「At sixes and sevens」は英語のイディオムで、混乱や無秩序の状態を表現する言葉です。日常会話でこの表現を使えるようになると、英語力がぐっと上達したように感じられるでしょう。
この記事では、このイディオムの意味、歴史、使い方を初心者にも分かりやすく解説します。例文も中学英語レベルで紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「At sixes and sevens」の基本的な意味

「At sixes and sevens」は、何かが混乱している状態や、無秩序になっている様子を表現するイディオムです。日本語で言うと「ごちゃごちゃした状態」「混乱している」「うろたえている」などに相当します。
このイディオムは主に次のような状況で使われます。
- 物が散らかっている時
- 考えがまとまらない時
- 意見が分かれている時
- 組織が混乱している時
日常会話での使用例
例文
- My room is at sixes and sevens before the exam.
(試験前は部屋がめちゃくちゃになっています。) - The students were at sixes and sevens after the teacher left.
(先生が去った後、生徒たちは混乱していました。)
「At sixes and sevens」の歴史と語源
このイディオムの正確な起源は不明ですが、いくつかの興味深い説があります。
サイコロゲームからの由来説
最も有力な説は、昔のサイコロゲーム「ハザード」に関連しているというものです。このゲームで5と6(当時はフランス語でcinqueとsice)に賭けることは非常に危険で、そうする人は無謀か混乱していると見なされていました。
このフレーズが時代とともに変化して「at sixes and sevens」になったと考えられています。
文学作品での登場
チョーサーが1375年頃の詩「トロイラスとクリセイデ」で初めてこの表現を使いました。
その後、シェイクスピアも「リチャード2世」で似た表現を使用し、「すべては不均衡で、すべてのものが六と七のままに残されている」と書いています。
ギルド争いの逸話
ロンドン市の仕立て屋ギルドと毛皮商人ギルドが、市内での序列6位と7位をめぐって争った逸話も知られています。1484年、ロンドン市長が両ギルドが交互に6位と7位を交代するという解決策を出したという話です。
この事件は語源とは直接関係ありませんが、この表現の普及に影響を与えたかもしれません。
「At sixes and sevens」の正しい使い方
このイディオムは通常、状態を表す場合に使います。「be at sixes and sevens」「leave something at sixes and sevens」のような形で使われることが多いです。
基本的な文型
- 主語 + be + at sixes and sevens
- 主語 + leave + 目的語 + at sixes and sevens
実用的な例文
例文
- I was at sixes and sevens when I heard the news.
(そのニュースを聞いたとき、私は混乱していました。) - The office is at sixes and sevens today.
(今日、オフィスは混乱しています。) - She left her desk at sixes and sevens.
(彼女は机をごちゃごちゃのままにしておきました。) - After the storm, the whole town was at sixes and sevens.
(嵐の後、町全体が混乱状態でした。)
「At sixes and sevens」と似た表現
英語には混乱を表す表現がいくつかあります。状況に応じて使い分けることで、より自然な英会話ができるようになります。
in a mess(めちゃくちゃな状態)
例文
- My homework is in a mess.
(私の宿題はめちゃくちゃです。)
in confusion(混乱している)
例文
- The children were in confusion after the game.
(ゲームの後、子どもたちは混乱していました。)
all over the place(あちこちに散らばっている)
例文
- My books are all over the place.
(私の本はあちこちに散らばっています。)
「At sixes and sevens」に関するよくある質問
- 「At sixes and sevens」は今でもよく使われますか?
-
はい、特にイギリスや英連邦諸国では今でも使われている表現です。アメリカでの使用頻度はやや低いですが、理解はされます。
- 「At 6s and 7s」と数字で書いてもいいですか?
-
正式な文章では「at sixes and sevens」と文字で書くのが一般的です。英語では10以下の数字は文字で書くことが多いためです。ただし、カジュアルなメールやメッセージでは数字を使うこともあります。
- このイディオムはフォーマルな場面でも使えますか?
-
カジュアルからセミフォーマルな場面で使われることが多いイディオムです。非常にフォーマルな文書では、「in a state of confusion」「in disarray」などの表現の方が適切かもしれません。
- 日本語で「at sixes and sevens」に相当する表現は何ですか?
-
「右往左往する」「混乱状態」「てんやわんや」「ごちゃごちゃ」などが近い意味を持ちます。状況によって最適な表現は変わります。
まとめ

「At sixes and sevens」について理解を深めていただけたでしょうか。最後に重要なポイントをまとめます。
- 「At sixes and sevens」は混乱や無秩序の状態を表すイディオム。
- 語源は古代のサイコロゲームに関連していると考えられている。
- 14世紀のチョーサーの作品で初めて使用された。
- 主に「be at sixes and sevens」の形で使われる。
- 特にイギリス英語でよく使われる表現である。
- カジュアルからセミフォーマルな場面で使える。
このイディオムを会話に取り入れることで、より豊かな英語表現ができるようになります。日常の混乱した状況を表現する時、ぜひ「at sixes and sevens」を使ってみてください。