英語を学び始めると必ず出会う文法ルールの一つが「三人称単数」と「三単現のs」です。このルールは英語の文法における基本中の基本ですが、日本語にはない概念なので多くの学習者が混乱してしまいます。
この記事では、三人称単数とは何か、そして三単現のsの使い方について、初心者にも理解しやすいように詳しく解説します。
例文もたくさん用意しているので、ぜひ参考にしてください。
三人称単数とは?基本から理解しよう

三人称単数とは、文法用語で「話し手と聞き手以外の一人または一つのもの」を指します。これだけでは分かりにくいと思いますので、まずは「人称」と「単数・複数」という概念から順番に説明していきましょう。
英語では、文の主語が誰であるかによって動詞の形が変わることがあります。特に重要なのが「主語が三人称単数で、時制が現在形のとき」のルールです。このとき、動詞に「s」や「es」をつける必要があるのです。
英語の「人称」について理解する
英語の人称は大きく分けて3つあります。
- 一人称:話し手自身のこと(I「私」、we「私たち」)
- 二人称:話し手が話しかける相手(you「あなた、あなたたち」)
- 三人称:話し手と聞き手以外の全て(he「彼」、she「彼女」、it「それ」、they「彼ら、それら」など)
三人称には、人だけでなく動物や物、概念なども含まれます。
例えば「Ken(ケン)」「my sister(私の姉)」「this book(この本)」「Japan(日本)」なども全て三人称です。
単数と複数の違い
次に「単数」と「複数」について理解しましょう。
- 単数:一人または一つのもの
- 複数:二人以上または二つ以上のもの
例えば、「a student(一人の学生)」は単数、「students(複数の学生)」は複数です。
日本語では「学生」と言えば一人でも複数でも同じ表現ですが、英語では区別が重要です。
三人称単数の見分け方
「三人称単数」を見分けるには、その主語が「he」「she」「it」のいずれかに置き換えられるかを考えるとわかりやすいです。
- Tom → he(彼)に置き換えられる → 三人称単数
- My mother → she(彼女)に置き換えられる → 三人称単数
- The dog → it(それ)に置き換えられる → 三人称単数
- My friends → they(彼ら)に置き換えられる → 三人称複数(単数ではない)
一人称・二人称・三人称の具体例
各人称について、具体的な例を見てみましょう。
一人称の例
- I am a student.(私は学生です)
- We live in Tokyo.(私たちは東京に住んでいます)
二人称の例
- You are very kind.(あなたはとても親切です)
- You should try this cake.(あなたたちはこのケーキを試すべきです)
三人称の例
- He works in a bank.(彼は銀行で働いています)
- She loves music.(彼女は音楽が好きです)
- It looks delicious.(それはおいしそうに見えます)
- My father drives a car.(私の父は車を運転します)
- This book costs 1,000 yen.(この本は1,000円します)
三単現のsとは?使うタイミングと基本ルール
「三単現のs」とは「三人称単数現在形のs」の略で、主語が三人称単数で、文が現在形のときに動詞に付ける「s」または「es」のことです。
これは英語の文法における重要なルールの一つです。
三単現のsが必要になる3つの条件
三単現のsが必要になるのは、次の3つの条件が全て揃ったときです。
- 主語が三人称であること(話し手と聞き手以外)
- 主語が単数であること(一人または一つ)
- 時制が現在形であること
これら3つの条件が全て揃ったときにのみ、動詞に「s」または「es」を付けます。
例文
- Yuki plays tennis every Saturday.(ユキは毎週土曜日にテニスをします)
- My dog barks at strangers.(私の犬は見知らぬ人に吠えます)
- The sun rises in the east.(太陽は東から昇ります)
上記の例では、「Yuki」「My dog」「The sun」は全て三人称単数の主語で、時制は現在形なので、動詞に「s」が付いています。
主語が三人称単数かどうかの判断方法
主語が三人称単数かどうかの判断に迷ったときは、以下の表を参考にしてください。
人称 | 単数 | 複数 |
---|---|---|
一人称 | I(私) | we(私たち) |
二人称 | you(あなた) | you(あなたたち) |
三人称 | he, she, it(彼、彼女、それ) Tom, Mary(人名) my father(私の父) the cat(その猫) this book(この本) water(水) | they(彼ら、それら) Tom and Mary(トムとメアリー) my parents(私の両親) the cats(それらの猫) these books(これらの本) |
表の「三人称・単数」の欄に当てはまる主語の場合、現在形の文では動詞に「s」または「es」を付ける必要があります。
「現在形」について理解する
「現在形」とは、現在の習慣や状態、一般的な事実などを表す時制です。
英語の時制の中でも最も基本的なものの一つです。
現在形が表すもの
- 習慣的な行動:He walks to school every day.(彼は毎日歩いて学校に行きます)
- 現在の状態:She lives in Osaka.(彼女は大阪に住んでいます)
- 一般的な事実:Water boils at 100 degrees Celsius.(水は摂氏100度で沸騰します)
- スケジュール:The train leaves at 7:30.(その電車は7:30に出発します)
三単現のsをつけるルール
三単現のsをつける基本ルールを解説します。
動詞の語尾によって、単に「s」を付けるだけでなく、「es」を付けたり、「y」を「i」に変えて「es」を付けたりする場合があります。
基本的な動詞に「s」をつける場合
多くの動詞は、語尾に単純に「s」を付けるだけです。
例文
- He works in a hospital.(彼は病院で働いています)
- She likes chocolate ice cream.(彼女はチョコレートアイスクリームが好きです)
- The train arrives at 9:00 every morning.(その電車は毎朝9時に到着します)
語尾が特殊な場合に「es」をつける場合
動詞の語尾が「o」「s」「sh」「ch」「x」で終わる場合は、「es」を付けます。
例文
- He goes to school by bus.(彼はバスで学校に行きます)
- My mother washes the dishes after dinner.(私の母は夕食後に皿を洗います)
- The teacher teaches English and science.(その先生は英語と理科を教えます)
- This box mixes the ingredients automatically.(このボックスは材料を自動的に混ぜます)
語尾が「y」で終わる動詞の場合
動詞の語尾が「子音字 + y」で終わる場合は、「y」を「i」に変えて「es」を付けます。
一方、「母音字 + y」で終わる場合は、そのまま「s」を付けます。
「子音字 + y」の例文
- He studies English every day.(彼は毎日英語を勉強します)
- She tries to finish her homework before dinner.(彼女は夕食前に宿題を終わらせようとします)
- My baby brother cries when he is hungry.(私の赤ちゃんの弟はお腹が空くと泣きます)
「母音字 + y」の例文
- He plays soccer on Sundays.(彼は日曜日にサッカーをします)
- She says “thank you” a lot.(彼女はよく「ありがとう」と言います)
不規則動詞の場合(特別な形になる動詞)
一部の動詞は三人称単数現在形で特別な形になります。
最も代表的なのは以下の2つです。
- have → has(持っている)
- do → does(する)
例文
- He has a new computer.(彼は新しいコンピュータを持っています)
- My sister has long hair.(私の姉は長い髪を持っています)
- She does her homework after school.(彼女は放課後に宿題をします)
- It does not matter.(それは問題ありません)
三単現のsの発音ルール
三単現のsには、3つの異なる発音があります。
- /s/と発音する場合
- 無声音(k, p, t, f, θなど)の後に続く場合
- 例:walks /wɔːks/, stops /stɒps/
- /z/と発音する場合
- 有声音(b, d, g, v, ð, m, n, ŋ, l, rなど)や母音の後に続く場合
- 例:runs /rʌnz/, plays /pleɪz/
- /ɪz/と発音する場合
- シュッ音(s, z, ʃ, ʒ, tʃ, dʒなど)の後に続く場合
- 例:misses /mɪsɪz/, watches /wɒtʃɪz/
三単現の否定文と疑問文の作り方
三人称単数の現在形で否定文や疑問文を作る場合、特別なルールがあります。
一般動詞の否定文と疑問文を作るときは、助動詞の「do」の三人称単数形である「does」を使います。
否定文の作り方
三人称単数の否定文は「does not(またはdoesn’t)+ 動詞の原形」の形になります。
このとき、動詞の原形に「s」や「es」は付けません。
例文
- He does not like math.(彼は数学が好きではありません)
- My brother doesn’t eat vegetables.(私の兄は野菜を食べません)
- The store doesn’t open on Sundays.(その店は日曜日に開店しません)
注意:「doesn’t」の中に既に「s」が含まれているので、後ろの動詞には「s」を付けないことが重要です。
疑問文の作り方
三人称単数の疑問文は「Does + 主語 + 動詞の原形」の形になります。
ここでも、動詞の原形に「s」や「es」は付けません。
例文
- Does he speak Japanese?(彼は日本語を話しますか?)
- Does your sister play the piano?(あなたの姉はピアノを弾きますか?)
- Does this machine work properly?(この機械は正常に動作しますか?)
疑問文の答え方
- Yes, he does.(はい、話します)
- No, she doesn’t.(いいえ、弾きません)
- Yes, it does.(はい、動作します)
Wh疑問文での三単現の使い方
Wh疑問詞(what, when, where, why, how, whoなど)を使った疑問文でも同様に「Does」を使います。
例文
- When does he go to bed?(彼はいつ寝ますか?)
- Where does your friend live?(あなたの友達はどこに住んでいますか?)
- What does she do on weekends?(彼女は週末に何をしますか?)
- How does this game work?(このゲームはどのように動作しますか?)
三単現のsを実際に使いこなそう
三単現のsの基本ルールを理解したら、実際の状況でどのように使われるのかを見ていきましょう。
日常会話や身近な場面での使い方を紹介します。
日常生活の描写
日常的な行動や習慣を描写するときに、三単現のsは頻繁に使われます。
例文
- My father wakes up at 6:00 every morning.(私の父は毎朝6時に起きます)
- Hiroshi walks to school with his friends.(ヒロシは友達と一緒に学校まで歩きます)
- My mother cooks dinner for us every day.(私の母は毎日私たちのために夕食を作ります)
- The bus leaves at 7:30.(そのバスは7時30分に出発します)
事実や真理の表現
一般的な事実や真理を述べるときも、三単現のsが使われます。
例文
- The earth revolves around the sun.(地球は太陽の周りを回っています)
- Water freezes at 0 degrees Celsius.(水は摂氏0度で凍ります)
- The library closes at 7:00 PM.(図書館は午後7時に閉まります)
好みや性格の描写
誰かの好みや性格を説明するときも、三単現のsが必要です。
例文
- My brother loves soccer.(私の兄はサッカーが大好きです)
- Mika enjoys reading books.(ミカは本を読むのを楽しみます)
- Our teacher speaks English very clearly.(私たちの先生は英語をとても明確に話します)
- My cat sleeps a lot during the day.(私の猫は日中よく寝ます)
職業や習慣的な行動の説明
人の職業や習慣的な行動を説明する際にも三単現のsが使われます。
例文
- My sister works as a nurse.(私の姉は看護師として働いています)
- He teaches science at a high school.(彼は高校で科学を教えています)
- She takes the train to work every day.(彼女は毎日電車で通勤します)
- My grandfather grows vegetables in his garden.(私の祖父は庭で野菜を育てています)
三単現のsで間違えやすいポイント
三単現のsで学習者がよく間違えるポイントについて見ていきましょう。
これらに注意することで、より自然な英語表現ができるようになります。
主語と動詞の距離が離れている場合
主語と動詞の間に他の言葉が入ると、三単現のsを忘れがちです。
誤った例
- My friend who lives next door
goto the same school.
正しい例
- My friend who lives next door goes to the same school.
(隣に住んでいる友達は同じ学校に通っています)
主語が「My friend」であり、三人称単数なので、動詞「go」は「goes」となります。
複合主語の場合
「AとB」のような複合主語の場合、複数扱いになるため、三単現のsは付けません。
例文
- Ken and Yuki go to the same school.(ケンとユキは同じ学校に通っています)
- My mother and father work in the city.(私の母と父は市内で働いています)
ただし、「AまたはB」という選択の場合は、最後に来る名詞に合わせます。
例文
- Either my brother or my sister takes care of our dog.(兄か姉のどちらかが私たちの犬の世話をします)
- Neither the teacher nor the students know the answer.(先生も生徒も答えを知りません)
集合名詞の場合
「family(家族)」「team(チーム)」などの集合名詞は、単数扱いなので三単現のsが必要です。
例文
- My family lives in Tokyo.(私の家族は東京に住んでいます)
- Our team practices every day.(私たちのチームは毎日練習します)
- The class starts at 9:00 AM.(そのクラスは午前9時に始まります)
助動詞との使い方
「can」「will」「must」などの助動詞の後では、動詞の原形を使うため、三単現のsは付けません。
例文
- He can swim very fast.(彼はとても速く泳ぐことができます)
- She will visit her grandmother next week.(彼女は来週祖母を訪ねるでしょう)
- Tom must finish his project by Friday.(トムは金曜日までにプロジェクトを終わらせなければなりません)
副詞の位置による混乱
副詞が主語と動詞の間に入る場合、三単現のsを忘れることがあります。
誤った例
- She always
forgether keys.
正しい例
- She always forgets her keys.(彼女はいつも鍵を忘れます)
副詞の位置に関わらず、主語が三人称単数で現在形の場合は動詞に「s」が必要です。
三単現のsを使わない特別なケース
英語にはルールがあればその例外もあります。
ここでは、三人称単数でも「s」を付けない特別なケースを見ていきましょう。
助動詞がある場合
既に述べたように、助動詞(can, will, must, should, mayなど)の後には動詞の原形が来るため、三単現のsは付けません。
例文
- He can play the guitar.(彼はギターを弾くことができます)
- She may come to the party.(彼女はパーティーに来るかもしれません)
- It should work now.(それは今動くはずです)
命令文の場合
命令文は通常、二人称(you)に対して指示を出すものなので、三単現のsは関係ありません。
例文
- Open the window, please.(窓を開けてください)
- Don’t talk during the movie.(映画中は話さないでください)
仮定法の場合
仮定法(事実でないことを仮定する表現)では、三人称単数であっても動詞に「s」は付けません。
例文
- I suggest he take this medicine.(彼がこの薬を飲むことを提案します)
- It is important that she be there on time.(彼女が時間通りにそこにいることが重要です)
主語がto不定詞や動名詞の場合
文の主語がto不定詞や動名詞の場合は、動詞は三単現の「s」を取ります。
これらは三人称単数と扱われるためです。
例文
- To learn a foreign language takes time.(外国語を学ぶには時間がかかります)
- Swimming is good exercise.(水泳は良い運動です)
効果的な三単現のs学習法
三単現のsを効果的に学ぶためのヒントをいくつか紹介します。
これらを参考に、着実に理解を深めていきましょう。
パターン練習のすすめ
三単現のsのパターンを練習することで、自然に使えるようになります。
例えば、以下のような文型で練習してみましょう。
例文
- I walk to school. → He walks to school.
- You read books. → She reads books.
- We play soccer. → He plays soccer.
基本的な文から始めて、さまざまな動詞を使って同じパターンの文を作ってみましょう。
日常生活で意識して使う方法
日常生活の中で三人称単数の表現を意識的に使うことも有効です。
例えば、友人や家族についての説明をする際に、正しい三単現のsを使うように心がけましょう。
例文
- My mother works as a doctor.(母は医者をしています。)
- My friend lives near the station.(私の友人は駅の近くに住んでいます。)
- My dog loves to play fetch.(私の愛犬は取ってくる遊びが大好きです。)
間違いやすいポイントの復習
三単現のsで間違えやすいポイントを定期的に復習することも大切です。
特に、以下のようなチェックポイントを意識しましょう。
- 主語が三人称単数かどうか
- 時制が現在形かどうか
- 助動詞があるかどうか
- 動詞の語尾に応じた「s」「es」「ies」の付け方
英語の三人称単数・三単現に関する練習問題20選
英語の三人称単数現在形(三単現)は、主語が「he, she, it」などの三人称単数の場合に、動詞の形が変わる文法規則です。
以下の問題を解いて、三単現の使い方をマスターしましょう。
- 次の動詞を三人称単数形に変えなさい
play, watch, go, study, try - 次の文の空欄に適切な動詞の形を入れなさい
He _____ (like) playing soccer. - 次の文の空欄に適切な動詞の形を入れなさい
She _____ (wash) her car every Sunday. - 次の文の誤りを訂正しなさい
My sister play the piano very well. - 次の文の空欄に適切な助動詞(do/does)を入れなさい
_____ your father speak English? - 次の文の三人称単数形を作りなさい
I go to school by bus. - 次の文の空欄に適切な動詞の形を入れなさい
Tom _____ (have) a big house. - 次の文を否定文に書き換えなさい
She likes chocolate. - 次の文を疑問文に書き換えなさい
He works in a bank. - 次の文の空欄に適切な動詞の形を入れなさい
The baby _____ (cry) when it’s hungry. - 次の文の動詞を三人称単数形に変えなさい
mix, fix, buzz, kiss, pass - 次の文の空欄に適切な動詞の形を入れなさい
My dog _____ (fetch) the newspaper every morning. - 次の文の誤りを訂正しなさい
John don’t like vegetables. - 次の文の空欄に適切な形を入れなさい
Everyone in my class _____ (study) hard for the test. - 次の否定文を肯定文に書き換えなさい
Mark doesn’t eat meat. - 次の文の空欄に適切な動詞の形を入れなさい
The train _____ (leave) at 7:30 a.m. - 次の動詞を三人称単数形に変えなさい
fly, spy, worry, carry, copy - 次の文を三人称単数の主語に書き換えなさい
We always do our homework. - 次の文の空欄に適切な形を入れなさい
Neither of my parents _____ (like) seafood. - 次の日本語を英訳しなさい(三人称単数現在形を使って)
「彼女は毎日英語を勉強します」
これらの問題を通して、英語の三人称単数現在形(三単現)の様々なルールと使い方を学ぶことができます。基本的なルール(動詞+s/es)から、特殊な変化(try→tries, have→has)、疑問文・否定文の作り方(does/doesn’t)まで、幅広く練習しましょう。
三単現は基本的な文法ですが、正確に使えるようになると英語力が大きく向上します。
三人称単数・三単現に関するよくある質問
- 「every day」と「everyday」の違いは何ですか?また、三単現とどう関係しますか?
-
「every day」は「毎日」という意味の副詞句で、「everyday」は「日常の」という形容詞です。「Every day he walks to school.」(彼は毎日歩いて学校に行きます)のように使います。「every day」のような時間表現がある文では、習慣を表すため現在形が使われます。そして主語が三人称単数の場合、動詞に「s」が必要です。
- 三単現のsを忘れても会話は通じますか?
-
通常、三単現のsを忘れても基本的な意思疎通には大きな問題はありません。しかし、正確な英語を話すためには重要なルールです。特に、テストや公式の場面では正しく使う必要があります。また、英語を母語とする人との会話では、適切に使うことで自然なコミュニケーションができます。
- 「I」と「you」以外の全ての単数形の主語に三単現のsが必要なのですか?
-
はい、基本的にそうです。「I」(一人称単数)と「you」(二人称単数)以外の単数形の主語が現在形の文で使われる場合、動詞には「s」または「es」が必要です。これには人名、「he/she/it」、単数の名詞など全てが含まれます。
- be動詞にも三単現のsのルールは適用されますか?
-
be動詞は特別で、三単現のsのルールとは少し異なります。三人称単数現在形のbe動詞は「is」です(例:He is a student.)。一人称単数では「am」(例:I am a student.)、それ以外では「are」(例:You are a student. / They are students.)を使います。
- 「s」と「es」をつける基本ルールをもっと簡単に覚える方法はありませんか?
-
「s」をつけるのが基本で、「o」「s」「sh」「ch」「x」で終わる動詞には「es」をつけると覚えると良いでしょう。語呂合わせで「ソックスちっしゅ」などと覚える方法もあります。また、「子音+y」で終わる動詞は「y」を「i」に変えて「es」をつけます。実際に書いて練習することが一番効果的です。
- 主語が「The United States」のような国名の場合、単数扱いですか複数扱いですか?
-
国名は通常、単数扱いです。たとえ「The United States」(合衆国)のように複数形の形をしていても、一つの国として単数扱いし、三単現のsをつけます。例:The United States has 50 states.(アメリカ合衆国には50の州があります)
- 「there is/are」構文における三単現のルールはどうなりますか?
-
「there is/are」構文では、後に続く名詞が単数か複数かによって形が変わります。単数名詞の場合は「there is」、複数名詞の場合は「there are」となります。例:There is a book on the table.(テーブルの上に本が1冊あります)/ There are three books on the table.(テーブルの上に本が3冊あります)
- 動詞が連続する場合の三単現のsはどうなりますか?
-
動詞が連続する場合(「want to do」「like to read」など)、最初の動詞だけに三単現のsを付けます。例:She wants to go home.(彼女は家に帰りたいです)/ He likes to read books.(彼は本を読むのが好きです)
まとめ

英語の三人称単数と三単現のsについて、基本から応用まで解説してきました。
ここでポイントをおさらいしましょう。
- 三人称単数とは、話し手(I, we)と聞き手(you)以外の一人または一つのものを指します。
- 三単現のsとは、主語が三人称単数で時制が現在形のときに動詞につける「s」または「es」のことです。
- 三単現のsをつけるルール
- 基本的には動詞の語尾に「s」をつける
- 動詞の語尾が「o」「s」「sh」「ch」「x」で終わる場合は「es」をつける
- 動詞の語尾が「子音+y」で終わる場合は、「y」を「i」に変えて「es」をつける
- 「have」は「has」、「do」は「does」になる
- 否定文は「does not(doesn’t)+ 動詞の原形」の形にする
- 疑問文は「Does + 主語 + 動詞の原形」の形にする
- 間違えやすいポイント
- 主語と動詞の距離が離れている場合
- 複合主語の場合
- 集合名詞の場合
- 助動詞との使い方
三単現のsは英語の基本文法の一つであり、正確な英語を話したり書いたりするためには欠かせないルールです。最初は難しく感じるかもしれませんが、継続的に練習することで自然と身につきます。日常会話の中でも意識して使うように心がけてみてください。
英語学習の過程で、何度も復習してこのルールに慣れていくことが大切です。そうすれば、やがて考えなくても自然と正しい形が出てくるようになります。頑張って練習していきましょう!