「in common」は英語で頻繁に使われる表現で、人や物事の間の「共通点」や「共有している特徴」を表します。特に英会話では、人との共通点を見つけて会話を広げる際に役立つフレーズです。
この記事では、英語初学者の方でも理解しやすいように「in common」の基本的な意味から実践的な使い方まで、具体例を交えて詳しく解説します。この表現をマスターすれば、英語での会話がより自然に、そして豊かになるでしょう。
「in common」の基本的な意味

「in common」は、「共通して」「共有して」という意味を持つ英語表現です。二つ以上の人やモノが同じ特徴や性質を持っていることを示す際に使います。単独で使うことは少なく、主に「have」などの動詞と組み合わせて「have something in common(共通点がある)」のような形で使われることが多いです。
この表現は日常会話から公式な場面まで、幅広いシチュエーションで活用されています。特に初対面の人と話すときや、人間関係を深めるときに「共通点」を見つけることは会話を円滑に進める重要なポイントとなります。
「common」は「一般的な」という意味でも使われますが、「in common」の形になると「共通の」という意味合いに変わるので注意が必要です。
例文
- My sister and I have many things in common.(私と姉は多くの共通点があります)
- Do you and your friend have any hobbies in common?(あなたと友達は何か共通の趣味がありますか)
「have something in common」の基本的な使い方
「in common」の最も一般的な使い方は「have something in common」という形です。これは「共通点がある」という意味になります。「something」の部分には、共通点の量や内容を表す言葉が入ります。
例文
- We have something in common.(私たちには共通点があります)
- I have something in common with my teacher.(私には先生と共通点があります)
- They have many things in common.(彼らには多くの共通点があります)
「have something in common」は、人間関係を築く上で重要なフレーズです。共通点を見つけることで、相手との距離が縮まり、会話が弾みやすくなります。特に初対面の人と話すときに「We have something in common!(私たち、共通点がありますね!)」と言うことで、親近感を表現できます。
「have a lot in common」と「have nothing in common」
「have something in common」のバリエーションとして、共通点の多さや少なさを表現するフレーズがあります。代表的なものが「have a lot in common(多くの共通点がある)」と「have nothing in common(共通点がない)」です。
「have a lot in common」は、二人または複数の人やモノの間に多くの共通点がある場合に使います。友人や恋人との関係がうまくいっているときによく使われる表現です。
例文
- My best friend and I have a lot in common.(私の親友と私は多くの共通点があります)
- She has a lot in common with her mother.(彼女は母親と多くの共通点があります)
- We have a lot in common, so we never run out of things to talk about.(私たちは共通点が多いので、話題に困ることはありません)
対照的に、「have nothing in common」は共通点が全くない場合に使われます。人間関係がうまくいかない理由を説明するときなどに使われることが多いです。
例文
- My brother and I have nothing in common.(私と弟には共通点が全くありません)
- She has nothing in common with her classmates.(彼女はクラスメイトと共通点がありません)
- They have nothing in common except that they work at the same company.(彼らは同じ会社で働いていること以外に共通点がありません)
「have something in common with」の使い方
「have something in common with」は、「〜と共通点がある」という意味で、共通点を持つ相手を明示したい場合に使います。「with」の後に人や物を置くことで、誰と(または何と)共通点があるのかを明確にします。
例文
- I have many things in common with my cousin.(私はいとこと多くの共通点があります)
- Do you have anything in common with your neighbors?(あなたは隣人と何か共通点がありますか)
- He has a lot in common with his father.(彼は父親とたくさんの共通点があります)
この表現は、二人または複数の人々の関係性を説明するときに便利です。特に「I have a lot in common with you(私はあなたと多くの共通点があります)」という言い方は、相手に親近感を表す効果的な方法です。
「in common」を使った日常会話フレーズ
「in common」は日常会話でよく使われる表現です。ここでは、実際の会話でどのように「in common」を活用できるかを見ていきましょう。
初対面の会話で使う「in common」
初対面の人と話すとき、共通点を見つけることは会話を続ける重要なきっかけになります。「in common」を使った表現は、そんな状況で非常に役立ちます。
例文
- A: “Where are you from?”(出身はどちらですか?)
- B: “I’m from Osaka.”(大阪出身です)
- A: “Really? I lived in Osaka for three years! We have something in common.”(本当ですか?私は大阪に3年住んでいました!共通点がありますね)
例文
- A: “What kind of music do you like?”(どんな音楽が好きですか?)
- B: “I like rock music.”(ロック音楽が好きです)
- A: “Me too! We have that in common.”(私も!それが共通点ですね)
初対面の会話では、「We have that in common」というシンプルな表現を使うことで、相手との共通点を見つけた喜びを表現できます。これは会話を発展させる自然な方法です。
友人との会話で使う「in common」
友人や知人との会話では、より詳細に共通点について話すことがあります。そんな時にも「in common」は役立ちます。
例文
- A: “Why do you get along so well with Tom?”(なぜトムとそんなに仲が良いの?)
- B: “We have a lot in common. We both like sports and playing video games.”(私たちは共通点が多いんだ。二人ともスポーツとビデオゲームが好きなんだよ)
例文
- A: “I don’t understand why you and Mary don’t get along.”(なぜあなたとメアリーは仲良くできないのか理解できません)
- B: “We have nothing in common. She likes quiet activities, but I enjoy loud music and parties.”(私たちには共通点がないんです。彼女は静かな活動が好きですが、私はうるさい音楽やパーティーが好きです)
このように、友人関係の説明にも「in common」は頻繁に使われます。特に「have a lot in common」と「have nothing in common」は、人間関係の良し悪しを簡潔に表現するのに適しています。
「in common」を使った慣用表現
「in common」は様々な慣用表現の中で使われています。ここでは、その他の「in common」を含む表現について見ていきましょう。
「find something in common」
「find something in common」は「共通点を見つける」という意味です。人間関係を構築する過程で、意識的に共通点を探す際に使われる表現です。
例文
- Try to find something in common with your new roommate.(新しいルームメイトとの共通点を見つけるよう努力してみてください)
- It’s important to find something in common with your colleagues.(同僚との共通点を見つけることは重要です)
- We quickly found many things in common during our first date.(初デートで私たちはすぐに多くの共通点を見つけました)
「share in common」
「share in common」は「共通して持っている」という意味で、「have in common」と同様の意味を持ちますが、より「共有している」という感覚が強い表現です。
例文
- What do these two books share in common?(これら二冊の本は何を共通して持っていますか)
- All humans share certain traits in common.(すべての人間は特定の特徴を共通して持っています)
- The two sisters share many interests in common.(二人の姉妹は多くの興味を共通して持っています)
「in common」と類似表現の違い
「in common」に似た意味を持つ表現はいくつかありますが、それぞれにニュアンスの違いがあります。ここでは、主な類似表現との違いを説明します。
「in common」と「shared」の違い
「in common」と「shared」はどちらも「共有された」という意味を持ちますが、使い方に違いがあります。
「in common」は主に「have something in common」の形で使われ、二つ以上のものの間にある共通の特徴や性質を強調します。一方、「shared」は単独の形容詞として使われることが多く、意図的に共有されているものを指すことが多いです。
例文(in common)
- We have many interests in common.(私たちには多くの共通の興味があります)
例文(shared)
- We have many shared interests.(私たちには多くの共有された興味があります)
ニュアンスの違いとしては、「shared interests」の方が意識的に共有している感じが強いのに対し、「interests in common」は自然と共通している感じがします。
「in common」と「mutual」の違い
「in common」と「mutual」も似た意味を持ちますが、「mutual」は特に「相互の」という意味合いが強いです。
例文(in common)
- We have many friends in common.(私たちには多くの共通の友人がいます)
例文(mutual)
- We have many mutual friends.(私たちには多くの共通の友人がいます)
この場合、意味はほぼ同じですが、「mutual」は特に二者間の相互関係を強調する傾向があります。「mutual respect(相互尊重)」「mutual agreement(相互合意)」のように、双方向の関係を表す場合によく使われます。
「in common」と「joint」の違い
「joint」は「共同の」という意味ですが、特に責任や所有権などの文脈で使われることが多いです。
例文(in common)
- We have a garden in common with our neighbors.(私たちは隣人と共通の庭を持っています)
例文(joint)
- We have a joint garden with our neighbors.(私たちは隣人と共同の庭を持っています)
「joint」は特に「joint account(共同口座)」「joint project(共同プロジェクト)」など、意図的に共同で何かを行う場合に使われます。
「in common」の応用例
「in common」は様々な場面で応用できる便利な表現です。ここでは、具体的な応用例を見ていきましょう。
ビジネスシーンでの「in common」
ビジネスシーンでも「in common」は便利に使えます。特に、チームビルディングや協力関係の構築に役立ちます。
例文
- Our two companies have many goals in common.(私たちの二社は多くの共通の目標を持っています)
- Finding what you have in common with clients can help build rapport.(顧客との共通点を見つけることは信頼関係の構築に役立ちます)
- The marketing and sales teams have many interests in common.(マーケティングチームと営業チームには多くの共通の関心事があります)
ビジネスにおいては、共通の目標や関心事を見つけることでチームワークが向上し、より効果的な協力関係を築くことができます。
恋愛や人間関係での「in common」
恋愛や友情など、親密な人間関係においては「in common」は特に重要な概念です。共通点が多いほど、関係が深まりやすいと言われています。
例文
- My husband and I have many hobbies in common.(私と夫は多くの共通の趣味があります)
- Do you think couples need to have a lot in common to be happy?(カップルが幸せになるためには多くの共通点が必要だと思いますか)
- Even though we have nothing in common, we still respect each other.(共通点がなくても、私たちはお互いを尊重しています)
恋愛においては、共通点が多いことが必ずしも成功の鍵ではありませんが、コミュニケーションを円滑にする助けになることは確かです。
文化や趣味に関する「in common」
文化や趣味の文脈でも「in common」はよく使われます。異なる文化間の共通点や、趣味を通じたつながりを表現する際に役立ちます。
例文
- Japanese and Korean cultures have many traditions in common.(日本と韓国の文化には多くの共通の伝統があります)
- People who enjoy reading often find they have a lot in common.(読書を楽しむ人々はしばしば多くの共通点があることに気づきます)
- What do these two music genres have in common?(これら二つの音楽ジャンルには何か共通点がありますか)
文化や趣味の共通点を見つけることは、異なる背景を持つ人々の間の理解を深める助けになります。
「in common」の文法的特徴
「in common」は文法的にどのように機能するのでしょうか。このセクションでは、「in common」の文法的な特徴と使い方について詳しく見ていきます。
前置詞句としての「in common」
「in common」は前置詞「in」と形容詞「common」からなる前置詞句です。そのため、単独で使われることは少なく、通常は動詞と組み合わせて使われます。
例文
- What traits do these animals have in common?(これらの動物にはどのような共通の特徴がありますか)
- The two paintings don’t seem to have anything in common.(この二枚の絵画には共通点がないようです)
「in common」は主に「have」と組み合わせて使われますが、「find」「share」「see」などの動詞と一緒に使われることもあります。
「in common」の位置
文中での「in common」の位置は、通常、動詞の後に来ます。特に「have」と組み合わせる場合、「have + 名詞 + in common」の順番になります。
例文
- We have many interests in common.(私たちには多くの共通の興味があります)
- Do you and your sister have any hobbies in common?(あなたと姉妹には何か共通の趣味がありますか)
質問文では、「What do you have in common with…?(〜とどんな共通点がありますか)」のような形になります。
学校や教育現場での「in common」
学校や教育の場面でも「in common」は役立つ表現です。特に、比較や分析の場面でよく使われます。
例文
- What do these two stories have in common?(これら二つの物語には何か共通点がありますか)
- Students in our class have many experiences in common.(私たちのクラスの生徒たちには多くの共通の経験があります)
- The teacher asked us to find what the two poems have in common.(先生は二つの詩の共通点を見つけるように言いました)
教育現場では、異なるものの間の共通点を見つけることで、分析力や比較する能力を養うことができます。「in common」を使った質問は、生徒の思考力を刺激する効果的な方法です。
「in common」に関するよくある質問
ここでは、「in common」に関するよくある質問に答えていきます。
- 「in common」と「in general」の違いは何ですか?
-
「in common」は「共通して」という意味で、複数のものが共有する特徴や性質を表します。一方、「in general」は「一般的に」「概して」という意味で、全体的な傾向や一般論を述べる際に使われます。
例文(in common)
- We have many interests in common.(私たちには多くの共通の興味があります)
例文(in general)
- In general, students enjoy learning through games.(一般的に、生徒はゲームを通じた学習を楽しみます)
- 「We are in common」は正しい表現ですか?
-
「We are in common」はあまり一般的な表現ではありません。通常は「We have something in common」や「We share something in common」のように使います。「be in common」よりも「have in common」の形での使用が一般的です。
正しい表現
- We have many things in common.(私たちには多くの共通点があります)
あまり使われない表現
- We are in common.(私たちは共通しています)
- 「in common with」と「in common」の違いは何ですか?
-
「in common with」は「〜と共通して」という意味で、共通点を持つ相手を明示する表現です。一方、「in common」だけでは「共通して」の意味ですが、誰と共通しているかは文脈から判断する必要があります。
例文(in common with)
- I have many interests in common with my brother.(私は兄と多くの共通の興味があります)
例文(in common)
- We have many interests in common.(私たちには多くの共通の興味があります)
- 「common」と「in common」の違いは何ですか?
-
「common」は形容詞で「一般的な」「共通の」という意味です。一方、「in common」は前置詞句で「共通して」という意味になります。
例文(common)
- This is a common problem.(これはよくある問題です)
- We use common sense to solve problems.(問題を解決するために常識を使います)
例文(in common)
- We have many friends in common.(私たちには多くの共通の友人がいます)
- 「have in common」の否定形はどう表現しますか?
-
「have in common」の否定形は「not have anything in common」または「have nothing in common」です。どちらも「共通点がない」という意味になります。
- We don’t have anything in common.(私たちには共通点がありません)
- We have nothing in common.(私たちには共通点が全くありません)
「have nothing in common」の方がより強い否定を表し、「全く共通点がない」というニュアンスが強くなります。
まとめ

「in common」は「共通して」「共有して」という意味を持つ英語表現で、主に「have something in common(共通点がある)」の形で使われます。この表現は人間関係の構築や、異なるものの間の共通点を見つける際に非常に役立ちます。
「in common」の主な使い方をまとめると、
- 「have something in common」で「共通点がある」という意味になります。
- 「have a lot in common」で「多くの共通点がある」、「have nothing in common」で「共通点がない」という意味になります。
- 「have something in common with」で「〜と共通点がある」という意味になります。
- 「find something in common」で「共通点を見つける」という意味になります。
- 「share in common」で「共通して持っている」という意味になります。
「in common」は「shared」「mutual」「joint」などの類似表現と比べると、より自然な共通性を強調する傾向があります。これらの表現を状況に応じて使い分けることで、より正確で豊かな英語表現が可能になります。
英語学習では、このような基本的なフレーズをしっかりと理解し、日常会話に取り入れることが大切です。「in common」のような表現をマスターすることで、英語でのコミュニケーション能力が大きく向上するでしょう。ぜひ日々の会話やライティングで積極的に使ってみてください。