「in practice」という英語表現を聞いたことがありますか?この表現は英語学習者にとって非常に役立つものですが、正確な意味や使い方がわからないと戸惑うこともあるでしょう。
「in practice」は「実際には」「実際上は」「実用上は」という意味を持ち、理論や計画と実際の状況を対比させるときによく使われます。理論上はうまくいきそうなことでも、実際にやってみると予想外の問題が発生することはよくあります。そんなとき、「in practice」が便利な表現となります。
本記事では「in practice」の意味や使い方を詳しく解説し、初心者にもわかりやすい例文をたくさん紹介します。類似表現との違いも説明するので、英語学習に役立ててください。
「in practice」の基本的な意味

「in practice」は「実際には」「実際上は」「実用上は」という意味の英語表現です。theory(理論)や plan(計画)とは対照的に、実際の行動や実施の状況を指します。
日本語では「実際には」「現実には」「実務上は」などと訳されることが多く、理論と実践のギャップを強調したいときに使われます。英語の会話や文章で「in practice」を見かけたら、「理想や計画とは異なる現実の状況」について話していると理解しましょう。
「in practice」の「practice」は「実践」「練習」「慣行」といった意味の名詞で、「in」は「〜の中で」という前置詞です。つまり「実践の中で」という意味から、「実際に行動してみると」という意味合いになります。
「in practice」の発音と読み方
「in practice」の発音は、「イン プラクティス」となります。「practice」の部分は「プラクティス」と発音し、アクセントは「プラ」の部分に置きます。初めて発音するときは何度か繰り返し練習してみましょう。
「in practice」と「in theory」の対比
「in practice」は「in theory(理論上は)」と対比して使われることが多いです。この対比は、理想的な理論と実際の現実との間にあるギャップを強調するのに役立ちます。
例文
- In theory, this plan should work, but in practice, we face many problems.
(理論上、この計画はうまくいくはずですが、実際には多くの問題に直面します)
「in practice」の使い方
「in practice」は文中のさまざまな位置で使うことができます。文頭に置いて文全体を修飾することも、文末に置くこともできます。どちらの場合も、文の意味は基本的に変わりません。
文頭での使用法
文頭に「in practice」を置くと、最初から「実際には」という視点を示すことができます。
例文
- In practice, I study English every day.
(実際には、私は毎日英語を勉強しています) - In practice, our school starts at 8:30.
(実際には、私たちの学校は8時30分に始まります)
文末での使用法
文末に「in practice」を置くことで、前の内容に対して「実際には」という補足をすることができます。
例文
- The game looks easy, but it is difficult in practice.
(そのゲームは簡単そうに見えますが、実際には難しいです) - We can finish this work in one hour in practice.
(実際には、この仕事は1時間で終わらせることができます)
「in theory」との対比での使用法
「in theory」と「in practice」を対比させると、理論と実践の違いを明確に示すことができます。
例文
- In theory, we can walk to the station in 10 minutes, but in practice, it takes about 15 minutes.
(理論上は10分で駅まで歩けますが、実際には15分ほどかかります) - In theory, everyone can learn English, but in practice, many people give up.
(理論上は誰でも英語を学べますが、実際には多くの人があきらめてしまいます)
「in practice」を使った例文
ここでは、日常生活のさまざまな場面で使える「in practice」の例文を紹介します。すべて中学英語レベルの簡単な文なので、ぜひ練習してみてください。
学校生活での例文
例文
- In practice, our English class is very fun.
(実際には、私たちの英語の授業はとても楽しいです) - We have six classes every day in practice.
(実際には、私たちは毎日6つの授業があります) - In practice, I spend two hours on homework.
(実際には、宿題に2時間かけています) - The math problem looks difficult, but it is easy in practice.
(その数学の問題は難しそうに見えますが、実際には簡単です)
日常会話での例文
例文
- In practice, I wake up at 6:30 every morning.
(実際には、私は毎朝6時30分に起きます) - We eat dinner at 7:00 in practice.
(実際には、私たちは7時に夕食を食べます) - In practice, it takes 30 minutes to clean my room.
(実際には、部屋の掃除に30分かかります) - The new smartphone is expensive, but it works very well in practice.
(その新しいスマートフォンは高価ですが、実際にはとてもよく機能します)
スポーツや趣味での例文
例文
- In practice, I play soccer three times a week.
(実際には、週に3回サッカーをします) - We practice tennis for two hours in practice.
(実際には、テニスを2時間練習します) - In practice, I read about 20 pages every night.
(実際には、毎晩約20ページ読みます) - Playing the piano looks easy, but it is hard in practice.
(ピアノを弾くことは簡単そうに見えますが、実際には難しいです)
旅行や外出での例文
例文
- In practice, we leave home at 8:00.
(実際には、8時に家を出ます) - The train ride takes 45 minutes in practice.
(実際には、電車での移動は45分かかります) - In practice, we visit my grandparents once a month.
(実際には、月に1回祖父母を訪問します) - The city looks small on the map, but it is very big in practice.
(地図では都市は小さく見えますが、実際にはとても大きいです)
「in practice」と似た表現の違い
英語には「in practice」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。それぞれの表現には微妙なニュアンスの違いがあるので、使い分けを理解しておくと便利です。
「actually」との違い
「actually」も「実際には」という意味を持ちますが、「in practice」よりも一般的で、日常会話でよく使われます。「actually」は事実や現実を強調するニュアンスがあり、予想や期待と異なる状況を示すときに使われます。
例文
- I thought the movie was bad, but actually it was good.
(映画は悪いと思っていましたが、実際には良かったです)
「in practice」は理論と実践の対比を強調し、「actually」は予想と現実の違いを強調する傾向があります。
「in reality」との違い
「in reality」は「現実には」という意味で、理想や想像とは異なる現実の状況を強調するときに使われます。「in practice」が実践的な側面を強調するのに対し、「in reality」は現実世界全般について言及します。
例文
- He looks strong, but in reality, he is very kind.
(彼は強そうに見えますが、現実には、とても優しいです)
「as a matter of fact」との違い
「as a matter of fact」は「実際のところ」という意味で、意外な事実や既存の認識と対照的な情報を提供するときに使われます。「in practice」よりも少しフォーマルな表現です。
例文
- I don’t like sports. As a matter of fact, I never watch TV.
(私はスポーツが好きではありません。実際のところ、テレビを見ません)
「in fact」との違い
「in fact」は「実際には」「事実上は」という意味で、誤解や誤った情報を訂正するときによく使われます。「in practice」が実践的な状況を強調するのに対し、「in fact」は事実そのものを強調します。
例文
- She said she was 16. In fact, she is 15.
(彼女は16歳だと言いましたが、実際には15歳です)
「practically」との違い
「practically」は「実用上は」「事実上は」という意味の副詞で、「in practice」と非常に近い意味を持ちます。「practically」は形容詞や動詞を直接修飾できますが、「in practice」は文全体を修飾することが多いです。
例文
- This information is practically useless.
(この情報は実用上役に立ちません) - In practice, this information is not useful.
(実際には、この情報は役に立ちません)
「in practice」に関するよくある質問
- 「in practice」は日常会話でよく使われますか?
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「in practice」は日常会話でも使われますが、「actually」や「in fact」ほど頻繁ではありません。どちらかというと、ビジネスや学術的な文脈、特に計画や理論について議論する場面でよく使われます。日常会話では「actually」の方が自然な場合が多いです。
- 「in practice」の否定形はどのように表現しますか?
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「in practice」自体は否定形を持ちませんが、文全体を否定することで「実際にはそうではない」という意味を表現できます。
- In practice, this method does not work well.
(実際には、この方法はうまく機能しません) - This solution is not effective in practice.
(この解決策は実際には効果的ではありません)
- In practice, this method does not work well.
- 「in practice」と「practice」の違いは何ですか?
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「practice」は「練習」「実践」「慣行」という意味の名詞、または「練習する」「実践する」という意味の動詞として使われます。一方、「in practice」は「実際には」という意味の熟語(フレーズ)です。
- I practice the piano every day.(私は毎日ピアノを練習します)- 動詞の例
- Piano practice takes one hour.(ピアノの練習は1時間かかります)- 名詞の例
- In practice, playing the piano is difficult.(実際には、ピアノを弾くことは難しいです)- 熟語の例
- 「in practice」の発音のコツはありますか?
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「in practice」の発音は「イン プラクティス」です。「practice」の部分では、「r」の音が弱く発音され、アクセントは「prac」の部分にあります。発音が難しい場合は、ネイティブスピーカーの発音を真似したり、オンラインの発音ツールを使って練習してみるとよいでしょう。
- 「in practice」は試験でよく出題されますか?
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中学・高校の英語の試験では「in practice」が直接問われることは少ないかもしれませんが、長文読解や会話文の中で登場することはあります。意味を理解しておくと、文脈をつかむ助けになります。また、英検やTOEICなどの資格試験では出題される可能性が高くなります。
まとめ

「in practice」は「実際には」「実際上は」「実用上は」という意味の便利な英語表現です。理論や計画と実際の状況の違いを強調するときに使われ、文頭にも文末にも置くことができます。
「in practice」の基本的な使い方は以下の通りです。
- 理論と実践の対比:「In theory, it’s easy, but in practice, it’s difficult.」(理論上は簡単だが、実際には難しい)
- 文頭での使用:「In practice, we start class at 9:00.」(実際には、授業は9時に始まります)
- 文末での使用:「This method works well in practice.」(この方法は実際にはうまく機能します)
「in practice」に似た表現として「actually」「in reality」「as a matter of fact」「in fact」「practically」などがありますが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。「in practice」は特に理論と実践の対比を強調する場合に適しています。
英語学習を進めるうえで、「in practice」のような表現を知っておくと、より自然で豊かな英語表現が可能になります。ぜひ日常会話や作文の中で積極的に使ってみてください。実際に使ってみることで(in practice)、表現が自然に身につくでしょう。
初心者の方は、まず簡単な例文から練習し、徐々に自分の表現に取り入れていくとよいでしょう。理論を学ぶだけでなく、実際に使ってみることが大切です。なぜなら、英語学習においても「in theory」と「in practice」には大きな違いがあるからです。
「in practice」を使いこなして、より自然で豊かな英語表現を目指しましょう。実際の会話や文章の中で使うことで、この表現がしっくりくる場面が理解できるようになります。英語学習は理論だけでなく実践が大切です。実際に使ってみることで(in practice)、本当の意味で言葉を習得できるのです。