「Around the clock」という英語表現を聞いたことがありますか?直訳すると「時計の周りに」となりますが、実際にはまったく異なる意味で使われています。
この記事では、「Around the clock」の本当の意味や使い方を、初心者にも分かりやすく解説します。日常会話でよく使われるこの表現をマスターして、あなたの英語力をアップさせましょう。
「Around the clock」の基本的な意味

「Around the clock」は「24時間ぶっ通しで」「絶え間なく」「昼夜を問わず」「休みなく」という意味を持つ英語表現です。日本語では「24時間営業」や「昼夜を問わず」などと訳されることが多いです。
この表現は、何かが途切れることなく続くことを示す時によく使われます。例えば、コンビニエンスストアやレストランが24時間営業している場合や、誰かが徹夜で作業を続けている状況などを表現する時に使います。
例文
- The convenience store is open around the clock.(コンビニエンスストアは24時間営業です。)
- My mother takes care of my grandmother around the clock.(母は祖母の世話を24時間絶え間なくしています。)
「Around the clock」の語源と成り立ち
なぜ「時計の周り」という表現が「24時間」を意味するのでしょうか。これは時計の針が文字盤を一周することに由来しています。時計の針が12時から始まり、一回りして再び12時に戻ってくる間に24時間が経過します。この時計の針が一周する様子から、「around(周りに)the clock(時計)」で「24時間中ずっと」という意味になったのです。
英語には、このように物の動きや状態から意味が生まれた表現がたくさんあります。「Around the clock」もその一つで、英語らしい発想の表現と言えるでしょう。
例文
- Students worked around the clock to finish their projects.(学生たちはプロジェクトを終わらせるために昼夜問わず働きました。)
- The hospital has doctors around the clock.(その病院には24時間医師がいます。)
「Around the clock」の使い方と例文
この表現は日常会話でもビジネスシーンでもよく使われます。基本的な使い方を例文とともに見ていきましょう。
形容詞として使う場合
「Around the clock」は形容詞のように名詞を修飾することができます。この場合、「24時間の~」という意味になります。
例文
- The store offers around the clock service.(その店は24時間サービスを提供しています。)
- We need around the clock security for this building.(この建物には24時間警備が必要です。)
副詞として使う場合
動詞の後ろに置いて、「24時間~する」という意味で使うこともできます。
例文
- They work around the clock to finish the project.(彼らはプロジェクトを終わらせるために24時間働いています。)
- Our team is monitoring the situation around the clock.(私たちのチームは状況を24時間監視しています。)
日常会話での使い方
友達との会話や日常的な場面でも使える表現です。
例文
- I studied around the clock before the test.(テスト前は一日中勉強しました。)
- My baby cries around the clock.(私の赤ちゃんは一日中泣いています。)
「Around the clock」と似た表現
「Around the clock」と似た意味や形を持つ表現もいくつかあります。それらとの違いも理解しておきましょう。
「Round the clock」とは
イギリス英語では「Around the clock」の代わりに「Round the clock」という表現もよく使われます。
意味はまったく同じで、単に「around」が「round」に短くなっただけです。
例文
- The factory runs round the clock.(その工場は24時間操業しています。)
「Against the clock」との違い
似たように時計を使った表現に「Against the clock」があります。こちらは「時間に追われて」「急いで」という意味になります。
「Against」には「~に反して」というニュアンスがあるため、「時間に逆らって」つまり「時間に追われて」という意味になります。
例文
- We are working against the clock to meet the deadline.(私たちは締め切りに間に合うよう時間に追われて作業しています。)
「Around the clock」に関するよくある質問
ここでは、「Around the clock」に関してよく寄せられる質問にお答えします。
- 「Around the clock」はビジネスでも使える?
-
はい、ビジネスシーンでも十分に使える表現です。特に24時間のサービスや操業について説明する際によく使われます。
- Our customer support team works around the clock.(私たちのカスタマーサポートチームは24時間対応しています。)
- 「Around-the-clock」とハイフンをつける場合はある?
-
はい、特に形容詞として使う場合には「around-the-clock」とハイフンでつなげて書くこともあります。
- The hospital provides around-the-clock care.(その病院は24時間ケアを提供しています。)
- 「24/7」との違いは?
-
「24/7」(トゥエンティーフォー・セブン)も「Around the clock」と同じく「24時間年中無休」を意味する表現ですが、より口語的でカジュアルな表現です。「24時間・週7日」を略した表現で、近年よく使われるようになりました。
- The new gym is open 24/7.(その新しいジムは24時間年中無休で営業しています。)
まとめ

この記事では「Around the clock」の意味と使い方について解説しました。重要なポイントをまとめると以下のようになります。
- 「Around the clock」は「24時間ぶっ通しで」「絶え間なく」という意味
- 時計の針が一周するイメージから「24時間中」を表す
- 形容詞的にも副詞的にも使える汎用性の高い表現
- イギリス英語では「Round the clock」と表現することもある
- 「Against the clock」は「時間に追われて」という異なる意味
- ビジネスシーンでも日常会話でも使える便利な表現
- 形容詞として使う場合は「around-the-clock」とハイフンでつなげることもある
「Around the clock」は日常会話でよく使われる便利な表現です。この記事で学んだ使い方を活用して、あなたの英語をさらに豊かなものにしてください。
英語の表現一つひとつを理解していくことで、自然な英会話に近づいていきましょう。