「including」は英語で「〜を含む」「〜も含めて」という意味を持つ前置詞です。また、「include(含む)」という動詞の現在分詞形としても使われます。日常会話からビジネス文書まで幅広く使われる便利な表現で、リストやグループの中に何かが含まれていることを示す際に活用されます。
この記事では「including」の基本的な意味から応用的な使い方まで、具体的な例文とともに詳しく解説していきます。英語初学者の方でも理解しやすいよう、中学英語レベルの例文を中心に紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。
「including」とは?基本的な意味と使い方

「including」は「〜を含む」「〜を含めて」という意味を持つ英語表現です。主に前置詞として使われ、ある全体の中に特定の要素が含まれていることを示します。例えば「果物(りんご、バナナ、オレンジを含む)」と言いたい場合は「fruits (including apples, bananas, and oranges)」のように表現します。
「including」を使うことで、全体に含まれる一部の要素を具体的に示すことができるのです。
「including」の品詞と基本的な文法
「including」は主に二つの品詞として使われます。まず最も一般的なのは前置詞としての用法です。この場合、「including」の後には名詞や名詞句が続きます。
もう一つは「include」という動詞の現在分詞形としての用法で、この場合は分詞構文を形成することがあります。
前置詞としての用法例
- We have many books, including dictionaries. (私たちは辞書を含む多くの本を持っています)
- All students, including Tom, passed the exam. (トムを含むすべての生徒が試験に合格しました)
現在分詞としての用法例
- The box, including everything inside, weighs 5 kg. (中身も含めて、その箱は5kgの重さがあります)
- The teacher gave us a handout including grammar rules. (先生は文法規則を含むプリントをくれました)
「including」を使った基本的な例文
「including」は日常会話でもよく使われる表現です。以下に中学英語レベルの基本的な例文をいくつか紹介します。
例文
- I like all sports, including soccer. (私はサッカーを含むすべてのスポーツが好きです)
- Many people, including my sister, came to the party. (私の姉妹を含む多くの人々がパーティーに来ました)
- The price is 1000 yen, including tax. (価格は税込みで1000円です)
- We visited many cities, including Tokyo and Kyoto. (私たちは東京と京都を含む多くの都市を訪れました)
- The zoo has many animals, including lions and tigers. (その動物園にはライオンやトラを含む多くの動物がいます)
これらの例文からわかるように、「including」は「〜を含む」という意味で、全体の中の一部を具体的に示す際に使われます。
「including」の文法的な役割と詳しい使用法
「including」は文中でさまざまな文法的役割を果たします。ここではその詳細な使い方と、実際の文中での位置や使用法について解説します。
「including」は基本的に名詞や名詞句の前に置かれ、その名詞が前に述べられた集合や全体の一部であることを示します。また、カンマで区切られた挿入句としても使われることがあります。
「including」の文中での位置
「including」は文中でさまざまな位置に置くことができます。主な位置としては以下のパターンがあります。
文の中間(カンマで区切って)
- The students, including John, are studying hard. (ジョンを含む生徒たちは一生懸命勉強しています)
リストの前
- I bought some fruits including apples, oranges, and bananas. (りんご、オレンジ、バナナなどの果物を買いました)
文の最後
- She likes many animals, including cats. (彼女は猫を含む多くの動物が好きです)
「including」と冠詞の関係
「including」の後に続く名詞に冠詞(a, an, the)を付けるかどうかは、その名詞が特定のものかどうかによって決まります。
例文
- He has many hobbies, including the violin. (彼はバイオリンを含む多くの趣味を持っています)
- ※特定の楽器を指すため「the」を使用
- She teaches many subjects, including an optional art class. (彼女は選択制の美術の授業を含む多くの科目を教えています)
- ※不特定の一つのクラスを指すため「an」を使用
- They visited several countries, including Japan. (彼らは日本を含むいくつかの国を訪れました)
- ※国名は通常冠詞が不要
テーブルで見る「including」の使い方
使い方 | 例文 | 説明 |
---|---|---|
全体の中の例示 | I like fruits including apples. (りんごを含む果物が好きです) | 全体(fruits)の中の一部(apples)を例示 |
挿入句として | The team members, including the captain, worked hard. (キャプテンを含むチームメンバーは一生懸命働きました) | カンマで区切られた情報の追加 |
リストの前 | We need several items including a pen, a notebook, and textbooks. (ペン、ノート、教科書などのいくつかのアイテムが必要です) | 複数のアイテムを列挙する前に使用 |
文末での使用 | She can speak three languages, including English. (彼女は英語を含む3つの言語を話せます) | 文の最後に追加情報として |
「including」と他の類似表現の違い
英語には「including」と似た意味を持つ表現がいくつか存在します。ここでは、それらの表現との違いを理解し、適切な場面で正しく使い分けられるようになりましょう。
「including」は「〜を含む」という意味を持ちますが、似た表現として「such as」「for example」「containing」「involving」などがあります。これらはニュアンスや使用場面が少しずつ異なります。
「including」と「such as」の違い
「including」と「such as」はどちらも例示を表す表現ですが、使い方に違いがあります。
例文
- 「including」:全体の中の一部を「含む」ことを強調
- I like many sports, including soccer and baseball. (私はサッカーや野球を含む多くのスポーツが好きです)
- ※サッカーと野球は「好きなスポーツ」の一部であることを示しています
- 「such as」:典型的な例を挙げる
- I like many sports, such as soccer and baseball. (私はサッカーや野球のような多くのスポーツが好きです)
- ※サッカーと野球は「好きなスポーツ」の例として挙げられています
「including」と「for example」の違い
例文
- 「including」:全体の構成要素の一部を具体的に示す
- The store sells many snacks, including chips and cookies. (その店はチップスやクッキーを含む多くのスナックを販売しています)
- 「for example」:例を挙げる(文頭や文中でカンマの後に使われることが多い)
- The store sells many snacks. For example, they have chips and cookies. (その店は多くのスナックを販売しています。例えば、チップスやクッキーがあります)
「including」と「containing」の違い
例文
- 「including」:全体の中の一部として含まれる
- The package, including shipping, costs $50. (配送料を含むそのパッケージは50ドルです)
- 「containing」:内容物として物理的に含まれる
- I bought a box containing 12 pencils. (私は12本の鉛筆が入った箱を買いました)
これらの違いを理解することで、英語での表現がより正確になり、ネイティブスピーカーのように自然な英語を使えるようになります。
「including」の応用的な使い方
「including」は基本的な使い方だけでなく、さまざまな状況や表現で応用的に使うことができます。ここでは、より実践的な「including」の使い方について解説します。
「including」はビジネス文書や学術論文、日常会話など幅広い場面で使われます。特に、何かを列挙する際や、全体と部分の関係を示す際に便利な表現です。
リスト表現での「including」の使い方
複数の項目を列挙する際、「including」を使って導入することができます。この場合、すべての項目を挙げる必要はなく、代表的なものだけを示すことができます。
例文
- You need to bring your school supplies, including pencils, notebooks, and textbooks. (鉛筆、ノート、教科書などの学用品を持ってくる必要があります)
- There are many activities in the park, including hiking, fishing, and camping. (その公園にはハイキング、釣り、キャンプなど多くのアクティビティがあります)
「including」を使った文章の書き換え
同じ内容を「including」を使って別の表現に書き換えることができます。これにより、より洗練された表現が可能になります。
例文
- 元の文:We visited Tokyo, Kyoto, and Osaka.
- 書き換え:We visited several Japanese cities, including Tokyo, Kyoto, and Osaka.
(私たちは東京、京都、大阪を含むいくつかの日本の都市を訪れました)
フォーマルな文書での「including」の使用
ビジネスメールや学術論文などのフォーマルな文書では、「including but not limited to」という表現がよく使われます。これは「〜を含むがそれだけに限定されない」という意味で、法的文書などでもよく見られます。
例文
- The company provides various benefits, including but not limited to health insurance and paid vacation.
(その会社は健康保険や有給休暇を含むがそれだけに限定されないさまざまな福利厚生を提供しています)
この表現は、挙げられている例が完全なリストではなく、他にも項目がある可能性を示唆しています。
「including」を使った日常会話の例
日常会話でも「including」はよく使われます。以下に実践的な会話例を示します。
例文
- A: What do you do on weekends?(週末は何をしていますか?)
- B: I do many things, including playing sports and watching movies.(スポーツをしたり映画を見たりなど、いろいろなことをしています)
- A: Who is coming to the party?(誰がパーティーに来るの?)
- B: Many of our classmates, including Taro and Hanako.(タロウとハナコを含む多くのクラスメイトが来ます)
これらの応用的な使い方を身につけることで、より自然で流暢な英語表現が可能になります。
「including」のよくある間違いと注意点
「including」を使う際によく見られる間違いや注意すべきポイントについて解説します。これらを理解することで、より正確に「including」を使えるようになるでしょう。
「including」は比較的使いやすい表現ですが、日本人英語学習者がつまずきやすいポイントもいくつかあります。ここでは典型的な間違いとその対処法を紹介します。
「including」と「include」の混同
最もよくある間違いの一つは、「including」と「include」を混同することです。これらは品詞が異なります。
誤った例
- The price
includetax. (価格は税金を含みます)
正しい例
- The price includes tax. (価格は税金を含みます)
- The price is 1000 yen, including tax. (価格は税込みで1000円です)
「include」は動詞なので、三人称単数の場合は「includes」となることに注意しましょう。一方、「including」は前置詞または分詞として使われます。
「including」の後の名詞の数
「including」の後に複数の項目を挙げる場合、カンマで区切ります。また、最後の項目の前には「and」または「or」を使います。
誤った例
- I like fruits including
apple banana orange. (私はりんご、バナナ、オレンジを含む果物が好きです)
正しい例
- I like fruits including apples, bananas, and oranges. (私はりんご、バナナ、オレンジを含む果物が好きです)
また、「including」の後に単数形と複数形のどちらを使うかは、その名詞が可算名詞か不可算名詞かによります。可算名詞の場合は、一般的に複数形になります。
「including」と前置詞の組み合わせの誤り
「including」は前置詞なので、直後に別の前置詞を置くのは一般的に誤りです。
誤った例
- The cost
including oftransportation is high. (輸送を含むコストは高いです)
正しい例
- The cost including transportation is high. (輸送を含むコストは高いです)
- The cost, which includes transportation, is high. (輸送を含むコストは高いです)
「including」を使った冗長な表現
「including」と類似の意味を持つ表現を重複して使うと冗長になります。
誤った例
For example, includingapples and oranges. (例えば、りんごとオレンジを含む)
正しい例
- For example, apples and oranges. (例えば、りんごとオレンジです)
- Including apples and oranges. (りんごとオレンジを含みます)
これらのよくある間違いを避けることで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。特に英作文やスピーキングの際は、これらのポイントを意識して練習することをおすすめします。
「including」に関する問題
ここでは「including」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。各問題に取り組み、あなたの理解度をチェックしてみましょう。解答は問題の後にまとめて掲載しています。
- 次の文の空欄に適切な語を入れなさい:Many students, __ Tom and Mary, passed the exam.
- 「私は多くの趣味を持っています。例えば、読書、料理、旅行などです。」を英語にしなさい。
- 次の文が正しければ〇、間違っていれば×を付け、間違っている場合は訂正しなさい:
The restaurant serves many dishes include pasta and pizza. - 「私たちは税込みで5000円払いました。」を英語で表現しなさい。
- 次の文の空欄に適切な語を入れなさい:
The box __ everything inside weighs 10 kg. - 「彼は英語、フランス語、スペイン語を含む多くの言語を話します。」を英語にしなさい。
- 次の文が自然な英語表現かどうか判断し、不自然な場合は修正しなさい:
I like fruits, including apple, banana, orange. - 「入場料は子供を含むすべての人に適用されます。」を英語で表現しなさい。
- 次の文の空欄に適切な語を入れなさい:
The price is $100, __ shipping costs. - 「私たちのクラスには25人の生徒がいます。これには3人の転校生も含まれます。」を英語にしなさい。
いかがでしたか?正解できた問題が多ければ、「including」の使い方をよく理解できていると言えるでしょう。間違えた問題があれば、該当する部分をもう一度復習してみることをおすすめします。
「including」に関するよくある質問
ここでは「including」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。これらの質問と回答を通して、「including」についての理解をさらに深めましょう。
- 「including」と「included」の違いは何ですか?
-
「including」は「〜を含む」という意味の前置詞または現在分詞で、何かが全体の一部として含まれていることを示します。一方、「included」は「include」の過去形または過去分詞で「含まれている」「含まれた」という意味になります。
- The price is $100, including tax. (価格は税込みで100ドルです)
- Tax is included in the price. (税金は価格に含まれています)
- 「including」の後は常に名詞が来ますか?
-
基本的には名詞または名詞句が来ますが、代名詞が来ることもあります。ただし、動詞の原形が直接続くことはありません。
- Everyone passed the test, including him. (彼を含む全員がテストに合格しました)
- I like all kinds of music, including what you showed me yesterday. (昨日あなたが見せてくれたものを含むあらゆる種類の音楽が好きです)
- 「including」の後にカンマは必要ですか?
-
「including」が挿入句の一部として使われる場合は、その前にカンマを置くことが一般的です。しかし、「including」が文の一部として自然に組み込まれている場合は、カンマは必要ありません。
- All students, including John, must attend the meeting. (ジョンを含むすべての生徒が会議に出席しなければなりません)
- The store sells books including novels and textbooks. (その店は小説や教科書を含む本を販売しています)
- 「including」を文頭で使うことはできますか?
-
一般的には文頭では使われませんが、特定の文脈では可能です。特に、前の文と関連付けて追加情報を提供する場合などに使われます。
- The school offers many activities. Including sports, arts, and music clubs. (その学校は多くのアクティビティを提供しています。スポーツ、芸術、音楽クラブなどです)
ただし、フォーマルな文書では、このような使い方は避けて、完全な文として表現することが望ましいです。
- 「including」と「and」は一緒に使えますか?
-
「including」の後に複数の項目を列挙する場合、最後の項目の前に「and」を使います。これは英語のリスト表現の一般的なルールに従っています。
- I like many fruits, including apples, bananas, and oranges. (私はりんご、バナナ、オレンジを含む多くの果物が好きです)
これらの質問と回答を通して、「including」の使い方についての疑問が解消されたことを願っています。英語学習において、こうした細かい表現の違いや使い方を理解することは非常に重要です。
まとめ

この記事では「including」の意味と使い方について、例文とともに詳しく解説してきました。「including」は英語学習者にとって非常に便利な表現ですが、正確に使いこなすには基本的な用法からよくある間違いまで、さまざまな側面を理解する必要があります。
ここで記事の重要なポイントをまとめます。
- 「including」は主に「〜を含む」「〜も含めて」という意味を持つ前置詞として使われる
- 「include」の現在分詞としても使われ、分詞構文を形成することがある
- 「including」の後には名詞や名詞句が続く
- リスト表現で使う場合は、複数の項目をカンマで区切り、最後の項目の前に「and」を置く
- 「including」と似た表現(such as, for example など)との違いを理解して適切に使い分ける
- 「including」を使う際のよくある間違いには、「include」との混同や前置詞の重複などがある
- フォーマルな文書では「including but not limited to」という表現もよく使われる
- 「including」は文中のさまざまな位置で使うことができる
英語の学習において、こうした基本的な表現を正確に使いこなせるようになることは大切です。「including」はシンプルな表現ですが、様々な状況で使える便利な言葉です。
この記事で学んだことを活かして、ぜひ日常会話や英作文で積極的に「including」を使ってみてください。練習を重ねることで、自然な英語表現が身についていくでしょう。