海外旅行や出張で空港を利用する際、英語でのコミュニケーションに不安を感じる方が多いでしょう。空港ではチェックインから搭乗、入国審査まで様々なシチュエーションで英語が必要になります。
この記事では、英語初心者でも即戦力になる「空港で必ず使える英語フレーズ」をシチュエーション別に解説します。旅行前の準備に最適な実践的な表現を豊富に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
空港で英語が必要になる主な場面

空港では出発から到着まで多様な手続きが必要です。チェックインカウンターでの会話や保安検査、搭乗ゲートでのアナウンス理解など、各工程で基本的な英語力が求められます。特に国際線の乗り継ぎや緊急時の対応では、シンプルなフレーズを知っているかどうかがストレス軽減の鍵となります。
以下では、空港利用の流れに沿って「旅行者側」と「スタッフ側」の双方で使われる典型的な会話パターンを網羅的に解説します。各シチュエーションで必要な表現をマスターすれば、初めての海外旅行でも自信を持って行動できるようになります。
チェックインカウンターでの会話
空港到着後最初に訪れるチェックインカウンターでは、搭乗手続きや荷物の預け入れを行います。ここでのコミュニケーションがスムーズだと、その後の工程も安心して進められます。
旅行者から発信するフレーズ
例文
- I’d like to check in for my flight to New York(ニューヨーク行きの便のチェックインをお願いします)
- Could I get a window seat?(窓側の席をお願いできますか)
- How many bags can I check in for free?(無料で預けられる荷物は何個までですか)
- I have one suitcase and this carry-on(スーツケース1個と機内持ち込みの荷物があります)
- Is there an extra charge for overweight luggage?(重量オーバーの追加料金はかかりますか)
スタッフから質問されるフレーズ
例文
- May I see your passport and boarding pass?(パスポートと搭乗券を見せていただけますか)
- Do you have any bags to check?(お預けになる荷物はありますか)
- Would you prefer aisle or window seat?(通路側と窓側どちらの席がよろしいですか)
- Your gate number is B12 and boarding starts at 3:45 PM(搭乗ゲートはB12で、搭乗開始は午後3時45分です)
- Please place your luggage on the scale(荷物を計量機に乗せてください)
保安検査場でのやり取り
金属探知機やX線検査を通る保安検査では、スタッフの指示に従いながら自身の持ち物について説明する必要があります。緊張しがちな場面ですが、定型フレーズを覚えておけば安心です。
旅行者が使う表現
例文
- Do I need to remove my shoes?(靴を脱ぐ必要がありますか)
- Should I take out my laptop from the bag?(ノートパソコンをカバンから出す必要がありますか)
- I have a metal plate in my leg(脚に金属プレートが入っています)
- This is my prescribed medication(これは処方された薬です)
- Where should I put my belt?(ベルトはどこに置けばいいですか)
スタッフの指示フレーズ
例文
- Please place all electronic devices in the tray(電子機器は全てトレイに置いてください)
- Empty your pockets into this container(ポケットの中身をこの容器に入れてください)
- Step through the metal detector one at a time(金属探知機を一人ずつ通ってください)
- Could you open this bag for inspection?(検査のためこのカバンを開けていただけますか)
- You’re all set, have a nice flight(手続き完了です、良い旅を)
搭乗ゲート周辺での会話
搭乗時間が近づくと、ゲート周辺では最終確認や案内アナウンスが行われます。緊急時の対応に必要な表現も把握しておきましょう。
旅行者が尋ねる表現
例文
- Where is the boarding gate for flight AA123?(AA123便の搭乗ゲートはどこですか)
- Is this flight delayed?(この便は遅れていますか)
- How long until boarding starts?(搭乗開始まであとどのくらいですか)
- Can I charge my phone here?(ここでスマートフォンを充電できますか)
- What’s the wifi password?(Wi-Fiのパスワードは何ですか)
スタッフからの告知
例文
- Boarding will begin 40 minutes before departure(搭乗は出発40分前から開始します)
- We’re now boarding rows 10 to 15(10列から15列のお客様の搭乗を開始します)
- Please have your boarding pass ready(搭乗券を準備してお待ちください)
- Final call for passengers on flight CX456(CX456便のお客様は最終搭乗案内です)
- This flight is overbooked, we’re seeking volunteers(この便は過剰予約のため、ボランティアを募集しています)
機内で必要な英語表現
飛行機内では食事の選択や体調管理など、客室乗務員とのコミュニケーションが必要になります。快適なフライトのためにも基本的な表現を覚えておきましょう。
乗客が使うフレーズ
例文
- Could I have a blanket and pillow?(毛布と枕をもらえますか)
- What drink options do you have?(飲み物の種類は何がありますか)
- I feel nauseous, do you have motion sickness pills?(吐き気がします、酔い止めの薬はありますか)
- How much longer until we land?(着陸まであとどのくらいですか)
- May I switch seats with someone?(誰かと席を交換できますか)
客室乗務員の対応
例文
- Chicken or pasta for dinner?(ディナーはチキンとパスタどちらがよろしいですか)
- Please fasten your seatbelt during turbulence(乱気流中はシートベルトを締めてください)
- We’ll be serving duty-free items soon(間もなく免税品の販売を開始します)
- The lavatory is currently occupied(現在トイレは使用中です)
- Would you like headphones for the in-flight entertainment?(機内エンターテイメント用のヘッドフォンが必要ですか)
到着後の入国審査
目的地の空港到着後、最初に通過する入国審査では渡航目的や滞在期間に関する質問が行われます。明確な回答ができるよう準備しておきましょう。
審査官からの質問
例文
- What’s the purpose of your visit?(渡航の目的は何ですか)
- How long will you stay in this country?(どのくらい滞在する予定ですか)
- Where will you be staying?(どこに滞在しますか)
- Do you have anything to declare?(申告するものはありますか)
- Have you visited this country before?(以前にこの国を訪れたことはありますか)
旅行者の回答フレーズ
例文
- I’m here for tourism(観光目的で来ました)
- I’ll be staying for two weeks(2週間滞在する予定です)
- I have a hotel reservation in downtown(ダウンタウンのホテルを予約しています)
- No, I don’t have any restricted items(制限物品は持っていません)
- Yes, this is my third visit(はい、3回目の訪問です)
荷物受取と税関検査
手荷物の受け取り後、税関検査を通過する際には所持品に関する質問に答える必要があります。誤解を招かない明確な表現が重要です。
税関職員の質問
例文
- Do you have any agricultural products?(農産物を持っていますか)
- Are you carrying more than $10,000 cash?(1万ドル以上の現金を持っていますか)
- What’s inside this package?(この包みの中身は何ですか)
- Have you purchased any expensive items overseas?(海外で高価な物品を購入しましたか)
- Please open this suitcase for inspection(検査のためこのスーツケースを開けてください)
旅行者の対応表現
例文
- These are personal belongings(これは個人の所持品です)
- I have some gifts for friends(友人へのお土産がいくつかあります)
- All items are for personal use(全て個人使用のための物品です)
- I filled out the customs declaration form(税関申告書に記入済みです)
- No, I don’t have any prohibited items(禁止物品は持っていません)
空港内施設利用時の表現
空港内での両替や交通機関の利用時にも基本的な英語が必要です。緊急時の対応方法も併せて覚えておきましょう。
施設利用関連フレーズ
例文
- Where is the currency exchange counter?(両替所はどこですか)
- I’d like to exchange yen to US dollars(日本円を米ドルに両替したいです)
- How much is the airport limousine to the city center?(都心行きのリムジンバスはいくらですか)
- Is there a lost and found office here?(遺失物取扱所はありますか)
- My luggage didn’t arrive, what should I do?(荷物が届いていないのですがどうすればいいですか)
緊急時に使う表現
例文
- I need medical assistance(医療サポートが必要です)
- Someone took my carry-on by mistake(誰かが間違って私の手荷物を持っていきました)
- I missed my connecting flight(乗り継ぎ便に乗り遅れました)
- Where is the airline’s service counter?(航空会社のサービスカウンターはどこですか)
- Can I get compensation for the flight delay?(フライト遅延の補償は受けられますか)
空港英語に関するよくある質問
空港での英語使用に関して多くの方が持つ疑問点をQ&A形式で解決します。実際のトラブル対応に役立つ情報をまとめました。
- 英語が全く話せなくても大丈夫ですか?
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基本的な単語とジェスチャーでほとんどの手続きは可能です。主要空港では多言語対応のスタッフが常駐している場合が多く、日本語が通じることもあります。ただし、緊急時や複雑なトラブル時には英語力がある方がスムーズです。主要フレーズをメモして持ち歩くことをお勧めします。
- 聞き取れない時はどうすればいいですか?
-
“Could you speak more slowly?”(もっとゆっくり話していただけますか)や“I didn’t catch that”(聞き取れませんでした)などのフレーズを使いましょう。スマートフォンの翻訳アプリをリアルタイムで使用する方法も有効です。重要な情報は紙に書いてもらうようお願いすると確実です。
- 予約内容に問題があった時の対処法は?
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“There seems to be a mistake with my reservation”(予約内容に間違いがあるようです)と伝え、予約確認書を見せましょう。航空会社のカウンターでは“I need to rebook my flight”(フライトの再予約が必要です)と告げれば、代替便を手配してくれます。
- 荷物トラブル時の対応方法は?
-
手荷物の紛失時には“My luggage is missing”(荷物が紛失しています)と速やかに申告しましょう。預かり証(baggage claim tag)を提示しつつ“Where is the baggage service office?”(手荷物サービスオフィスはどこですか)と尋ねるとスムーズです。
- 体調不良時の対処法は?
-
“I need a wheelchair”(車椅子が必要です)や“I’m feeling dizzy”(めまいがします)など症状を具体的に伝えましょう。空港内の医療施設は“medical clinic”と呼ばれ、“Where is the nearest clinic?”(最寄りの診療所はどこですか)と尋ねれば案内してくれます。
まとめ

空港で必要な英語フレーズをマスターするためのポイントを以下にまとめます。
- 主要プロセス(チェックイン・保安検査・搭乗)で使う定型表現を優先的に暗記
- 質問への返答パターンをシミュレーションして準備
- 緊急時用フレーズをスマートフォンにメモしてすぐ参照可能に
- 聞き取りに自信がない場合は「ゆっくり話して」と依頼する表現を活用
- 重要な書類(パスポート・搭乗券)の名称を正確に覚えておく
これらのフレーズを覚えておけば、初めての海外空港でも落ち着いて行動できます。実際に使う場面を想像しながら発音練習し、必要に応じてフレーズ集を持ち歩くことでより安心感が高まります。
英語でのコミュニケーションがスムーズになれば、旅行のストレスが軽減され、より充実した海外体験が可能になるでしょう。