「depend」は英語で「依存する」「頼る」「左右される」などの意味を持つ動詞です。日常会話やビジネスシーンでよく使われる重要な単語で、特に「depend on」のような形で使用されることが多いです。
この記事では「depend」の基本的な意味から応用的な使い方まで、例文を交えながら初学者にもわかりやすく解説していきます。
「depend」とは?基本的な意味と用法

「depend」は基本的に「依存する」「頼る」「左右される」といった意味を持つ動詞です。何かが他のものに依存している状態や、結果が条件によって変わることを表現する際に使います。「depend」は自動詞として使われ、通常単独で使うことは少なく、多くの場合「depend on」「depend upon」などの形で前置詞と組み合わせて使用されます。
「depend」の基本的な意味には以下のようなものがあります。
- 何かに依存する・頼る(物理的・精神的に支えられている状態)
- 何かによって決まる・左右される(結果が条件によって変化する)
- 信頼する・当てにする(確信を持って頼りにする)
「depend」の発音と語源
「depend」の発音は「ディペンド」に近く、アクセントは2つ目の音節「ペン」に置かれます。
語源はラテン語の「dependere」(de-「下に」+ pendere「ぶら下がる」)に由来しており、何かが他のものから下がっている、つまり支えられているというイメージから、「依存する」という意味が生まれました。
「depend」の使い方と重要な表現
「depend」は様々な形で使われますが、ここでは最も一般的な使い方をいくつか紹介します。日常会話でよく使われる表現なので、ぜひマスターしましょう。
「depend」は単独で使われることはほとんどなく、多くの場合、前置詞「on」や「upon」と一緒に使われます。この組み合わせによって「~に依存する」「~次第である」という意味を表します。
depend on / depend upon
「depend on」と「depend upon」はどちらも「~に依存する」「~に頼る」「~次第である」という意味を持ちます。「upon」は「on」よりもやや格式ばった表現ですが、意味は同じです。
例文
- I depend on my parents for money. (私はお金のことで両親に頼っています)
- The test result depends on how much you study. (テスト結果はあなたがどれだけ勉強するかによります)
- Plants depend on sunlight to grow. (植物は成長するために日光に依存しています)
It depends
「It depends」は「場合による」「状況次第」という意味で、質問に対して条件によって答えが変わる場合によく使われる表現です。
例文
- Will you go to the park tomorrow? It depends on the weather. (明日公園に行きますか?天気次第です)
- How long does it take to get there? It depends on the traffic. (そこに着くのにどのくらい時間がかかりますか?交通状況によります)
depending on
「depending on」は「~によって」「~次第で」という意味の前置詞句として使用されます。状況や条件によって結果が変わることを示します。
例文
- The price changes depending on the season. (価格は季節によって変動します)
- We may go swimming or hiking, depending on the weather. (天気次第で、水泳かハイキングに行くかもしれません)
「depend」を使った例文集
ここでは、「depend」を使った様々な例文を紹介します。中学英語レベルの簡単な文から、日常会話でよく使われる表現まで幅広く取り上げます。
基本的な例文
例文
- My life depends on you. (私の人生はあなた次第です)
- She depends on her brother for help with math. (彼女は数学の助けを兄に頼っています)
- The plant depends on water to live. (その植物は生きるために水に依存しています)
- Our plan depends on good weather. (私たちの計画は良い天気次第です)
- It all depends on your effort. (すべてはあなたの努力次第です)
日常会話での例文
例文
- What time should we meet? It depends on when you finish work. (何時に会いましょうか?あなたが仕事を終える時間次第です)
- Do you like summer or winter? It depends on where I am. (夏と冬、どちらが好きですか?私がどこにいるかによります)
- Can I depend on you to keep this secret? (この秘密を守っていただけますか?)
- Success depends on hard work and luck. (成功は努力と運にかかっています)
- Depending on the traffic, I might be late. (交通状況によっては、遅れるかもしれません)
学校生活での例文
例文
- My grade depends on this final test. (私の成績はこの期末テスト次第です)
- The difficulty of homework depends on the teacher. (宿題の難しさは先生によります)
- We depend on our friends for notes when we miss class. (授業を休んだとき、ノートを借りるために友達に頼ります)
- School events depend on the weather. (学校行事は天気に左右されます)
- Which club I join depends on my schedule. (どのクラブに入るかは私のスケジュール次第です)
「depend」の文法と使い方のポイント
「depend」を正しく使うためのポイントをいくつか紹介します。英語初学者がつまずきやすいポイントなので、しっかり押さえておきましょう。
「depend」の後の前置詞
「depend」の後には主に「on」または「upon」を使います。他の前置詞を使うことはほとんどありません。
例文
- We depend on our friends. (私たちは友達に頼っています)
- The result depends on many factors. (結果は多くの要因に左右されます)
「depend」と「be dependent on」の違い
「depend on」と「be dependent on」はどちらも「~に依存する」という意味ですが、「be dependent on」の方が依存度が高いニュアンスがあります。
例文
- I depend on coffee in the morning. (朝はコーヒーに頼っています)
- He is dependent on medicine. (彼は薬に依存しています – より強い依存関係)
進行形での使用
「depend」は状態を表す動詞なので、通常は進行形で使われません。
- ❌ I am depending on you. (一般的ではない)
- ⭕ I depend on you. (私はあなたに頼っています)
ただし、「depending on」という形で使う場合は例外です。
「depend」のよくある間違いと注意点
「depend」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。これらのミスを避けることで、より自然な英語表現が可能になります。
前置詞の選択ミス
「depend」の後には「on」または「upon」を使いますが、間違えて他の前置詞を使ってしまうことがあります。
- ❌ I depend of my parents. (誤)
- ⭕ I depend on my parents. (正:私は両親に頼っています)
- ❌ It depends from the weather. (誤)
- ⭕ It depends on the weather. (正:それは天気次第です)
直接目的語を取る間違い
「depend」は自動詞であり、直接目的語を取ることができません。必ず前置詞を介して目的語につなげる必要があります。
- ❌ I depend you. (誤)
- ⭕ I depend on you. (正:私はあなたに頼っています)
「it」の省略
「It depends」という表現で「It」を省略しないようにしましょう。
- ❌ Depends on the weather. (カジュアルな会話では使われることもありますが、正式ではない)
- ⭕ It depends on the weather. (正:天気次第です)
「depend」と似た意味を持つ表現
「depend」の代わりに使える類似表現をいくつか紹介します。状況に応じて使い分けると、より豊かな英語表現ができるようになります。
rely on(~に頼る、信頼する)
「rely on」は「depend on」と非常に似た意味を持ちますが、「信頼して頼る」というニュアンスが強いです。
例文
- You can rely on me to help you. (手伝うために私を頼りにしてください)
- She relies on her alarm clock to wake up. (彼女は目覚めるために目覚まし時計を頼りにしています)
count on(~を当てにする)
「count on」は「確実に期待する」「当てにする」というニュアンスがあります。
例文
- I’m counting on you to be there. (あなたがそこにいることを当てにしています)
- Don’t count on winning the lottery. (宝くじに当たることを当てにしないでください)
be based on(~に基づいている)
「be based on」は「~を基礎としている」「~に基づいている」という意味で、「depend on」よりも構造的な依存関係を表します。
例文
- The story is based on real events. (その話は実際の出来事に基づいています)
- My opinion is based on the facts. (私の意見は事実に基づいています)
以下の表は、「depend」と類似表現の違いをまとめたものです。
表現 | 主な意味 | ニュアンスの特徴 | 例文 |
---|---|---|---|
depend on | 依存する、次第である | 一般的な依存関係 | My success depends on hard work. |
rely on | 頼る、信頼する | 信頼して頼る | I rely on my friends for advice. |
count on | 当てにする | 期待して頼る | I’m counting on you to be on time. |
be based on | 基づいている | 基盤や根拠としての関係 | The movie is based on a book. |
「depend」に関する問題
ここでは「depend」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。それぞれの問題を解いて、「depend」の使い方をマスターしましょう。
- 次の文を完成させなさい:The price of the ticket __ on the day of the week.
- 「その映画を見るかどうかは時間次第です」を英語で表現しなさい。
- 次の文を完成させなさい:Children __ their parents for food and shelter.
- 「私たちが海に行くかどうかは天気次第です」を英語で表現しなさい。
- 次の文のミスを直しなさい:I depend of my friends for help.
- 「それは状況によります」を英語で簡潔に表現しなさい。
- 次の文を完成させなさい:The success of the project __ on teamwork.
- 「スケジュール次第で、パーティーに行くかもしれません」を英語で表現しなさい。
- 次の文を完成させなさい:You can’t __ on luck all the time.
- 「植物は成長するために日光と水に依存しています」を英語で表現しなさい。
「depend」の実践的な使い方
「depend」は日常会話やビジネスシーンなど、様々な場面で活用できる表現です。ここではより実践的な使い方を紹介します。
条件付きの返答
明確な答えがない場合や、条件によって答えが変わる場合に「It depends」を使うと便利です。
例文
- Can you finish the work by tomorrow? It depends on how complex it is. (明日までに仕事を終えられますか?それがどれだけ複雑かによります)
- Is this restaurant good? It depends on what kind of food you like. (このレストランは良いですか?あなたがどんな食べ物が好きかによります)
意思決定の説明
何かの決断が特定の条件に左右されることを説明する場合に使えます。
例文
- My decision depends on the cost. (私の決断は費用次第です)
- Which university I choose depends on the scholarship offers. (どの大学を選ぶかは奨学金の提供次第です)
依存関係の説明
物事間の依存関係を説明する場合に使用します。
例文
- Economic growth depends on many factors. (経済成長は多くの要因に依存しています)
- Health depends on diet and exercise. (健康は食事と運動に依存しています)
「depend」に関するよくある質問
ここでは、「depend」に関してよく寄せられる質問に答えていきます。
- 「depend」と「rely」の違いは何ですか?
-
「depend on」と「rely on」はどちらも「~に頼る」という意味ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。「depend on」は一般的な依存関係を表し、何かが他のものに左右されることを意味します。一方、「rely on」は信頼感を伴った依存を表し、「信頼して頼る」というニュアンスが強いです。
- I depend on coffee to stay awake. (起きていられるためにコーヒーに頼っています – 物理的な依存)
- I rely on my friend’s advice. (友人のアドバイスを信頼しています – 信頼を伴う依存)
- 「it depends」だけで答えても失礼ではありませんか?
-
「it depends」だけで答えると、何に依存するのかが不明確なため、少し投げやりな印象を与えることがあります。より丁寧に答えるためには、何に依存するのかを明確にすると良いでしょう。
- 「Will you come to the party?」「It depends.」(少し投げやり)
- 「Will you come to the party?」「It depends on my work schedule.」(丁寧)
- 「depend」の過去形は何ですか?
-
「depend」の過去形は「depended」です。発音は「ディペンディッド」となります。
- I depend on my friends now. (現在形:今は友達に頼っています)
- I depended on my parents when I was a child. (過去形:子供の頃は両親に頼っていました)
- 「depending on」と「depending upon」の違いは何ですか?
-
「depending on」と「depending upon」は基本的に同じ意味です。「upon」は「on」よりもやや形式的で古めかしい印象がありますが、意味や使い方に違いはありません。日常会話では「depending on」の方がより一般的です。
- 「dependent」と「dependant」の違いは何ですか?
-
「dependent」と「dependant」は同じ単語の綴りの異なるバージョンです。「dependent」はアメリカ英語で一般的に使われ、形容詞と名詞の両方として使用されます。「dependant」は主にイギリス英語で名詞として使われる傾向があります。現代では、多くの場合「dependent」が標準的に使われています。
まとめ

この記事では、英語の基本的な動詞「depend」について詳しく解説しました。「depend」は私たちの日常会話でよく使われる重要な単語で、特に「depend on」「it depends」といった表現は頻繁に使用されます。
「depend」の理解を深めるポイントは以下の通りです。
- 「depend」は主に「依存する」「頼る」「次第である」という意味を持つ動詞である
- 通常、単独では使わず「depend on」「depend upon」の形で使用する
- 「it depends」は「場合による」「状況次第」という意味でよく使われる
- 「depending on」は「~次第で」「~によって」という意味の前置詞句として機能する
- 前置詞の選択(on/upon)に注意し、of などの誤用を避ける
- 類似表現(rely on, count on, be based on)との違いを理解する
- 日常会話で使える例文をマスターすることが大切
「depend」はシンプルな単語ですが、その使い方をマスターすることで、状況や条件によって変わる事柄を適切に表現できるようになります。この記事で紹介した例文や注意点を参考に、ぜひ日常会話やライティングで積極的に使ってみてください。英語の表現力が一段と豊かになるでしょう。
英語学習の旅は、一つ一つの単語や表現をしっかりと理解していくことで、着実に前進していきます。「depend」のような基礎的な単語の理解を深めることは、英語力向上の重要な一歩となるでしょう。