「beside」は英語の前置詞として使われる単語で、主に「〜の隣に」「〜のそばに」という位置関係を表します。
この記事では、英語初学者の方に向けて「beside」の基本的な意味から応用的な使い方まで、例文を交えて分かりやすく解説していきます。
besideとは?英語での基本的な意味と使い方

「beside」は英語の前置詞であり、最も基本的な意味は「〜の隣に」「〜のそばに」「〜の横に」です。物や人が互いに近接して存在する状態を表現する際に使用します。
前置詞である「beside」は、後ろに名詞や代名詞を伴って使われます。例えば「beside the table(テーブルの横に)」や「beside me(私の隣に)」のような形で使います。物理的な位置関係を表す際によく使われる前置詞です。
英語の空間表現は日本語と異なる場合があるため、正確な位置関係を理解することが重要です。「beside」は特に「隣接している」というニュアンスを持ち、2つのものが触れるほど近い位置関係を示す場合に使われます。
また、「beside」には比喩的な用法もあり、「〜に比べて」という意味で使われることもあります。この他にも、いくつかの慣用表現の中で使われることがあります。
besideの基本的な使い方
「beside」の基本的な使い方は、ある物体や人が別の物体や人の「隣に」あるという位置関係を示すことです。「beside + 名詞/代名詞」という形で使用されます。
位置関係を表す基本的な例文をいくつか見てみましょう。
例文
- The book is beside the lamp. (その本はランプの横にあります)
- She sat beside me on the bench. (彼女はベンチで私の隣に座りました)
- My brother stood beside his wife at the ceremony. (私の兄は式典で妻の隣に立ちました)
- There is a small table beside my bed. (私のベッドの横には小さなテーブルがあります)
- The restaurant is beside the post office. (そのレストランは郵便局の隣にあります)
これらの例文では「beside」が2つのものの間の隣接関係を表しています。「beside」は特に横並びの関係を表す場合に使われることが多いです。
また、「beside」は動作を表す動詞と組み合わせて使うこともできます。
例文
- He walked beside me all the way home. (彼は家までずっと私の横を歩きました)
- The dog sat beside its owner. (その犬は飼い主の隣に座りました)
- She placed her bag beside the door. (彼女はドアの横にバッグを置きました)
「beside」の意味を理解するには、他の位置関係を表す前置詞との違いを知ることも重要です。
例えば「behind(〜の後ろに)」「in front of(〜の前に)」「above(〜の上に)」「below(〜の下に)」などと比較すると、「beside」は特に横方向の隣接関係を表す前置詞であることが分かります。
besideの応用的な使い方
「beside」には基本的な位置関係を表す用法以外にも、いくつかの応用的な使い方があります。ここではそれらを詳しく見ていきましょう。
比較を表すbesideの使い方
「beside」には「〜に比べて」「〜と比較して」という意味があります。これは2つのものを比較する際に使用されます。
例文
- My problems seem small beside yours. (あなたの問題に比べれば、私の問題は小さく思えます)
- His talent is nothing beside his brother’s. (彼の才能は兄弟のものに比べれば取るに足りません)
- The old castle looks impressive beside the modern buildings. (その古い城は現代の建物と比べると印象的に見えます)
この用法では、比較対象となる2つのものを対比させ、一方が他方に比べて程度が低いことや重要性が小さいことを示しています。
ただし、この用法は少し文語的であり、日常会話では「compared to」や「in comparison with」などの表現がより一般的に使われる傾向があります。
慣用表現でのbesideの使い方
「beside」を含むいくつかの慣用表現があります。特に重要なものを2つ紹介します。
「beside oneself」
この表現は「(感情で)我を忘れて」「(感情に)圧倒されて」という意味を持つ慣用句です。強い感情状態を表現する際に使用されます。
例文
- She was beside herself with joy when she heard the news. (彼女はそのニュースを聞いて喜びのあまり我を忘れました)
- He was beside himself with anger. (彼は怒りのあまり我を忘れていました)
- The parents were beside themselves with worry. (両親は心配のあまり取り乱していました)
この表現では、強い感情により正常な状態から外れることを、自分自身の「横に」いるという比喩で表現しています。
「beside the point」
「beside the point」は「要点からずれている」「関係ない」という意味を持ちます。議論や会話の中で、話題が本筋からそれていることを指摘する際に使われます。
例文
- That may be true, but it’s beside the point. (それは本当かもしれませんが、要点とは関係ありません)
- Your personal feelings are beside the point in this discussion. (この議論においてあなたの個人的な感情は関係ありません)
- He kept bringing up issues that were beside the point. (彼は関係のない問題を持ち出し続けました)
この表現は、議論や話し合いの場でよく使われ、本題に戻るよう促す機能を持っています。
besideの例文集
「beside」の理解を深めるために、様々な場面での使用例を紹介します。ここでは中学英語レベルの簡単な例文を中心に、日本語訳とともに示します。
基本的な位置関係を表す例文
例文
- I put my pencil case beside my textbook. (私は筆箱を教科書の横に置きました)
- The cat is sleeping beside the fireplace. (猫は暖炉の横で寝ています)
- My sister sat beside me at dinner. (姉は夕食時に私の隣に座りました)
- There is a beautiful lake beside our school. (私たちの学校の隣には美しい湖があります)
- He parked his bicycle beside the tree. (彼は木の横に自転車を停めました)
- We planted flowers beside the fence. (私たちはフェンスの横に花を植えました)
移動を伴う例文
例文
- She walked beside me to the station. (彼女は駅まで私の横を歩きました)
- The dog ran beside its owner in the park. (その犬は公園で飼い主の横を走りました)
- The river flows beside our village. (川は私たちの村の横を流れています)
- The children played beside the swimming pool. (子どもたちはプールの横で遊んでいました)
慣用表現を含む例文
例文
- She was beside herself with excitement. (彼女は興奮のあまり我を忘れていました)
- His argument is beside the point. (彼の議論は要点とは関係ありません)
- That question is beside the purpose of this meeting. (その質問はこの会議の目的とは関係ありません)
比較を表す例文
例文
- My problems seem small beside yours. (あなたの問題に比べると、私の問題は小さく思えます)
- His talent is nothing beside his brother’s. (彼の才能は兄弟のものに比べれば取るに足りません)
その他の例文
例文
- The old photo stands beside the clock on the shelf. (古い写真は棚の上の時計の横に立てかけられています)
- There is a bench beside the bus stop. (バス停の横にベンチがあります)
- She keeps her diary beside her bed. (彼女はベッドの横に日記を置いています)
- He built a small shed beside his house. (彼は家の横に小さな小屋を建てました)
- The teacher asked me to stand beside the blackboard. (先生は私に黒板の横に立つように言いました)
- We saw a beautiful rainbow beside the mountain. (私たちは山の横に美しい虹を見ました)
besideとbesidesの違い
英語学習者にとって混同しやすい単語の一つが「beside」と「besides」です。これらの単語は綴りが非常に似ていますが、意味と用法が大きく異なります。ここではこれら二つの単語の違いを詳しく説明します。
「beside」は主に「〜の隣に」「〜のそばに」という位置関係を表す前置詞として使われます。前述の例文のように、物や人が物理的に隣接している状態を表現する際に使用されます。
一方、「besides」には主に二つの用法があります。
- 前置詞として:「〜に加えて」「〜以外に」という意味
例:Besides English, she can speak French and Spanish. (英語に加えて、彼女はフランス語とスペイン語を話せます) - 副詞として:「そのうえ」「それに」という意味
例:The movie was long. Besides, it was boring. (その映画は長かった。そのうえ、退屈だった)
以下の表で、「beside」と「besides」の違いをまとめてみましょう。
単語 | 品詞 | 主な意味 | 例文 |
---|---|---|---|
beside | 前置詞 | 〜の隣に、〜のそばに | He sat beside me. (彼は私の隣に座った) |
besides | 前置詞 | 〜に加えて、〜以外に | Besides me, there were five other students. (私以外に、5人の学生がいました) |
besides | 副詞 | そのうえ、それに | I don’t want to go. Besides, it’s raining. (行きたくない。それに、雨が降っている) |
「beside」と「besides」の違いを理解するためのポイント。
- 「beside」は主に物理的な位置関係(隣、横)を表す
- 「besides」は「追加」や「それに加えて」という概念を表す
- 「besides」は副詞としても使えるが、「beside」は前置詞としてのみ使用される
例文で比較してみましょう。
例文
- She put her bag beside the chair. (彼女はバッグを椅子の横に置きました)
- Besides her bag, she had a laptop and books. (バッグに加えて、彼女はノートパソコンと本を持っていました)
これらの違いを理解することで、「beside」と「besides」を適切に使い分けることができるようになります。
besideのよくある間違いと注意点
「beside」を使用する際には、いくつかのよくある間違いや注意すべきポイントがあります。これらを理解することで、より正確に「beside」を使いこなせるようになります。
「beside」と「next to」の混同
「beside」と「next to」は両方とも「〜の隣に」という意味を持ちますが、微妙なニュアンスの違いがあります。「beside」は「側面に」というニュアンスが強く、二つのものが並んでいる状態を表します。
一方、「next to」はより一般的な隣接関係を表し、必ずしも側面である必要はありません。
誤用例
- The book is beside the shelf. (その本は棚の隣にある)
※この場合、本は棚の上や中にあるべきで、「beside」ではなく「on」や「in」が適切
正しい使用例
- The book is beside the lamp on the shelf. (その本は棚の上のランプの隣にある)
「beside」と「by」の混同
「by」も「〜のそばに」という意味を持ちますが、「beside」ほど近接性を強調せず、より広い範囲の近さを表すことができます。
誤用例
- The station is beside my house. (駅は私の家の隣にある)
※かなり離れている場合は「beside」ではなく「near」や「close to」が適切
正しい使用例
- The mailbox is beside my house. (郵便ポストは私の家の隣にある)
「beside」と「besides」を取り違える
前述の通り、「beside」(〜の隣に)と「besides」(〜に加えて、そのうえ)は全く異なる意味を持ちます。
誤用例
- Beside English, I can speak Japanese.
※「英語に加えて」という意味なので「besides」が正しい
正しい使用例
- Besides English, I can speak Japanese. (英語に加えて、日本語を話せます)
前置詞「beside」の後に動詞を直接使用する誤り
前置詞「beside」の後には名詞や代名詞が来るべきで、動詞を直接続けることはできません。
誤用例
- He is beside talk to her.
※文法的に間違い
正しい使用例
- He is beside her, talking to her. (彼は彼女の隣にいて、彼女と話しています)
「beside」の使用が適切でない状況
上下の位置関係を表す場合は、「beside」ではなく「above」(上に)や「below」(下に)を使うべきです。
誤用例
- The bird is flying beside the cloud. (鳥は雲の隣を飛んでいる)
※垂直方向の位置関係なので「above」や「below」が適切
正しい使用例
- The bird is flying below the cloud. (鳥は雲の下を飛んでいる)
これらの誤用例と注意点を理解することで、「beside」をより正確に使いこなせるようになります。英語の前置詞は日本語に完全に対応するものがないため、具体的な用例を通して学ぶことが重要です。
besideに関する問題
このセクションでは、英単語「beside」の意味や使い方に関する問題を通じて、語彙力や文法の理解を深めることを目的としています。「beside」は「~のそばに」や「~と比べて」という意味で使われますが、似た表現や紛らわしい単語も多いため、それらの違いもしっかりと学びましょう。
以下の問題では、「beside」以外の正解になるものも含めてバランスよく作成していますので、注意深く考えて答えてみてください。
- 彼は私のすぐ隣に座った。
He sat ___ me. - 湖のほとりでピクニックを楽しんだ。
We enjoyed a picnic ___ the lake. - その議論は本題とは関係がない。
That argument is ___ the point. - 彼女は兄弟と比べてとても背が高い。
She is very tall ___ her brother. - 私はその建物の向かい側に住んでいます。
I live ___ the building. - 犬が私の隣を歩いていた。
A dog was walking ___ me. - この問題については、彼とは意見が一致しない。
I don’t agree with him ___ this issue. - そのホテルは川のそばにあります。
The hotel is located ___ the river. - 彼女は机の反対側に座っていた。
She was sitting ___ the table from me. - 彼は私たち全員と一緒に来たかった。
He wanted to come ___ all of us.
このように、「beside」と他の前置詞や表現との違いを意識することで、より自然な英語表現が身につきます。
besideに関するよくある質問
「beside」について英語学習者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「beside」と「besides」の違いは何ですか?
-
「beside」は「〜の隣に、〜のそばに」という位置関係を表す前置詞です。例えば「He sat beside me.(彼は私の隣に座りました)」のように使います。
一方、「besides」には二つの用法があります。前置詞として「〜に加えて、〜以外に」という意味で使われます。例えば「Besides English, she speaks French.(英語に加えて、彼女はフランス語を話します)」。また、副詞として「そのうえ、それに」という意味で使われます。例えば「I don’t like the movie. Besides, it’s too expensive.(私はその映画が好きではない。そのうえ、高すぎる)」。
- 「beside」と「next to」の違いは何ですか?
-
どちらも「〜の隣に」という意味を持ちますが、微妙なニュアンスの違いがあります。「beside」は「側面に」というニュアンスが強く、二つのものが並んでいる状態を表します。「next to」はより一般的な隣接関係を表し、必ずしも側面である必要はありません。
ただし、日常会話では互換的に使われることも多く、厳密に区別されないこともあります。
- 「beside oneself」とはどういう意味ですか?
-
「beside oneself」は「(感情で)我を忘れて」「(感情に)圧倒されて」という意味を持つ慣用句です。特に強い感情(喜び、怒り、悲しみなど)によって正常な判断ができない状態を表します。
- She was beside herself with joy when she heard the news.(彼女はそのニュースを聞いて喜びのあまり我を忘れました)
- 「beside the point」とはどういう意味ですか?
-
「beside the point」は「要点からずれている」「関係ない」という意味を持つ慣用表現です。会話や議論の中で、話題が本筋からそれていることを指摘する際に使います。
- That may be true, but it’s beside the point.(それは本当かもしれませんが、要点とは関係ありません)
- 「beside」を使って「〜を除いて」という意味を表せますか?
-
いいえ、「〜を除いて」という意味は「beside」では表せません。この意味を表すには「except」「apart from」「other than」などの表現を使います。「beside」と「besides」を混同しないように注意してください。
- Everyone came to the party except John.(ジョンを除いて全員がパーティーに来ました)
- 「beside」は複数のものの間の位置関係を表せますか?
-
「beside」は通常、二つのものの間の隣接関係を表します。三つ以上のものの間の位置関係を表す場合は、「between」(〜の間に)や「among」(〜の中に、〜の間に)などの前置詞が適切です。
- She sat between her parents.(彼女は両親の間に座りました)
まとめ

この記事では、英語の前置詞「beside」について詳しく解説してきました。「beside」は主に「〜の隣に」「〜のそばに」という位置関係を表す前置詞で、英語の空間表現の中でも重要な役割を果たしています。
以下に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- 「beside」は主に「〜の隣に」「〜のそばに」という位置関係を表す前置詞である
- 「beside」の基本的な構造は「beside + 名詞/代名詞」である
- 「beside」には「〜に比べて」という比較表現としての用法もある
- 「beside oneself」(我を忘れて)、「beside the point」(要点と関係ない)などの重要な慣用表現がある
- 「beside」と「besides」は綴りが似ているが意味が全く異なる(「beside」は位置関係、「besides」は「〜に加えて」「そのうえ」)
- 「beside」と「next to」はどちらも「隣に」という意味だが、「beside」の方が「側面に」というニュアンスが強い
- 上下の位置関係には「beside」ではなく、「above」「below」などを使う
英語の前置詞の使い方を正確に理解することは、英語学習において非常に重要です。特に「beside」のような前置詞は、日本語と完全に対応する言葉がないため、様々な例文を通して使い方を学ぶことが効果的です。
この記事で紹介した例文や問題を参考に、実際に「beside」を使った文を作ってみたり、英語のテキストや映画、音楽などで「beside」がどのように使われているかに注目してみてください。実際の使用例に触れることで、より自然な使い方が身につくでしょう。
前置詞の使い方をマスターすることで、より正確で豊かな英語表現ができるようになります。「beside」を適切に使いこなして、英語力をさらに向上させましょう。