英語の慣用句には日本語にはない独特の表現が数多く存在しますが、「Crocodile tears(クロコダイル・ティアーズ)」もそのひとつです。この表現は日常会話やニュース、文学作品など様々な場面で使われており、英語学習者にとって知っておくと役立つ表現です。
本記事では、「Crocodile tears」の意味や語源、具体的な使い方、そして中学英語レベルの簡単な例文を紹介しながら、この表現について詳しく解説します。
「Crocodile tears」の基本的な意味

「Crocodile tears」とは、「偽りの涙」や「偽善的な悲しみ」を意味する英語の慣用句です。本当は悲しくないにもかかわらず、悲しんでいるふりをすること、または誠意のない同情を表す涙を指します。日本語では「ワニの涙」と訳されることが多く、「うわべだけの同情」や「見せかけの悲しみ」という意味で使われます。
この表現は、相手の不幸を喜んでいるのに表面上は同情を示す場合や、自分が原因で問題を起こしておきながら後悔しているふりをする場合など、心にもないことを言ったり表現したりする状況で使われます。
「Crocodile tears」の語源と由来
「Crocodile tears」という表現の起源は古代にまでさかのぼります。昔から伝わる伝説では、ワニは獲物を食べる際に涙を流すと言われていました。これが「偽りの涙」という意味の元になったと考えられています。
実際には、ワニが涙を流すのは生理的な現象で、餌を食べる際に過剰な塩分を排出するために涙腺が刺激されることが原因です。つまり、ワニの涙は悲しみからくるものではなく、単なる生理現象なのです。この現象が「心にもない偽りの悲しみ」を表す慣用句として定着しました。
「Crocodile tears」の使い方
「Crocodile tears」は日常会話やビジネスシーン、ニュースなど様々な状況で使われる表現です。この表現を適切に使うことで、相手の真意を疑っていることや、表面上の感情と本心のギャップを指摘することができます。
例えば、友人や同僚、政治家や有名人が誠意のない謝罪をしているように感じた時、「彼(彼女)はcrocodile tearsを流している」と表現することがあります。この表現は、相手の言動に偽善や不誠実さを感じる時に使われます。
日常会話での「Crocodile tears」
日常会話では、誰かが本心では悲しんでいないのに悲しむふりをしている状況を描写する際に使われます。例えば、自分が原因でトラブルを起こしておきながら、後から悲しむふりをする人について話す時などに使われます。
また、相手の不幸を内心では喜んでいるのに、表面上は同情の言葉をかける人についても「crocodile tears」と表現することがあります。人間関係の機微を表現する際に役立つ表現です。
ニュースや文学作品での使用例
「Crocodile tears」は、ニュースや報道でも頻繁に使われます。特に政治家や有名人の謝罪会見などを批評する際に、「彼の謝罪はcrocodile tearsだ」というように表現されることがあります。
また、文学作品やドラマでも、登場人物の偽善的な態度を描写する際にこの表現が使われることがあります。キャラクターの複雑な心理状態や人間関係の駆け引きを表現するのに適した表現です。
「Crocodile tears」を使った簡単な例文
「Crocodile tears」の使い方をより具体的に理解するために、中学英語レベルの簡単な例文をいくつか紹介します。これらの例文を通して、実際の使用方法を学びましょう。
基本的な例文
例文
- She cried crocodile tears after breaking my favorite cup.
(彼女は私のお気に入りのカップを壊した後、ワニの涙を流しました。) - His crocodile tears did not fool anyone.
(彼のワニの涙は誰も騙せませんでした。) - The student showed crocodile tears when the teacher scolded him.
(その生徒は先生に叱られた時、ワニの涙を見せました。) - I know those are just crocodile tears. You are not really sorry.
(それがただのワニの涙だということは分かっています。あなたは本当に申し訳なく思っていません。) - They shed crocodile tears at the meeting yesterday.
(彼らは昨日の会議でワニの涙を流しました。)
状況別の例文
例文
- He always cries crocodile tears when he wants something from his parents.
(彼は両親から何かが欲しい時はいつもワニの涙を流します。) - The politician showed crocodile tears during his apology speech.
(その政治家は謝罪スピーチの間、ワニの涙を見せました。) - After bullying me, she cried crocodile tears in front of the teacher.
(私をいじめた後、彼女は先生の前でワニの涙を流しました。) - I don’t believe his crocodile tears. He is just trying to avoid punishment.
(彼のワニの涙は信じません。彼はただ罰を避けようとしているだけです。) - My brother shows crocodile tears when he breaks my toys.
(私の弟は私のおもちゃを壊すとワニの涙を見せます。)
「Crocodile tears」に関するよくある質問
「Crocodile tears」に関して、英語学習者からよく寄せられる質問に答えます。これらの質問と回答を通して、より深く理解を深めましょう。
- 「Crocodile tears」は日本語の「ワニの涙」と同じ意味ですか?
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はい、基本的に同じ意味です。日本語の「ワニの涙」も英語の「crocodile tears」も、「偽りの悲しみ」や「うわべだけの同情」を表現する言葉として使われます。日本語にこの表現が入ってきたのは、英語からの翻訳の影響が大きいと考えられています。
- 「Crocodile tears」は批判的な表現ですか?
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はい、一般的には批判的なニュアンスを持つ表現です。相手の感情や態度が不誠実であることを指摘する際に使われるため、相手を非難する文脈で使われることが多いです。ただし、状況によっては皮肉やユーモアを込めて使われることもあります。
- 「Shed crocodile tears」という表現はどういう意味ですか?
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「Shed crocodile tears」は「ワニの涙を流す」という意味で、「crocodile tears」と同じく偽りの悲しみや見せかけの同情を表します。「shed」は「涙を流す」という意味の動詞で、「cry」や「show」などの動詞と置き換えることもできます。
- 実際にワニは食事中に涙を流すのですか?
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はい、ワニは実際に食事中に涙を流すことがあります。ただし、これは悲しみからではなく、塩分の排出などの生理的な現象によるものです。ワニは塩分濃度を調整するために涙腺が活性化し、結果として涙のように見える液体を分泌することがあります。
- 「Crocodile tears」は正式な場面でも使える表現ですか?
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「Crocodile tears」は口語表現ですが、ニュース記事や評論など、様々なコンテキストで使われます。ただし、ビジネス文書や学術論文などの非常に公式な文脈では、より中立的な表現(「insincere grief」や「feigned sympathy」など)を使うほうが適切な場合もあります。
まとめ

「Crocodile tears」について学んだポイントを整理しましょう。
- 「Crocodile tears」は「偽りの涙」や「見せかけの悲しみ」を意味する英語の慣用句である。
- この表現の語源は、ワニが獲物を食べる際に涙を流すという古代の伝説に由来している。
- 日常会話やニュース、文学作品など様々な場面で使われる表現である。
- 基本的に批判的なニュアンスを持ち、相手の不誠実さを指摘する際に使われる。
- 「Shed」「cry」「show」などの動詞と組み合わせて使われることが多い。
- 日本語の「ワニの涙」と同じ意味で使われる。
- 中学英語レベルでも理解できる基本的な表現である。
「Crocodile tears」は英語の豊かな表現の一つであり、微妙なニュアンスを伝える際に役立ちます。この表現を知ることで、英語の理解力と表現力が高まりますので、ぜひ実際の会話の中で使ってみてください。

