「behind」は英語の前置詞と副詞として使われ、最も基本的な意味として「~の後ろに」を表します。この単語は日常英会話でよく使われるだけでなく、様々な場面や意味で登場するため、英語学習者にとって重要な単語です。
この記事では、「behind」の基本的な意味から応用的な使い方まで、中学英語レベルの例文を交えながら分かりやすく解説していきます。
behindとは?基本的な意味と役割

「behind」は英語で「~の後ろに」「~の背後に」という意味を持つ単語で、前置詞と副詞の両方として機能します。前置詞として使う場合は後ろに名詞やその相当語句が来ることが多く、物理的な位置関係を表すことが基本的な使い方です。
「behind」の発音は「ビハインド」または「バハインド」と発音され、どちらの発音も一般的に使われています。自分が言いやすい方で大丈夫です。
例えば、次のような文で使われます。
例文
- The cat is hiding behind the sofa.(猫はソファの後ろに隠れています)
- She stood behind me in the line.(彼女は列の中で私の後ろに立っていました)
- There is a garden behind the house.(家の後ろには庭があります)
このように、物や人の位置関係を説明する際に「behind」を使うことができます。単に物理的な位置だけでなく、時間や能力、支持などを表す際にも使われる便利な単語です。
behindの様々な使い方と例文
「behind」は基本的に「後ろ」というイメージを持っていますが、実際の使い方はそれだけではありません。様々な状況や場面で使われ、ニュアンスも少しずつ異なります。ここでは、「behind」の主な使い方について見ていきましょう。
位置関係を表すbehind
最も一般的な使い方は、物理的な位置関係を表すことです。「~の後ろに」という意味で使います。
例文
- He is hiding behind the tree.(彼は木の後ろに隠れています)
- I found my keys behind the books.(本の後ろに鍵が見つかりました)
- The dog ran behind the house.(犬は家の後ろに走っていきました)
- Put the trash can behind the door.(ゴミ箱をドアの後ろに置いてください)
- Who is the girl behind Tom?(トムの後ろにいる女の子は誰ですか)
背景や理由を表すbehind
「behind」は何かの背景や理由を表す際にも使われます。「~の背後にある」という意味合いです。
例文
- What is the story behind this picture?(この写真の背景にはどんな話があるのですか)
- We don’t know the reason behind his decision.(彼の決断の背後にある理由は分かりません)
- There is a lot of hard work behind their success.(彼らの成功の裏には多くの努力があります)
時間の遅れを表すbehind
時間や予定に関して「遅れている」ことを表す際にも「behind」が使われます。
例文
- We are ten minutes behind schedule.(私たちは予定より10分遅れています)
- I am behind in my homework.(宿題が遅れています)
- The train is running behind time.(電車は時間通りに運行していません)
能力の差を表すbehind
能力や進捗に差がある場合、「後れを取っている」という意味でも使われます。
例文
- He is behind the other students in math.(彼は数学で他の生徒より遅れています)
- Our team is three points behind.(私たちのチームは3点負けています)
- She feels behind in the class.(彼女はクラスについていけないと感じています)
支持を表すbehind
「後ろから支える」という意味から、「支持する」という意味でも使われます。
例文
- I am behind you in this decision.(私はこの決断であなたを支持しています)
- The whole team is behind our captain.(チーム全体が私たちのキャプテンを支持しています)
- My parents are behind me in whatever I choose to do.(私が何をするにしても両親は私を支持しています)
behindを使った熟語と表現方法
「behind」は様々な熟語や表現の中でも使われています。以下に代表的なものをいくつか紹介します。
behind closed doors(秘密裏に)
「閉じられたドアの後ろで」という直訳から、「秘密裏に」「公開されずに」という意味で使われます。
例文
- The meeting was held behind closed doors.(その会議は秘密裏に行われました)
- They discussed the problem behind closed doors.(彼らは問題を非公開で話し合いました)
fall behind(遅れる)
「behind」に「fall(落ちる)」が組み合わさると、「遅れをとる」という意味になります。
例文
- Don’t fall behind in your studies.(勉強で遅れをとらないようにしてください)
- We can’t afford to fall behind schedule.(予定より遅れるわけにはいきません)
stay behind(居残る)
「stay(とどまる)」と組み合わせると、「居残る」という意味になります。
例文
- I had to stay behind after class.(放課後居残りをしなければなりませんでした)
- Can you stay behind and help me clean up?(残って片付けを手伝ってくれませんか)
behind the scenes(舞台裏で)
直訳すると「場面の後ろで」ですが、「表には見えない所で」「裏方として」という意味で使われます。
例文
- She works behind the scenes at the theater.(彼女はその劇場で裏方として働いています)
- There is a lot of work going on behind the scenes.(舞台裏ではたくさんの作業が行われています)
leave behind(置いていく、残していく)
「leave(去る)」と組み合わせると、「置いていく」「残していく」という意味になります。
例文
- I left my umbrella behind on the bus.(バスに傘を置き忘れました)
- She left her hometown behind and moved to the city.(彼女は故郷を後にして都会に引っ越しました)
behindと似た表現の使い分け方
「behind」と似た意味を持つ英語表現はいくつかありますが、それぞれ微妙に使い方が異なります。ここでは、「behind」と混同されやすい表現との違いを説明します。
behindとafterの違い
「behind」と「after」はどちらも「後ろ」を表しますが、使い方が異なります。
- behind:位置関係や遅れを表す(「~の後ろに」「遅れて」)
- after:順序や時間の前後関係を表す(「~の後に」「~の次に」)
例文
- She is standing behind me.(彼女は私の後ろに立っています)(位置関係)
- She came in after me.(彼女は私の後に入ってきました)(順序)
behindとback ofの違い
「behind」と「back of」も似た意味を持ちますが、ニュアンスが異なります。
- behind:特定の物や人の背後にある位置を表す
- back of:前後関係が明確なものの後方を表す
例文
- The cat is hiding behind the sofa.(猫はソファの後ろに隠れています)
- She sat in the back of the classroom.(彼女は教室の後方に座りました)
behindとunderの違い
「behind」と「under」は位置を表しますが、方向が異なります。
- behind:水平方向の後方
- under:垂直方向の下
例文
- The ball rolled behind the table.(ボールはテーブルの後ろに転がりました)
- The ball rolled under the table.(ボールはテーブルの下に転がりました)
behindのよくある間違いと注意点
「behind」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。
「behindとin the back of」の混同
「behind」と「in the back of」は似ていますが、意味が異なります。
- behind the car:車の後ろ(車の外側)
- in the back of the car:車の後部座席(車の内側)
例文
- The child stood behind the car.(子供は車の後ろに立っていました)
- The child sat in the back of the car.(子供は車の後部座席に座っていました)
時間的な「behind」の使い方
「behind」は時間の遅れを表すときに特定の表現で使われることが多いです。
正しい例
- We are running behind schedule.(予定より遅れています)
- I am behind in my work.(仕事で遅れをとっています)
間違いやすい例
- ×We are behind the time.(この表現はあまり使いません)
- ○We are running late.(遅れています)
「behindとbehind of」の違い
「behind of」という表現は一般的には使われません。「behind」単独で使うか、「back of」を使います。
正しい例
- The book is behind the vase.(本は花瓶の後ろにあります)
- The book is at the back of the shelf.(本は棚の奥にあります)
間違いやすい例
- ×The book is behind of the vase.(不自然な表現です)
支持を表す「behind」の使い方
支持を表す「behind」は、主に「be behind」の形で使われます。
正しい例
- I am behind you in this decision.(この決断であなたを支持します)
間違いやすい例
- ×I behind you in this decision.(be動詞が必要です)
behindに関する問題
この見出しは、英単語「behind」の意味や使い方を学ぶための問題集を提供するものです。「behind」は「~の後ろに」「遅れて」などの意味を持つ単語ですが、文脈によって異なるニュアンスを持つことがあります。
この問題では、「behind」を含む文や、それに関連する表現を出題します。
- The cat is hiding ______ the couch.
- He is running ______ schedule for the project deadline.
- The beautiful sunset was visible just ______ the mountains.
- She walked ______ me without saying hello.
- The team is falling ______ in the competition due to lack of preparation.
- The keys are not on the table; they’re ______ it.
- The little boy stood ______ his mother during the loud thunderstorm.
- You should look ______ the surface to understand the deeper meaning of this story.
- I parked my car just ______ yours in the parking lot.
- The truth was hidden ______ a web of lies.
この問題集を通じて、「behind」の使い方だけでなく、他の前置詞や表現についても学ぶことができます。
「behind」に関するよくある質問
ここでは、「behind」についてよく寄せられる質問とその回答を紹介します。
- 「behind」はどのように発音しますか?
-
「behind」は「ビハインド」または「バハインド」と発音します。どちらの発音も一般的に使われていますので、自分が言いやすい方で構いません。
- 「behind」と「after」の違いは何ですか?
-
「behind」は主に位置関係(~の後ろに)や遅れ(予定より遅れて)を表しますが、「after」は時間や順序の前後関係(~の後に、~の次に)を表します。
- She stood behind me.(彼女は私の後ろに立っていました)
- She came after me.(彼女は私の後にやってきました)
- 「behind the times」とはどういう意味ですか?
-
「behind the times」は「時代遅れの」「古臭い」という意味です。現代の流行や技術についていけていない状態を表します。
- His ideas are behind the times.(彼の考えは時代遅れです)
- 「behind closed doors」はどんな場面で使いますか?
-
「behind closed doors」は、会議や話し合いが非公開で行われる場合に使われます。秘密裏に、または一般の人々が見聞きできない状況を表します。
- The negotiation took place behind closed doors.(交渉は非公開で行われました)
- 「fall behind」と「stay behind」の違いは何ですか?
-
「fall behind」は「遅れを取る」「後れを取る」という意味で、進度や能力などで他より遅れている状態を表します。一方、「stay behind」は「残る」「居残る」という意味で、他の人が去った後もその場に残ることを表します。
- Don’t fall behind in your studies.(勉強で遅れをとらないでください)
- I had to stay behind after school.(放課後学校に残らなければなりませんでした)
まとめ

この記事では、英語の「behind」について、その基本的な意味から応用的な使い方まで詳しく解説してきました。「behind」は「後ろ」というシンプルなイメージから発展し、位置関係だけでなく、時間の遅れ、能力の差、支持など、様々な場面で使われる便利な単語です。
「behind」の主なポイントをまとめると次のようになります。
- 「behind」は前置詞と副詞として使われる
- 基本的な意味は「~の後ろに」「~の背後に」
- 物理的な位置関係を表す(He is behind me.)
- 背景や理由を表す(the story behind the news)
- 時間の遅れを表す(behind schedule)
- 能力の差を表す(behind other students)
- 支持を表す(I am behind you.)
- 様々な熟語がある(behind closed doors, fall behind, stay behind など)
- 似た表現(after, back of, under)との使い分けが重要
英語学習において、前置詞の使い方を理解することは非常に重要です。特に「behind」のような基本的な前置詞は日常会話でよく使われるため、様々な使い方を知っておくと表現の幅が広がります。
この記事で紹介した例文や表現を参考に、ぜひ実際の会話で「behind」を使ってみてください。正しく使えるようになれば、あなたの英語力は確実に向上するでしょう。