英語の表現「give a hand」は日常会話でよく使われるフレーズです。この表現を知っていると、困っている人に手助けを申し出たり、何かを成し遂げた人に称賛を示したりする際に、自然な英語で表現することができます。「give a hand」は基本的な単語で構成されているため、初心者でも覚えやすく、様々な場面で活用できる便利な表現です。
この記事では、「give a hand」の意味と使い方を詳しく解説し、実用的な例文もたくさん紹介します。
「give a hand」の基本的な意味

「give a hand」には主に2つの意味があります。一つは「手伝う・助ける」という意味、もう一つは「拍手する」という意味です。どちらも日常生活でよく使われる表現なので、両方の意味をしっかり理解しておきましょう。
「手伝う・助ける」という意味
「give a hand」の最も一般的な意味は「手伝う」「助ける」「手を貸す」です。日本語でも「手を貸す」という表現がありますが、英語の「give a hand」も同様に誰かを助ける行為を表します。直訳すると「手を与える」ですが、実際には「助力を提供する」という意味になります。
例文
- Can you give me a hand with this box? It’s too heavy.(この箱を手伝ってくれる?重すぎるんだ。)
- I’ll give you a hand with your homework.(宿題を手伝うよ。)
- My friend gave me a hand when I moved to a new house.(新しい家に引っ越したとき、友達が手伝ってくれた。)
「拍手する」という意味
もう一つの意味は「拍手する」「拍手を送る」です。特にパフォーマンスや発表の後、または誰かを紹介するときなどに使われます。この場合、聴衆に拍手を促す表現としてよく使われます。
例文
- Let’s give a hand to our special guest.(特別ゲストに拍手を送りましょう。)
- The audience gave a hand after the performance.(観客は公演後に拍手を送った。)
- Please give a hand for the students who worked hard.(頑張った生徒たちに拍手をお願いします。)
「give a hand」の使い方パターン
「give a hand」はいくつかのパターンで使うことができます。状況や言いたいことに応じて、適切な形を選びましょう。
「give someone a hand」の形で使う
「give someone a hand」という形で、誰かを助けることを表現できます。「someone」の部分には、助ける対象となる人(me, you, him, her, them など)が入ります。
例文
- I gave my brother a hand with his project.(弟のプロジェクトを手伝った。)
- Can you give Sarah a hand in the kitchen?(サラのキッチンでの作業を手伝ってくれる?)
- They gave us a hand when we were in trouble.(私たちが困っていたとき、彼らは手を貸してくれた。)
「give me a hand」の形で使う
「give me a hand」は、自分が誰かに手伝いを求める場合によく使われます。友達や家族、同僚などに気軽に助けを求めるときに使える便利な表現です。
例文
- Give me a hand with these bags, please.(これらの袋を手伝ってください。)
- Could you give me a hand to move this table?(このテーブルを動かすのを手伝ってもらえますか?)
- I need someone to give me a hand with this math problem.(この数学の問題で誰かに手伝ってほしい。)
「give a hand with ~」の形で使う
「give a hand with ~」という形で、何を手伝うのかを具体的に示すことができます。「with」の後には、手伝ってほしい作業や課題が来ます。
例文
- I’ll give a hand with cleaning the room.(部屋の掃除を手伝うよ。)
- Can anyone give a hand with preparing for the party?(誰かパーティーの準備を手伝えますか?)
- My sister gave a hand with cooking dinner.(姉は夕食の料理を手伝った。)
「give a hand」を使った例文
「give a hand」は様々な場面で使うことができます。日常生活、学校、職場などでの使い方を具体的な例文で見ていきましょう。
日常生活での例文
日常生活では、家事や買い物、引っ越しなど、様々な場面で「give a hand」を使うことができます。
例文
- Can you give me a hand with the dishes?(食器洗いを手伝ってくれる?)
- I’ll give you a hand with carrying the groceries.(食料品を運ぶのを手伝うよ。)
- My neighbor gave me a hand when my car broke down.(車が故障したとき、隣人が手を貸してくれた。)
- We need more people to give a hand with cleaning the park.(公園の清掃をする人がもっと必要です。)
- Give your mother a hand with the housework.(お母さんの家事を手伝ってあげて。)
学校・勉強に関する例文
学校生活や勉強に関連する場面でも、「give a hand」はよく使われます。
例文
- Can you give me a hand with this English homework?(この英語の宿題を手伝ってくれる?)
- The teacher gave us a hand with our science project.(先生は科学プロジェクトを手伝ってくれた。)
- I’ll give my classmate a hand with math problems.(クラスメイトの数学の問題を手伝うつもりだ。)
- We should give a hand to the new students.(新入生を手助けすべきだ。)
- My friend always gives me a hand when I don’t understand something.(友達は私が何かを理解できないとき、いつも手を貸してくれる。)
職場・ビジネスに関する例文
職場やビジネスシーンでも、協力や助け合いを表現するために「give a hand」が使われます。
例文
- Could you give me a hand with this report?(このレポートを手伝ってもらえますか?)
- I’ll give you a hand with the presentation.(プレゼンテーションを手伝うよ。)
- Our team needs someone to give a hand with the new project.(私たちのチームは新しいプロジェクトを手伝う人が必要です。)
- He always gives a hand to new employees.(彼はいつも新入社員に手を貸している。)
- We should give our colleagues a hand when they are busy.(同僚が忙しいとき、手を貸すべきだ。)
「give a hand」と類似表現の違い
英語には「give a hand」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。それぞれの違いを理解して、状況に応じて適切な表現を使いましょう。
「help」との違い
「help」も「助ける」という意味ですが、「give a hand」よりも一般的で幅広い場面で使える表現です。「give a hand」は特に一時的な手助けや具体的なタスクの手伝いに焦点を当てています。
例文
- Can you help me with my homework?(宿題を手伝ってくれる?)- 一般的な助けを求める
- Can you give me a hand with my homework?(宿題を手伝ってくれる?)- より具体的な作業の手伝いを求める
「lend a hand」との違い
「lend a hand」(手を貸す)も「give a hand」とほぼ同じ意味で使われます。「lend」は「貸す」という意味なので、「一時的に手を貸す」というニュアンスがあります。両方とも日常会話でよく使われる表現です。
例文
- Could you lend me a hand with this task?(このタスクを手伝ってもらえますか?)
- Could you give me a hand with this task?(このタスクを手伝ってもらえますか?)
どちらも同じような状況で使えますが、「lend a hand」はやや古風な印象があります。
「assist」との違い
「assist」は「援助する」「補助する」という意味で、「give a hand」よりもフォーマルな表現です。ビジネス文書や公式な場面でよく使われます。
例文
- Can you assist me with this problem?(この問題を手伝ってもらえますか?)- フォーマル
- Can you give me a hand with this problem?(この問題を手伝ってもらえますか?)- カジュアル
「give a hand」を使った会話例
「give a hand」が実際の会話でどのように使われるかを、いくつかの場面で見てみましょう。
友達との会話
友達同士の会話では、気軽に「give a hand」を使って手伝いを求めたり、申し出たりすることができます。
例文
- A: I’m trying to move this sofa, but it’s too heavy.(このソファを動かそうとしているけど、重すぎるんだ。)
- B: I can give you a hand. Where do you want to put it?(手伝うよ。どこに置きたいの?)
- A: Thanks! I want to move it to the corner of the room.(ありがとう!部屋の隅に移動したいんだ。)
- B: No problem. Let’s do it together.(問題ないよ。一緒にやろう。)
家族との会話
家族間でも、家事や日常の作業を手伝うときに「give a hand」をよく使います。
例文
- 母: I’m making dinner for everyone. It’s a lot of work.(みんなの夕食を作っているけど、結構大変だわ。)
- 子供: I can give you a hand, Mom. What can I do?(手伝うよ、お母さん。何をすればいい?)
- 母: Thanks! Can you set the table and help me with the salad?(ありがとう!テーブルをセットして、サラダを手伝ってくれる?)
- 子供: Sure, I’ll do that right away.(もちろん、すぐにやるよ。)
職場での会話
職場では、同僚との協力や助け合いを表現するために「give a hand」を使うことがあります。
例文
- A: I have to finish this report by 5 pm, but there’s so much data to analyze.(このレポートを午後5時までに終わらせなければならないけど、分析するデータがたくさんあるんだ。)
- B: I can give you a hand if you want. I just finished my work.(よかったら手伝うよ。ちょうど自分の仕事が終わったところなんだ。)
- A: That would be great! Thanks for offering.(それは助かるよ!申し出てくれてありがとう。)
- B: No problem. We’re a team, after all.(問題ないよ。結局のところ、私たちはチームだからね。)
「give a hand」使用上の注意点
「give a hand」を適切に使うためには、いくつかの注意点があります。
丁寧な頼み方
「give a hand」だけでは少し命令的に聞こえることがあるので、特に初対面の人や目上の人に使う場合は、丁寧な表現を加えると良いでしょう。
丁寧な表現の例
- Could you give me a hand, please?(手を貸していただけますか?)
- Would you mind giving me a hand?(手を貸していただけませんか?)
- I was wondering if you could give me a hand.(もし手を貸していただけたらと思いまして。)
これらの表現を使うと、より丁寧に手伝いを求めることができます。
使うべきでない状況
「give a hand」は主に具体的な作業や一時的な手助けを求める場合に使われます。以下のような状況では、他の表現を使った方が適切かもしれません。
- 専門的な助言や援助が必要な場合 → 「advise」「consult」などを使う
- 長期的なサポートが必要な場合 → 「support」「back up」などを使う
- 緊急時の助けが必要な場合 → 「help」「save」などを使う
例えば、「Can you give me a hand with my career choice?」(私の職業選択について手を貸してくれる?)より、「Can you advise me on my career choice?」(私の職業選択についてアドバイスしてくれる?)の方が適切です。
「give a hand」に関するよくある質問
「give a hand」に関するよくある質問に答えていきます。
- 「give a hand」と「give a big hand」の違いは?
-
「give a hand」は「手伝う」または「拍手する」という意味ですが、「give a big hand」は専ら「盛大な拍手を送る」という意味で使われます。「big」が加わることで、より熱心な拍手やより大きな称賛を示します。
- Let’s give a hand to our speaker.(スピーカーに拍手を送りましょう。)
- Let’s give a big hand to our champion!(チャンピオンに盛大な拍手を送りましょう!)
- 「give a hand」は丁寧な表現ですか?
-
「give a hand」自体はカジュアルな表現ですが、丁寧に使うこともできます。特に、「Could you」や「Would you mind」などの丁寧な表現と組み合わせると、より礼儀正しく聞こえます。
- Give me a hand.(手を貸して。)- カジュアル
- Could you please give me a hand?(手を貸していただけますか?)- 丁寧
- 「give a hand to someone」と「give someone a hand」の違いは?
-
「give a hand to someone」と「give someone a hand」はどちらも「誰かを手伝う」という意味ですが、使われる文脈が少し異なります。
「give someone a hand」は一般的に「誰かを手伝う・助ける」という意味で使われます。
例文:I gave my friend a hand with his homework.(友達の宿題を手伝った。)「give a hand to someone」は「誰かに拍手を送る」という意味でも使われることがあります。
例文:Let’s give a hand to our guest speaker.(ゲストスピーカーに拍手を送りましょう。)ただし、どちらの形も両方の意味で使われることがあるので、文脈によって判断する必要があります。
- 「give a hand」の発音のコツは?
-
「give a hand」は「ギブ・ア・ハンド」と発音します。特に難しい音はありませんが、英語のリズムを意識すると自然に聞こえます。「give」と「hand」にアクセントを置き、「a」は弱く発音します(「ギヴァハンド」のように)。
また、会話では単語と単語をつなげて発音することが多いです(「ギヴァハンド」)。練習として、何度も声に出して発音してみましょう。
まとめ

「give a hand」は英語の日常会話でよく使われる便利な表現です。主に「手伝う・助ける」と「拍手する」という2つの意味があります。
「手伝う・助ける」という意味では、以下のようなパターンで使われます。
- give someone a hand(誰かを手伝う)
- give me a hand(私を手伝う)
- give a hand with ~(~を手伝う)
「拍手する」という意味では、特にパフォーマンスの後や誰かを紹介するときに使われます。
例文
- Let’s give a hand to our guest(ゲストに拍手を送りましょう)
- The audience gave a hand after the speech(観客はスピーチの後に拍手を送った)
類似表現として「help」「lend a hand」「assist」などがありますが、それぞれニュアンスや使われる状況が異なります。「give a hand」はカジュアルな場面で使われることが多く、友達や家族、同僚との会話でよく使われます。
丁寧に手伝いを求めたい場合は、「Could you give me a hand, please?」「Would you mind giving me a hand?」などの表現を使うと良いでしょう。
「give a hand」は基本的な単語で構成されているため、初心者でも覚えやすく、様々な場面で活用できる便利な表現です。日常生活やコミュニケーションの中で積極的に使ってみてください。相手を助けたり、何かを成し遂げた人に称賛を示したりする際に、自然な英語で表現できるようになります。