「dear」は英語の代表的な単語で、主に形容詞として使われますが、名詞や間投詞としても使われる多彩な意味を持つ単語です。
手紙やメールの書き出しでよく目にする「Dear Mr. Smith」のような使い方が特に有名ですが、その他にも様々な使い方があります。
この記事では、英語初学者の方に向けて「dear」の意味や正しい使い方、例文などを詳しく解説していきます。
dearとは?基本的な意味と使い方

「dear」は主に形容詞として使われ、「親愛な」「大切な」という意味を持っています。また、手紙やメールの冒頭では「拝啓」や「親愛なる」という意味で使われることが多いです。
その他にも「高価な」という意味や、名詞として「あなた」という意味で使われることもあります。
形容詞としての「dear」は、家族や友人、特に親しい人への呼びかけとしてよく使われます。また、自分にとって価値のあるものや人を表現する際にも使われます。
手紙やメールの冒頭で使われる「dear」は、相手に対して敬意や親しみを表す役割を果たします。
形容詞としての「dear」
形容詞としての「dear」には、主に「親愛な」「大切な」「高価な」という3つの意味があります。
それぞれの使い方を見ていきましょう。
「親愛な」の意味での使い方
「dear」が「親愛な」という意味で使われる場合、家族や友人など親しい関係の人に対して使います。
例文
- My dear friend came to visit me yesterday.(私の親愛なる友人が昨日訪ねてきました。)
- She is my dear sister.(彼女は私の親愛なる姉です。)
- This is a letter from my dear mother.(これは私の親愛なる母からの手紙です。)
「大切な」の意味での使い方
「dear」は「大切な」「価値のある」という意味でも使われます。
この場合、物や人が自分にとって重要であることを強調します。
例文
- This photo is very dear to me.(この写真は私にとってとても大切です。)
- Memories of my childhood are dear to me.(子供時代の思い出は私にとって大切です。)
- Her advice is dear to me.(彼女のアドバイスは私にとって貴重です。)
「高価な」の意味での使い方
英国英語では特に、「dear」は「高価な」「値段が高い」という意味でも使われます。
例文
- The food in this restaurant is very dear.(このレストランの食事はとても高価です。)
- The new smartphone is too dear for me.(その新しいスマートフォンは私には高すぎます。)
- Living in Tokyo is dear.(東京での生活は高くつきます。)
手紙やメールの書き出しとしての「dear」
「dear」は手紙やメールの冒頭で「拝啓」や「親愛なる」という意味で使われることが非常に多いです。
相手との関係や状況に応じて、以下のような使い方があります。
フォーマルな手紙やメールでの使い方
ビジネスの場面や公式な手紙では、敬称(Mr., Ms., Dr.など)と名字を組み合わせて使います。
- Dear Mr. Smith,(スミス様)
- Dear Ms. Johnson,(ジョンソン様)
- Dear Dr. Brown,(ブラウン先生)
カジュアルな手紙やメールでの使い方
友人や家族など親しい関係の人に対しては、名前だけで使うことが一般的です。
- Dear John,(ジョンへ)
- Dear Mary,(メアリーへ)
- Dear Mom,(お母さんへ)
相手が不明な場合や複数の人に送る場合
相手の名前がわからない場合や、複数の人に送る場合は以下のような表現を使います。
- Dear Sir or Madam,(拝啓)
- Dear Customer,(お客様各位)
- Dear All,(皆様)
名詞としての「dear」
「dear」は名詞としても使われ、主に「あなた」「かわいい子」という意味になります。
家族や親しい間柄の人を呼ぶときによく使われます。
- Come here, my dear.(こちらにいらっしゃい、あなた。)
- How are you today, dear?(今日の調子はどう、あなた?)
- Don’t cry, dear.(泣かないで、かわいい子。)
間投詞としての「dear」
「dear」は驚きや困惑を表す間投詞としても使われます。この場合、「おや」「まあ」「ああ」などの意味になります。
- Dear me! I forgot my keys.(あら!鍵を忘れてしまった。)
- Oh dear! What should I do now?(ああ!今どうすればいいの?)
- Dear, dear! That’s terrible.(まあまあ!それはひどい。)
dearを含む表現と熟語
「dear」は様々な表現や熟語の中でも使われます。ここでは、よく使われる表現をいくつか紹介します。
for dear life(必死に)
「for dear life」は「必死に」「命がけで」という意味の熟語です。
危険な状況から逃れるために必死になっている様子を表します。
例文
- He ran for dear life when he saw the bear.(彼はクマを見たとき、必死で走りました。)
- She held onto the branch for dear life.(彼女は必死に枝にしがみついていました。)
- The children swam for dear life to reach the shore.(子どもたちは岸に着くために必死で泳ぎました。)
dear me(まあ、おや)
「dear me」は驚きや困惑を表す表現で、「まあ」「おや」「あらまあ」などと訳されます。
例文
- Dear me! I spilled coffee on my new shirt.(まあ!新しいシャツにコーヒーをこぼしてしまった。)
- Dear me, what a surprise!(おやまあ、なんて驚き!)
- Dear me, it’s already 10 o’clock.(あらまあ、もう10時だわ。)
hold dear(大切にする)
「hold dear」は「大切にする」「尊重する」という意味の表現です。
例文
- She holds her family dear above all else.(彼女は何よりも家族を大切にしています。)
- We hold these values dear to our hearts.(私たちはこれらの価値観を心から大切にしています。)
- I hold your friendship dear.(あなたとの友情を大切にしています。)
near and dear(身近で大切な)
「near and dear」は「身近で大切な」という意味の表現で、特に「near and dear to one’s heart(心に近く大切な)」という形でよく使われます。
例文
- This project is near and dear to my heart.(このプロジェクトは私にとって身近で大切なものです。)
- The issue of education is near and dear to her.(教育の問題は彼女にとって身近で大切なものです。)
- These traditions are near and dear to our community.(これらの伝統は私たちの地域社会にとって身近で大切なものです。)
dearのよくある間違いと注意点
日本人学習者が「dear」を使う際によく間違える点をいくつか紹介します。
特に手紙やメールの書き出しでの使い方に注意が必要です。
敬称の付け方に関する間違い
最もよくある間違いの一つが、敬称(Mr., Ms.など)の付け方です。
例えば、John Smithさんにメールを書く場合、以下のどの書き方が正しいでしょうか?
- Dear Mr. John Smith,
- Dear Mr. John,
- Dear Mr. Smith,
正解は「Dear Mr. Smith,」または「Dear John Smith,」です。「Dear Mr. John,」のように名前(ファーストネーム)に敬称をつける使い方は基本的に間違いです。
この間違いが生じる理由の一つとして、日本語での「ジョンさん」の「さん」を「Mr.」で置き換えてしまうことがあります。
敬称は名字(ラストネーム)につけるのが基本ルールです。フルネームを使う場合は敬称をつけないか、フルネームに敬称をつける形にします。
ピリオドの有無
「Mr.」「Mrs.」などの敬称の後のピリオドについても注意が必要です。
アメリカ英語では一般的にピリオドをつけますが(Mr., Mrs., Ms., Dr.)、イギリス英語では最近、ピリオドを省略する傾向があります(Mr, Mrs, Ms, Dr)。
どちらのスタイルも正しいですが、一貫性を持たせることが大切です。
カジュアル度の見極め
「Dear」と「Hi」のどちらを使うかも重要なポイントです。「Dear」はより正式な書き出しで、特に初めてのビジネスメールなどでは「Dear」を使うのが無難です。
一方、「Hi」はよりカジュアルで、親しい間柄や、以前から交流のある相手に対して使うことが多いです。
文化や地域によっても傾向が異なり、例えばオーストラリアでは会社からのメールでも「Hi」を使うことが一般的になってきているようですが、迷った場合は丁寧な「Dear」を選ぶのが安全です。
複数の相手への書き方
複数の人に向けたメールを書く場合、「Dear All,」や「Dear Team,」などの表現を使います。
特定の部署やグループに対しては「Dear Marketing Team,」のように具体的にすることもできます。
「dear」と似た単語との違い
「dear」と似た意味を持つ単語との違いも理解しておくと良いでしょう。
- beloved(愛されている):「dear」よりも強い愛情を表す。
- precious(貴重な):特に価値や重要性を強調する場合に使う。
- cherished(大切にされている):長く心に留めている、という意味合いが強い。
dearに関する問題
ここでは「dear」に関する問題を20問用意しました。
これらの問題を解くことで、「dear」の様々な意味と用法の理解を深めることができます。
- “Dear” の品詞として正しいものをすべて選びなさい。
- 手紙の書き出しで “Dear” を使うとき、次のうち正しいものを選びなさい。
a) Dear Mr. Smith
b) Dear Smith
c) Dear the Smith - “My dear friend” の “dear” はどのような意味を表しているか。
- “The price is too dear for me.” の “dear” の意味は何か。
- “She is very dear to me.” の “dear” の意味はどれに近いか。
a) 高価な
b) 親しい
c) 手紙の宛名に使う呼称 - 「親愛なるジョンへ」を英語に訳しなさい。
- “Dear Sir or Madam” はどのような場面でよく使われるか。
- “That mistake cost him dear.” の “dear” の意味は何か。
- “Dear” が感嘆詞として使われる場合、どのような感情を表すことが多いか。
- “Oh dear!” の意味に最も近いものを選びなさい。
a) やった!
b) まあ大変!
c) ありがとう! - “Hold dear” の意味を日本語で説明しなさい。
- 次の文を英訳しなさい:「彼女は私にとってとても大切な存在です。」
- “Dear little boy” の “dear” はどんなニュアンスを表すか。
- 「高すぎる(価格が)」という意味で “dear” を使った文を作りなさい。
- 手紙で「親愛なる〇〇」とはどういうニュアンスを込めているか。
- “My dearest mother” における “dearest” はどんな使い方か。
- “Dear” の語源はもともと「価値のある」という意味を持っていた。〇か×か。
- “Dear” を使って「彼はお金を失ってひどく痛い目に遭った」と英訳しなさい。
- 手紙で “Dear” の後にカンマ (,) を置くスタイルは英米どちらでよく使われるか。
- 文脈で “dear” の意味が「親しい」「大事な」「高価な」と変わる理由を説明しなさい。
「dear」に関するよくある質問
ここでは、「dear」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「Dear」はどんな時に使うべきですか?
-
「Dear」は主に手紙やメールの書き出しで使われます。ビジネスの場面や公式な手紙ではほぼ必ず使います。
カジュアルなメールでは「Hi」や「Hello」に置き換えることもありますが、迷った場合は「Dear」を使うのが無難です。親しい間柄でも「Dear」は使えます。
- 「Dear Sir/Madam」はどのような時に使いますか?
-
「Dear Sir/Madam」は、相手の名前が分からない場合に使う表現です。たとえば、会社や組織に初めて問い合わせをする時などに使います。
ただし、可能であれば相手の名前を調べて「Dear Mr. Smith」のように具体的な宛名にする方が丁寧です。
- 「Dear」と「Dearest」の違いは何ですか?
-
「Dearest」は「Dear」の最上級で、「最も親愛なる」という意味になります。非常に親しい間柄、特に恋人や家族に対して使われることが多く、ビジネスの場面では使いません。
「Dear」は幅広い関係で使えますが、「Dearest」はより親密な関係を示します。
- 手紙の書き出し以外で「dear」を使うことはありますか?
-
はい、「dear」は形容詞として「大切な」「親愛な」「高価な」などの意味で日常会話でも使われます。また、名詞として「あなた」、間投詞として「おや、まあ」という意味でも使われます。
「dear to me(私にとって大切な)」のような表現もよく使われます。
- 「Dear」は友達に対しても使えますか?
-
はい、友達に対しても「Dear」は使えますが、親しい友人へのカジュアルなメールでは単に「Hi」や「Hello」を使うことも多いです。文化や個人の好みによっても異なります。
アメリカではフォーマルな印象がありますが、イギリスではよりカジュアルに使われることもあります。
- 「dear」は必ずコンマ(,)で終わりますか?
-
英語の手紙やメールの書き出しでは、「Dear Mr. Smith,」のようにコンマで終わるのが一般的です。特にアメリカ英語ではコンマを使うことが標準です。
イギリス英語では時にコロン(:)が使われることもありますが、迷った場合はコンマを使うのが無難です。
- 「Dear」の発音はどうすればいいですか?
-
「dear」の発音は「ディア」に近いです。正確な発音記号では /dɪr/(アメリカ英語)または /dɪə/(イギリス英語)となります。
「ear」や「fear」と韻を踏む発音です。
- メールで「To whom it may concern」と「Dear Sir/Madam」はどう使い分けますか?
-
どちらも相手が特定できない場合に使いますが、「To whom it may concern」はより形式的で、主に推薦状や証明書など、特定の読者を想定しない文書に使われます。
「Dear Sir/Madam」は一般的なビジネスレターやメールで使われ、少しだけ個人的な印象があります。
- 「Dear」の後の名前は大文字で始める必要がありますか?
-
はい、「Dear」の後の名前や敬称は大文字で始めます。
例えば「Dear John」「Dear Mr. Smith」のように書きます。これは英語の固有名詞や敬称の一般的なルールに従っています。
- 「Dear all」と「Dear All」のどちらが正しいですか?
-
「all」のような単語は大文字にするかどうかで意見が分かれますが、一般的には「Dear All」と大文字にする方が正式な印象があります。
ただし、「Dear all」も間違いではなく、特にカジュアルなメールでは使われます。一貫性を持たせることが大切です。
まとめ

この記事では、英語の「dear」の意味と使い方について詳しく解説しました。「dear」は形容詞、名詞、間投詞として様々な使い方があり、特に手紙やメールの書き出しとしての用法が有名です。
以下に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- 「dear」の基本的な意味は「親愛な」「大切な」「高価な」
- 手紙やメールの書き出しでは「拝啓」「親愛なる」という意味で使う
- 名詞としては「あなた」「かわいい子」という意味がある
- 間投詞としては「おや」「まあ」という驚きや困惑を表す
- 「for dear life」「dear me」「hold dear」などの表現がある
- 敬称(Mr., Ms.など)は名前ではなく名字につけるのが基本ルール
- ビジネスシーンでは「Dear Mr. Smith,」のような形式が適切
- 親しい間柄では「Dear John,」のようにファーストネームだけでも良い
- 「Dear」と「Hi」の使い分けは関係性やフォーマル度による
- 文化や地域によって使い方に若干の違いがある
「dear」は基本的な英単語でありながら、様々な使い方があり、特に手紙やメールを書く際には適切な使い方を知っておくことが重要です。
この記事で紹介した知識を活用して、状況に応じた正しい「dear」の使い方を身につけましょう。
初学者の方も、この記事を参考に自信を持って「dear」を使えるようになることを願っています。

