「another」は英語の形容詞および代名詞として使われる単語で、「もう一つの」や「別の」といった意味を持ちます。日常会話から文章まで幅広く使われる基本的な表現です。
この記事では、「another」の意味と使い方を例文とともに分かりやすく解説していきます。
「another」とは?基本的な意味と使い方

「another」は不定冠詞「an」と「other(他の)」が組み合わさった言葉で、「もう一つの」「別の」という意味を表します。基本的に単数の可算名詞と一緒に使われ、「既に知っているものとは別の一つ」を指します。
「another」は形容詞として名詞の前に置かれる場合と、代名詞として単独で使われる場合があります。形容詞として使う時は「別の~」「もう一つの~」という意味になり、代名詞として使う時は「別のもの」「もう一つのもの」という意味になります。
英語初学者にとって「another」は非常に重要な基本単語のひとつです。正しく使いこなせるようになると、表現の幅が大きく広がります。
「another」の語源と成り立ち
「another」は古英語の「an(一つの)」と「other(他の)」が結合して生まれた言葉です。中世英語では「an other」と分けて書かれていましたが、時代とともに一語になりました。
この語源を理解すると、「another」が本質的に「一つの別のもの」を指すことが分かります。つまり、「one more(もう一つ)」や「a different one(別の一つ)」という意味合いを持っています。
「another」の品詞と基本的な意味
「another」は主に2つの品詞として使われます。
- 形容詞:名詞の前に置かれ、「別の~」「もう一つの~」という意味を表します。
I need another pencil.(私はもう一本の鉛筆が必要です。)
Let’s meet on another day.(別の日に会いましょう。) - 代名詞:単独で使われ、「別のもの」「もう一つのもの」という意味を表します。
This pen doesn’t work. Can I have another?(このペンは動きません。別のものをもらえますか?)
I don’t like this shirt. Give me another.(このシャツは好きではありません。別のものをください。)
どちらの場合も、「another」は基本的に単数の概念を表し、複数形はありません。また、可算名詞と一緒に使われることがほとんどです。
「another」の形容詞としての使い方
形容詞としての「another」は名詞の前に置かれ、「別の~」「もう一つの~」という意味を表します。この使い方は日常会話でとても頻繁に使われます。
例文を見ながら、形容詞としての「another」の使い方を確認しましょう。
例文
- I want another book.(私はもう一冊の本が欲しいです。)
- She lives in another city.(彼女は別の都市に住んでいます。)
- We need another solution to this problem.(私たちはこの問題に別の解決策が必要です。)
「another」は不定冠詞「a/an」を内包しているため、名詞の前に「a」や「an」を追加する必要はありません。「a another book」のような使い方は誤りです。
「another」が単数名詞を修飾する場合
「another」は基本的に単数名詞を修飾します。複数名詞と一緒に使うことはできません。
正しい例
- I need another notebook.(私はもう一冊のノートが必要です。)
- He bought another car.(彼はもう一台の車を買いました。)
誤った例
- I need another notebooks.(×)
- He bought another cars.(×)
複数の概念を表したい場合は、「other」や「more」などの表現を使います。
例文
- I need other notebooks.(私は別のノート(複数)が必要です。)
- I need more notebooks.(私はもっと多くのノートが必要です。)
「another」と冠詞の関係
「another」は不定冠詞「a/an」と「other」が組み合わさったものなので、すでに不定冠詞を含んでいると考えることができます。
そのため、「another」の前に「a」や「an」をつけることはありません。
正しい例
- I need another chance.(私はもう一度チャンスが必要です。)
誤った例
- I need a another chance.(×)
また、「another」と「the」も一緒には使いません。「the」と「other」を組み合わせる場合は、「the other」という別の表現になります。
例文
- The other book is on the shelf.(もう一方の本は棚の上にあります。)
「another」の代名詞としての使い方
「another」は代名詞としても使われ、単独で「別のもの」「もう一つのもの」という意味を表します。この使い方では、前後の文脈から何を指しているかが明確な場合に使われます。
例文
- This apple is rotten. Can I have another?(このリンゴは腐っています。別のものをもらえますか?)
- I don’t like this movie. Let’s watch another.(この映画は好きではありません。別のものを見ましょう。)
ここでの「another」は前の文で言及された「apple」や「movie」を指しています。
「one … another」の表現
「one … another」という表現は、二つのものや人の間の相互関係を表します。これは「一方は…、もう一方は…」という意味になります。
例文
- One student is from Japan, another is from America.(一人の学生は日本出身で、もう一人はアメリカ出身です。)
- One box is heavy, another is light.(一つの箱は重く、もう一つは軽いです。)
この表現は二つのものを対比する際に便利です。ただし、二つだけを対比する場合は「one … the other」を使うことが多いです。「one … another」は三つ以上あるものの中から二つを選んで対比する場合にも使えます。
「another」が単独で使われる場合
「another」が単独で使われる場合、通常は前の文脈で言及された名詞を指します。
例文
- I don’t like this chair. I want another.(この椅子は好きではありません。別のものが欲しいです。)
- This question is too difficult. Try another.(この質問は難しすぎます。別のものを試してみてください。)
ここでの「another」は、それぞれ「chair」と「question」を指しています。
この使い方は会話の中でよく使われ、同じ単語を繰り返さずに「別のもの」を指すことができて便利です。
「another」と似た表現の違い
英語には「another」以外にも「other」「the other」「others」「the others」など、「別の」を意味する表現がいくつかあります。
これらの表現は使い方が異なるため、正しく使い分けることが重要です。
「another」と「other」の違い
「another」と「other」の主な違いは以下の通りです。
- 「another」は単数の可算名詞と一緒に使われ、「もう一つの」「別の一つの」という意味を表します。
I need another pen.(私はもう一本のペンが必要です。) - 「other」は単数でも複数でも使うことができ、「別の」「他の」という意味を表します。複数名詞と一緒に使う場合は「other + 複数名詞」の形になります。
I need other pens.(私は別のペン(複数)が必要です。)
単数名詞と一緒に「other」を使う場合は、通常「the other」または「my other」のように限定詞と共に使われます。
I lost the other earring.(もう一方のイヤリングをなくしました。)
「another」と「the other」の違い
「another」と「the other」の主な違いは以下の通りです。
- 「another」は「一つの別のもの」を指し、特定のものを指さない不定の表現です。
If you don’t like this book, you can choose another.(この本が好きでなければ、別の本を選べます。) - 「the other」は「残りの一つ」「もう一方の」という意味で、二つのうちの一方を既に言及した場合に、残りの一方を指します。特定のものを指す定の表現です。
I have two sisters. One is a doctor, the other is a teacher.(私には二人の姉妹がいます。一人は医者で、もう一人は教師です。)
「another」と「others/the others」の違い
「another」と「others/the others」の主な違いは以下の通りです。
- 「another」は単数の概念を表し、「別の一つ」を意味します。
This question is difficult. Let’s try another.(この問題は難しいです。別の問題を試してみましょう。) - 「others」は複数の概念を表し、「他のもの(複数)」を意味します。特定のグループを指さない不定の表現です。
Some students passed the test, others failed.(何人かの学生はテストに合格し、他の学生は不合格でした。) - 「the others」も複数の概念を表しますが、特定のグループに属する「残りのすべてのもの」を意味します。定の表現です。
Three students came early, the others were late.(3人の学生は早く来ましたが、残りの学生は遅刻しました。)
以下の表で、これらの表現の違いをまとめてみます。
| 表現 | 可算/不可算 | 単数/複数 | 定/不定 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| another | 可算 | 単数 | 不定 | 別の一つ、もう一つの |
| other | 可算/不可算 | 単数/複数 | 不定 | 別の、他の |
| the other | 可算 | 単数 | 定 | もう一方の(二つのうちの) |
| others | 可算 | 複数 | 不定 | 他のもの(複数) |
| the others | 可算 | 複数 | 定 | 残りのすべてのもの |
「another」の慣用表現と熟語
「another」はさまざまな慣用表現や熟語の中で使われます。これらの表現を知ることで、より自然な英語表現ができるようになります。
「one after another」の意味と使い方
「one after another」は「次々に」「連続して」という意味の慣用表現です。物事が連続して起こることを表します。
例文
- The students entered the classroom one after another.(生徒たちは次々に教室に入りました。)
- He solved the problems one after another.(彼は問題を次々と解決しました。)
- Problems came one after another.(問題が次々と起きました。)
この表現は、物事が順番に、または連続して起こる様子を表現するのに使われます。
「one way or another」の意味と使い方
「one way or another」は「何らかの方法で」「どうにかして」という意味の慣用表現です。方法は特定されていませんが、なんとかして目的を達成することを表します。
例文
- We will solve this problem one way or another.(私たちはどうにかしてこの問題を解決するでしょう。)
- One way or another, I will finish this work today.(何らかの方法で、私は今日この仕事を終わらせます。)
- He always gets what he wants one way or another.(彼はいつも何らかの方法で欲しいものを手に入れます。)
この表現は、手段は何であれ結果を得ることを強調する際に使われます。
その他の「another」を含む表現
以下に、「another」を含むその他の一般的な表現をいくつか紹介します。
- another thing(もう一つは):新しい話題や別の観点を導入する際に使います。
Another thing I wanted to ask you is about the meeting time.(もう一つ聞きたいことは、ミーティングの時間についてです。) - yet another(さらにもう一つの):すでに多くのものがある上に、さらに追加されることを強調します。
This is yet another example of his kindness.(これは彼の親切さのさらなる例です。) - another time(別の時に):今ではなく、別の機会にという意味です。
I’m busy now. Let’s talk about it another time.(今は忙しいです。別の時に話しましょう。) - at one time or another(いつか、かつて):過去のある時点で、という意味です。
Most people have felt lonely at one time or another.(ほとんどの人はいつか孤独を感じたことがあります。) - have another go/try(もう一度試す):再度挑戦するという意味です。
If you fail, have another go.(失敗したら、もう一度試してみてください。)
これらの表現を使いこなせるようになると、より自然で表現豊かな英語を話せるようになります。
「another」のよくある間違いと注意点
英語学習者にとって、「another」の使い方に関していくつかのよくある間違いや注意点があります。ここでは、そのような間違いを避けるためのポイントを説明します。
「another」と数量表現の関係
「another」は基本的に単数の可算名詞と一緒に使われますが、「another + 数字 + 複数名詞」という特別な形で「さらに〜(数)の」という意味を表すこともできます。ここで注意すべき点がいくつかあります。
- 基本的な使い方:通常、「another」は単数名詞と使います。
正:I need another book.(私はもう一冊の本が必要です。)
誤:I need another books.(×) - 数量表現との組み合わせ:「another + 数字 + 複数名詞」の形で使う場合は、名詞は複数形になります。
正:We need another five minutes.(私たちはあと5分必要です。)
誤:We need another five minute.(×) - 「one more」との違い:「another」と「one more」は似ていますが、微妙に異なります。「another」は「異なる一つ」という意味合いが強いのに対し、「one more」は単純に「もう一つ(同じもの)」という意味合いが強いです。
I don’t like this pen. Can I have another?(このペンは好きではありません。別のものをもらえますか?)
I have one pen, but I need one more.(私はペンを1本持っていますが、もう1本必要です。)
「another」と可算・不可算名詞の関係
「another」は基本的に可算名詞と一緒に使われます。不可算名詞と使う場合は注意が必要です。
- 可算名詞との使用:「another」は可算名詞と一緒に使うのが基本です。
I need another chair.(私はもう一つの椅子が必要です。)
She bought another book.(彼女はもう一冊の本を買いました。) - 不可算名詞との使用:不可算名詞(水、砂糖、情報など)と「another」を直接使うことはできません。代わりに「another piece of」「another bottle of」などの表現を使います。
誤:I need another water.(×)
正:I need another glass of water.(私はもう一杯の水が必要です。) 誤:Can you give me another information?(×)
正:Can you give me another piece of information?(もう一つの情報をくれませんか?) - 「some more」との使い分け:不可算名詞で「もっと」を表現したい場合は、「another」ではなく「some more」や「more」を使います。
Would you like some more coffee?(もっとコーヒーはいかがですか?)
I need more time.(私はもっと時間が必要です。)
これらの注意点を押さえておくことで、「another」をより正確に使いこなせるようになります。
「another」に関する問題
ここでは、「another」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。まず問題を解いてみて、その後で解答を確認してください。
- 次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。
I don’t like this book. Can you give me ( )? - 次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。
We have two cats. One is black, ( ) is white. - 次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。
Some students passed the test, ( ) failed. - 次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。
I need ( ) five minutes to finish this work. - 次の文が正しいか誤りかを判断してください。
“I want another books.” - 次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。
This is not good. Let’s try ( ) way. - 「次々に問題が起きた」という意味の英文を「one after another」を使って作ってください。
- 次の文の空欄に適切な言葉を入れてください。
I don’t have enough money now, but I’ll pay you ( ) way or ( ). - 次の文が正しいか誤りかを判断してください。
“I need another water.” - 「もう一人の友達を紹介してください」という意味の英文を「another」を使って作ってください。
「another」に関するよくある質問
ここでは、「another」に関してよく寄せられる質問とその回答をご紹介します。英語学習の過程で疑問に思うことが多い点についてまとめました。
- 「another」と「other」はどう違いますか?
-
「another」は「もう一つの」「別の一つの」という意味で、基本的に単数の可算名詞と一緒に使われます。一方、「other」は「別の」「他の」という意味で、単数でも複数でも使うことができます。
- I need another pen.(私はもう一本のペンが必要です。)
- I need other pens.(私は別のペン(複数)が必要です。)
また、「other」は単数名詞と一緒に使う場合、通常は「the other」または「my other」のように何らかの限定詞と共に使われます。
- 「another」は複数形の名詞と一緒に使えますか?
-
基本的に「another」は単数の可算名詞と一緒に使われますが、「another + 数字 + 複数名詞」という特別な形で「さらに〜(数)の」という意味を表すことができます。
- We need another five minutes.(私たちはあと5分必要です。)
- She can wait another ten days.(彼女はあと10日待つことができます。)
この用法以外では、複数形の名詞と一緒に使うことはできません。
- 「another」と不可算名詞は一緒に使えますか?
-
「another」は基本的に可算名詞と一緒に使われ、不可算名詞(水、砂糖、情報など)と直接一緒に使うことはできません。不可算名詞と使いたい場合は、「another piece of」「another glass of」などの表現を使います。
- I need another glass of water.(私はもう一杯の水が必要です。)
- Can you give me another piece of advice?(もう一つのアドバイスをくれませんか?)
- 「another」と「the other」の違いは何ですか?
-
「another」は「一つの別のもの」を指し、特定のものを指さない不定の表現です。一方、「the other」は「残りの一つ」「もう一方の」という意味で、二つのうちの一方を既に言及した場合に、残りの一方を指します。
- If you don’t like this book, you can choose another.(この本が好きでなければ、別の本を選べます。)
- I have two pens. One is blue, the other is black.(私はペンを2本持っています。1本は青で、もう1本は黒です。)
- 「another」を使った一般的な慣用表現は何ですか?
-
「another」を含む一般的な慣用表現にはいくつかあります。
- one after another(次々に)
The students entered the classroom one after another.(生徒たちは次々に教室に入りました。) - one way or another(何らかの方法で)
We will solve this problem one way or another.(私たちはどうにかしてこの問題を解決するでしょう。) - at one time or another(いつか、かつて)
Most people have felt lonely at one time or another.(ほとんどの人はいつか孤独を感じたことがあります。) - have another go/try(もう一度試す)
If you fail, have another go.(失敗したら、もう一度試してみてください。)
- one after another(次々に)
まとめ

この記事では、英語の基本単語である「another」の意味と使い方について詳しく解説しました。「another」は日常会話や文章でよく使われる重要な表現であり、正しく使いこなせるようになると英語力が大きく向上します。
以下に、この記事で学んだ主なポイントをまとめます。
- 「another」は形容詞と代名詞として使われ、「もう一つの」「別の」という意味を持つ。
- 「another」は「an(不定冠詞)」と「other(他の)」が一緒になってできた言葉。
- 形容詞としての「another」は単数の可算名詞と一緒に使われる。
- 代名詞としての「another」は単独で「別のもの」「もう一つのもの」という意味になる。
- 「another + 数字 + 複数名詞」という特別な形で「さらに〜(数)の」という意味を表すことができる。
- 「another」は不可算名詞と直接一緒に使うことはできない。代わりに「another glass of water」などの表現を使う。
- 「another」と「the other」、「others」、「the others」など似た表現との違いを理解することが重要。
- 「one after another」(次々に)や「one way or another」(何らかの方法で)など、「another」を含む慣用表現も多数ある。
「another」は英語の基本的な表現ですが、その使い方には微妙な違いがあります。この記事で紹介した例文や注意点を参考にして、正しく使いこなせるようになりましょう。
日常会話や文章の中で積極的に使っていくことで、より自然な英語表現ができるようになります。

