英語の慣用句「In the same boat」は、日常会話やビジネスシーンでよく使われる便利な表現です。
この記事では、英語初学者の方でも理解しやすいように、「In the same boat」の意味や使い方、例文などを詳しく解説します。この表現をマスターして、英語でのコミュニケーション力をアップさせましょう。
「In the same boat」の基本的な意味

「In the same boat」は「同じ境遇にある」「同じ状況に置かれている」という意味の英語の慣用句です。直訳すると「同じボートに乗っている」となりますが、実際には「共通の問題や困難に直面している」というニュアンスで使われます。
特に、困難や問題に対して「私たちは皆同じ立場だ」と共感や連帯感を表す際によく使われる表現です。
日本語での類似表現
日本語では「同じ立場にある」「運命共同体である」「苦楽を共にする」などの表現が「In the same boat」に近い意味を持ちます。
英語を学ぶ際は、こうした日本語の類似表現と結びつけて覚えると理解しやすくなります。
「In the same boat」の由来と語源
「In the same boat」という表現は、実際のボートでの経験から生まれた慣用句です。同じボートに乗っている人々は、嵐や危険な状況に遭遇した場合、皆が同じ運命を共有することになります。
つまり、一人が沈めば全員が沈むという状況から、「共通の状況や問題に直面している」という意味で使われるようになりました。
歴史的背景
この表現は16世紀頃から使われ始めたとされ、当時は海運が主要な交通・運搬手段だった時代背景が関係しています。
ボートや船に乗る経験が一般的だった時代に、この慣用句が広く普及していったのです。
「In the same boat」の正しい使い方
「In the same boat」は主に「be in the same boat」または「we’re all in the same boat」のような形で使われます。
複数の人が同じ状況や問題に直面していることを表現する際に用いられます。
文法的な構造
この慣用句は通常、以下のような構造で使われます。
- 主語 + be + in the same boat (as 人)
- We are all in the same boat.
- I am in the same boat as you.
使用する適切なシーン
この表現は、以下のようなシーンで使うのが適切です。
- 共通の困難に直面している時
- 連帯感や共感を示したい時
- 「あなただけではない」と励ましたい時
- チームワークや協力の必要性を強調したい時
「In the same boat」の例文集
「In the same boat」の使い方をより理解するために、実際の例文を見てみましょう。
日常会話での例文
例文
- Don’t worry about failing the test. We’re all in the same boat. No one understood that difficult chapter.
(テストに失敗したことを心配しないで。私たちはみんな同じ立場よ。あの難しい章は誰も理解していなかった。) - I know how you feel about the deadline. I’m in the same boat as you.
(締め切りについてどう感じているかわかるよ。私もあなたと同じ立場だから。) - Many students are in the same boat when it comes to learning English grammar.
(英文法の学習に関しては、多くの学生が同じ立場にいます。)
ビジネスシーンでの例文
例文
- All departments are facing budget cuts, so we’re all in the same boat this fiscal year.
(すべての部署が予算削減に直面しているので、今年度は皆同じ立場です。) - The new regulations affect all companies in our industry. We’re all in the same boat.
(新しい規制は業界内のすべての企業に影響します。私たちはみな同じ境遇にあります。) - As startups, we’re in the same boat when it comes to competing with established companies.
(スタートアップとして、私たちは既存の企業と競争する際に同じ立場にあります。)
「In the same boat」と似た英語表現
「In the same boat」と似た意味を持つ他の英語表現も知っておくと便利です。
類義表現とその違い
- In the same situation(同じ状況にある)
「In the same boat」よりもフォーマルで直接的な表現です。 - On the same page(同じ考えである、共通理解がある)
主に考えや理解が一致していることを表し、必ずしも困難な状況を共有しているわけではありません。 - In the same shoes(同じ立場にある)
「In someone’s shoes」(誰かの立場になる)から派生した表現で、「In the same boat」とほぼ同じ意味です。
「In the same boat」に関するよくある質問
英語学習者からよく寄せられる「In the same boat」に関する質問とその回答をまとめました。
- 「In the same boat」はフォーマルな場面でも使えますか?
-
はい、「In the same boat」はフォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使うことができます。ビジネスプレゼンテーションやフォーマルな会議でも適切に使用できる表現です。
- 「In the same boat」の否定形はありますか?
-
直接的な否定形はあまり一般的ではありませんが、「We’re not in the same boat」(私たちは同じ立場ではない)というように使うことはできます。ただし、「We’re in different boats」(私たちは異なる立場にある)という表現のほうがより自然です。
- 「In the same boat」は単数形でも使えますか?
-
はい、「He is in the same boat as me」(彼は私と同じ立場だ)のように単数形で使うこともできます。複数の人が関わる状況を表現する際に使われることが多いですが、二人だけの比較でも問題なく使用できます。
まとめ

この記事では「In the same boat」について詳しく解説しました。ポイントをまとめると、
- 「In the same boat」は「同じ境遇・状況にある」という意味の慣用句
- 由来は実際のボート体験から来ており、共通の運命を共有する意味がある
- 主に「be in the same boat (as someone)」の形で使われる
- 共感や連帯感を表したい時に特に有効な表現である
- 日常会話からビジネスシーンまで幅広く使える汎用性の高い表現
- 「In the same situation」「On the same page」などの類似表現もある
「In the same boat」は、英語圏の人々が日常的に使う表現なので、ぜひ積極的に会話に取り入れてみてください。
他の人と共通の状況にあると感じた時、この表現を使うことで、より自然で豊かな英語表現ができるようになるでしょう。