英語を学び始めると必ず出会うのが「疑問文」です。日本語では「〜ですか?」と文末に「か」をつけるだけで質問できますが、英語では語順を変えたり、特別な単語を使ったりする必要があります。
しかし、基本的なルールさえ理解すれば、誰でも簡単に疑問文を作れるようになります。
この記事では、英語初学者の方に向けて、英語の疑問文の種類や作り方、答え方を具体的な例文とともにわかりやすく解説します。英語の文法の基礎となる疑問文をマスターして、コミュニケーション力を高めましょう。
英語の疑問文とは?基本的な種類を理解しよう

英語の疑問文とは、相手に質問をしたり、情報を尋ねたりするときに使う文のことです。日本語とは違い、英語では疑問文を作るために特定のルールがあります。主に語順を変えたり、特別な単語(助動詞や疑問詞)を加えたりする必要があります。
英語の疑問文は主に以下の5種類に分けられます。
- 一般疑問文(Yes/No疑問文):「はい」か「いいえ」で答える質問
- 疑問詞疑問文(Wh疑問文):「何」「誰」「どこ」など具体的な情報を尋ねる質問
- 選択疑問文:二つ以上の選択肢から一つを選ばせる質問
- 付加疑問文:文末に短い疑問を付け加えて確認を求める質問
- 否定疑問文:否定形を使って質問する文
それぞれの疑問文には異なる作り方と答え方がありますので、一つずつ詳しく見ていきましょう。
一般疑問文(Yes/No疑問文)の作り方と答え方
一般疑問文は、「はい」「いいえ」で答えられる疑問文です。
この疑問文を作るには、使う動詞の種類によって方法が変わります。
be動詞を使った一般疑問文
be動詞(am, is, are, was, were)を使った疑問文は、最も簡単に作ることができます。
基本的には「be動詞を文の先頭に持ってくる」だけです。
基本の形: be動詞 + 主語 + 〜 ?
例文
- You are a student. → Are you a student?(あなたは学生ですか?)
- She is happy. → Is she happy?(彼女は幸せですか?)
- They were busy yesterday. → Were they busy yesterday?(彼らは昨日忙しかったですか?)
答え方
- 肯定の答え:Yes, 主語 + be動詞.
- 否定の答え:No, 主語 + be動詞 + not.
例文
- Are you a student? → Yes, I am. / No, I’m not.(はい、そうです。/ いいえ、違います。)
- Is she happy? → Yes, she is. / No, she isn’t.(はい、そうです。/ いいえ、違います。)
一般動詞を使った一般疑問文
一般動詞(run, eat, play など)を使った疑問文では、助動詞「do」「does」「did」を文の先頭に置く必要があります。
どの助動詞を使うかは、時制と主語によって決まります。
基本の形
- 現在形(主語がI, you, we, they):Do + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?
- 現在形(主語がhe, she, it):Does + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?
- 過去形(すべての主語):Did + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?
例文
- You like cats. → Do you like cats?(あなたは猫が好きですか?)
- She plays tennis. → Does she play tennis?(彼女はテニスをしますか?)
- They went to school. → Did they go to school?(彼らは学校に行きましたか?)
答え方
- 肯定の答え:Yes, 主語 + do/does/did.
- 否定の答え:No, 主語 + do/does/did + not. または No, 主語 + don’t/doesn’t/didn’t.
例文
- Do you like cats? → Yes, I do. / No, I don’t.(はい、好きです。/ いいえ、好きではありません。)
- Does she play tennis? → Yes, she does. / No, she doesn’t.(はい、します。/ いいえ、しません。)
助動詞を使った一般疑問文
can, will, should, must などの助動詞を使った疑問文では、助動詞を文の先頭に持ってくるだけです。
基本の形: 助動詞 + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?
例文
- You can swim. → Can you swim?(あなたは泳げますか?)
- She will come tomorrow. → Will she come tomorrow?(彼女は明日来ますか?)
- They should study more. → Should they study more?(彼らはもっと勉強すべきですか?)
答え方
- 肯定の答え:Yes, 主語 + 助動詞.
- 否定の答え:No, 主語 + 助動詞 + not. または No, 主語 + 助動詞の短縮形.
例文
- Can you swim? → Yes, I can. / No, I can’t.(はい、できます。/ いいえ、できません。)
- Will she come tomorrow? → Yes, she will. / No, she won’t.(はい、来ます。/ いいえ、来ません。)
疑問詞疑問文(Wh疑問文)の作り方と答え方
疑問詞疑問文は、「何」「誰」「どこ」「いつ」「なぜ」などの具体的な情報を尋ねる疑問文です。
このタイプの疑問文では、疑問詞を文の先頭に置きます。
主な疑問詞の一覧
疑問詞 | 意味 | 尋ねるもの |
---|---|---|
What | 何 | 物事・物体 |
Who | 誰 | 人 |
Whose | 誰の | 所有者 |
Which | どちら・どれ | 選択 |
When | いつ | 時間・日時 |
Where | どこ | 場所 |
Why | なぜ | 理由 |
How | どのように | 方法・状態 |
疑問詞+be動詞の疑問文
基本の形: 疑問詞 + be動詞 + 主語 + 〜 ?
例文
- What is your name?(あなたの名前は何ですか?)
- Where are my shoes?(私の靴はどこにありますか?)
- Who is that girl?(あの女の子は誰ですか?)
疑問詞+一般動詞の疑問文
基本の形: 疑問詞 + do/does/did + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?
例文
- What do you want for lunch?(あなたは昼食に何が欲しいですか?)
- Where did she go yesterday?(彼女は昨日どこへ行きましたか?)
- Why does he study English?(彼はなぜ英語を勉強するのですか?)
疑問詞+助動詞の疑問文
基本の形: 疑問詞 + 助動詞 + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?
例文
- What can I do for you?(あなたに何をしてあげられますか?)
- Where will they meet?(彼らはどこで会う予定ですか?)
- How should I solve this problem?(この問題をどのように解決すべきですか?)
疑問詞疑問文の答え方
疑問詞疑問文は、尋ねられている具体的な情報に答える必要があります。「Yes」「No」では答えられません。
例文
- What is your name? → My name is Taro.(私の名前は太郎です。)
- Where are my shoes? → They are under the table.(それらはテーブルの下にあります。)
- Why does he study English? → He studies English because he wants to travel abroad.(彼は海外旅行したいので英語を勉強します。)
特殊な疑問文と使い方
一般疑問文と疑問詞疑問文以外にも、いくつかの特殊な疑問文があります。
それぞれの作り方と用法を見ていきましょう。
選択疑問文
選択疑問文は、二つ以上の選択肢を示して、そのうちの一つを選ばせる疑問文です。
「or(または)」を使って選択肢をつなぎます。
基本の形: 一般疑問文 + or + 選択肢 ?
例文
- Do you like tea or coffee?(あなたは紅茶とコーヒーのどちらが好きですか?)
- Is your bag black or brown?(あなたのバッグは黒ですか、茶色ですか?)
- Will you go by bus or by train?(バスで行きますか、それとも電車で行きますか?)
答え方
- 提示された選択肢の中から一つを選んで答えます。
例文
- Do you like tea or coffee? → I like tea.(紅茶が好きです。)
- Is your bag black or brown? → It’s black.(黒です。)
付加疑問文
付加疑問文は、文の最後に短い疑問形を付け加えて、確認や同意を求める疑問文です。
基本の形
- 肯定文 + 否定形の付加疑問 ?
- 否定文 + 肯定形の付加疑問 ?
例文
- You are a student, aren’t you?(あなたは学生ですよね?)
- She can swim, can’t she?(彼女は泳げますよね?)
- They don’t like math, do they?(彼らは数学が好きではないですよね?)
答え方
- 事実に基づいて「Yes」または「No」で答えます。
例文
- You are a student, aren’t you? → Yes, I am. / No, I’m not.(はい、そうです。/ いいえ、違います。)
- They don’t like math, do they? → No, they don’t. / Yes, they do.(いいえ、好きではありません。/ はい、好きです。)
否定疑問文
否定疑問文は、否定形を使った疑問文で、しばしば話し手の予想や驚きを表します。
基本の形
- Isn’t/Aren’t/Wasn’t/Weren’t + 主語 + 〜 ?(be動詞の場合)
- Don’t/Doesn’t/Didn’t + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?(一般動詞の場合)
- Can’t/Won’t/Shouldn’t + 主語 + 動詞の原形 + 〜 ?(助動詞の場合)
例文
- Isn’t she your sister?(彼女はあなたの姉ではないのですか?)
- Don’t you like pizza?(ピザが好きではないのですか?)
- Can’t you swim?(泳げないのですか?)
答え方
- 英語と日本語では答え方が異なるので注意が必要です。英語では事実に基づいて答えます。
例文
- Isn’t she your sister? → Yes, she is.(はい、姉です。) / No, she isn’t.(いいえ、姉ではありません。)
- Don’t you like pizza? → Yes, I do.(はい、好きです。) / No, I don’t.(いいえ、好きではありません。)
動詞の種類別 疑問文の作り方一覧表
英語の疑問文の作り方は動詞の種類によって異なります。
以下の表で、それぞれの基本形をまとめています。
動詞の種類 | 肯定文 | 一般疑問文 | 疑問詞疑問文 |
---|---|---|---|
be動詞 | I am a student. | Am I a student? | What am I? |
一般動詞(現在形) | You play tennis. | Do you play tennis? | What do you play? |
一般動詞(三人称単数現在形) | She likes dogs. | Does she like dogs? | What does she like? |
一般動詞(過去形) | They went home. | Did they go home? | Where did they go? |
助動詞 | We can swim. | Can we swim? | How can we swim? |
現在完了形 | You have seen it. | Have you seen it? | What have you seen? |
未来形(will) | I will help you. | Will I help you? | How will I help you? |
この表を参考にすれば、どんな動詞でも簡単に疑問文を作ることができます。
基本的なパターンを覚えることが大切です。
疑問詞を使った応用表現
疑問詞は単独で使用するだけでなく、他の語と組み合わせて様々な疑問表現を作ることができます。
よく使われる組み合わせをいくつか紹介します。
How + 形容詞/副詞
「How」は様々な形容詞や副詞と組み合わせて、より具体的な質問をすることができます。
表現 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
How old | 何歳 | How old are you?(あなたは何歳ですか?) |
How tall | どれくらいの高さ | How tall is that building?(あの建物はどれくらいの高さですか?) |
How far | どれくらい遠い | How far is the station?(駅はどれくらい遠いですか?) |
How long | どれくらいの時間 | How long have you studied English?(どれくらいの間英語を勉強していますか?) |
How much | いくら(値段・量) | How much is this book?(この本はいくらですか?) |
How many | いくつ(数) | How many students are there?(生徒は何人いますか?) |
What + 名詞
「What」も名詞と組み合わせることで、より具体的な質問ができます。
表現 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
What time | 何時 | What time does the movie start?(映画は何時に始まりますか?) |
What color | 何色 | What color is your new bag?(あなたの新しいバッグは何色ですか?) |
What kind of | どんな種類の | What kind of music do you like?(どんな種類の音楽が好きですか?) |
What day | 何曜日 | What day is your birthday?(あなたの誕生日は何曜日ですか?) |
これらの表現は日常会話でよく使われるので、しっかり覚えておくと便利です。
英語の疑問文に関する練習問題20選
英語の疑問文をマスターするための問題を解いてみましょう。
様々なタイプの疑問文をカバーしていますので、しっかり練習してください。
- 次の文を一般疑問文(Yes/No疑問文)に書き換えなさい
She likes cats. - 次の文に対する疑問文を作りなさい(下線部を尋ねる)
Tom went to the park yesterday. - 次の文を疑問詞 “where” を使った疑問文に書き換えなさい
They live in Tokyo. - 次の文を選択疑問文に書き換えなさい
He likes coffee. (coffee or tea) - 次の文に付加疑問文を加えなさい
You are a student, ______? - 次の文を否定疑問文に書き換えなさい
She is coming to the party. - 次の文を “how many” を使った疑問文に書き換えなさい
I have three brothers. - 次の文を “whose” を使った疑問文に書き換えなさい
This is Mary’s book. - 次の文を “why” を使った疑問文に書き換えなさい
He came late because he missed the bus. - 次の文を “when” を使った疑問文に書き換えなさい
The concert will start at 7 p.m. - 次の文を疑問文に書き換えなさい(主語を尋ねる)
Someone called you. - 次の文に対する間接疑問文を作りなさい
Where does she live? → I want to know _________. - 次の文を “how long” を使った疑問文に書き換えなさい
She has studied English for five years. - 次の文を “what time” を使った疑問文に書き換えなさい
The movie starts at 8:30. - 次の文を助動詞 “can” を使った疑問文に書き換えなさい
You swim very well. - 次の文を過去形の疑問文に書き換えなさい
They play tennis every weekend. - 次の文を現在完了形の疑問文に書き換えなさい
She has already finished her homework. - 次の文を疑問文に書き換え、丁寧な依頼を表現しなさい
You will help me. - 次の文を “how” を使った疑問文に書き換えなさい
She feels happy. - 次の疑問文を作るために語句を並べ替えなさい
you / did / what / yesterday / do / ?
これらの練習問題を通して、英語の疑問文の様々な形式を学ぶことができます。一般疑問文(Yes/No疑問文)、疑問詞疑問文(Wh疑問文)、選択疑問文、付加疑問文、否定疑問文など、場面に合わせて適切な疑問文を使えるようになりましょう。
英語でのコミュニケーションにおいて、質問する能力は非常に重要です。
疑問文に関するよくある質問
- 疑問詞の「who」と「whom」の違いは何ですか?
-
「who」は主格(主語として使う)、「whom」は目的格(目的語として使う)です。しかし、口語では「whom」の代わりに「who」が使われることも多いです。
- Who called you?(誰があなたに電話しましたか?)- whoは主語
- Whom did you meet?(あなたは誰に会いましたか?)- whomは目的語
- 「Do you〜?」と「Are you〜?」はどう使い分けますか?
-
「Do you〜?」は一般動詞を使った質問、「Are you〜?」はbe動詞を使った質問です。質問の内容によって使い分けます。
- Do you play soccer?(あなたはサッカーをしますか?)- 一般動詞
- Are you a soccer player?(あなたはサッカー選手ですか?)- be動詞
- 否定疑問文に対する答え方がわかりません。「Isn’t she pretty?」に対して、「Yes」と答えるべきか「No」と答えるべきか迷います。
-
否定疑問文への答えは、英語では事実に基づいて答えます。「Isn’t she pretty?」(彼女はきれいではないのですか?)という質問に対して、彼女がきれいだと思うなら「Yes, she is.」(はい、きれいです)、きれいだと思わないなら「No, she isn’t.」(いいえ、きれいではありません)と答えます。日本語の感覚と異なる点に注意してください。
- 「What」と「Which」の違いは何ですか?
-
「What」は選択肢が無限にある場合に使い、「Which」は限られた選択肢から選ぶ場合に使います。
- What is your favorite color?(あなたの好きな色は何ですか?)- 色は無数にある
- Which color do you prefer, blue or red?(青と赤、どちらの色が好きですか?)- 選択肢が2つに限定されている
- 付加疑問文の作り方で気をつけるポイントはありますか?
-
付加疑問文を作るときは、以下のポイントに注意してください。
- 主文が肯定文なら付加部分は否定形、主文が否定文なら付加部分は肯定形にする
- 主文と同じ助動詞またはbe動詞を使う
- 代名詞は主文の主語に合わせる
- You are happy, aren’t you?(あなたは幸せですね?)
- She can’t swim, can she?(彼女は泳げないですよね?)
まとめ

英語の疑問文は、コミュニケーションの中で非常に重要な役割を果たします。
この記事では、以下のポイントについて解説しました。
- 英語の疑問文の種類
- 一般疑問文(Yes/No疑問文)
- 疑問詞疑問文(Wh疑問文)
- 選択疑問文
- 付加疑問文
- 否定疑問文
- 動詞の種類別の疑問文の作り方
- be動詞の疑問文:be動詞を文頭に置く
- 一般動詞の疑問文:do/does/didを文頭に置く
- 助動詞の疑問文:助動詞を文頭に置く
- 疑問詞と応用表現
- What, Who, Where, When, Why, How, Which, Whose
- How+形容詞/副詞(How old, How far など)
- What+名詞(What time, What colorなど)
- 答え方の基本
- 一般疑問文:Yes/Noで答える
- 疑問詞疑問文:具体的な情報で答える
- 否定疑問文:事実に基づいて答える
英語の疑問文は一見複雑に見えるかもしれませんが、基本的なパターンを覚えれば誰でも使いこなせるようになります。まずは簡単な疑問文から始めて、徐々に複雑な表現に挑戦してみてください。疑問文をマスターすることで、英語でのコミュニケーション力が大きく向上します。
英語の文法の中でも特に重要な疑問文。ぜひこの記事を参考に、日常会話やライティングで積極的に使ってみてください。質問することは新しい情報を得る最も効果的な方法であり、英語学習の鍵となる要素です。