「genuine」は英語の形容詞で、「本物の」「正真正銘の」「誠実な」「心からの」などの意味を持つ単語です。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる表現で、物事が偽物ではないことや人の誠実さを強調したいときに役立ちます。
この記事では、英語初学者のために「genuine」の意味や使い方について、わかりやすい例文を交えながら詳しく解説していきます。
「genuine」とは?本物と誠実さを表す英単語

「genuine」は「本物の」「偽りのない」を意味する形容詞です。何かが偽物ではなく正真正銘であることを主張するときや、人の感情や態度が心からのものであることを表現するときによく使われます。英語圏の人々は日常的にこの言葉を使って、物事の真正性や人間関係における誠実さを表現しています。
「genuine」の発音は「ジェニュイン」で、アクセントは前から1つ目の音節に置かれます。英語学習者にとって覚えやすい発音ですが、「ジェニュアン」と間違えないように注意しましょう。
「genuine」の語源と背景
「genuine」はラテン語の「genuinus」(生まれつきの、自然な)に由来しています。もともとは血統や家系が純粋であることを意味していましたが、現代英語では本物であることや誠実さを表す言葉として広く使われるようになりました。
身の回りの商品のラベルなどで「GENUINE LEATHER」(本革)といった表示を見かけたことがある方も多いでしょう。これは「偽物ではなく本物の革を使用している」ということを示す表現です。
「genuine」の様々な意味と例文
「genuine」には様々な使い方があります。ここでは主な意味とそれぞれの例文を紹介します。一つずつ理解して、適切な場面で使えるようになりましょう。
「genuine」は主に4つの意味で使われます。「本物の」「誠実な」「心からの」「純粋な」です。それぞれの意味と使い方を詳しく見ていきましょう。
「本物の」という意味での使い方
最も一般的な用法は「本物の」「正真正銘の」という意味です。これは、ある物が偽物ではなく、確かに本物であることを強調したいときに使われます。特に高価な商品や芸術品、ブランド品などについて述べるときによく用いられます。
例文
- This is a genuine diamond. (これは本物のダイヤモンドです。)
- He collects genuine Japanese pottery. (彼は本物の日本の陶器を収集しています。)
- Is this a genuine Picasso painting? (これは本物のピカソの絵ですか。)
- She bought a genuine leather jacket. (彼女は本革のジャケットを買いました。)
- These are genuine pearls from the South Sea. (これらは南の海からの本物の真珠です。)
「誠実な」という意味での使い方
「genuine」は人の性格や態度について「誠実な」「偽りのない」という意味でも使われます。この場合、その人が見せかけではなく、心から誠実であることを表現します。
例文
- He is a genuine person. (彼は誠実な人です。)
- She has a genuine personality. (彼女は誠実な性格を持っています。)
- Tom is always genuine with his friends. (トムはいつも友達に対して誠実です。)
- I like her genuine character. (私は彼女の誠実な性格が好きです。)
- They are genuine people who always help others. (彼らはいつも他人を助ける誠実な人々です。)
「心からの」という意味での使い方
「genuine」は感情や意図が表面的なものではなく、心からのものであることを表すときにも使われます。この用法では、感情や反応が演技ではなく本当に心から生じたものであることを強調します。
例文
- Thank you for your genuine concern. (あなたの心からの心配をありがとう。)
- She showed genuine surprise at the news. (彼女はそのニュースに心からの驚きを示しました。)
- His smile was genuine and warm. (彼の笑顔は心からの温かいものでした。)
- I feel genuine happiness when I see you. (あなたを見ると心からの幸せを感じます。)
- The audience showed genuine appreciation for the performance. (観客はその演奏に心からの感謝の気持ちを示しました。)
「純粋な」という意味での使い方
より専門的な文脈では、「genuine」は「純粋な」「まぎれもない」という意味で使われることもあります。これは特に種類や分類、病気の診断などの科学的・医学的な文脈で見られます。
例文
- This is a genuine case of influenza. (これはインフルエンザの確かな症例です。)
- The museum displays genuine artifacts from ancient Egypt. (その博物館は古代エジプトの本物の遺物を展示しています。)
- Experts confirmed it was a genuine discovery. (専門家たちはそれが本物の発見であることを確認しました。)
- This is a genuine example of Gothic architecture. (これはゴシック建築の純粋な例です。)
- They found genuine fossils in the cave. (彼らは洞窟で本物の化石を見つけました。)
「genuine」と似た表現の違い
英語には「genuine」と似た意味を持つ単語がいくつかあります。それぞれのニュアンスの違いを理解して、適切な場面で使い分けられるようになりましょう。
「genuine」と似た表現には「authentic」「sincere」「real」「true」などがあります。微妙なニュアンスの違いを理解することで、より自然な英語表現ができるようになります。
「authentic」との違い
「authentic」も「本物の」「真正な」という意味を持ちますが、「genuine」よりも特に文化的・歴史的な文脈で使われることが多いです。「authentic」は伝統や起源に忠実であることを強調する傾向があります。
例文
- This restaurant serves authentic Italian cuisine. (このレストランは本格的なイタリア料理を提供しています。)
- They performed authentic African dances. (彼らは本格的なアフリカの踊りを披露しました。)
「genuine」と「authentic」の違い
- genuine:広く「本物である」ことを強調する
- authentic:特に伝統や文化に忠実であることを強調する
「sincere」との違い
「sincere」は「誠実な」「心からの」という意味で、「genuine」の人の性格や感情に関する用法と重なります。ただし、「sincere」はより感情や意図の純粋さを強調する傾向があります。
例文
- She gave me a sincere apology. (彼女は私に心からの謝罪をしました。)
- His wishes for your success are sincere. (あなたの成功を願う彼の気持ちは誠実です。)
「genuine」と「sincere」の違い
- genuine:広く誠実さを表し、物事にも適用可能
- sincere:主に感情や意図の誠実さを強調する
「real」との違い
「real」も「本物の」「本当の」という意味を持ちますが、「genuine」よりもカジュアルな表現で、日常会話でより頻繁に使われます。「real」は物事が実在することや偽物でないことを強調します。
例文
- Is this a real diamond or just glass? (これは本物のダイヤモンドですか、それともただのガラスですか。)
- She showed real talent in music. (彼女は音楽において本物の才能を示しました。)
「genuine」と「real」の違い
- genuine:やや格式高い表現で、本物であることを強調する
- real:より日常的な表現で、実在することを強調する
「true」との違い
「true」も「本物の」「真の」という意味を持ちますが、「genuine」よりも真実性や正確さを強調する傾向があります。
例文
- She is a true friend who supports me. (彼女は私を支えてくれる真の友人です。)
- This is the true story of what happened. (これは起きたことの真実の物語です。)
「genuine」と「true」の違い
- genuine:本物であることや偽りがないことを強調する
- true:真実性や事実との一致を強調する
「genuine」の派生語とその使い方
「genuine」には関連する派生語があります。特に「genuinely」(副詞)はよく使われる表現です。ここでは派生語の意味と使い方について解説します。
「genuine」の主な派生語は「genuinely」(副詞)と「genuineness」(名詞)です。どちらも元の単語の意味を保ちながら、別の品詞として使われます。
「genuinely」の使い方
「genuinely」は「genuine」の副詞形で、「心から」「誠実に」「本当に」という意味で使われます。動詞や形容詞を修飾して、その行為や状態が心からのものであることを表現します。
例文
- I am genuinely sorry for my mistake. (私は自分の間違いを心から申し訳なく思っています。)
- She genuinely loves classical music. (彼女は本当にクラシック音楽を愛しています。)
- He was genuinely surprised by the gift. (彼はそのプレゼントに心から驚きました。)
- We are genuinely happy for your success. (私たちはあなたの成功を心から嬉しく思います。)
- They genuinely want to help you. (彼らは本当にあなたを助けたいと思っています。)
「genuineness」の使い方
「genuineness」は「genuine」の名詞形で、「本物であること」「誠実さ」「真正さ」を意味します。あまり日常会話では使われませんが、書き言葉や形式的な状況で目にすることがあります。
例文
- The expert confirmed the genuineness of the painting. (専門家はその絵画の真正性を確認しました。)
- I appreciate the genuineness of your offer. (あなたの申し出の誠実さに感謝します。)
- The genuineness of his smile made everyone comfortable. (彼の笑顔の誠実さは皆を安心させました。)
「genuine」のよくある間違いと注意点
英語学習者が「genuine」を使う際によく陥る間違いと、気をつけるべきポイントについて解説します。
「genuine」は比較的理解しやすい単語ですが、使い方や文脈によっては間違いが生じることもあります。ここでは特に注意すべき点について説明します。
発音に関する間違い
「genuine」の発音は「ジェニュイン」です。英語学習者がよく間違える発音には以下のようなものがあります。
- 「ゲヌイン」と「g」を「ジェ」ではなく「ゲ」と発音する間違い
- 「ジェニュアン」と「ui」を「ア」と発音する間違い
- アクセントを2音節目に置いて「ジェニューイン」と発音する間違い
正しい発音を身につけるには、ネイティブスピーカーの発音をよく聞いて練習するのが効果的です。
意味の混同に関する間違い
「genuine」と似た意味を持つ単語との混同も注意が必要です。
- 「authentic」との混同:特に料理や文化的な文脈では「authentic」の方が適切な場合が多い
- 「real」との混同:フォーマルな文脈では「genuine」、カジュアルな会話では「real」が適切なことが多い
- 「original」との混同:「オリジナルの」と「本物の」は意味が異なることがある
使い方に関する間違い
「genuine」の使い方で注意すべき点には以下のようなものがあります。
- 名詞の前に置く:「genuine」は形容詞なので、必ず名詞の前に置きます。
正:a genuine diamond(本物のダイヤモンド)
誤:a diamond genuine - 比較級と最上級の形:「genuine」の比較級は「more genuine」、最上級は「most genuine」です。「genuiner」「genuinest」とはなりません。
正:His smile is more genuine than hers.(彼の笑顔は彼女のものよりも誠実です。)
誤:His smile is genuiner than hers. - 反対語の使い方:「genuine」の反対語は主に「fake」「false」「artificial」などです。文脈によって適切な反対語を選びましょう。
例:This is not a genuine diamond. It’s a fake.(これは本物のダイヤモンドではありません。偽物です。)
「genuine」に関する問題
ここでは「genuine」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。ぜひ挑戦してみてください。
- 次の英文の( )に入る最も適切な単語を選びなさい。
This is a ( ) leather bag, not an imitation.
a) real b) genuine c) true d) proper - 次の英文の( )に入る最も適切な単語を選びなさい。
She showed ( ) concern for the injured child.
a) genuine b) authentical c) realy d) truer - 「genuine」の副詞形として正しいものを選びなさい。
a) genuinely b) genuinly c) genuinelly d) genuinefully - 次の文を「genuine」を使って書き換えなさい。
“This is a real diamond.” - 次の文を「genuinely」を使って書き換えなさい。
“I really love this music.” - 次の英文を日本語に訳しなさい。
“He is a genuine friend who always supports me.” - 次の英文を日本語に訳しなさい。
“She was genuinely surprised by the birthday party.” - 次の日本語を英語に訳しなさい。
「これは本物のイタリア料理ですか。」 - 次の日本語を英語に訳しなさい。
「彼女の笑顔は心からのものでした。」 - 「genuine」と「authentic」の違いを簡単に説明しなさい。
「genuine」の効果的な使い方一覧表
以下の表は「genuine」の様々な使い方をまとめたものです。状況に応じて適切な表現を選ぶ際の参考にしてください。
使いたい意味 | 「genuine」を使った表現 | 例文 |
---|---|---|
本物の製品 | genuine product | This is a genuine Swiss watch.(これは本物のスイス製腕時計です。) |
本革 | genuine leather | The sofa is made of genuine leather.(そのソファは本革で作られています。) |
誠実な人 | genuine person | She is a genuine person.(彼女は誠実な人です。) |
心からの感謝 | genuine gratitude | I feel genuine gratitude for your help.(あなたの助けに心から感謝しています。) |
本当の友情 | genuine friendship | We have a genuine friendship.(私たちには本当の友情があります。) |
心からの謝罪 | genuine apology | He offered a genuine apology.(彼は心からの謝罪を申し出ました。) |
本物の芸術品 | genuine artwork | The museum displays genuine artworks.(その博物館は本物の芸術作品を展示しています。) |
純粋な喜び | genuine joy | The children showed genuine joy.(子どもたちは純粋な喜びを見せました。) |
「genuine」に関するよくある質問
ここでは「genuine」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「genuine」と「authentic」はどう違いますか?
-
どちらも「本物の」という意味ですが、「genuine」はより広く本物であることを強調するのに対し、「authentic」は特に伝統や文化に忠実であることを強調します。例えば、「genuine leather」は「本革」を意味し、「authentic Italian cuisine」は「本格的なイタリア料理」を意味します。
- 「genuinely」はどのような場面で使いますか?
-
「genuinely」は「心から」「本当に」という意味の副詞で、感情や態度が真実であることを強調したいときに使います。例えば「I am genuinely sorry.」(本当に申し訳ありません)や「She genuinely cares about you.」(彼女は本当にあなたのことを気にかけています)などの表現で使われます。
- 「genuine」の反対語は何ですか?
-
「genuine」の反対語としては、文脈によって「fake」(偽物の)、「false」(偽りの)、「artificial」(人工的な)、「insincere」(不誠実な)などが使われます。物について言う場合は主に「fake」や「counterfeit」、人の態度や感情について言う場合は「insincere」が適切です。
- 「genuine」は比較級や最上級の形はありますか?
-
はい、「genuine」の比較級は「more genuine」、最上級は「most genuine」です。「genuiner」「genuinest」とはなりません。例えば「His reaction was more genuine than hers.」(彼の反応は彼女のものよりも誠実でした)のように使います。
- 「genuine」の発音のコツはありますか?
-
「genuine」は「ジェニュイン」と発音します。最初の「g」は「j」のような音(ジェ)で、アクセントは最初の音節(ジェ)に置きます。「ゲヌイン」や「ジェニュアン」と発音しないように注意しましょう。
- 「genuine article」という表現はどういう意味ですか?
-
「genuine article」は「本物」「正真正銘のもの」という意味のイディオムです。「This painting is the genuine article.」(この絵は本物です)のように使われます。また、人について使うと「本物の〜」「真の〜」という意味になります。
- ビジネスシーンでの「genuine」の使い方はありますか?
-
ビジネスシーンでは、「genuine interest」(本当の関心)、「genuine commitment」(真摯な取り組み)、「genuine partnership」(真の提携関係)などの表現でよく使われます。相手の誠意や製品の真正性を強調したいときに役立つ表現です。
- 「genuine」を含む慣用表現はありますか?
-
「genuine article」(本物)のほか、「ring genuine」(本物のように思える、誠実に聞こえる)という表現があります。「His explanation didn’t ring genuine to me.」(彼の説明は私には誠実に聞こえませんでした)のように使われます。
まとめ

本記事では、英語の形容詞「genuine」の意味と使い方について解説してきました。「genuine」は「本物の」「誠実な」「心からの」「純粋な」などの意味を持ち、様々な場面で使われる便利な表現です。
発音や類義語との違い、そして実際の使用例を通じて、初学者でも理解しやすいように説明しました。「genuine」の重要なポイントをまとめると、
- 「genuine」は主に「本物の」「誠実な」「心からの」「純粋な」という意味を持つ形容詞である
- 物が偽物ではなく本物であることを強調する際によく使われる
- 人の性格や感情が真実であることを表現する際にも適している
- 副詞形は「genuinely」で「心から」「本当に」という意味
- 似た表現には「authentic」「sincere」「real」「true」などがあり、文脈によって使い分ける
- 発音は「ジェニュイン」で、アクセントは最初の音節にある
- 比較級は「more genuine」、最上級は「most genuine」になる
英語学習においては、単語の意味だけでなく、実際の使い方や似た表現との違いを理解することが重要です。「genuine」はネイティブスピーカーが日常的に使う表現なので、ぜひ積極的に使ってみてください。
実際に使うことで、自然な英語表現が身につくでしょう。