「gibber」は英語の動詞および名詞として使われる言葉で、主に「早口で意味不明なことを話す」「取り乱して意味不明なことを言う」という意味を持ちます。特に恐怖や混乱状態にある人の話し方を表現する場合によく使われます。
この記事では、英語初学者向けに「gibber」の詳しい意味と使い方について、わかりやすく解説していきます。
gibberとは?意味と基本的な使い方

「gibber」は主に動詞として使われ、恐怖や混乱などで早口になり、相手に理解できないような話し方をする様子を表します。また、サルなどの霊長類が発する意味不明な鳴き声を表現する際にも使われます。
名詞としては「意味不明な話し方」や「わけのわからないおしゃべり」を意味します。また、オーストラリア英語では特定の種類の岩石や小石を指す地域的な用法もあります。
発音は「ジブァ」に近く、英語圏では友人同士の会話など、カジュアルな場面でよく使われる表現です。
gibberの語形変化と発音
「gibber」の語形変化は以下の通りです。
- 原形:gibber
- 三人称単数形:gibbers
- 現在分詞:gibbering
- 過去形・過去分詞形:gibbered
発音は米国英語では /ˈdʒɪbər/、英国英語では /ˈdʒɪbə/ となります。「ジブァ」または「ジバー」に近い発音です。
gibberの語源
「gibber」の語源は明確ではありませんが、「jabber(早口でまくしたてる)」や「gibber(意味不明に話す)」といった言葉の音の響きから来ていると考えられています。16世紀初頭には既に英語で使われていました。
一説には、「gibberish(意味不明な言葉)」という言葉からの逆成(back-formation)とも言われています。また、ロマニー(ジプシー)言語の「jib(言語、舌)」に由来するという説もあります。
gibberの詳細な使い方
「gibber」は様々な場面で使われますが、主に以下のような状況で使われることが多いです。
恐怖や混乱時の話し方
人が極度の恐怖や混乱状態に陥ったとき、論理的に話せなくなり、早口で意味不明なことを言い始める様子を表現します。
例文
- He gibbered with fear when he saw the ghost.(彼は幽霊を見たとき、恐怖で意味不明なことを言い始めた。)
- The woman was gibbering so much that we couldn’t understand her story.(その女性はあまりにも取り乱して話すため、彼女の話を理解できなかった。)
興奮状態での話し方
興奮して早口になり、相手が理解できないほど速く話す様子を表します。
例文
- The children gibbered excitedly about the new game.(子どもたちは新しいゲームについて興奮して早口で話した。)
- Please stop gibbering and tell me slowly what happened.(早口で話すのをやめて、ゆっくりと何が起きたか教えてください。)
動物(特に猿)の鳴き声
猿などの霊長類が発する、人間には理解できない鳴き声を表現します。
例文
- The monkeys gibber in the trees all day long.(猿たちは一日中木の上でキャッキャッと鳴いている。)
- We heard the gibbering sounds of the apes in the zoo.(私たちは動物園で猿の意味不明な鳴き声を聞いた。)
名詞としての用法
名詞として使われる場合は「意味不明な話し方」や「理解できないおしゃべり」を意味します。
例文
- His gibber made no sense to anyone.(彼の意味不明な話は誰にも理解できなかった。)
- I could hear the gibber of voices in the next room.(隣の部屋から意味不明な話し声が聞こえてきた。)
gibberを使った例文
「gibber」の使い方をより理解するために、いくつかの例文を見ていきましょう。全て中学英語レベルの簡単な例文です。
基本的な例文
例文
- He started to gibber when he saw the snake.(彼は蛇を見たとき、意味不明なことを言い始めた。)
- She was gibbering with excitement.(彼女は興奮して早口でわけのわからないことを言っていた。)
- The old man gibbers to himself all day.(その老人は一日中、独り言をぶつぶつと言っている。)
- Stop gibbering and speak clearly.(早口で話すのをやめて、はっきり話してください。)
- They were gibbering about the surprise party.(彼らはサプライズパーティーについて興奮して早口で話していた。)
状況別の例文
例文
- When I get nervous, I start to gibber.(緊張すると、私は早口で意味不明なことを言い始める。)
- The witness was gibbering so much that the police couldn’t understand him.(証人はあまりにも取り乱して話すので、警察は彼の言うことを理解できなかった。)
- My little brother gibbers when he talks about his favorite cartoon.(弟は好きなアニメについて話すとき、興奮して早口になる。)
- The crowd was gibbering after the surprising news.(群衆はその驚くべきニュースの後、取り乱して話していた。)
- I was gibbering with fear during the thunderstorm.(雷雨の間、私は恐怖で意味不明なことを言っていた。)
慣用表現での例文
例文
- He was a gibbering wreck after the accident.(事故の後、彼は取り乱してろくに話せない状態だった。)
- Don’t be such a gibbering idiot.(そんなに取り乱さないで。)
- She was gibbering away on the phone for hours.(彼女は何時間も電話で早口でしゃべり続けていた。)
- The politician gibbered when asked difficult questions.(その政治家は難しい質問をされると取り乱して話した。)
- I turned into a gibbering wreck during my speech.(スピーチの間、私は取り乱してろくに話せない状態になった。)
gibberの類義語と比較
「gibber」の意味をより深く理解するために、類似した意味を持つ言葉と比較してみましょう。
類義語との比較表
単語 | 意味 | ニュアンスの違い |
---|---|---|
gibber | 早口で意味不明なことを話す | 恐怖や混乱による意味不明な発話に重点 |
jabber | 早口でまくしたてる | 速さと量に重点 |
babble | とりとめなく話す | 子どもや川のせせらぎのような音にも使用 |
chatter | おしゃべりする | 友好的な会話が多い |
blabber | おしゃべりする、秘密を漏らす | 秘密を守れない様子にも使用 |
gabble | 早口で理解しにくく話す | 「gibber」に近いが、より一般的 |
prattle | (特に子どもが)たわごとを言う | 子どもの無邪気な話に使われることが多い |
gibberとgibberishの違い
「gibber」と「gibberish」は関連していますが、品詞と使い方が異なります。
- 「gibber」:主に動詞で、「早口で意味不明なことを話す行為」を表す
- 「gibberish」:名詞で、「意味不明な言葉や発話そのもの」を表す
例文
- He was gibbering with fear.(彼は恐怖で意味不明なことを言っていた。)[動詞]
- What he said was complete gibberish.(彼の言ったことは完全に意味不明だった。)[名詞]
gibberを使った慣用表現
「gibber」を含むいくつかの慣用表現を紹介します。これらの表現を知ることで、英語での表現力が豊かになります。
gibber away(延々と意味不明なことを話す)
「gibber away」は「意味不明なことを延々と話し続ける」という意味です。
例文
- She was gibbering away about her new project.(彼女は新しいプロジェクトについて延々と早口で話していた。)
- The students were gibbering away in excitement.(生徒たちは興奮して早口でしゃべり続けていた。)
a gibbering wreck/idiot(取り乱した状態の人)
「a gibbering wreck」または「a gibbering idiot」は「極度に混乱して意味不明なことを言っている人」を指します。
例文
- I was a gibbering wreck before my job interview.(就職面接の前、私は緊張で取り乱していた。)
- He turned into a gibbering idiot when he met his favorite actor.(彼はお気に入りの俳優に会ったとき、興奮で取り乱してしまった。)
gibber with fear/terror(恐怖で取り乱す)
「gibber with fear」または「gibber with terror」は「恐怖のために取り乱して意味不明なことを言う」という意味です。
例文
- He was gibbering with fear after seeing the ghost.(彼は幽霊を見た後、恐怖で意味不明なことを言っていた。)
- The child was gibbering with terror during the storm.(その子は嵐の間、恐怖で取り乱していた。)
gibberのよくある間違いと注意点
「gibber」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。
発音の間違い
「gibber」は「ジバー」ではなく「ジブァ(ー)」と発音します。「i」の音は短い「イ」の音で発音します。また、「b」は2つありますが、発音は1つの「ブ」です。
品詞の混同
「gibber」は主に動詞ですが、名詞としても使えます。しかし「gibberish」と混同しないように注意しましょう。
- 誤:He was speaking gibber.(「gibber」は動詞または名詞であり、「speaking gibber」は不自然)
- 正:He was gibbering.(彼は意味不明なことを言っていた。)
- 正:He was speaking gibberish.(彼は意味不明な言葉を話していた。)
三人称単数形の間違い
三人称単数現在形は「gibbers」です。「gibberres」や「gibberes」などの間違いに注意しましょう。
- 誤:He gibberres when he gets nervous.
- 正:He gibbers when he gets nervous.(彼は緊張すると意味不明なことを言い始める。)
フォーマルな場面での使用
「gibber」はややカジュアルな表現で、否定的なニュアンスを持つことがあります。
フォーマルな文書やビジネスの場では、「speak incoherently(支離滅裂に話す)」や「speak unintelligibly(理解できないように話す)」などの表現を使ったほうが適切です。
オーストラリア英語での別の意味
オーストラリア英語では、「gibber」は特定の種類の岩石や砂漠地帯を指すこともあります。文脈によって意味が大きく異なるので注意が必要です。
例文
- The Australian outback is covered with gibbers.(オーストラリアの内陸部は小石で覆われている。)
「gibber」を日常英会話で使うコツ
「gibber」は日常英会話でも使える便利な表現です。効果的に使うためのコツをいくつか紹介します。
適切な場面で使う
「gibber」は主に以下のような場面で使うと自然です。
- 誰かが恐怖や緊張で取り乱しているとき
- 子どもが興奮して早口になっているとき
- 友人との会話で、理解できない早口を指摘するとき
例文
- Calm down, you’re just gibbering now. I can’t understand you.(落ち着いて、今あなたは取り乱してわけのわからないことを言っているよ。理解できないよ。)
- The kids were gibbering about the new toy.(子どもたちは新しいおもちゃについて興奮して早口で話していた。)
カジュアルな表現として使う
「gibber」はややカジュアルな表現です。友人との会話やくだけた場面で使うのが適切です。フォーマルな場面では避けた方が良いでしょう。
例文
- カジュアル:He was gibbering about something, but I couldn’t follow.(彼は何かについて早口で話していたけど、理解できなかった。)
- フォーマル:He was speaking incoherently, and I couldn’t understand him.(彼は支離滅裂に話していて、理解できなかった。)
ユーモアを込めて使う
「gibber」はややユーモラスな表現でもあります。自分が混乱していた様子を自虐的に表現したり、友人との冗談として使ったりすると効果的です。
例文
- I was so nervous during my speech that I started gibbering!(スピーチ中とても緊張していたので、意味不明なことを言い始めてしまった!)
- When my friend tries to explain math, he just gibbers and confuses everyone.(友達が数学を説明しようとすると、ただ意味不明なことを言って皆を混乱させる。)
gibberに関する問題
「gibber」の理解度をチェックするための問題を10問用意しました。それぞれの問題で異なる使い方や意味を確認できます。
まずは問題に挑戦してみましょう。「gibber」の様々な用法や意味を理解するのに役立つでしょう。各問題には選択肢があり、もっとも適切な答えを選んでください。
- 「gibber」の最も近い意味はどれですか?
- 次の文の空欄に入る最も適切な単語は?
“He was so nervous that he began to _______ during his speech.” - 「gibber」の品詞は何ですか?
- 「gibber」と意味が似ている単語はどれですか?
- 「gibber」を使った例文として正しいものはどれですか?
- 「gibber」の発音記号はどれですか?
- 「gibber」の反対の意味を持つ単語はどれですか?
- 「gibber」を使ったフレーズで正しいものはどれですか?
- 「gibber」の由来はどの言語ですか?
- 「gibber」の過去形はどれですか?
「gibber」に関するよくある質問
「gibber」について、よく尋ねられる質問とその回答をまとめました。
- 「gibber」と「stammer(どもる)」の違いは何ですか?
-
「gibber」は主に早口で意味不明なことを話すことを指し、恐怖や混乱、興奮などの感情的な状態が原因となっていることが多いです。一方、「stammer」は話す際に言葉につまったり、同じ音や音節を繰り返したりする発話障害を指します。「gibber」は話の内容が意味不明であるのに対し、「stammer」は発話のリズムに問題があります。
- 「gibber」はネガティブな意味の言葉ですか?
-
「gibber」はややネガティブなニュアンスを持つことが多いです。理解できない話し方やコミュニケーションの障害を示唆するためです。ただし、文脈によっては、特に子どもや動物の描写として中立的に使われることもあります。
- 子どもの話し方を「gibber」と表現するのは適切ですか?
-
子どもが興奮して早口になり意味が通じない話し方をしている場合には使えますが、やや否定的なニュアンスがあるため、愛情を込めた文脈や冗談として使うのが適切です。例えば、「The children were gibbering excitedly about their day at school.(子どもたちは学校での一日について興奮して早口で話していた。)」のような使い方が自然です。
- 「gibber」を使った有名な表現や作品はありますか?
-
ホラーやファンタジー文学では「gibber」がよく使われます。例えば、「The ghosts gibbered in the darkness(幽霊たちは暗闇の中で意味不明な声を発した)」などの表現がホラー小説で見られます。また、H.P.ラヴクラフトやエドガー・アラン・ポーなどの作家の作品にもこの表現が登場します。
- オーストラリア英語での「gibber」とは何ですか?
-
オーストラリア英語では、「gibber」は風化作用によって形成された小石や岩、特にオーストラリアの砂漠地帯に見られる風化した岩石を指します。「gibber plains(ギバープレーンズ)」は、このような小石で覆われた平地を意味します。
- 「gibber」と「babble」の違いは何ですか?
-
「gibber」は主に恐怖や混乱による早口で意味不明な話し方を指すのに対し、「babble」はより広い意味でとりとめのない話し方を指し、特に幼児の話し方や小川のせせらぎのような音にも使われます。「gibber」の方がより混乱した状態を強調する傾向があります。
まとめ

この記事では、英単語「gibber」の意味や使い方について詳しく解説しました。「gibber」は主に「早口で意味不明なことを話す」という意味を持つ動詞で、恐怖や混乱、興奮などの感情的な状態を表現するのに役立つ言葉です。
以下が本記事のポイントです。
- 「gibber」は主に「早口で意味不明なことを話す」という意味の動詞
- 恐怖や混乱、興奮などの強い感情状態での発話を表現する
- 猿などの霊長類の鳴き声を表すこともある
- 名詞としては「意味不明な話し方」を意味する
- 関連語「gibberish」は名詞で「意味不明な言葉」を指す
- 日常会話ではカジュアルな表現として使われる
- オーストラリア英語では特定の岩石や小石を指す地域的な意味もある
英語学習において、「gibber」のような表現力豊かな単語を知ることは、より自然で表現豊かな会話や文章を作るのに役立ちます。日常会話から文学的表現まで、場面に応じて適切に使い分けることで、あなたの英語表現はより豊かになるでしょう。
英語のボキャブラリーを増やし、様々な表現を身につけることで、より正確に自分の考えや感情を伝えられるようになります。「gibber」という一つの単語からも、英語の奥深さと表現の豊かさを感じ取ることができるでしょう。