「hazy」は英語の形容詞で、主に「かすんだ」「もやのかかった」「はっきりしない」などの意味を持つ単語です。天気や風景の描写から、記憶や考えの不明確さまで幅広く使われます。
この記事では「hazy」の意味や使い方を、英語初学者の方でも理解できるよう例文を交えて詳しく解説していきます。
「hazy」とは?基本的な意味と発音

「hazy」は英語で「かすんだ」「もやがかかった」「はっきりしない」などを意味する形容詞です。発音は「ヘイジー」で、「haze(ヘイズ)」という名詞に「y」が付いた形になっています。
物理的な視界の不明瞭さを表す場合と、記憶や考えなどの抽象的なものが不明確である場合の両方で使われる便利な表現です。比較級は「hazier(よりかすんだ)」、最上級は「haziest(最もかすんだ)」となります。
「hazy」が表す状態は、完全に見えないわけではなく、ぼんやりと霞んでいたり、輪郭がはっきりしなかったりする状態です。この微妙なニュアンスを理解することで、より豊かな表現ができるようになります。
「hazy」の語源と歴史
「hazy」という単語は「haze(霞、もや)」から派生しています。「haze」自体はオランダ語の「haze(霞)」が語源と言われており、天気や大気の状態を表現するために使われてきました。
16世紀後半から使われ始め、視覚的な曖昧さを表現するところから始まり、後に記憶や考えなどの抽象的な不明確さを表す用法も広まりました。
「hazy」の視覚的な意味と使い方
「hazy」の最も基本的な意味は、空気中にもやや霞がかかって視界がはっきりしない状態を表します。天気や風景、光の状態などを描写する際によく使われます。
例文
- The morning was hazy after the rain.(雨の後の朝はかすんでいました。)
- I can see the mountain, but it looks hazy today.(山は見えるけど、今日はかすんで見えます。)
- The sun looks hazy through the clouds.(太陽は雲を通してかすんで見えます。)
特に自然現象を描写する際に頻繁に使われるため、旅行記や天気の描写、詩や小説などの文学作品でよく目にする表現です。
天気を表現する「hazy」
「hazy」は天気の状態を表現する際によく使われます。特に、湿度が高かったり、霧や煙が空気中に漂っていたりして視界がはっきりしない状態を指します。
例文
- It’s a hazy summer day.(今日は霞がかかった夏の日です。)
- The weather is hazy and hot.(天気はかすんでいて暑いです。)
- The hazy sky made it hard to see the stars.(かすんだ空のせいで星が見づらかった。)
日本語で「もやがかかった」「かすんだ」と表現するような天気状態を英語で表現する際には、「hazy」がぴったりの表現です。
風景や光を表現する「hazy」
風景や光の状態を表現する際にも「hazy」はよく使われます。遠くの風景がはっきり見えない状態や、光がぼんやりと拡散している様子を描写できます。
例文
- The distant hills looked hazy in the afternoon light.(遠くの丘は午後の光の中でかすんで見えました。)
- The hazy moonlight filled the room.(かすんだ月明かりが部屋を満たしていました。)
- We could see the hazy outline of the island from the boat.(船からかすんだ島の輪郭が見えました。)
写真や絵画の描写でも使われることがあり、ぼんやりとした印象を伝えるのに役立つ表現です。
「hazy」の抽象的な意味と使い方
「hazy」は物理的な視界の不明瞭さだけでなく、記憶や考え、状況などが不明確である様子も表現できます。この抽象的な使い方は日常会話でもよく使われます。
例文
- I have a hazy memory of that day.(あの日の記憶はぼんやりしています。)
- His explanation was hazy and confusing.(彼の説明はあいまいで混乱するものでした。)
- The future of the company remains hazy.(会社の将来はまだはっきりしていません。)
このように、はっきりと思い出せない記憶や、明確でない説明、不確かな未来などを表現する際に「hazy」を使うことができます。
記憶や考えを表現する「hazy」
記憶や考えがはっきりしない状態を表現する際に「hazy」はとても便利です。完全に忘れてしまったわけではなく、うっすらと覚えている状態を表します。
例文
- I have only hazy memories of my early childhood.(幼少期の記憶はぼんやりとしか覚えていません。)
- My idea about the project is still hazy.(プロジェクトについての私の考えはまだはっきりしていません。)
- After the accident, his thoughts were hazy for a while.(事故の後、彼の思考はしばらくの間ぼんやりしていました。)
記憶が「もやがかかったように」不明確である様子を表現するのにぴったりの単語です。
状況や計画を表現する「hazy」
状況や計画、見通しなどが不明確である様子も「hazy」で表現できます。
例文
- The details of the plan are still hazy.(計画の詳細はまだはっきりしていません。)
- The economic outlook remains hazy.(経済の見通しはまだはっきりしません。)
- Our schedule for next week is a bit hazy.(来週のスケジュールは少しあいまいです。)
将来の予測や計画が確定していない状態を表現する際に便利な表現です。
「hazy」を使った日常会話表現
「hazy」は日常会話の中でもよく使われる表現です。特に、自分の状態や周囲の状況を説明する際に役立ちます。
体調や気分を表現する「hazy」
体調や気分がはっきりしない、もやもやした状態を表現する際にも「hazy」は使われます。
例文
- I feel a bit hazy today because I didn’t sleep well.(あまり眠れなかったので、今日は少しぼんやりしています。)
- After taking that medicine, my mind became hazy.(あの薬を飲んだ後、頭がぼんやりしてきました。)
- He looked hazy and confused when he woke up.(彼は目覚めた時、ぼんやりして混乱しているように見えました。)
頭がすっきりしない、集中できないような状態を表現するのに適した単語です。
会話の中での「hazy about」の使い方
「hazy about〜」という表現は、「〜についてはっきりしない」「〜のことがよくわからない」という意味で使われます。
例文
- I’m a bit hazy about the directions to your house.(あなたの家への道順についてあまりはっきり覚えていません。)
- He’s hazy about what happened that night.(彼はその夜に何が起きたのかはっきり覚えていません。)
- I’m still hazy about how to use this new app.(この新しいアプリの使い方についてまだはっきりわかっていません。)
自分の知識や理解が不十分であることを伝える際に使える便利な表現です。
「hazy」と似た意味を持つ英単語との違い
「hazy」と似た意味を持つ英単語はいくつかありますが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。ここでは代表的な類義語との違いを解説します。
「hazy」と「blurry」の違い
「blurry(ぼやけた)」は主に視覚的な不鮮明さを表し、焦点がずれているイメージです。一方「hazy」は空気中のもやや霞によるかすみがかった状態を表します。
例文
- The photo is blurry because the camera moved.(カメラが動いたので写真がぼやけています。)
- The view is hazy because of the fog.(霧のせいで景色がかすんでいます。)
「blurry」は焦点の問題、「hazy」は大気条件による問題と考えると区別しやすいでしょう。
「hazy」と「foggy」の違い
「foggy(霧の、霧がかかった)」は濃い霧による視界不良を表し、「hazy」よりも視界の遮られ方が強いイメージです。
例文
- It’s too foggy to drive safely.(霧が濃くて安全に運転できません。)
- It’s a hazy morning, but we can still see the road.(かすんだ朝ですが、道路はまだ見えます。)
「foggy」は視界がかなり制限される状態、「hazy」はもう少し軽い視界不良を表します。
「hazy」と「vague」の違い
抽象的な意味では、「vague(あいまいな)」と「hazy」は似ていますが、「vague」は意図的にあいまいにしている場合もあるのに対し、「hazy」は不明確さが状態として存在しているニュアンスです。
例文
- His answer was deliberately vague.(彼の答えは意図的にあいまいでした。)
- My memory of that event is hazy.(その出来事の記憶はぼんやりしています。)
「vague」は情報の不十分さ、「hazy」は認識や記憶の不明瞭さという違いがあります。
「hazy」のよくある間違いと注意点
「hazy」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。正しく使えるようになるためのポイントを押さえましょう。
「hazy」と「lazy」の混同に注意
発音が似ている「lazy(怠けた)」と混同しないよう注意が必要です。「hazy」は「ヘイジー」、「lazy」は「レイジー」と発音します。
- He felt lazy because of the fog.(×:彼は霧のせいで怠けた気分でした。)
- The view was hazy because of the fog.(○:霧のせいで景色はかすんでいました。)
意味が全く異なるので、文脈に合わせて適切に使い分けましょう。
「hazy」の強さの度合いに注意
「hazy」は視界が完全に遮られる状態ではなく、ある程度見えているがはっきりしない状態を表します。視界が全く見えないほど悪い場合は「thick fog(濃い霧)」や「zero visibility(視界ゼロ)」などの表現の方が適切です。
- It was so hazy that I couldn’t see anything.(×:とてもかすんでいて何も見えませんでした。)
- It was so foggy that I couldn’t see anything.(○:とても霧が濃くて何も見えませんでした。)
- It was hazy, so the mountains looked unclear.(○:かすんでいたので、山々がはっきり見えませんでした。)
程度の表現に注意して使いましょう。
「be hazy about」の使い方に注意
「be hazy about〜」は「〜についてはっきりしない」という意味ですが、単に知らないという意味ではなく、ぼんやりとした知識や記憶がある状態を表します。
- I am hazy about quantum physics.(×:量子物理学について知りません。)
- I am hazy about the details of quantum physics.(○:量子物理学の詳細についてはっきり覚えていません。)
完全な無知ではなく、あいまいな理解がある場合に使うのが適切です。
「hazy」に関する問題
このセクションでは、英単語「hazy」に関連する問題を出題します。「hazy」は「かすんだ」「ぼんやりした」という意味で、天候や視界、または考えや記憶がはっきりしない状態を表すときによく使われます。
ただし、すべての問題の答えが「hazy」になるわけではなく、他の単語も答えとして含めてバリエーションを持たせています。英語の語彙力や文脈理解を深める練習としてご活用ください。
- 空が霧や煙で覆われていて、遠くの景色が見えにくいときに使う英単語は何ですか?
- 「彼の記憶は___で、詳細を思い出せなかった。」空欄に入る最も適切な単語は?
- 「clear」の反対の意味を持つ単語を答えてください。
- 「The weather was so _ that we couldn’t see the mountains.」空欄に入る単語は?
- 「foggy」と似た意味を持つ単語を一つ挙げてください。
- 「She gave a _ answer, so nobody understood her point.」空欄に入る単語は?
- 「crisp」と意味が対照的な単語は何ですか?
- 「hazy」と同じく視界が悪いことを表す単語を一つ挙げてください。
- 「His explanation was so _ that I got confused.」空欄に入る単語は?
- 「hazy」とは逆に、非常に明確な状態を表す英単語は何ですか?
「hazy」の活用と派生語
「hazy」には関連する派生語があり、様々な形で活用することができます。
「hazily」と「haziness」の使い方
「hazily(副詞)」は「かすんで」「ぼんやりと」という意味で、動作や状態の様子を修飾します。
例文
- She smiled hazily at me.(彼女はぼんやりと私に微笑みました。)
- I hazily remember meeting him once.(彼に一度会ったことをぼんやりと覚えています。)
一方、「haziness(名詞)」は「かすみ」「不明瞭さ」という意味です。
例文
- The haziness of the sky made it difficult to see.(空のかすみで見づらくなりました。)
- There is a haziness to his explanation.(彼の説明にはあいまいさがあります。)
これらの派生語を使いこなすことで、より豊かな表現が可能になります。
「hazy」を含む慣用表現
「hazy」を含む慣用表現もいくつかあります。
例文
- “in a hazy state of mind”(ぼんやりした心の状態で)
- “through a hazy lens”(かすんだレンズを通して、比喩的に不明確な見方をしている様子)
- “hazy days of summer”(夏のかすんだ日々、暑く湿った夏の日々)
これらの表現を覚えておくと、より自然な英語表現ができるようになります。
「hazy」の使用場面別例文
「hazy」は様々な場面で使用できます。ここでは、場面別に例文を紹介します。
天気や自然描写での「hazy」
天気や自然を描写する際の「hazy」の使い方を見てみましょう。
例文
- The mountains look hazy this morning.(今朝は山々がかすんで見えます。)
- It’s a hot and hazy day in August.(8月の暑くてかすんだ日です。)
- The hazy sunset created beautiful colors in the sky.(かすんだ夕日が空に美しい色を作り出しました。)
自然描写では、視覚的な効果を伝えるのに「hazy」が効果的です。
記憶や思考を表現する「hazy」
記憶や思考のあいまいさを表現する際の「hazy」の使い方です。
例文
- My memories of childhood are hazy but happy.(子供時代の記憶はぼんやりしていますが、幸せなものです。)
- After the accident, his thoughts were hazy for days.(事故の後、彼の思考は何日もの間ぼんやりしていました。)
- I have a hazy idea of what I want to do next year.(来年何をしたいかについてぼんやりとしたアイデアを持っています。)
思い出や考えの不明確さを表現するのに適した表現です。
日常会話での「hazy」
日常会話の中での「hazy」の使い方の例です。
例文
- I’m feeling a bit hazy today. I didn’t sleep well.(今日は少しぼんやりしています。よく眠れませんでした。)
- The details of the meeting are still hazy to me.(会議の詳細についてはまだはっきり覚えていません。)
- I’m hazy about the rules of this game.(このゲームのルールについてはっきりわかっていません。)
日常的な状況で、自分の状態や理解の程度を表現するのに使えます。
「『hazy』に関するよくある質問」
「hazy」についてよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「hazy」はネガティブな意味がありますか?
-
「hazy」自体にはネガティブな意味はありませんが、文脈によってはネガティブなニュアンスを持つことがあります。例えば、「説明がhazy(あいまい)」と言うと、その説明が不十分であることを指摘していることになります。ただし、「hazy day(かすんだ日)」などの自然現象の描写では中立的な意味で使われます。
- 「hazy」と「cloudy」の違いは何ですか?
-
「cloudy(曇った)」は雲が多い状態を表すのに対し、「hazy」はもやや霞によってかすんだ状態を表します。「cloudy」は主に天気の状態を表すのに使われますが、「hazy」は天気だけでなく、視界や記憶、考えなどにも使われる点が異なります。
- 「hazy」はフォーマルな文章でも使えますか?
-
はい、「hazy」はフォーマルな文章でも使用できます。学術論文や公式文書でも、特に「視界がかすむ原因」や「記憶や認識のあいまいさ」について述べる際には適切に使用されます。例えば、「The results of the experiment remain hazy.(実験結果はまだはっきりしていない)」のように使えます。
- 「hazy」の対義語は何ですか?
-
「hazy」の対義語としては、「clear(はっきりした)」「distinct(明確な)」「sharp(鮮明な)」などが挙げられます。視覚的な意味では「vivid(鮮明な)」や「crisp(くっきりした)」、抽象的な意味では「definite(確定した)」や「precise(正確な)」なども対義語として使えます。
- 「hazy」は他の言葉と組み合わせて使うことがありますか?
-
はい、「hazy」はしばしば他の言葉と組み合わせて使われます。例えば、「hazy sunshine(かすんだ日差し)」「hazy memory(ぼんやりした記憶)」「hazy outline(かすんだ輪郭)」などの表現があります。また、「hazy blue(かすんだ青色)」のように色を修飾することもあります。
まとめ

「hazy」は英語で「かすんだ」「もやがかかった」「はっきりしない」などを意味する形容詞です。視覚的な不明瞭さから記憶や考えのあいまいさまで、幅広い場面で使われる便利な表現です。
この記事では「hazy」の基本的な意味から使い方、類義語との違い、よくある間違いまで詳しく解説しました。以下にポイントをまとめます。
- 「hazy」は視覚的に「かすんだ」「もやがかかった」状態を表す。
- 抽象的な意味では「はっきりしない」「あいまいな」「ぼんやりした」状態を表す。
- 「hazy about〜」で「〜についてはっきりしない」という表現ができる。
- 「blurry」「foggy」「vague」など似た意味を持つ単語と比較して使い分けることが大切。
- 「hazily(副詞)」「haziness(名詞)」などの派生語もある。
- 天気や景色の描写、記憶や考えの表現など様々な場面で活用できる。
「hazy」は日常会話から文学的表現まで幅広く使われる単語です。この記事で紹介した例文や用法を参考に、ぜひ自分の英語表現に取り入れてみてください。
正しく使いこなせるようになれば、より豊かで微妙なニュアンスを伝えられるようになるでしょう。