「belong」は英語の動詞で、「所属する」「~のものである」「あるべき場所にある」などの意味を持ちます。日本語には完全に対応する単語がないため、英語学習者にとって使いこなすのが難しい単語の一つです。
この記事では、「belong」の意味と使い方を、初学者でも理解できるように例文とともに詳しく解説します。
belongとは?日常で使われる所属や所有を表す動詞

belongは「所属する」「~のものである」「あるべき場所にある」などの意味を持つ英語の動詞です。日本語には完全に対応する単語がないため、英語学習者にとって使いこなすのが難しい単語の一つです。
belongの基本的な意味は「ある場所や集団に自然に収まる・適合する」というイメージです。このイメージをもとに、「所属する」「所有物である」「適切な場所にある」などの意味に広がっています。
所属・帰属を表すbelongの使い方
belongは組織やグループ、カテゴリーなどへの所属を表すときに使います。この場合、多くは「belong to」という形で使われます。
例文
- I belong to the soccer club. (私はサッカークラブに所属しています。)
- She belongs to our team. (彼女は私たちのチームの一員です。)
- Lions belong to the cat family. (ライオンはネコ科に属します。)
所有を表すbelongの使い方
物の所有関係を表す場合も、「belong to」の形で使われます。「~のものである」という意味になります。
例文
- This book belongs to me. (この本は私のものです。)
- Whose pen is this? It belongs to Tom. (このペンは誰のですか?トムのものです。)
- The car belongs to my father. (その車は私の父のものです。)
適切な場所を表すbelongの使い方
物や人があるべき場所、適切な場所にあることを表すときにもbelongが使われます。この場合は、「belong in」や「belong on」などの形になります。
例文
- The dishes belong in the kitchen. (食器は台所にあるべきです。)
- The book belongs on the shelf. (その本は棚に置くべきです。)
- Wild animals belong in nature. (野生動物は自然の中にいるべきです。)
居場所・適合を表すbelongの使い方
人が特定の場所や状況に居心地よく感じる、なじんでいると感じる場合にもbelongが使われます。これは日本語の「居場所がある」「しっくりくる」といった表現に近いニュアンスです。
例文
- I don’t belong here. (私はここに居場所がないと感じます。)
- She feels like she belongs in this community. (彼女はこのコミュニティになじんでいると感じています。)
- We belong together. (私たちは一緒にいるべきです。)
belongと一緒に使われる前置詞
belongは様々な前置詞と組み合わせて使われ、その組み合わせによって意味が変わります。主な組み合わせとその使い方を見ていきましょう。
belong to の使い方
「belong to」は最も一般的な組み合わせで、「~に所属する」「~のものである」という意味になります。
例文
- I belong to the baseball team. (私は野球チームに所属しています。)
- This house belongs to my grandparents. (この家は私の祖父母のものです。)
- These books belong to the library. (これらの本は図書館のものです。)
belong in/on の使い方
「belong in」や「belong on」は、物や人があるべき場所や適切な位置を示す場合に使われます。「in」は囲まれた空間や場所、「on」は表面や特定の位置を示します。
例文
- The toys belong in the box. (おもちゃは箱の中に入れるべきです。)
- The picture belongs on the wall. (その絵は壁に掛けるべきです。)
- That information belongs in the report. (その情報は報告書に含めるべきです。)
belong with の使い方
「belong with」は、人や物が他の人や物と一緒にあるべきことを示す場合に使われます。特に関連性や適合性を強調する表現です。
例文
- These shoes belong with that dress. (これらの靴はそのドレスに合います。)
- You belong with us. (あなたは私たちと一緒にいるべきです。)
- The child belongs with his family. (その子供は家族と一緒にいるべきです。)
belongの活用形と語形変化
belongは規則的な動詞で、以下のような活用形があります。
形態 | 活用形 |
---|---|
原形 | belong |
三人称単数現在形 | belongs |
過去形 | belonged |
過去分詞形 | belonged |
現在分詞形 | belonging |
例文
- She belongs to a dancing club. (彼女はダンスクラブに所属しています。)
- He belonged to our team last year. (彼は去年私たちのチームに所属していました。)
- They have belonged to this community for many years. (彼らは長年このコミュニティに所属しています。)
- Belonging to a group is important for many people. (グループに所属することは多くの人にとって重要です。)
また、「belonging」は名詞としても使われ、「所属物」「持ち物」という意味になります。複数形の「belongings」でよく使われます。
例文
- Please take all your belongings with you. (あなたの持ち物をすべて持っていってください。)
- Her belongings were in the suitcase. (彼女の持ち物はスーツケースの中にありました。)
belongを使った例文表現
ここでは、様々な状況でのbelongの使い方を例文で見ていきましょう。すべて中学英語レベルの簡単な例文です。
例文
- I belong to a baseball club. (私は野球部に所属しています。)
- This bag belongs to my sister. (このバッグは私の姉のものです。)
- Where does this book belong? (この本はどこに置くべきですか?)
- The keys belong in the drawer. (鍵は引き出しの中に入れるべきです。)
- I don’t belong in this place. (私はこの場所に居場所がありません。)
- We belong together. (私たちは一緒にいるべきです。)
- My brother belongs to the tennis club. (私の兄はテニス部に所属しています。)
- These shoes belong to me. (これらの靴は私のものです。)
- The cat belongs to our neighbor. (その猫は隣人のものです。)
- The toys belong in the box. (おもちゃは箱の中に入れるべきです。)
- The book belongs on the shelf. (その本は棚に置くべきです。)
- She feels like she doesn’t belong here. (彼女はここに居場所がないと感じています。)
belongの類義語と比較
belongと似た意味を持つ単語や表現はいくつかありますが、微妙なニュアンスの違いがあります。ここでは、belongの主な類義語との違いを説明します。
「be a member of」(~のメンバーである):belongと似ていますが、より明確に組織やグループのメンバーであることを強調します。
例文
- I belong to the tennis club. (私はテニスクラブに所属しています。)
- I am a member of the tennis club. (私はテニスクラブのメンバーです。)
「own」(所有する):belongが「~のものである」という受動的な所有関係を表すのに対し、ownは「所有する」という能動的な行為を表します。
例文
- This book belongs to me. (この本は私のものです。)
- I own this book. (私はこの本を所有しています。)
「be located」(位置する):物の場所を表す点ではbelongと似ていますが、belongには「あるべき場所」というニュアンスがあります。
例文
- The book belongs on the shelf. (その本は棚に置くべきです。)
- The book is located on the shelf. (その本は棚に置かれています。)
「fit in」(なじむ):社会的な適合や受け入れられることを表す点ではbelongと似ていますが、fit inはより努力や適応のニュアンスがあります。
例文
- I don’t belong here. (私はここに居場所がありません。)
- I don’t fit in here. (私はここになじめません。)
belongのよくある間違いと注意点
日本人英語学習者がbelongを使う際によく間違える点や注意すべき点をいくつか紹介します。
進行形で使わない
belongは状態を表す動詞なので、通常は進行形(~ing形)では使いません。
誤:She is belonging to the tennis club.
正:She belongs to the tennis club. (彼女はテニスクラブに所属しています。)
前置詞の使い分け
belongの後には、状況に応じて適切な前置詞を使う必要があります。
所属や所有を表す場合:belong to
- This book belongs to me. (この本は私のものです。)
物があるべき場所を表す場合:belong in(囲まれた空間)、belong on(表面)
- The plates belong in the cupboard. (お皿は食器棚に入れるべきです。)
- The picture belongs on the wall. (その絵は壁に掛けるべきです。)
人や物が一緒にあるべき場合:belong with
- You belong with your family. (あなたは家族と一緒にいるべきです。)
「持っている」の意味ではhaveを使う
belongは「~のものである」という意味であり、「持っている」という意味ではありません。「持っている」と言いたい場合は、haveを使います。
誤:I belong a new car.
正:I have a new car. (私は新しい車を持っています。)
または:The new car belongs to me. (新しい車は私のものです。)
belongingsの使い方
belongの名詞形「belonging」は単数形ではあまり使われず、複数形の「belongings」(持ち物、所有物)としてよく使われます。
例文
- Please check your belongings before leaving. (出発前に持ち物を確認してください。)
- All her belongings were in the bag. (彼女の持ち物はすべてバッグの中にありました。)
be belongedという受動態は使わない
belongは自動詞なので、受動態では使えません。
誤:This book is belonged to me.
正:This book belongs to me. (この本は私のものです。)
belongに関する問題
ここでは、belongの理解度を確認するための問題を10問用意しました。それぞれの問題に最適な答えを選んでください。
- This book __ to my sister.
a) belongs
b) belonging
c) is belong
d) are belong - Where these shoes ?
a) does, belongs
b) do, belongs
c) does, belong
d) do, belong - I __ to the swimming club.
a) am belong
b) belonging
c) belong
d) belongs - The keys __ in the drawer.
a) belong
b) belongs
c) is belong
d) are belong - She feels like she doesn’t __ here.
a) belonging
b) belongs
c) belong
d) belonged - These toys __ to my son.
a) belong
b) belongs
c) is belong
d) are belong - Wild animals __ in nature.
a) belongs
b) belong
c) is belong
d) are belong - Please take all your __ with you.
a) belong
b) belongs
c) belonging
d) belongings - The picture __ on the wall.
a) belong
b) belongs
c) is belong
d) are belong - We __ together.
a) belongs
b) belong
c) is belong
d) are belong
「belong」に関するよくある質問
- belongとbelongsの違いは何ですか?
-
belongは動詞の原形で、多くの主語(I, you, we, they, 複数名詞)で使われます。belongsは三人称単数現在形で、主語がhe, she, it, または単数名詞の場合に使います。
- I belong to a club. (私はクラブに所属しています。)
- She belongs to a club. (彼女はクラブに所属しています。)
- belongとbelongingの違いは何ですか?
-
belongは動詞で「所属する」などの意味です。belongingは現在分詞で、名詞として「所有物」という意味で使われます。特に複数形のbelongings(持ち物)がよく使われます。
- I belong to this group. (私はこのグループに所属しています。)
- These are my belongings. (これらは私の持ち物です。)
- belongの後にはどんな前置詞を使えばいいですか?
-
状況によって異なります。所属や所有を表す場合はto、物があるべき場所を表す場合はin(囲まれた空間)やon(表面)、人や物が一緒にあるべき場合はwithを使います。
- I belong to this team. (私はこのチームに所属しています。)
- The books belong in the bookshelf. (本は本棚に入れるべきです。)
- The picture belongs on the wall. (絵は壁に掛けるべきです。)
- You belong with us. (あなたは私たちと一緒にいるべきです。)
- belongを「持っている」という意味で使えますか?
-
いいえ、「持っている」という意味ではbelongは使えません。そのような場合はhaveを使います。belongは「~のものである」という所有関係を表します。
- I have a new bike. (私は新しい自転車を持っています。)
- The new bike belongs to me. (新しい自転車は私のものです。)
- I’m belongingという表現は正しいですか?
-
いいえ、belongは状態を表す動詞なので、通常は進行形では使いません。I belongという形が正しいです。
- I belong to the tennis club. (私はテニスクラブに所属しています。)
- belongingsとは何ですか?
-
belongingsはbelongの名詞形で、「持ち物」「所有物」という意味です。主に複数形で使われます。
- Please check your belongings before leaving. (出発前に持ち物を確認してください。)
- This belongs meという表現は正しいですか?
-
いいえ、所有を表す場合は「belong to」の形を使います。正しくは「This belongs to me.」です。
- This book belongs to me. (この本は私のものです。)
- belongとbelongedの違いは何ですか?
-
belongは現在形、belongedは過去形です。
- Now, I belong to the art club. (現在、私は美術部に所属しています。)
- Last year, I belonged to the music club. (去年、私は音楽部に所属していました。)
- belongと似た意味の単語はありますか?
-
文脈によって、be a member of(メンバーである)、own(所有する)、be located(位置する)、fit in(なじむ)などが似た意味で使われることがあります。
- belongを使わずに同じ意味を表現するには?
-
「~のものである」は「This is my book.」、「所属する」は「I am a member of the club.」、「あるべき場所にある」は「The book should be on the shelf.」などと言い換えられます。
まとめ

この記事では、英語の動詞「belong」の意味と使い方について詳しく解説しました。belongは「所属する」「~のものである」「あるべき場所にある」など、様々な意味を持つ便利な単語です。
しかし、日本語にぴったりと対応する単語がないため、初学者にとっては使い方が分かりにくいかもしれません。ここでは、belongの主なポイントをまとめます。
- belongは主に以下の意味で使われる
- 組織やグループに所属する(belong to)
- 所有関係を表す(belong to)
- あるべき場所や適切な位置を示す(belong in/on)
- 居場所があるやなじんでいると感じる(belong)
- belongと一緒に使われる主な前置詞は「to」「in」「on」「with」
- belongは進行形で使わない
- belongの名詞形「belongings」は「持ち物」という意味
- belongは自動詞なので受動態では使えない
belongの様々な使い方を理解し、適切な前置詞と組み合わせて使えるようになれば、英語表現の幅が広がります。特に「所属する」「~のものである」という基本的な意味だけでなく、「あるべき場所にある」「居場所がある」というニュアンスも理解することで、より自然な英語表現ができるようになるでしょう。
belongはシンプルな単語ですが、様々な状況で使える便利な動詞です。この記事で紹介した例文や注意点を参考に、ぜひ日常会話や文章の中でbelongを使ってみてください。