
- 「amuse yourself」とはどういう意味ですか?
-
「amuse yourself」は「自分自身を楽しませる」「楽しく時間を過ごす」という意味です。他人の助けなしに自分で楽しく過ごすことを表します。
例文
- The children amused themselves in the garden.(子どもたちは庭で楽しく過ごしました。)
- I can amuse myself while waiting for the train.(電車を待っている間、自分で楽しく過ごせます。)
- 「not amused」は単に「面白くない」という意味ですか?
-
「not amused」は単に「面白くない」という意味だけでなく、「不機嫌である」「怒っている」「不満である」というニュアンスも含みます。特に英国英語では、この表現は強い不満や不快感を示す場合によく使われます。
例文
- The teacher was not amused when the student came late.(生徒が遅刻したとき、先生は不機嫌でした。)
- My parents were not amused when they saw my grades.(私の成績を見て、両親は喜びませんでした。)
- 「amusing」と「amused」の違いは何ですか?
-
「amusing」は「面白い」「楽しませる」という意味の形容詞で、人やものごとが持つ面白さを表します。「amused」は「楽しんでいる」「面白がっている」という意味の形容詞で、人の状態を表します。
例文
- It was an amusing story.(それは面白い話でした。)
- She looked amused by the joke.(彼女はそのジョークを面白がっているように見えました。)
- 「amusement park」以外に「amusement」を使った表現はありますか?
-
はい、いくつかあります。例えば、
- source of amusement(楽しみの源)
- for one’s amusement(誰かの楽しみのために)
- to someone’s amusement(誰かが楽しむように)
- amusement arcade(ゲームセンター)
例文
- Reading is my main source of amusement.(読書は私の主な楽しみの源です。)
- He plays the piano for his own amusement.(彼は自分の楽しみのためにピアノを弾きます。)
- To everyone’s amusement, the dog chased its tail.(みんなの楽しみのために、犬は自分の尻尾を追いかけました。)
まとめ

「amuse」は英語の動詞で、「楽しませる」「面白がらせる」という意味を持つ重要な単語です。この記事ではその意味や使い方、派生語などを詳しく解説しました。
「amuse」について理解を深めるためのポイントをまとめると、
- 「amuse」は主に「楽しませる」「面白がらせる」という意味の動詞である
- 「楽しませるもの」が主語、「楽しむ人」が目的語になる
- 活用形には amuses(三人称単数現在形)、amused(過去形・過去分詞形)、amusing(現在分詞)がある
- 「be amused by」(〜によって楽しませられる)という受動態の形でもよく使われる
- 派生語には amusing(形容詞:面白い)、amused(形容詞:楽しんでいる)、amusement(名詞:楽しみ)などがある
- 「amusement park」(遊園地)などの複合語もある
- 「amuse yourself」(自分自身を楽しませる)や「not amused」(不機嫌である)などの表現もよく使われる
- 「amuse」と「enjoy」の違いは、「amuse」は「楽しませる側」が主語、「enjoy」は「楽しむ人」が主語になる点
「amuse」とその派生語をマスターすることで、英語での表現の幅が広がります。日常会話では「That’s amusing」(それは面白いね)や「I was amused」(私は楽しかった)などの表現をぜひ取り入れてみてください。
英語学習の旅を続ける中で、この「amuse」という単語を適切に使えるようになることで、より豊かな表現が可能になるでしょう。様々な状況で「amuse」を使って、あなたも英会話を楽しんでください。