英会話や英語の文章で頻繁に登場する「by the way」は、会話を自然につなげるのに役立つ便利な表現です。
この記事では「by the way」の基本的な意味から実際の使い方、そして類似表現との違いまで、英語初学者向けに詳しく解説します。日常会話で使える例文も多数紹介していますので、英語学習の参考にしてください。
「by the way」とは

「by the way」は英語の日常会話でよく使われる便利な表現で、主に会話の流れを変えたり、新しい話題を導入したりするときに使います。日本語では「ところで」「ちなみに」「そういえば」などと訳されることが多く、会話をスムーズに進める上で重要な役割を果たします。英語のドラマや映画、歌などでもよく耳にする表現なので、使い方をマスターしておくと英会話の幅が広がります。
英語の会話では、話題を突然変えるのではなく、「by the way」のような表現を使って自然に話題を転換するのがマナーとされています。初心者にとっても使いやすい表現なので、ぜひ日常の英会話に取り入れてみましょう。
「by the way」の意味
「by the way」には主に2つの意味があります。それぞれの意味と使い方について詳しく見ていきましょう。
話題を変える「ところで」の意味
最も一般的な意味は、会話の流れを変えて新しい話題を導入する「ところで」という意味です。現在の会話と関連性のない別の話題に移りたいときに使います。会話がある程度進んだところで、別の話をしたくなったときに便利な表現です。
例文
- I finished my homework. By the way, did you watch TV last night?(宿題を終わらせたよ。ところで、昨日テレビ見た?)
- The weather is nice today. By the way, how is your family?(今日は天気がいいね。ところで、家族は元気?)
- We had lunch at the new restaurant. By the way, I saw your brother yesterday.(新しいレストランでランチを食べたよ。ところで、昨日あなたのお兄さんを見かけたよ。)
この使い方では、前の話題と新しい話題の間に直接的な関連性はありません。会話の流れを自然に変えるために使われます。
「ついでに」という意味
もう一つの意味は「ついでに」「ついでながら」という使い方です。この場合、メインの話題に関連した補足情報や追加の情報を伝えるときに使います。
例文
- I will go to the library tomorrow. By the way, I can return your book then.(明日図書館に行くよ。ついでに、その時君の本を返せるよ。)
- My mother made a cake yesterday. By the way, it was very delicious.(昨日母がケーキを作ったんだ。ついでに言うと、とてもおいしかったよ。)
- We will visit Tokyo next week. By the way, we plan to see Tokyo Tower too.(来週東京に行く予定だよ。ついでに、東京タワーも見る計画があるよ。)
この使い方では、メインの話題に関連した情報を追加しています。全く違う話題に変えるわけではなく、現在の話題に補足情報を加える感じです。
「by the way」の使い方
「by the way」は様々な状況で使うことができます。ここでは具体的な使い方について解説します。
会話で別の話題に移りたい時
会話の流れを変えて、全く別の話題に移りたいときに「by the way」を使います。これは最も一般的な使い方です。
例文
- We enjoyed the movie last night. By the way, do you have plans for tomorrow?(昨夜は映画を楽しんだよ。ところで、明日の予定はある?)
- I like this new shirt. By the way, where did you buy your shoes?(この新しいシャツが好きだよ。ところで、その靴はどこで買ったの?)
- The math test was difficult. By the way, did you finish the science homework?(数学のテストは難しかったね。ところで、理科の宿題は終わった?)
このように、前の話題と関係なく新しい話題を持ち出すときに使います。突然話題を変えるのではなく、「by the way」を使うことで会話が自然に流れます。
追加情報を提供したい時
会話の中で、何か思い出したことや追加したい情報があるときにも「by the way」を使うことができます。
例文
- I will go shopping this afternoon. By the way, do you need anything?(今日の午後買い物に行くよ。ところで、何か必要なものはある?)
- She is a good teacher. By the way, she also speaks French.(彼女は良い先生だよ。ちなみに、フランス語も話せるんだよ。)
- We will meet at the station at 3 pm. By the way, don’t forget to bring your umbrella.(午後3時に駅で会おう。ところで、傘を持ってくるのを忘れないでね。)
この使い方では、現在の話題に関連した追加情報を提供しています。完全に話題を変えるというよりは、関連情報を付け加える感じです。
思い出したことを言いたい時
会話の途中で突然何かを思い出したときにも「by the way」を使うことができます。この場合、「あ、そうだ」「そういえば」というニュアンスで使います。
例文
- Oh, by the way, I forgot to tell you about the homework.(あ、そういえば、宿題のことを伝えるのを忘れていた。)
- By the way, I saw your sister at the shopping mall yesterday.(そういえば、昨日ショッピングモールで君の妹を見かけたよ。)
- By the way, did you hear about the new student in our class?(ところで、クラスの新しい生徒のことを聞いた?)
突然思い出したことを自然に会話に取り入れるときに便利な表現です。「Oh, by the way」と「Oh」を付けると、より「急に思い出した」という感じが強くなります。
「by the way」の発音方法
「by the way」の発音は「バイ・ザ・ウェイ」です。特に「the」の発音は「ザ」と発音し、「way」は「ウェイ」と発音します。英語の発音に慣れていない人は、最初は難しく感じるかもしれませんが、何度も練習することで自然に発音できるようになります。
アクセントは「way」の部分にあり、「バイ・ザ・ウェ́イ」のように発音します。音声教材や動画を利用して、ネイティブの発音を真似してみるのが効果的です。
「by the way」の例文
ここでは、日常会話で使える「by the way」の例文をいくつか紹介します。すべて中学英語レベルの簡単な例文なので、初学者の方も安心して学習できます。
例文
- I like playing soccer. By the way, what sports do you like?(サッカーをするのが好きです。ところで、あなたはどんなスポーツが好きですか?)
- We will have a test next Monday. By the way, do you want to study together?(来週の月曜日にテストがあります。ところで、一緒に勉強しませんか?)
- My favorite color is blue. By the way, what is your favorite color?(私の好きな色は青です。ところで、あなたの好きな色は何ですか?)
- I went to the zoo last Sunday. By the way, I saw many animals there.(先週の日曜日に動物園に行きました。ちなみに、そこでたくさんの動物を見ました。)
- She can play the piano very well. By the way, she can also sing beautifully.(彼女はピアノをとても上手に弾くことができます。ちなみに、彼女は美しく歌うこともできます。)
- It will be sunny tomorrow. By the way, let’s go to the park.(明日は晴れるでしょう。ところで、公園に行きましょう。)
- I have a dog at home. By the way, do you have any pets?(家には犬がいます。ところで、あなたはペットを飼っていますか?)
- The movie starts at 7 pm. By the way, we should meet at 6:30 pm.(映画は午後7時に始まります。ところで、午後6時30分に会うべきです。)
これらの例文を参考に、日常会話で「by the way」を使ってみましょう。何度も練習することで自然に使えるようになります。
「by the way」と似た表現
英語には「by the way」の他にも、話題を変えたり、追加情報を提供したりするための表現がいくつかあります。ここでは、「by the way」と似た表現とその違いについて説明します。
incidentally(ちなみに)
「incidentally」は「ちなみに」「偶然にも」という意味で、「by the way」とほぼ同じように使えます。ただし、「incidentally」はやや堅い表現で、フォーマルな場面で使われることが多いです。
例文
- Incidentally, I heard that you got a new job.(ちなみに、あなたが新しい仕事を得たと聞きました。)
- The meeting will be held next week. Incidentally, all departments are expected to attend.(会議は来週開催されます。ちなみに、すべての部署が出席する予定です。)
「by the way」が日常会話でカジュアルに使われるのに対して、「incidentally」はより公式な場面や文章でよく使われます。
Speaking of(~と言えば)
「Speaking of」は「~について話すと」「~と言えば」という意味で、現在の話題に関連する新しい話題を導入するときに使います。「by the way」が関連性のない話題に変えるのに対して、「Speaking of」は必ず前の話題と関連する話題を導入します。
例文
- We were talking about movies. Speaking of movies, have you seen the new Marvel film?(映画について話していました。映画と言えば、新しいマーベル映画を見ましたか?)
- I like reading books. Speaking of books, I just finished a great novel.(本を読むのが好きです。本と言えば、素晴らしい小説を読み終えたところです。)
「Speaking of」の後には必ず前の話題に関連する名詞が来るという点が、「by the way」との大きな違いです。
Anyway(とにかく)
「Anyway」は「とにかく」「それはさておき」という意味で、話題を切り替えたり、本題に戻ったりするときに使います。脱線した会話を元に戻すのに便利です。
例文
- We were talking about many things. Anyway, let’s get back to our homework.(いろいろなことについて話していました。とにかく、宿題に戻りましょう。)
- I don’t know if it will rain tomorrow. Anyway, we should prepare an umbrella.(明日雨が降るかどうかわかりません。とにかく、傘を準備すべきです。)
「by the way」が新しい話題を導入するのに対して、「Anyway」は脱線した会話を元に戻したり、話を締めくくったりするときに使われます。
So(ところで)
「So」は文頭で使うと「それで」「さて」「ところで」という意味になり、新しい話題や質問を導入するときに使えます。「by the way」よりもカジュアルで、会話の中で頻繁に使われます。
例文
- So, what are your plans for the weekend?(ところで、週末の予定は何ですか?)
- So, did you finish your homework?(さて、宿題は終わりましたか?)
「So」は「by the way」よりも直接的で、会話の開始や新しい質問を導入するときによく使われます。
Oh and…(あ、そうそう)
「Oh and…」は「あ、そうそう」「それから」という意味で、何か思い出したことを追加するときに使います。「by the way」に似ていますが、より軽いニュアンスです。
例文
- I’ll see you tomorrow at the library. Oh and, don’t forget to bring your book.(明日図書館で会いましょう。あ、そうそう、本を持ってくるのを忘れないでください。)
- We’ll meet at 3 pm. Oh and, please wear casual clothes.(午後3時に会いましょう。あ、それから、カジュアルな服装でお願いします。)
「Oh and…」は「by the way」よりもカジュアルで、何か小さなことを思い出したときに使います。
「by the way」に関するよくある質問
ここでは、「by the way」に関するよくある質問とその回答を紹介します。
- 「by the way」は文頭でも文末でも使えますか?
-
はい、「by the way」は文頭でも文末でも使うことができます。文頭で使う場合は「By the way, …」のように使い、文末で使う場合は「…, by the way.」のように使います。ただし、文頭で使うほうが一般的です。
- By the way, I saw your friend yesterday.(ところで、昨日あなたの友達を見かけました。)
- I bought a new phone yesterday, by the way.(ちなみに、昨日新しい携帯電話を買いました。)
- 「by the way」はフォーマルな場面でも使えますか?
-
「by the way」はカジュアルからセミフォーマルな場面まで幅広く使えますが、非常にフォーマルな文書や場面では避けたほうが良いでしょう。フォーマルな場面では「incidentally」や「moreover」などを使うと良いでしょう。
- 「by the way」の後は必ずカンマが必要ですか?
-
文頭で「By the way」を使う場合は、その後にカンマを入れるのが一般的です。文末で使う場合は、その前にカンマを入れます。
- By the way, do you like coffee?(ところで、コーヒーは好きですか?)
- I like chocolate, by the way.(ちなみに、チョコレートが好きです。)
- 「by the way」は書き言葉でも使えますか?
-
はい、「by the way」は話し言葉だけでなく、カジュアルな書き言葉でも使うことができます。メールや手紙、SNSのメッセージなどでよく使われます。ただし、公式な文書や学術論文などでは避けたほうが良いでしょう。
- 「by the way」と「anyway」の違いは何ですか?
-
「by the way」は新しい話題を導入するときに使い、「anyway」は脱線した会話を元の話題に戻したり、話をまとめたりするときに使います。つまり、「by the way」は話題を変えるために使い、「anyway」は話題を戻すために使うという違いがあります。
- By the way, have you seen the new movie?(ところで、新しい映画を見ましたか?)- 新しい話題を導入
- Anyway, let’s get back to our discussion.(とにかく、議論に戻りましょう。)- 元の話題に戻る
まとめ

この記事では、英語の表現「by the way」の意味と使い方について詳しく解説しました。以下がこの記事のポイントです。
- 「by the way」は主に「ところで」「ちなみに」「そういえば」という意味で使われる表現である。
- 主な用法は、会話の流れを変えて新しい話題を導入する時と、補足情報を追加する時の2つである。
- 発音は「バイ・ザ・ウェイ」で、アクセントは「ウェイ」の部分にある。
- 文頭でも文末でも使うことができるが、文頭で使うほうが一般的である。
- カジュアルからセミフォーマルな場面まで幅広く使えるが、非常にフォーマルな場面では避けたほうが良い。
- 類似表現には「incidentally」「Speaking of」「Anyway」「So」「Oh and…」などがあり、それぞれ使い方に違いがある。
- 「by the way」は日常会話で頻繁に使われる便利な表現なので、ぜひ積極的に使ってみると良い。
「by the way」は英語の日常会話で非常によく使われる表現です。この記事で紹介した意味や使い方、例文を参考にして、ぜひ日常の英会話に取り入れてみてください。正しく使えるようになれば、英会話の幅がぐっと広がります。
話題を自然に切り替えたり、補足情報を加えたりするスキルは、スムーズな会話を行うために重要です。「by the way」を使いこなせるようになれば、より自然な英会話ができるようになるでしょう。英語を学ぶ過程で、こうした便利な表現を一つずつ身につけていきましょう。