「at that time」は英語表現の中でも基本的かつ重要な時間表現です。この表現は日本語では「そのとき」「当時」「その時点で」などと訳され、過去の特定の時点を指し示す際によく使われます。英語を学び始めたばかりの方にとっても比較的理解しやすい表現ですが、実際の使い方や類似表現との違いを知ることで、より自然な英語表現が可能になります。
この記事では、「at that time」の基本的な意味から使い方、類似表現との違いまで、中学英語レベルの例文を交えて詳しく解説します。
「at that time」の基本的な意味

「at that time」は直訳すると「そのとき」という意味になります。この表現は主に過去の特定の時点を指す場合に使われ、日本語では「そのとき」「当時」「そのころ」などと訳されることが多いです。
「at that time」は、会話や文章の中で既に言及された過去の時点について言及する際に特に便利な表現です。例えば「私は2010年に日本に来ました。そのとき、私は日本語を全く話せませんでした」という文では、「そのとき」が「2010年に日本に来たとき」を指しています。
この表現は特に物語や過去の経験を語る際に頻繁に登場し、時間の流れを明確にする役割を果たします。英語の初心者でも比較的早い段階で習得すべき重要な表現と言えるでしょう。
「at that time」の使い方
「at that time」は様々なシチュエーションで使用されます。ここでは代表的な使い方について、具体的な例文と共に解説します。
過去の特定の時点を指す使い方
最も一般的な使い方は、過去の特定の時点を指し示す場合です。すでに会話や文章の中で言及された時点について説明するときに使います。
例文
- I went to elementary school in Tokyo. At that time, I lived with my grandparents.(私は東京の小学校に通っていました。そのとき、私は祖父母と一緒に住んでいました。)
- We visited Kyoto last summer. At that time, it was very hot and crowded.(私たちは去年の夏に京都を訪れました。そのとき、とても暑くて混雑していました。)
- My brother was twelve years old at that time.(当時、私の兄は12歳でした。)
これらの例文では、「at that time」が会話や文章の中ですでに明らかになっている過去の時点を指しています。時間の流れをスムーズに説明するのに役立っています。
物語や説明の中での使い方
物語を語ったり、過去の状況を説明したりする際にも「at that time」はよく使われます。特にある出来事が起きたときの背景状況を説明するのに便利です。
例文
- When I entered junior high school, I joined the baseball club. At that time, many students wanted to join this club.(中学校に入ったとき、私は野球部に入りました。そのとき、多くの生徒がこの部活に入りたがっていました。)
- The teacher called my name suddenly. At that time, I was looking out the window.(先生が突然私の名前を呼びました。そのとき、私は窓の外を見ていました。)
- My mother came home while I was doing homework. At that time, I was having trouble with math problems.(私が宿題をしている間に母が帰宅しました。そのとき、私は数学の問題で苦労していました。)
これらの例文では、「at that time」が物語の中の特定の時点における状況を説明するために使われています。過去進行形(was doing)と組み合わせることで、その時点での継続的な動作や状態を表現しています。
「at that time」と似た表現の違い
英語には「at that time」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。ここでは、よく混同されやすい類似表現との違いを解説します。
「at the time」との違い
「at the time」も「at that time」と非常に似た表現で、どちらも「そのとき」「当時」という意味を持ちます。しかし、使い方に若干の違いがあります。
「at the time」は、すでに話の中で特定されている時間を指す場合によく使われます。一方、「at that time」は過去の特定の時点をやや強調したい場合や、話し手が心理的に距離を置いて言及したい場合に使われることが多いです。
例文
- I was only six years old at the time, so I don’t remember much.(当時私はたった6歳だったので、あまり覚えていません。)
- At that time, people didn’t have cell phones.(当時、人々は携帯電話を持っていませんでした。)
最初の例文は「at the time」が使われており、すでに会話の中で明らかになっている時点を指しています。2つ目の例文は「at that time」が使われており、現在とは大きく異なる過去の時代を強調しています。
実際には、この二つの表現は多くの場合互換的に使われ、厳密な使い分けはされないこともあります。
「then」との違い
「then」も「そのとき」「その後」という意味を持つ表現ですが、「at that time」よりも簡潔で、特に会話でよく使われます。また、「then」には「その後」「それから」という時間的順序を示す意味もあります。
例文
- I lived in Osaka from 2010 to 2015. Then, I moved to Tokyo.(2010年から2015年まで大阪に住んでいました。その後、東京に引っ越しました。)
- I was a student then.(私はそのとき学生でした。)
1つ目の例文では「then」が「その後」という意味で使われているのに対し、2つ目の例文では「そのとき」という意味で使われています。「then」は「at that time」よりも簡潔で、特に会話では頻繁に使われます。
「at that moment」との違い
「at that moment」は「at that time」に比べて、より短い時間、特定の瞬間を指す表現です。「その瞬間」という意味で、一瞬の出来事や感情の変化などを表現するときに使われます。
例文
- I heard a loud noise outside. At that moment, I felt very scared.(外から大きな音が聞こえました。その瞬間、私はとても怖くなりました。)
- The teacher asked me a difficult question. At that moment, my mind went blank.(先生が難しい質問をしました。その瞬間、頭が真っ白になりました。)
これらの例文では、「at that moment」が特定の短い瞬間を指しています。「at that time」が比較的長い期間や時代を指すことができるのに対し、「at that moment」はより瞬間的な時点を指します。
「at that time」の様々な使い方
「at that time」には様々な使い方があります。ここでは特に便利な使い方をいくつか紹介します。
時代や状況の対比
「at that time」は現在と過去の時代や状況を対比する際によく使われます。
例文
- At that time, we didn’t have the Internet. Life was very different.(当時、インターネットはありませんでした。生活はとても違っていました。)
- Children played outside more at that time than they do now.(子どもたちは当時、今よりも外で遊ぶことが多かったです。)
- At that time, I thought studying English was difficult, but now I enjoy it.(そのとき、私は英語を勉強するのは難しいと思っていましたが、今は楽しんでいます。)
これらの例文では、過去と現在の状況を対比するために「at that time」が使われています。特に状況の変化を強調したい場合に効果的です。
拡張表現
「at that time」は他の表現と組み合わせて使うこともできます。
例文
- At that time of year, it usually snows a lot in this area.(一年のその時期には、この地域では通常たくさん雪が降ります。)
- At that time of day, the streets are usually very crowded.(一日のその時間帯には、通りは通常とても混雑しています。)
- At that time in my life, I was very interested in music.(人生のその時期には、私は音楽にとても興味がありました。)
これらの例では、「at that time of year/day」(年/日のその時期に)や「at that time in my life」(人生のその時期に)という拡張表現が使われています。これらの表現を使うと、より具体的な時間の枠組みを示すことができます。
「at that time」の会話での使い方
日常会話の中でも「at that time」はよく使われます。ここでは会話での使い方について例を挙げて説明します。
例文
- A: When did you start learning English?
(英語を勉強し始めたのはいつですか?) - B: I started in junior high school. At that time, I didn’t like English very much.
(中学校で始めました。そのとき、私はあまり英語が好きではありませんでした。)
例文
- A: Do you remember our school trip to Okinawa?
(沖縄への修学旅行を覚えていますか?) - B: Yes, of course! At that time, we were all excited about seeing the ocean.
(はい、もちろん!そのとき、私たちは皆、海を見ることにワクワクしていました。)
例文
- A: I visited Tokyo Tower last year.
(去年、東京タワーに行きました。) - B: How was it? At that time, was it crowded?
(どうでしたか?そのとき、混雑していましたか?)
これらの会話例では、「at that time」が過去の特定の時点や状況について言及するために使われています。自然な会話の流れを作り出すのに役立っています。
「at that time」を使う際の注意点
「at that time」を使う際には、いくつか注意すべき点があります。特に初学者がよく間違えるポイントを紹介します。
時制の一致に注意する
「at that time」は主に過去の時点を指すため、通常は過去形や過去進行形と一緒に使われます。
正しい例
- At that time, I was studying for my exam.
(そのとき、私は試験勉強をしていました。)
誤った例
- At that time, I am studying for my exam.
(そのとき、私は試験勉強をしています。)
過去の時点について話しているので、過去進行形「was studying」を使うのが正しいです。
「at that time」の位置
「at that time」は文の最初、中間、または最後に置くことができます。位置によって若干ニュアンスが変わることもあります。
例文
- At that time, I couldn’t speak English well.(そのとき、私は英語をうまく話せませんでした。)
- I couldn’t speak English well at that time.(私はそのとき英語をうまく話せませんでした。)
- I, at that time, couldn’t speak English well.(私は、そのとき、英語をうまく話せませんでした。)
文の最初に置くと「そのとき」という時間を強調し、文の最後に置くとより自然な流れになることが多いです。文の中間に置く場合は、挿入句のような役割を果たします。
「at this time」と「at that time」の区別
「at this time」(この時点で)と「at that time」(その時点で)を混同しないように注意しましょう。「this」は現在または近い将来を、「that」は過去または遠い時点を指します。
例文
- At this time, I am studying for my exam.(現時点では、私は試験勉強をしています。)
- At that time, I was studying for my exam.(そのとき、私は試験勉強をしていました。)
1つ目の例文は現在の状況を、例文23は過去の状況を説明しています。
「at that time」に関するよくある質問
ここでは「at that time」に関するよくある質問にお答えします。
- 「at that time」と「at the time」はどう違いますか?
-
基本的な意味は同じですが、「at the time」はすでに文脈で時点が明確な場合によく使われ、「at that time」は過去の特定の時点を強調したい場合に使われる傾向があります。ただし、実際には多くの場合で互換的に使われています。
- 「at that time」は必ず過去のことを指しますか?
-
主に過去のことを指しますが、仮定の話や未来の特定の時点を指す場合にも使うことがあります。
If you go to Japan next year, I may be there at that time too.
(もし来年日本に行くなら、そのとき私もそこにいるかもしれません。この例では、未来の可能性について話していますが、「at that time」で「あなたが日本に行くとき」という特定の時点を指しています。
- 「at that time」はどのくらいの期間を指すことができますか?
-
「at that time」は非常に柔軟な表現で、特定の瞬間から数年間のような長い期間まで、文脈によって様々な時間的範囲を指すことができます。
I lived in America from 2000 to 2005. At that time, I learned to speak English.
(2000年から2005年までアメリカに住んでいました。その時期に、私は英語を話せるようになりました。)この例では、「at that time」が5年間という比較的長い期間を指しています。
- 文章の中で「at that time」を何度も使っても良いですか?
-
同じ表現を短い文章の中で何度も繰り返すと冗長になるので、「then」「at the time」「during that period」などの類似表現と適宜入れ替えて使うとよいでしょう。
まとめ

「at that time」は英語の中でよく使われる時間表現です。この記事で解説した内容をポイントとしてまとめると、
- 「at that time」は「そのとき」「当時」という意味で、主に過去の特定の時点を指す表現である。
- 文脈ですでに言及された時点について述べる際に使われる。
- 過去の状況や出来事を説明するときによく使われる。
- 「at the time」「then」「at that moment」など類似の表現があり、それぞれニュアンスが異なる。
- 「at that time」は基本的に過去形または過去進行形と共に使われる。
- 文の最初、中間、最後のどこにも置くことができるが、位置によってニュアンスが変わる。
- 「at this time」(現在)と「at that time」(過去)を混同しないよう注意する。
- 主に過去を指すが、仮定や未来の特定の時点を指す場合にも使える。
- 「at that time of year/day」などの拡張表現も便利。
「at that time」はシンプルながらも、英語での時間表現に欠かせない重要な表現です。この表現をマスターすることで、過去の出来事や経験をより自然に、流暢に伝えられるようになるでしょう。日常会話や英作文で積極的に使ってみてください。
英語学習では、このような基本的な時間表現を正確に使いこなせることが、自然な英語表現への第一歩となります。「at that time」の使い方を理解し、様々な場面で活用してみましょう。

