「be about to」は英語の重要表現で、「まさに~しようとしている」「今にも~するところだ」という意味を持ちます。何かが非常に近い将来(数秒後から数分後程度)に起こることを示す便利なフレーズで、英会話で頻繁に使われます。
この記事では、初心者にもわかりやすく「be about to」の使い方を例文とともに詳しく解説します。
「be about to」の基本的な意味

「be about to」は、ある行動や出来事がまさに今から始まろうとしていることを表す英語表現です。日本語では「まさに~しようとしている」「今にも~するところだ」などと訳されます。この表現を使うと、非常に近い未来に何かが起こることを伝えることができます。
例えば、「I am about to leave」は「私はまさに出かけようとしているところです」という意味になります。この場合、話し手は既に準備を終えていて、ドアに向かっているような状況が想像できます。「be about to」は、計画されたことというよりも、今まさに起ころうとしていることを強調する表現です。
「be about to」の文法構造と使い方
「be about to」の基本的な文の構造はシンプルです。「主語 + be動詞 + about to + 動詞の原形」という形で使います。be動詞は主語に合わせて変化します。
基本的な文型と例文
「be about to」の基本文型は以下の通りです。
主語 + be動詞(am/is/are/was/were) + about to + 動詞の原形 + (その他の要素)
例文
- I am about to eat lunch.(私はまさに昼食を食べようとしているところです)
- She is about to call her mother.(彼女はまさに母親に電話しようとしているところです)
- They are about to play soccer.(彼らはまさにサッカーをしようとしているところです)
- The movie is about to start.(映画はまさに始まろうとしています)
時制による使い分け
「be about to」は主に現在形と過去形で使われます。
現在形での使い方
- I am about to finish my homework.(私はまさに宿題を終えようとしています)
- The bus is about to leave.(バスはまさに出発しようとしています)
- We are about to watch a movie.(私たちはまさに映画を見ようとしています)
過去形での使い方
- I was about to sleep when you called.(あなたが電話してきた時、私はまさに寝ようとしていたところでした)
- They were about to enter the school when it started raining.(雨が降り始めた時、彼らはまさに学校に入ろうとしていたところでした)
- She was about to answer the question.(彼女はまさに質問に答えようとしていたところでした)
過去形の「was/were about to」は、過去のある時点でまさに何かをしようとしていた状態を表します。多くの場合、何か別の出来事が介入したことを示すことが多いです。
「be about to」の肯定文・否定文・疑問文
「be about to」は肯定文、否定文、疑問文のそれぞれで使うことができます。
肯定文の作り方と例
肯定文は基本の形をそのまま使います。
主語 + be動詞 + about to + 動詞の原形
例文
- I am about to send a letter.(私はまさに手紙を送ろうとしています)
- The teacher is about to explain the problem.(先生はまさに問題を説明しようとしています)
- We are about to have lunch.(私たちはまさに昼食を取ろうとしています)
- The children are about to go to bed.(子どもたちはまさに寝ようとしています)
否定文の作り方と例
否定文は be動詞の後に「not」を置きます。
主語 + be動詞 + not + about to + 動詞の原形
例文
- I am not about to give up.(私はまさに諦めようとしているわけではありません)
- She is not about to tell you the secret.(彼女はあなたに秘密を話そうとしているわけではありません)
- We are not about to change our plans.(私たちは計画を変更しようとしているわけではありません)
- They were not about to accept those conditions.(彼らはそれらの条件を受け入れようとしているわけではありませんでした)
否定文の「be not about to」は、単に「まさに~しようとしていない」という意味だけでなく、「~するつもりはまったくない」という強い意思を表すこともあります。
疑問文の作り方と例
疑問文は be動詞を主語の前に置きます。
be動詞 + 主語 + about to + 動詞の原形 + ?
例文
- Are you about to go home?(あなたはまさに家に帰ろうとしているところですか?)
- Is he about to finish his work?(彼はまさに仕事を終えようとしているところですか?)
- Are they about to start the meeting?(彼らはまさに会議を始めようとしているところですか?)
- Was she about to speak when you interrupted?(あなたが遮った時、彼女はまさに話そうとしていましたか?)
「be about to」と類似表現の違い
「be about to」と似た意味を持つ表現には「be going to」や「will」などがあります。それぞれの違いを理解しましょう。
「be about to」と「be going to」の比較
両者は似ていますが、時間的な近さや確実性に違いがあります。
「be about to」の特徴
- 非常に近い将来(数秒から数分後)に起こることを表す
- 今まさに始まろうとしている直前の状態を強調する
- 計画というよりも、今の状況から自然に発生する行動を表す
例文
- I am about to leave.(私はまさに出かけようとしているところです)
→コートを着て、ドアに向かっているなど、すぐに出発する状態
「be going to」の特徴
- 近い将来から遠い将来まで幅広く使える
- 計画や意図、または確実に起こると予測されることを表す
- より長期的な予定を表すことが多い
例文
- I am going to leave next week.(私は来週出かける予定です)
→近い将来の計画や意図を表す
「be about to」と「will」の比較
「will」も未来を表す表現ですが、「be about to」とは使い方が異なります。
「be about to」の特徴
- 非常に近い未来の出来事を表す
- すでに始まりかけている行動を表す
- 直前の状態を強調する
例文
- The train is about to arrive.(電車はまさに到着しようとしています)
→電車が見えていて、数秒で到着する状態
「will」の特徴
- 未来一般(近い未来から遠い未来まで)を表す
- 単純な未来の予測や自発的な決断を表す
- 時間的な差し迫り感はない
例文
- The train will arrive at 3:00.(電車は3時に到着します)
→時刻表に基づいた予定や予測
「be about to」の日常会話での使い方
「be about to」は日常会話でよく使われます。実際のシチュエーションとともに見ていきましょう。
家庭での使用例
家庭内での会話では、まさに何かをしようとしている時によく使われます。
例文
- I’m about to make dinner. Would you like to help?(私はまさに夕食を作ろうとしています。手伝ってくれませんか?)
- We’re about to watch a TV show. Do you want to join us?(私たちはまさにテレビ番組を見ようとしています。一緒にどうですか?)
- I was about to clean my room when my friend called.(友達が電話してきた時、私はまさに部屋を掃除しようとしていたところでした)
- She’s about to take a bath. Can you call back later?(彼女はまさにお風呂に入ろうとしています。後でかけ直してくれますか?)
学校での使用例
学校生活でも「be about to」は様々な場面で役立ちます。
例文
- The class is about to begin. Please take your seats.(授業がまさに始まろうとしています。席についてください)
- I’m about to submit my report. Can you check it quickly?(私はまさにレポートを提出しようとしています。ちょっと確認してもらえますか?)
- We are about to start our group project.(私たちはまさにグループプロジェクトを始めようとしています)
- The teacher was about to explain the answer when the bell rang.(ベルが鳴った時、先生はまさに答えを説明しようとしていたところでした)
友達との会話での使用例
友達との会話では、予定や行動の直前状態を伝えるのに便利です。
例文
- I’m about to go to the movie theater. Want to come?(私はまさに映画館に行こうとしています。一緒に来ませんか?)
- We’re about to order pizza. What topping do you want?(私たちはまさにピザを注文しようとしています。何のトッピングがいいですか?)
- She was about to tell me a secret when you came in.(あなたが入ってきた時、彼女はまさに私に秘密を話そうとしていたところでした)
- They’re about to play a new game. Let’s join them.(彼らはまさに新しいゲームをしようとしています。参加しましょう)
「be about to」のビジネスでの使い方
ビジネスシーンでも「be about to」は様々な状況で使われます。
会議やプレゼンテーションでの使用例
会議やプレゼンテーションの場面では、次の行動や予定を伝えるのに便利です。
例文
- We are about to start the meeting. Is everyone here?(私たちはまさに会議を始めようとしています。全員揃っていますか?)
- I am about to present our new project.(私はまさに新しいプロジェクトを発表しようとしています)
- The CEO is about to announce important news.(社長はまさに重要なニュースを発表しようとしています)
- We were about to conclude the discussion when a new issue came up.(新しい問題が浮上した時、私たちはまさに議論を終えようとしていたところでした)
取引や交渉での使用例
ビジネスの取引や交渉の場面でも使われます。
例文
- We are about to sign the contract.(私たちはまさに契約書にサインしようとしています)
- They are about to make a decision on our proposal.(彼らはまさに私たちの提案について決断しようとしています)
- I was about to call our client when they emailed us.(クライアントからメールが来た時、私はまさに彼らに電話しようとしていたところでした)
- The company is about to launch a new product.(その会社はまさに新製品を発売しようとしています)
業務連絡での使用例
日常の業務連絡でも、直前の状況を伝えるのに便利です。
例文
- I’m about to leave the office. Do you need anything before I go?(私はまさにオフィスを出ようとしています。行く前に何か必要なものはありますか?)
- We’re about to send the report to the client.(私たちはまさにレポートをクライアントに送ろうとしています)
- She’s about to finish the design. Would you like to see it?(彼女はまさにデザインを完成させようとしています。見てみませんか?)
- I was about to email you the documents.(私はまさにあなたに書類をメールしようとしていたところでした)
「be about to」に関するよくある質問
「be about to」について初学者がよく抱く疑問について回答します。
- 「be about to」は必ず近い未来だけを表すのですか?
-
はい、「be about to」は基本的に非常に近い未来(数秒から数分後)に起こることを表します。もっと先の未来の予定を表現したい場合は、「be going to」や「will」の方が適切です。例えば「I am about to graduate next year」は不自然で、代わりに「I am going to graduate next year」と言うべきです。
- 「be about to」の否定形にはどんな意味がありますか?
-
「be about to」の否定形(am/is/are not about to)には二つの主な意味があります。一つは単純に「まさに~しようとしていない」という意味、もう一つは「~するつもりはまったくない」という強い意思や拒否の意味です。例えば「I’m not about to give up now」は「私は今諦めるつもりはまったくない」という強い決意を表すことがあります。
- 「be about to」と「just about to」の違いは何ですか?
-
「just about to」は「be about to」に「just」を加えた表現で、「ちょうどまさに~しようとしているところだった」とさらに直前であることを強調します。例えば「I was just about to call you」(ちょうどあなたに電話しようとしていたところでした)は、「I was about to call you」よりもさらに直前だったことを強調します。
- 「be about to」は進行形で使えますか?
-
いいえ、「be about to」自体がすでに現在の状態を表しているため、進行形(be being about to)では使いません。「be about to」は、その行動がまだ始まっていない状態を表しますが、それ自体がすでに「まさに~しようとしている」という状態を示しています。
- 「be about to」は「almost」と同じ意味ですか?
-
いいえ、「be about to」と「almost」は似ているように思えますが異なる意味を持ちます。「be about to」は「まさに~しようとしている」という未来の行動や出来事を表しますが、「almost」は「もう少しで~するところだった」という、実際には起こらなかった過去の可能性を表すことが多いです。例えば「I almost fell」(もう少しで転ぶところだった)は実際には転ばなかったことを示します。
- 口語で「be about to」の短縮形は使われますか?
-
はい、会話では短縮形がよく使われます。例えば「I’m about to go」、「She’s about to arrive」、「They’re about to start」のように、be動詞は短縮されることが多いです。これは特にカジュアルな会話で一般的です。
まとめ

「be about to」についての重要ポイントを整理しましょう。
- 「be about to」は「まさに~しようとしている」「今にも~するところだ」という意味を表す表現です。
- 基本的な構造は「主語 + be動詞 + about to + 動詞の原形」です。
- 非常に近い未来(数秒から数分後)に起こることを表します。
- 現在形(am/is/are about to)と過去形(was/were about to)で使えます。
- 肯定文、否定文、疑問文のそれぞれの形で使うことができます。
- 「be going to」は計画や意図を表し、時間的には幅広く使えるのに対し、「be about to」はより差し迫った状況を表します。
- 「will」は一般的な未来や予測を表すのに対し、「be about to」は直前の状態を強調します。
- 日常会話やビジネスシーンなど、様々な場面で使える便利な表現です。
- 否定形では「~するつもりはない」という強い意思を表すこともあります。
- 「just about to」とすることで、さらに直前であることを強調できます。
「be about to」を使いこなすことで、英語での時間的なニュアンスをより正確に表現できるようになります。ぜひ日常会話の中で積極的に使ってみてください。