「between A and B」は英語学習の初期段階で出会う重要な表現です。この前置詞句は「AとBの間」という基本的な意味を持ち、日常会話から学術的な文章まで幅広く使われます。初学者にとって、この表現を正しく理解し使いこなすことは、英語力向上の大きな一歩となるでしょう。
本記事では、物理的な位置関係から抽象的な概念まで、「between A and B」の様々な使い方を初心者にもわかりやすく解説します。また、似た表現との違いや、よくある質問にも答えていきます。
「between A and B」の基本的な意味と使い方

「between A and B」という表現は英語の基礎となる重要な前置詞句です。ここでは、その基本的な意味と使い方について詳しく見ていきましょう。
「between A and B」は文字通り「AとBの間」という意味を持っています。この表現では、「between」という前置詞が「間」という概念を表し、「A」と「B」には場所、時間、数字、物体、抽象的な概念など、さまざまな要素を入れることができます。
「between」という前置詞は、二つまたはそれ以上の明確に区別される対象の間の関係を示す時に使用します。この表現のイメージは、二つの点や対象の間にある空間や状態を示すことです。
例えば、
例文
- The ball is between the chairs.(ボールは椅子の間にあります。)
- I will visit you between Monday and Wednesday.(月曜日と水曜日の間にあなたを訪問します。)
英語初学者が覚えておくべき重要なポイントは、「between」は対象物が明確に区別できる場合に使うということです。また、日本語では「〜の間」という表現を様々な文脈で使いますが、英語では状況によって異なる前置詞を使い分けることがあります。
「between」の基本的な意味
「between」は英語の基本的な前置詞の一つで、「間に」という意味を持ちます。主に以下のような状況で使用されます。
- 物理的な空間における「間」
- 時間的な範囲における「間」
- 数値や量の範囲における「間」
- 関係性における「間」
- 選択における「間」
「between」が表す「間」は、主に明確に区別できる対象の間を指します。これは後述する「among」との重要な違いとなります。
「between A and B」の使い方の基本
「between A and B」の基本的な使い方は、「A」と「B」を接続詞「and」でつなぎ、その間の関係を示すことです。この表現は英文の中で以下のように使われます。
文の主語として
- Between Monday and Friday is the best time to visit.(月曜日と金曜日の間が訪問するのに最適な時間です。)
前置詞句として
- The meeting will be held between 2:00 and 4:00.(会議は2時から4時の間に開催されます。)
形容詞的用法
- The relationship between the two countries is improving.(二国間の関係は改善しています。)
英語初学者が覚えておくべきポイント
英語初学者が「between A and B」を使う際に覚えておくべきポイントは以下の通りです。
- 必ず「and」を使って接続する
- 「A」と「B」には同じカテゴリーのものを入れる(時間と時間、場所と場所など)
- 日本語で「〜の間」と言う場合でも、状況によっては別の前置詞(among, amid, inなど)が適切な場合がある
- 「between」は通常、明確に区別できる対象の間を指す
「between A and B」の正しい文法形式
「between A and B」を正しく使うためには、いくつかの文法ルールを理解する必要があります。初学者がよく間違えるポイントを中心に解説します。
正しい前置詞の組み合わせ
「between A and B」の使用において最も重要なことは、必ず「and」を使用することです。「between」と「and」はセットで覚えましょう。
正しい組み合わせ
- between A and B(AとBの間)
- from A to B(AからBまで)
間違った組み合わせ
- between A to B(×)
- from A and B(×)
よくある文法ミス
英語学習者がよく犯す「between A and B」に関する文法ミスには以下のようなものがあります。
- 「between」と「to」を組み合わせる:「between Tokyo to Osaka」(×)
- 「from」と「and」を組み合わせる:「from Monday and Friday」(×)
- 「and」を省略する:「between Tokyo Osaka」(×)
- 「between」の後に単数形を使うべき場合に複数形を使う:「between these two choices」(○)vs 「between these two choice」(×)
初学者が気をつけるべきこと
初学者が「between A and B」を使う際に気をつけるべきことは以下の通りです。
- 「between」と「among」の違いを理解する
- 物理的な位置、時間、数値の範囲など、様々な文脈での使い方を練習する
- 「from…to…」との違いを理解する
- 固定表現(「between you and me」など)を覚える
「between A and B」の様々な使用場面
「between A and B」は様々な状況で使用できます。初学者にとって重要な使用場面を具体的な例文とともに見ていきましょう。
物理的な位置関係を表す
物理的な場所や位置関係を示す場合に「between A and B」を使います。これは最も基本的な使い方です。
例文
- My house is between the school and the park.(私の家は学校と公園の間にあります。)
- I put the book between the dictionary and the notebook.(私は辞書とノートの間に本を置きました。)
- The cat is sleeping between the sofa and the wall.(猫はソファと壁の間で寝ています。)
- There is a small river between our village and the next town.(私たちの村と次の町の間には小さな川があります。)
時間の範囲を表す
特定の時間帯や期間を示す場合にも「between A and B」がよく使われます。
例文
- The shop is open between 9:00 and 18:00.(そのお店は9時から18時の間開いています。)
- I study English between dinner and bedtime.(私は夕食と就寝時間の間に英語を勉強します。)
- The cherry blossoms bloom between late March and early April.(桜は3月下旬から4月上旬の間に咲きます。)
- Let’s meet between 3:00 and 3:30 tomorrow.(明日の3時から3時30分の間に会いましょう。)
数値や量の範囲を表す
数値、金額、重量などの範囲を示す場合にも「between A and B」が適しています。
例文
- This textbook costs between 1,000 and 1,500 yen.(この教科書は1,000円から1,500円の間の価格です。)
- The temperature today will be between 15 and 20 degrees.(今日の気温は15度から20度の間になるでしょう。)
- The box weighs between 5 and 7 kilograms.(その箱は5キロから7キロの間の重さです。)
- You should drink between 1.5 and 2 liters of water every day.(毎日1.5リットルから2リットルの間の水を飲むべきです。)
年齢層や世代を表す
年齢の範囲を示す場合にも「between A and B」が使われます。
例文
- Children between 6 and 12 years old can join this club.(6歳から12歳の間の子供たちはこのクラブに参加できます。)
- The survey targets people between 20 and 30 years old.(その調査は20歳から30歳の間の人々を対象としています。)
- There are many differences between teenagers and adults.(ティーンエイジャーと大人の間には多くの違いがあります。)
- The game is suitable for children between 8 and 10 years old.(そのゲームは8歳から10歳の間の子供に適しています。)
抽象的な関係や状態を表す
抽象的な概念や状態の間の関係を示す場合にも「between A and B」は役立ちます。
例文
- There is a big difference between knowing and understanding.(知ることと理解することの間には大きな違いがあります。)
- We need to find balance between work and rest.(仕事と休息の間でバランスを見つける必要があります。)
- The connection between diet and health is very important.(食事と健康の間のつながりはとても重要です。)
- There is a strong relationship between practice and improvement.(練習と上達の間には強い関係があります。)
日常会話での使い方
「between A and B」は日常会話でもよく使われます。特に初学者が覚えておくと便利な表現をいくつか紹介します。
例文
- Between you and me, I don’t like that restaurant.(あなたと私の間だけの話ですが、私はあのレストランが好きではありません。)
- I can’t choose between pizza and pasta.(ピザとパスタのどちらかを選べません。)
- Let’s keep this between us.(これは私たちの間だけの話にしましょう。)
- Between school and part-time job, I have no free time.(学校とアルバイトの間で、私は自由時間がありません。)
ビジネス英語での使い方
ビジネスシーンでも「between A and B」はよく使われます。初学者でも覚えておくと役立つビジネス表現を紹介します。
例文
- The meeting will be held between 9:00 and 10:30.(会議は9時から10時30分の間に開催されます。)
- There is a good partnership between our company and theirs.(私たちの会社と彼らの会社の間には良いパートナーシップがあります。)
- We need to choose between quality and cost.(品質とコストの間で選択する必要があります。)
- The difference between the two proposals is very small.(2つの提案の間の違いはとても小さいです。)
「between A and B」と似た表現の違い
英語初学者にとって、似た表現の違いを理解することは重要です。ここでは「between A and B」と似た表現の違いを詳しく解説します。
「between A and B」と「from A to B」の違い
「between A and B」と「from A to B」は似ているように見えますが、使い方とニュアンスに重要な違いがあります。
時間的な違い
時間を表す場合の違いは以下の通りです。
- 「between A and B」は、その期間内のどこかで、または断続的に何かが起こることを示唆します。
- 「from A to B」は、その期間全体を通して継続的に何かが起こることを示唆します。
例文
- I studied English between January and March.(1月から3月の間に英語を勉強しました。)
→ この期間中、断続的に勉強した可能性があります。 - I studied English from January to March.(1月から3月まで英語を勉強しました。)
→ この期間中、継続的に勉強していたことを示唆します。
空間的・移動に関する違い
場所や移動を表す場合の違いは以下の通りです。
- 「between A and B」は双方向性を示し、AとBの間の空間や行き来する動きを表します。
- 「from A to B」は一方向性を示し、AからBへの移動を表します。
例文
- The bus runs between the station and the museum.(そのバスは駅と博物館の間を走ります。)
→ 双方向の移動を示します。 - I walked from the station to the museum.(駅から博物館まで歩きました。)
→ 一方向の移動を示します。
使い分けるためのコツ
「between A and B」と「from A to B」を使い分けるコツは以下の通りです。
- 移動の方向性:一方向の移動なら「from A to B」、双方向または空間を表すなら「between A and B」
- 時間の継続性:継続的な出来事なら「from A to B」、断続的または期間内のどこかの出来事なら「between A and B」
- 範囲か起点と終点か:二点間の範囲を表すなら「between A and B」、起点から終点への流れを表すなら「from A to B」
「between」と「among」の違い
「between」と「among」はどちらも「〜の間」という意味を持ちますが、使い方に違いがあります。
- 「between」は通常、明確に区別できる個々の対象の間を指します。
- 「among」は通常、区別があまり明確でないグループや集合の中での関係を指します。
例文
- The prize was divided between the three winners.(賞品は3人の勝者の間で分けられました。)
→ 3人という明確な個人を指しています。 - He felt comfortable among his friends.(彼は友人たちの間で快適に感じました。)
→ 区別が明確でない友人グループを指しています。
「between」と「amid/amidst」の違い
「between」と「amid/amidst」の違いは以下の通りです。
- 「between」は通常、明確に区別できる対象の間を指します。
- 「amid/amidst」は「の中に、の間に」という意味を持ちますが、区別が明確でない対象の中にあることを示します。
例文
- The house stands between two large trees.(その家は2本の大きな木の間に立っています。)
→ 明確に区別できる2本の木。 - The house stands amid the forest.(その家は森の中に立っています。)
→ 区別が明確でない森の中。
「in between」と「between」の微妙な違い
「in between」と「between」の微妙な違いは以下の通りです。
- 「between」は基本的な前置詞で、二つの対象の間の関係を示します。
- 「in between」は「between」よりも強調的な表現で、間にある状態をより明確に示します。
例文
- The book is between the vase and the lamp.(その本は花瓶とランプの間にあります。)
- The book is in between the vase and the lamp.(その本は花瓶とランプのちょうど間にあります。)
→ 位置をより強調しています。
「between A and B」に関する一般的な誤解と間違い
英語初学者がよく持つ「between A and B」に関する誤解と間違いについて解説します。
誤解1:「between」は2つの対象の間だけを指す
「between」は伝統的に2つの対象の間を指すとされていますが、実際には明確に区別できる複数の対象の間の関係を表すこともできます。
例文
- The treaty was signed between Japan, America, and France.(その条約は日本、アメリカ、フランスの間で署名されました。)
- We need to divide the cake between five people.(ケーキを5人の間で分ける必要があります。)
誤解2:「in between」と「between」は同じ
「in between」と「between」は似ていますが、上述のように「in between」はより強調的な表現です。また、「inbetween」という一語での表記は正しくありません。
例文
- Put the chair between the table and the wall.(テーブルと壁の間に椅子を置いてください。)
- Put the chair in between the table and the wall.(テーブルと壁のちょうど間に椅子を置いてください。)
誤解3:「between A to B」は正しい表現である
この誤解については先ほども触れましたが、「between A to B」は文法的に正しくありません。
常に「between A and B」を使用してください。
誤解4:「between」は必ず物理的な空間を指す
「between」は物理的な空間だけでなく、時間、抽象的な関係、選択肢なども指すことができます。
例文
- There is a difference between love and like.(好きと愛の間には違いがあります。)
- You must choose between studying and playing.(勉強と遊びのどちらかを選ばなければなりません。)
「between A and B」の効果的な使い方のコツ
英語初学者が「between A and B」を効果的に使うためのコツを紹介します。
会話での自然な使い方
会話で「between A and B」を自然に使うコツは以下の通りです。
- 定型表現を覚える:「between you and me」(あなたと私だけの話)など
- 位置を説明する時に使う:「I’m sitting between John and Mary.」(ジョンとメアリーの間に座っています。)
- 選択を表す時に使う:「I can’t decide between these two shirts.」(この2枚のシャツのどちらにするか決められません。)
- 時間の約束をする時に使う:「I’ll arrive between 2 and 3 o’clock.」(2時から3時の間に到着します。)
文章での効果的な使い方
文章で「between A and B」を効果的に使うコツは以下の通りです。
- 比較を明確にする:「The difference between A and B is…」(AとBの違いは…)
- 関係性を示す:「The relationship between A and B…」(AとBの関係は…)
- 範囲を具体的に示す:「Temperatures between 20 and 25 degrees are ideal.」(20度から25度の間の温度が理想的です。)
- 選択肢を示す:「We must choose between quality and price.」(品質と価格のどちらかを選ばなければなりません。)
日常的によく使うフレーズ
初学者が覚えておくと便利な「between A and B」を使った日常的なフレーズを紹介します。
- 「between you and me」(あなたと私だけの話)
- 「between now and then」(今からその時までの間に)
- 「between jobs」(仕事の間、失業中)
- 「caught between a rock and a hard place」(板挟みになる)
- 「between the lines」(行間から、暗示されていること)
「between A and B」に関するよくある質問
英語初学者から寄せられる「between A and B」に関するよくある質問とその回答をまとめました。
- 「between」と「among」はどう使い分ければいいですか?
-
「between」と「among」の基本的な使い分けは以下の通りです。
- 「between」:明確に区別できる個々の対象の間の関係を表す時に使います。対象が2つでも3つ以上でも使えます。
- 「among」:区別が明確でないグループや集合の中での関係を表す時に使います。通常、3つ以上の対象がある場合に使います。
例文
- 「The money was divided between Tom, Mary, and John.」(お金はトム、メアリー、ジョンの間で分けられました。)
→ 個人が明確に区別できます。 - 「She felt lost among the crowd.」(彼女は群衆の中で迷子になったように感じました。)
→ 群衆は区別が明確でない集合です。
- 「between A and B」と「from A to B」の一番の違いは何ですか?
-
「between A and B」と「from A to B」の最も重要な違いは、方向性と継続性です。
- 「between A and B」:双方向性を持ち、AとBの間という空間や範囲を示します。時間の場合は断続的な出来事を示すことがあります。
- 「from A to B」:一方向性を持ち、AからBへの移動や変化、継続的な期間を示します。
例文
- 「The train runs between Tokyo and Osaka.」(その電車は東京と大阪の間を走ります。)
→ 双方向の移動。 - 「I traveled from Tokyo to Osaka.」(東京から大阪へ旅行しました。)
→ 一方向の移動。
- 「between A, B and C」というように3つ以上の対象でも使えますか?
-
はい、「between」は3つ以上の明確に区別できる対象の間の関係を表す時にも使えます。
- 「The negotiations between Japan, China, and Korea will continue next week.」(日本、中国、韓国の間の交渉は来週も続きます。)
- 「We need to divide the work between all team members.」(すべてのチームメンバーの間で仕事を分担する必要があります。)
- 「in between」と「between」の違いは何ですか?
-
「in between」と「between」の違いは、強調の度合いです。
- 「between」:基本的な前置詞で、二つの対象の間を示します。
- 「in between」:「between」よりも強調的で、まさにその間にあることを強調します。また、「in between」は副詞としても使えます。
例文
- 「The cat is sitting between the sofa and the table.」(猫はソファとテーブルの間に座っています。)
- 「The cat is sitting in between the sofa and the table.」(猫はソファとテーブルのちょうど間に座っています。)
→ 位置をより強調しています。 - 「The cat jumped over the box and the dog ran in between.」(猫は箱を飛び越え、犬はその間を走り抜けました。)
→ 副詞として使用。
- 「between A and B」を使った便利な日常表現はありますか?
-
「between A and B」を使った便利な日常表現には以下のようなものがあります。
- 「between meals」(食事と食事の間に)
- 「between friends」(友達同士の間では)
- 「between you and me」(あなたと私だけの話)
- 「between the sheets」(ベッドの中で)
- 「between a rock and a hard place」(板挟みになる)
- 「read between the lines」(行間を読む、暗示されていることを理解する)
これらの表現は日常会話でよく使われるので、覚えておくと便利です。
まとめ:「between A and B」の使い方と学習のポイント

「between A and B」は英語で非常に重要かつ便利な表現です。この表現を使いこなせるようになれば、英語での表現の幅が大きく広がります。
主なポイントをまとめると、
- 「between A and B」は「AとBの間」を意味します。
- 物理的な位置、時間の範囲、数値の幅、抽象的な関係など、様々な文脈で使用できます。
- 必ず「and」と一緒に使い、「between A to B」という形は避けましょう。
- 「from A to B」との違いを理解し、適切な文脈で使い分けることが重要です。
- 「between」は明確に区別できる対象の間の関係を表し、「among」は区別が明確でないグループ内の関係を表します。
- 「between」は2つ以上の明確に区別される対象の間の関係を表すことができます。
- 「in between」は「between」よりも位置を強調する表現です。
英語学習において、「between A and B」のような基本的な表現の正確な使い方を理解することは、自然で流暢な英語を習得するための重要なステップです。まずは簡単な例文から練習し、徐々に様々な文脈で使えるようになりましょう。
日常会話やビジネスの場面で、「between A and B」という表現を積極的に使ってみてください。使えば使うほど自然に身につき、英語でのコミュニケーション能力が向上することでしょう。