「backpedal」は英語の動詞で、元々は自転車のペダルを逆方向に踏むという物理的な動作を表す言葉ですが、現代では比喩的な意味で「以前の発言や立場を撤回する」「言ったことを引っ込める」という意味でより頻繁に使われています。
政治やビジネスの場面、SNSでの発言など、様々な状況で見かける表現です。
この記事では、英語初学者の方にも分かりやすく「backpedal」の意味や使い方を例文とともに詳しく解説していきます。
backpedalとは?意味と基本的な使い方

「backpedal」は直訳すると「後ろにペダルを踏む」という意味の動詞です。自転車に乗っている時に、前に進むのではなく後ろ向きにペダルを踏む動作を表します。このように物理的な動作を表す意味が原義ですが、現代の英語ではむしろ比喩的な意味での使用が一般的になっています。
比喩的な意味では、「以前言ったことや主張した立場を撤回する」「発言を弱める」「後退する」といった意味で使われます。特に、何か強い主張や約束をした後に、批判や反発を受けて考えを変えたり、発言のトーンを弱めたりする場合によく使われる表現です。
例えば、政治家が選挙前に「絶対に増税しない」と約束しておきながら、当選後に「状況が変わったので検討が必要」と言い出すような場合、その政治家は「backpedal」していると表現されます。
この単語は、日常会話からビジネス、政治、SNSに至るまで幅広いシーンで使われる表現です。やや口語的なニュアンスがあり、フォーマルな文書よりも会話やカジュアルな文脈で多く見られます。
backpedalの発音と語形変化
「backpedal」の発音は「バックペダル」で、アクセントは最初の「back」の部分にあります。発音記号では /ˈbækˌpɛdəl/ と表記されます。
動詞としての活用形は以下のようになります。
backpedalの具体的な使用例と例文
「backpedal」は様々な状況で使うことができます。ここでは、いくつかの代表的な使用例と、中学英語レベルの簡単な例文を紹介します。
発言や主張を撤回する場面
例文
- He made a mistake and had to backpedal on his statement.(彼はミスをして、自分の発言を撤回しなければなりませんでした。)
- After criticism, the company backpedaled on its new policy.(批判を受けて、その会社は新しい方針を撤回しました。)
- The teacher backpedaled when she saw the students were confused.(先生は生徒たちが混乱しているのを見て、発言を撤回しました。)
約束を守らない場面
例文
- He backpedaled on his promise to help me.(彼は私を助けるという約束を撤回しました。)
- My friend always backpedals when it’s time to clean the room.(私の友達は部屋を掃除する時になると、いつも約束を反故にします。)
物理的な後退を表す場面
例文
- The boxer backpedaled to avoid the punch.(そのボクサーはパンチを避けるために後退しました。)
- When the dog barked, the child backpedaled in fear.(犬が吠えたとき、その子供は恐怖で後ずさりしました。)
自転車の動作を表す場面
例文
- You need to backpedal to use the brakes on this bicycle.(この自転車でブレーキをかけるには、ペダルを逆に踏む必要があります。)
- He backpedaled quickly to stop the bike.(彼は自転車を止めるために素早くペダルを逆に踏みました。)
backpedalの類義語と使い分け
「backpedal」には似たような意味を持つ単語がいくつかあります。それぞれのニュアンスの違いを理解して、適切な場面で使い分けることが大切です。
retract(撤回する)
「retract」は「backpedal」よりもフォーマルな表現で、公式な撤回や訂正を意味します。メディアや法的な文脈でよく使われます。
例文
- The newspaper had to retract the story.(その新聞社は記事を撤回しなければなりませんでした。)
「backpedal」が「少しずつ後退する」ニュアンスがあるのに対し、「retract」はより明確に「完全に撤回する」という意味合いが強いです。
walk back(発言を徐々に引き下げる)
「walk back」は「backpedal」と非常に近い意味を持ち、特に政治家やパブリック・フィギュアが発言を少しずつ弱めていく様子を表現します。
例文
- The senator walked back his comments after the interview.(そのセネーターはインタビュー後に自分の発言を弱めました。)
flip-flop(立場がコロコロ変わる)
「flip-flop」は立場や意見が頻繁に変わることを表し、「backpedal」よりも否定的なニュアンスが強いです。特に政治家の方針転換を批判する時によく使われます。
例文
- The politician flip-flopped on the tax issue.(その政治家は税金問題について立場をコロコロ変えました。)
back off(引き下がる、撤退する)
「back off」は物理的に距離を取る場合と、要求や主張を控えめにする場合の両方で使われます。
例文
- He backed off when he saw I was angry.(彼は私が怒っているのを見て引き下がりました。)
| 表現 | フォーマル度 | 主な使用場面 | ニュアンス |
|---|---|---|---|
| backpedal | カジュアル | 日常会話、メディア | 少しずつ後退する、発言を弱める |
| retract | フォーマル | 公式声明、法的文脈 | 完全に撤回する、取り消す |
| walk back | カジュアル | 政治、メディア | 発言を少しずつ弱める |
| flip-flop | カジュアル(否定的) | 政治批評 | 立場が頻繁に変わる |
| back off | カジュアル | 日常会話 | 引き下がる、距離を取る |
backpedalのよくある間違いと注意点
「backpedal」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。
発音の間違い
「backpedal」の発音は「バックペダル」ですが、「バックパドル」と間違えて発音する人がいます。
「pedal(ペダル)」はpe-dalと二音節で発音するのが正しいです。
スペリングの間違い
米国英語では「backpedaling」、「backpedaled」と綴りますが、イギリス英語では「backpedalling」、「backpedalled」と「l」が二つになります。
どちらの綴り方も正しいですが、文書の中では一貫した綴り方を使うことが大切です。
使い方の誤解
「backpedal」は主に「発言や約束を撤回する」という意味で使われますが、単に「意見を変える」という意味ではない点に注意が必要です。
「backpedal」には「プレッシャーや批判を受けて後退する」というニュアンスがあります。
例えば、新しい情報を得て考えを改めた場合は「change my mind」や「revise my opinion」などの表現の方が適切です。
前置詞の使い方
「backpedal」の後には通常「on」という前置詞が続きます。
例文
- He backpedaled on his promise.(彼は約束を撤回しました。)
「about」や「from」などの前置詞を使うのは一般的ではありません。
フォーマルな場面での使用
「backpedal」はややカジュアルな表現なので、非常にフォーマルな文書やビジネス文書では、「retract」や「withdraw」などの表現の方が適切な場合があります。
例文
- The company retracts its previous statement.(その会社は以前の声明を撤回します。)
backpedalに関する問題
英語学習において、単語の使い方を理解するには問題を解いてみるのが効果的です。ここでは「backpedal」に関する問題を10問用意しました。まずは問題を解いてみて、後で解答を確認してみましょう。
これらの問題は「backpedal」の意味や使い方を確認するためのものです。
- 次の文の空欄に適切な単語を入れなさい:After public criticism, the CEO had to __ on his controversial statement.
- 「backpedal」の主な意味として最も適切なものを選びなさい。
a) 前進する
b) 発言や立場を撤回する
c) 自転車を運転する
d) 踊る - 「backpedal」と最も意味が近い単語はどれですか?
a) proceed
b) retract
c) advance
d) continue - 次の文の空欄に適切な前置詞を入れなさい:The politician backpedaled __ his promise to lower taxes.
- 「When the teacher saw that the students were confused, she had to backpedal and explain the concept again.」この文の「backpedal」の意味として最も適切なものを選びなさい。
a) 後ろに下がる
b) 説明を撤回する
c) 方針を変更する
d) 自転車のペダルを踏む - 次の文を英語に訳しなさい:「批判を受けて、彼は自分の発言を撤回した。」
- 「backpedal」の過去形を書きなさい(アメリカ英語)。
- 次の文の「backpedal」の使い方は適切ですか? “He backpedaled from his previous opinion.”
a) 適切
b) 不適切 - 「backpedal」の元々の意味として正しいものはどれですか?
a) 後ろ向きに歩く
b) 自転車のペダルを逆に踏む
c) 意見を変える
d) 後悔する - 次の文を並べ替えて正しい英文を作りなさい:on / had / his / to / statement / backpedal / he
「backpedal」に関するよくある質問
- 「backpedal」はどのような場面で使われますか?
-
「backpedal」は主に誰かが以前の発言や立場を撤回する場面で使われます。特に批判やプレッシャーを受けて考えを変えたり、発言のトーンを弱めたりする場合に適しています。政治家の発言撤回、企業の方針転換、SNSでの炎上後の釈明など、様々な場面で見られます。
- 「backpedal」の語源は何ですか?
-
「backpedal」は「back(後ろ)」と「pedal(ペダル)」を組み合わせた言葉で、元々は自転車で後ろ向きにペダルを踏んで減速したり停止したりする動作を表していました。そこから比喩的に「後退する」「撤回する」という意味で使われるようになりました。
- 「backpedal」と「retract」の違いは何ですか?
-
両方とも「撤回する」という意味ですが、「backpedal」はより口語的で、徐々に立場を後退させるニュアンスがあります。一方、「retract」はよりフォーマルで、完全に撤回するという意味合いが強いです。また、「backpedal」には「批判を受けて」という文脈が暗示されることが多いです。
- 「backpedal」は否定的な意味を持ちますか?
-
必ずしも否定的というわけではありませんが、多くの場合、「backpedal」には「逃げる」「責任を取らない」というやや否定的なニュアンスが含まれます。特に政治や公的な場面では、批判的な文脈で使われることが多いです。
- 「backpedal」の日本語に一番近い表現は何ですか?
-
日本語では「撤回する」「言を左右する」「後退する」「引っ込める」などが近い意味を持ちます。特に「言ったことをなかったことにする」「手のひらを返す」といった表現が「backpedal」のニュアンスに近いでしょう。
- 自転車に関連する「backpedal」の使い方はありますか?
-
はい、元々の意味である「自転車のペダルを逆に踏む」という使い方もあります。特に、ペダルを逆に踏むとブレーキがかかるタイプの自転車(コースターブレーキ)に関する文脈で使われることがあります。
- 「I need to backpedal」という表現は自然ですか?
-
はい、「I need to backpedal on what I said earlier(先ほど言ったことを撤回する必要があります)」のように使うのは自然です。ただし、単に「I need to backpedal」だけだと少し不自然で、通常は「backpedal on」の形で何について撤回するのかを明確にします。
- 「backpedal」はどのレベルの英語ですか?
-
「backpedal」は中級~上級レベルの単語です。日常会話やメディアでは頻繁に使われますが、基本的な英単語ではないため、初級レベルの学習者はあまり馴染みがないかもしれません。
- 「backpedal」に関連する慣用句はありますか?
-
直接関連する慣用句は少ないですが、「do a U-turn(方針を180度転換する)」「change one’s tune(態度を急変させる)」「eat one’s words(言ったことを撤回する)」などが似たような状況で使われます。
- 「backpedal」の反対語は何ですか?
-
厳密な反対語はありませんが、「stand firm(立場を固持する)」「double down(主張を強める)」「stick to one’s guns(自分の意見を貫く)」などが反対の意味を表します。
まとめ

この記事では「backpedal」という英単語の意味と使い方について詳しく解説してきました。
元々は自転車のペダルを逆に踏むという物理的な動作を表す言葉でしたが、現代では主に「以前の発言や立場を撤回する」「言ったことを引っ込める」という比喩的な意味で使われています。
以下に、この記事で学んだポイントをまとめます。
- 「backpedal」は動詞で、主に「発言や立場を撤回する」という意味で使われる
- 元々は自転車のペダルを逆に踏むという物理的な動作を表していた
- 通常は「backpedal on」の形で使われる(例:backpedal on his statement)
- やや口語的な表現で、フォーマルな場面では「retract」などの方が適切
- 批判やプレッシャーを受けて後退するというニュアンスがある
- 類義語には「retract」「walk back」「flip-flop」などがある
- アメリカ英語では「backpedaled」、イギリス英語では「backpedalled」と綴る
- 政治、ビジネス、SNSなど様々な場面で見られる表現
「backpedal」は現代の英語コミュニケーションでよく使われる表現です。特にニュースやSNSでの議論を理解するためには覚えておくと便利でしょう。
この記事で学んだ知識を活かして、英語での表現の幅を広げてください。

