英語学習において「借りる」という日本語一つをとっても、英語では状況によって複数の単語を使い分ける必要があります。borrowやrent、leaseなど、借りる対象や期間、目的によって最適な表現が変わってくるのです。
この記事では、「借りる」を表す様々な英単語の違いや意味、使い分けのポイントを例文とともに詳しく解説します。英語初心者の方でも理解しやすいように、発音から使い方まで丁寧に説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
「借りる」を表す英単語

英語で「借りる」という行為を表現する単語はいくつか存在します。それぞれの単語には微妙なニュアンスの違いがあり、状況に合わせて使い分ける必要があります。主な「借りる」を表す英単語と基本的な意味を紹介します。
「借りる」を表す英単語
- borrow(ボロウ):無料で一時的に物を借りる
- rent(レント):お金を払って物や場所を借りる
- lease(リース):長期間、契約を結んで借りる
- loan(ローン):主に名詞として「貸し付け」を意味するが、動詞としても使用可能
- hire(ハイアー):英国英語で「レンタルする」、人を雇う
- charter(チャーター):船や飛行機などを貸し切りで借りる
- check out(チェックアウト):図書館から本などを借りる
- take out(テイクアウト):図書館や店から一時的に持ち出す
英語を学習する際は、これらの単語の違いを理解し、適切な場面で正しく使うことが重要です。次の章では、それぞれの単語について詳しく解説していきます。
「借りる」を表す英単語の発音・意味・特徴と使い分け【例文あり】
「借りる」という一つの日本語の概念に対して、英語では状況によって適切な単語を選ぶ必要があります。物を無料で借りる場合、お金を払って借りる場合、長期間借りる場合など、場面によって使う単語が変わってきます。
ここでは、各単語の特徴と使い分けについて詳しく説明します。
borrow(ボロウ)
意味と特徴
borrowは「無料で一時的に物を借りる」という意味で使われます。友人や家族、図書館などから物を借りる場合に使用します。重要なポイントは、borrowは必ず「後で返す前提」で物を借りることを表します。また、基本的にお金を支払わずに借りる場合に使います。
使い分けのポイント
borrowは主に物(本、ペン、お金など)を借りる時に使います。「〜から借りる」と言いたい場合は「borrow 〜 from 人」という形で表現します。「お金を借りる」場合もborrowを使います。
例文
- Can I borrow your pencil for a minute?(あなたの鉛筆を少しの間借りてもいいですか?)
- I borrowed this book from my sister.(私はこの本を姉から借りました。)
- He borrowed fifty dollars from his friend.(彼は友達から50ドル借りました。)
rent(レント)
意味と特徴
rentは「お金を払って物や場所を一定期間借りる」という意味です。主に住居(アパート、家)や車、DVD、設備などを借りる際に使います。borrowとの大きな違いは、対価としてお金を支払う点です。
使い分けのポイント
rentは借りる対象が大きなものや価値のあるもの、また一定期間継続して使用するものの場合に使います。「rent 物 from 人/会社」という形で使用します。また、貸す側も「rent 物 to 人」と表現できます。
例文
- We rent a small apartment near the station.(私たちは駅の近くに小さなアパートを借りています。)
- They rented bikes for their city tour.(彼らは街の観光のために自転車を借りました。)
- My brother rented a movie for us to watch tonight.(兄は今夜私たちが見るための映画を借りました。)
lease(リース)
意味と特徴
leaseは「長期間、正式な契約を結んで借りる」という意味です。rentよりも長期間で、より正式な契約を伴うことが多いです。主に不動産(オフィススペース、店舗、住居)や高価な設備、車などを長期間借りる場合に使います。
使い分けのポイント
leaseはrentよりも契約期間が長く、法的な契約書を交わすことが一般的です。「lease 物 from 人/会社」または「lease 物 to 人」の形で使います。ビジネスシーンでよく使われる表現です。
例文
- The company leased the office space for three years.(その会社は3年間そのオフィススペースを借りました。)
- We decided to lease a car instead of buying one.(私たちは車を購入する代わりにリースすることにしました。)
- She leased her apartment to a foreign student.(彼女は自分のアパートを留学生に貸しました。)
loan(ローン)
意味と特徴
loanは主に名詞として「貸し付け」や「融資」を意味しますが、動詞として「貸す」の意味で使われることもあります。特にアメリカ英語では、動詞としての使用は「貸す側」の視点で使われることが多いですが、イギリス英語では「借りる」意味でも使われることがあります。
使い分けのポイント
loanは主にお金の貸し借りに関連して使われますが、美術品や貴重な品物を貸し出す場合にも使用できます。「loan 物 to 人」(貸す)という形で使うことが多いです。
例文
- The bank loaned him money to buy a house.(銀行は彼に家を買うためのお金を貸しました。)
- The museum loaned several paintings to the exhibition.(美術館はいくつかの絵画を展覧会に貸し出しました。)
- Can you loan me your calculator for the math class?(数学の授業のために電卓を貸してもらえますか?)
hire(ハイアー)
意味と特徴
hireは主に英国英語で「レンタルする、借りる」という意味で使われます。アメリカ英語では主に「雇う」という意味で使われますが、イギリスやオーストラリアでは「短期間、物やサービスを借りる」という意味でよく使われます。
使い分けのポイント
イギリス英語では、車や道具、設備などを短期間レンタルする場合にhireを使います。「hire 物 from 人/会社」の形で使用します。また、人を雇う場合にも使います。
例文
- We hired a car for our holiday in England.(イギリスでの休暇のために車を借りました。)
- You can hire wedding dresses from this shop.(このお店からウェディングドレスを借りることができます。)
- She hired a gardener to take care of her garden.(彼女は庭の手入れをするために庭師を雇いました。)
charter(チャーター)
意味と特徴
charterは「船、飛行機、バスなどを貸し切りで借りる」という意味です。通常、グループや団体が交通手段を独占的に使用するために借りる場合に使用します。また、正式な契約書や許可証を伴うことが多いです。
使い分けのポイント
charterは主に交通手段を貸し切る場合に使い、大型の乗り物(船、飛行機、バスなど)が対象になることが多いです。「charter 乗り物 for イベント/目的」という形で使います。
例文
- The school chartered a bus for the field trip.(学校は遠足のためにバスをチャーターしました。)
- We chartered a yacht for our wedding party.(私たちは結婚式のパーティーのためにヨットをチャーターしました。)
- The company chartered a plane to fly the team to the conference.(その会社はチームを会議に運ぶために飛行機をチャーターしました。)
check out(チェックアウト)
意味と特徴
check outは「図書館や貸出施設から物を正式に借りる手続きをする」という意味です。主に図書館で本やメディアを借りる際や、ツールライブラリから道具を借りる時などに使います。
使い分けのポイント
check outは主に図書館や貸出サービスを提供している施設での公式な貸出手続きを指します。「check out 物 from 場所」という形で使います。また、ホテルを出る際の「チェックアウト」という意味もあるので注意が必要です。
例文
- I checked out five books from the library yesterday.(昨日、図書館から5冊の本を借りました。)
- Students can check out laptops from the computer lab.(生徒はコンピュータ室からラップトップを借りることができます。)
- Don’t forget to check out before 10 a.m.(午前10時前にチェックアウトするのを忘れないでください。)
take out(テイクアウト)
意味と特徴
「take out」は、図書館や店から一時的に物を持ち出すときに使います。特に正式な手続きを経て、何かを一時的に外に持ち出す場合に用いられます。
使い分けのポイント
「take out」は、図書館の本やお金、物などを一時的に持ち出すときに使います。日常会話では「borrow」と同じ意味で使われることもありますが、より「持ち出す」動作に焦点があります。
例文
- I took out three books from the library.(私は図書館から3冊本を借りました。)
- She took out a loan to buy a car.(彼女は車を買うためにローンを組みました。)
- He took out his phone from his bag.(彼はカバンから携帯電話を取り出しました。)
「借りる」を表す英単語の比較表
以下の表は、「借りる」を表す主な英単語の特徴と使用場面を比較したものです。それぞれの単語の特徴を一目で比較できます。
英単語 | 主な意味 | 支払い | 期間 | 主な対象 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
borrow | 無料で一時的に借りる | 通常無料 | 短期間 | 本、ペン、お金など小さな物 | 返却が前提 |
rent | お金を支払って借りる | 有料 | 短〜中期 | 住居、車、機器など | 定期的な支払いがある |
lease | 契約を結んで長期的に借りる | 有料 | 長期間 | 不動産、車、大型機器など | 法的契約を伴う |
loan (動詞) | 貸し付ける(貸す側の視点) | 場合による | 場合による | お金、貴重品 | 主に名詞として使用 |
hire | レンタルする(英国英語) | 有料 | 短期間 | 車、機器、サービス | 地域による使い方の違い |
charter | 貸し切りで借りる | 高額 | 短期間 | 船、飛行機、バスなど | 独占的使用権 |
check out | 正式に借りる手続きをする | 通常無料 | 定められた期間 | 図書館の本、メディアなど | 公式な貸出システム |
この表を参考に、状況に応じて適切な「借りる」を表す英単語を選ぶことができます。例えば、友人からペンを一時的に借りる場合はborrow、アパートを借りる場合はrent、会社が長期的にオフィススペースを借りる場合はleaseが適切です。
「借りる」を表す英単語の使い分け練習問題
以下の練習問題で、「借りる」を表す適切な英単語を選ぶ練習をしてみましょう。各文の空欄に入る最も適切な単語を考えてみてください。
- Can I __ your dictionary for a moment?
- We __ an apartment in Tokyo for three years.
- The company __ a bus to take employees to the company picnic.
- I need to __ some books from the library for my research.
- They __ a car for their weekend trip.
- The museum __ the famous painting from another gallery for the exhibition.
- He __ a tuxedo for the wedding party.
- Our company decided to __ the office space for ten years instead of buying it.
- I __ some money from my parents to buy a new laptop.
- The school __ a yacht for the graduation cruise.
- She __ a DVD from the rental shop.
- Can I __ your umbrella? I’ll return it tomorrow.
- They __ a cottage by the lake for the summer.
- The bank __ him money to start his business.
- We need to __ some equipment for the construction project.
- The teacher __ a projector from the media center for her presentation.
- My friend __ his bicycle to me while mine was being repaired.
- The film crew __ a helicopter to shoot aerial scenes.
- I __ these tools from my neighbor to fix my sink.
- Our club decided to __ a meeting room for our weekly gatherings.
「借りる」を表す英単語に関するよくある質問
- 「borrow」と「lend」の違いは何ですか?
-
「borrow」と「lend」は対義語の関係にあります。「borrow」は「借りる」という意味で、借り手の立場から使う単語です。一方、「lend」は「貸す」という意味で、貸し手の立場から使う単語です。
- I borrowed a book from my friend.(私は友達から本を借りました。)
- My friend lent me a book.(友達は私に本を貸しました。)
この2つの単語は混同されやすいので、誰が主語で、誰から何を借りるのか/貸すのかを明確にすることが重要です。
- 「rent」と「lease」はどう使い分ければいいですか?
-
「rent」と「lease」はどちらも「お金を払って借りる」という意味ですが、主に期間と契約の正式さで区別されます。「rent」は比較的短期間(日、週、月単位)の借用に使われることが多く、「lease」はより長期間(年単位)で正式な契約書を伴うことが一般的です。
例えば、旅行で数日間車を借りる場合は「rent a car」、会社が3年契約でオフィスを借りる場合は「lease an office」と表現するのが適切です。
- 「loan」は「借りる」の意味で使えますか?
-
「loan」は主に名詞として「貸付」や「融資」を意味しますが、動詞としても使われます。ただし、動詞として使う場合、アメリカ英語では主に「貸す」側の視点で使われることが多いです。イギリス英語では「借りる」の意味でも使われることがありますが、混乱を避けるためには「borrow」を使うほうが無難です。
- The bank loaned me some money.(銀行は私にお金を貸しました。)
- I borrowed some money from the bank.(私は銀行からお金を借りました。)
- 図書館で本を借りる場合、どの単語を使えばいいですか?
-
図書館で本を借りる場合、「borrow」または「check out」が適切です。「borrow」はより一般的な「借りる」という意味で、「check out」は図書館やレンタル施設での正式な貸出手続きを指します。
- I borrowed three books from the library.(私は図書館から3冊の本を借りました。)
- I checked out three books from the library.(私は図書館から3冊の本を借り出しました。)
どちらも正しいですが、「check out」はより公式な貸出システムがある状況で使われることが多いです。
- 「hire」はアメリカ英語でも「借りる」の意味で使えますか?
-
「hire」は主に英国英語で「レンタルする、借りる」という意味で使われます。アメリカ英語では、「hire」は主に「雇う」という意味で使われ、物を借りる場合には「rent」が一般的です。
- UK English: I hired a car for my holiday.(休暇のために車を借りました。)
- US English: I rented a car for my vacation.(休暇のために車を借りました。)
アメリカ英語話者と会話する場合は、混乱を避けるために「rent」を使うほうが安全です。
まとめ

英語で「借りる」を表現するためには、状況や対象物によって適切な単語を選ぶことが重要です。本記事では、主な「借りる」を表す英単語としてborrow、rent、lease、loan、hire、charter、check outなどを紹介し、それぞれの意味、特徴、使い分けのポイントを説明しました。
「借りる」を表す英単語の選び方のポイントは以下の通りです。
- 無料で友人や図書館から一時的に借りる場合は「borrow」
- お金を払って住居や車などを借りる場合は「rent」
- 長期間、正式な契約で借りる場合は「lease」
- 図書館やレンタル施設で正式に借りる手続きをする場合は「check out」
- 船や飛行機などを貸し切りで借りる場合は「charter」
- イギリス英語で車や機器を短期間借りる場合は「hire」
これらの単語の違いを理解し、状況に応じて適切な単語を選ぶことで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。また、練習問題を通じて実際の使い方を学ぶことで、「借りる」を表す英単語の使い分けに自信が持てるようになるでしょう。