「Be on cloud nine」という英語の表現を聞いたことがありますか?友達が大喜びしている様子を表現する時や、自分が大変幸せな気持ちを伝えたい時に使える便利な英語表現です。
今回は、この「Be on cloud nine」の意味や使い方について、中学英語レベルの簡単な例文と共に詳しく解説していきます。英語を勉強し始めたばかりの方にも分かりやすく説明しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
「Be on cloud nine」の基本的な意味

「Be on cloud nine」は「非常に幸せな状態にある」「有頂天になっている」という意味のイディオム(慣用句)です。直訳すると「9番目の雲の上にいる」となりますが、これは「とても高い雲の上にいるように幸せでウキウキしている状態」を表しています。日本語では「天にも昇る気持ち」「雲の上を歩いているよう」といった表現に近いものがあります。
何か素晴らしい出来事があった時、その喜びで心が満たされて、まるで地上から離れて雲の上に浮かんでいるような高揚感を味わうこと、それが「Be on cloud nine」の表す状態です。試験に合格した時、大好きな人からの告白を受けた時、長年の夢が叶った時など、特別な幸福感を感じる瞬間に使われる表現です。
「Be on cloud nine」の語源とは
「Be on cloud nine」という表現の起源には諸説あります。最も広く信じられているのは、1896年の「International Cloud Atlas(国際雲図集)」に関連するものです。この本では雲を10種類に分類しており、9番目の雲は「積乱雲(cumulonimbus)」で、地上から最も高く上昇する大きな雲とされています。そのような高い雲に乗っているかのような幸せな状態を表現するために、この言葉が生まれたと考えられています。
また、別の説では、1950年代のアメリカ気象局による雲の分類で「Cloud Nine」が最もふわふわとした美しい雲の形態とされていたことから来ているという説もあります。さらに、仏教での「Cloud Nine」が悟りに至る段階の一つだという説もありますが、これらの説はあまり確実性が高くないとされています。
「Be on cloud nine」の正しい使い方
「Be on cloud nine」は「be + on + cloud nine」という構造になっています。「be」動詞(am, is, are, was, wereなど)に「on cloud nine」を続けて使います。主に、人が主語になり、その人が非常に幸せな状態にあることを表現します。
例文
- I am on cloud nine.(私はとても幸せです)
- She is on cloud nine.(彼女はとても幸せです)
- They were on cloud nine.(彼らはとても幸せでした)
このように、主語と時制に合わせた「be」動詞を使い、「on cloud nine」を続けます。ここで重要なのは、前置詞「on」を使うということです。「in cloud nine」や「at cloud nine」ではなく、必ず「on cloud nine」と表現します。
中学生でも使える簡単な「Be on cloud nine」の例文
「Be on cloud nine」を使った簡単な例文をいくつか紹介します。中学校で習うような基本的な単語を使っているので、英語初学者の方でも理解しやすいと思います。
例文
- I am on cloud nine today.(今日の私はとても幸せです)
- My sister is on cloud nine after passing the test.(妹はテストに合格してとても喜んでいます)
- Tom was on cloud nine when he got a new bike.(トムは新しい自転車をもらってとても嬉しかったです)
- We are on cloud nine because we won the game.(私たちは試合に勝ってとても嬉しいです)
- They were on cloud nine at the party.(彼らはパーティーでとても幸せそうでした)
これらの例文は、日常生活の中でよく起こる嬉しい出来事を表現しています。「Be on cloud nine」を使うことで、単に「happy(幸せ)」というよりも、もっと強い喜びや幸福感を表現することができます。
「Be on cloud nine」を使った日常会話例
「Be on cloud nine」は日常会話の中でどのように使われるのでしょうか。具体的な会話例を通して見ていきましょう。
友達との会話での使い方
例えば、友達と話している時にこのような使い方ができます。
例文
- A: How was your birthday party?(誕生日パーティーはどうだった?)
- B: It was amazing! I was on cloud nine all day.(すごく良かったよ!一日中とても幸せだったよ)
例文
- A: Did you hear? Ken got a perfect score on the math test.(聞いた?ケンが数学のテストで満点を取ったんだって)
- B: Really? He must be on cloud nine now.(本当に?彼は今とても喜んでいるだろうね)
学校や仕事での使い方
学校や仕事の場面でも使えます。
例文
- A: Congratulations on winning the speech contest!(スピーチコンテストで優勝おめでとう!)
- B: Thank you! I am on cloud nine right now.(ありがとう!今、本当に幸せです)
例文
- A: How do you feel about your promotion?(昇進についてどう思う?)
- B: I am on cloud nine. It was my dream to become a manager.(とても嬉しいよ。マネージャーになるのが私の夢だったんだ)
「Be on cloud nine」に似た英語表現
英語には「Be on cloud nine」以外にも、強い幸福感を表す表現がいくつかあります。ここでは、似た意味を持つ他の表現を紹介します。
「Over the moon」の意味と使い方
「Over the moon」は「とても幸せで興奮している」という意味で、「Be on cloud nine」とほぼ同じニュアンスを持っています。「月を飛び越えるほど嬉しい」というイメージから来ています。
例文
- I was over the moon when I got an A on my English test.(英語のテストでAを取って、とても嬉しかったです)
- She is over the moon about her new job.(彼女は新しい仕事についてとても喜んでいます)
「In seventh heaven」の意味と使い方
「In seventh heaven」も「非常に幸せな状態」を表すイディオムです。これはユダヤ教やイスラム教の考え方に由来し、「7つ目の天国」が最も高く、最も幸福な場所とされていることから来ています。
例文
- He was in seventh heaven when he met his favorite singer.(彼はお気に入りの歌手に会って非常に幸せでした)
- The children were in seventh heaven at the amusement park.(子供たちは遊園地でとても幸せそうでした)
「Walking on air」の意味と使い方
「Walking on air」は「空中を歩いているような感覚」で、これも強い幸福感や高揚感を表します。足が地につかないほど嬉しいという状態を表現しています。
例文
- After getting the job offer, I was walking on air all day.(仕事のオファーをもらった後、私は一日中有頂天でした)
- She’s been walking on air since she won the competition.(彼女はコンペティションで優勝して以来、とても幸せそうです)
「Be on cloud nine」に関するよくある質問
- 「Be on cloud nine」はフォーマルな場でも使えるの?
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「Be on cloud nine」はカジュアルな表現ですが、フォーマルすぎない状況であれば使うことができます。例えば、友達との会話や、ある程度親しい同僚との会話では問題なく使えます。ただし、非常にフォーマルな文書やビジネスレポートなどでは、より正式な表現(extremely happy, elated, overjoyed など)を使った方が良いでしょう。
- 「Be on cloud nine」と「Be in cloud nine」の違いは?
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正しい表現は「Be on cloud nine」です。「Be in cloud nine」は文法的に正しくありません。これは慣用句として定着した形があるためで、前置詞は必ず「on」を使います。雲の「上に」乗っているというイメージから、「on」が使われています。
- なぜ「9」という数字なの?
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なぜ「cloud nine」で「9」という数字が使われているかについては、前述の通り諸説あります。最も有力なのは、気象学での雲の分類において9番目の雲(積乱雲)が最も高く上昇する雲だったからという説です。また、「cloud seven」という表現もかつては使われていましたが、時代とともに「cloud nine」が主流になりました。これは「seventh heaven(7つ目の天国)」という類似表現の影響もあったと考えられています。
まとめ

今回は「Be on cloud nine」について詳しく解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「Be on cloud nine」は「非常に幸せな状態、有頂天」を意味する英語のイディオムである。
- 語源は気象学での雲の分類で9番目が最も高い雲だったことに関連していると言われている。
- 使い方は「be動詞 + on + cloud nine」の形で、前置詞は必ず「on」を使う。
- 似た表現として「over the moon」「in seventh heaven」「walking on air」などがある。
- カジュアルな表現だが、フォーマルすぎない場面では問題なく使える。
- 「cloud nine」の「9」は、最も高い雲、または最も幸せな状態を表す数字として使われている。
「Be on cloud nine」を使って、あなたの大きな喜びや幸せな気持ちを表現してみてください。英語での会話がより豊かになり、ネイティブスピーカーにも通じる表現力が身につくでしょう。