「make out」は英語の句動詞(フレーズバーブ)の一つで、日本人の英語学習者にとって少し厄介な表現です。なぜなら「make(作る)」と「out(外へ)」という単語を組み合わせても、その本当の意味を推測するのは難しいからです。実はこの表現、場面によって全く異なる意味を持ちます。映画やドラマで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
この記事では「make out」の様々な意味と使い方を例文付きで詳しく解説します。英語初学者の方でも理解しやすいように、基本的な用法から応用まで丁寧に説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
「make out」の基本的な意味と特徴

「make out」は一つの句動詞でありながら、実に多くの意味を持っています。英語を母国語とする人々の日常会話でよく使われるため、これを理解することは英会話上達の大きな助けになります。
主な意味としては、以下の6つが挙げられます。
- 理解する、見分ける、判読する
- 親密な関係を持つ、キスする、イチャイチャする
- 書類や小切手などを作成する
- 成功する、うまくやる
- 何とか切り抜ける
- ふりをする、見せかける
それぞれの意味と使い方を具体的な例文とともに見ていきましょう。
「make out」の意味
「make out」の意味は先ほど書いた通り、主に6つあります。
理解する・見分ける・判読する
「make out」の最も一般的な意味の一つは、「理解する」「見分ける」「判読する」です。何かが見えにくい、聞こえにくい、読みにくいときに、それを何とか理解しようとする場合に使われます。
例文
- I can’t make out what he is saying.(彼が何を言っているか理解できません。)
- Can you make out the words on that sign?(あの標識の文字が読めますか?)
- It’s too dark. I can’t make out your face.(暗すぎて、あなたの顔がはっきり見えません。)
- The teacher writes too small. I can’t make out the words on the board.(先生の字が小さすぎて、黒板の言葉が読めません。)
- The radio is not clear. I can’t make out the weather forecast.(ラジオがはっきりしなくて、天気予報が聞き取れません。)
この意味での「make out」は、特に「can」や「could」といった助動詞と一緒に使われることが多く、否定形で「〜が理解できない」「〜が見分けられない」という意味で使われることが一般的です。
視覚的なもの(字や形)、聴覚的なもの(声や音)のどちらにも使えるため、日常生活の様々な場面で活用できます。
親密な関係を持つ・イチャイチャする
「make out」のもう一つの有名な意味は、「キスする」「イチャイチャする」といった親密な行為を表します。この用法は特にアメリカ英語のスラングとして若者の間でよく使われます。
例文
- They were making out in the park.(彼らは公園でイチャイチャしていました。)
- Do you want to make out?(キスしたい?)
- I saw Tom and Mary making out at the movie theater.(映画館でトムとメアリーがキスしているのを見ました。)
- My parents don’t like it when I make out with my boyfriend.(私が彼氏とイチャイチャすると、両親は嫌がります。)
- They were making out on the sofa when her mother came home.(彼女の母親が帰宅したとき、彼らはソファーでイチャイチャしていました。)
この意味での「make out」は、カジュアルな会話やくだけた場面で使われる表現です。フォーマルな場面や学校、職場などでは適切でない場合があるため、使用する場面や相手に気をつける必要があります。
若者文化の中で頻繁に使われるため、アメリカの映画やドラマなどでもよく耳にする表現です。
書類や小切手を作成する
「make out」には「書類や小切手などを作成する」「記入する」という意味もあります。特にビジネスシーンや正式な文書作成の場面でよく使われます。
例文
- Please make out a check for $50.(50ドルの小切手を作成してください。)
- I need to make out this form before I go home.(帰る前にこの用紙に記入する必要があります。)
- The doctor made out a prescription for me.(医師は私のために処方箋を書きました。)
- Can you make out the receipt now?(今、領収書を作成していただけますか?)
- She made out a list of things to buy at the store.(彼女は店で買うものリストを作成しました。)
この意味での「make out」は、特に「make out a check」(小切手を作成する)という形でビジネスシーンでよく使われます。「make」と「out」の間に目的語を入れることもあります(例:「make the check out to…」)。
「Who should I make this check out to?」(この小切手は誰宛てに作成すればよいですか?)のように質問形式で使われることも多いです。
成功する・うまくやる
「make out」には「成功する」「うまくやる」という意味もあります。特にアメリカ英語の日常会話で、何かをどのように達成したか、状況をどのように乗り切ったかを尋ねる際に使われます。
例文
- How did you make out in the test?(テストはどうでしたか?)
- She is making out well in her new job.(彼女は新しい仕事でうまくやっています。)
- We made out OK at the baseball game yesterday.(昨日の野球の試合ではうまくやれました。)
- How are you making out with your English study?(英語の勉強はうまくいっていますか?)
- Did your team make out well in the competition?(あなたのチームは競技会でうまくいきましたか?)
この意味での「make out」は、主にアメリカ英語で使われる表現です。日常会話で「How are you making out?」(調子はどう?うまくいってる?)という質問としてよく使われます。
主に口語表現として使われ、ビジネスや学校、スポーツなど様々な文脈で成功や進捗を尋ねる時に便利です。
何とか切り抜ける
「make out」には「何とか切り抜ける」「なんとかやっていく」という意味もあります。困難な状況や制約のある中でも、何とかうまくやっていくという時に使います。
例文
- Don’t worry about me. I’ll make out fine.(私のことは心配しないで。なんとかうまくやるから。)
- How did you make out during the storm?(嵐の間はどうやって過ごしましたか?)
- We don’t have much money, but we’ll make out.(お金はあまりないけど、なんとかやっていくよ。)
- He lost his job, but he’s making out OK.(彼は仕事を失ったけど、なんとかやっています。)
- I think we can make out with what we have.(持っているもので何とかやっていけると思います。)
この意味での「make out」は、特に困難な状況(財政的な問題、自然災害、個人的な危機など)の中でも、何とかやっていく、対処するという前向きなニュアンスを含んでいます。
「I’ll make out」(なんとかやっていくよ)や「We’ll make out」(なんとかやっていくさ)のように、自信や決意を表す際によく使われます。
見せかける・ふりをする
「make out」には「〜のふりをする」「〜と見せかける」という意味もあります。特に自分自身や状況を実際よりも良く見せようとする場合に使われます。
例文
- He makes himself out to be rich, but he’s not.(彼は自分が金持ちであるかのように見せかけますが、そうではありません。)
- Don’t make out that you don’t know.(知らないふりをしないでください。)
- She made out that she was sick to avoid school.(彼女は学校を休むために病気のふりをしました。)
- They make out that their school is the best.(彼らは自分たちの学校が最高だと主張します。)
- He always makes out that he is very busy.(彼はいつも自分がとても忙しいふりをします。)
この意味での「make out」は、「make out that…」または「make oneself out to be…」という形で使われることが多く、何かを偽ったり、誇張したりする文脈で用いられます。
「make out」と類似表現の違い
「make out」と似た意味を持つ表現はいくつかありますが、使い方や微妙なニュアンスが異なります。ここでは主な類似表現との違いを説明します。
discern(見分ける)との違い
「discern」も「見分ける」という意味がありますが、「make out」よりも正式な表現です。また、「discern」は特に注意深く観察したり、洞察力を使って見分けたりすることを強調します。
例文
- I can’t make out what she is saying.(彼女が何を言っているのか理解できません。)- 日常的な表現
- He could discern a small figure in the distance.(彼は遠くに小さな人影を見分けることができました。)- より正式で洞察的な表現
decipher(解読する)との違い
「decipher」は「解読する」「判読する」という意味で、特に難解なものや暗号を解読する場合に使われます。「make out」よりも特定の文脈で使われる専門的な表現です。
例文
- I can’t make out his handwriting.(彼の字が読めません。)- 一般的な読みにくさ
- We need to decipher this old code.(この古い暗号を解読する必要があります。)- 特に難解なものを解読する専門的な表現
understand(理解する)との違い
「understand」は単純に「理解する」という意味ですが、「make out」は特に見えにくい、聞こえにくい、読みにくいなど、何らかの障害がある状況での理解を表します。
例文
- I don’t understand the rules.(ルールを理解していません。)- 概念的な理解
- I can’t make out what he’s saying on the phone.(電話で彼が何を言っているのか聞き取れません。)- 聞こえにくいものを理解しようとする
「make out」を含む表現・熟語
「make out」はいくつかの表現や熟語の中でも使われます。代表的な例をいくつか紹介します。
make out a check(小切手を作成する)
「make out a check」は小切手を作成する、記入するという意味です。
例文
- Please make out a check for $30.(30ドルの小切手を作成してください。)
- Who should I make this check out to?(この小切手は誰宛てに書けばよいですか?)
make out like a bandit(大儲けする)
「make out like a bandit」はアメリカの口語表現で、「強盗のように大儲けする」という意味です。大きな利益を得た場合に使われます。
例文
- He made out like a bandit in that business deal.(彼はそのビジネス取引で大儲けしました。)
- The store made out like a bandit during the sale.(その店はセール中に大儲けしました。)
make out a case for/against(賛成/反対の理由を述べる)
「make out a case for/against」は何かに賛成または反対する理由や論拠を述べるという意味です。
例文
- She made out a good case for recycling.(彼女はリサイクルに賛成する良い理由を述べました。)
- The lawyer made out a case against the new rules.(弁護士は新しい規則に反対する理由を述べました。)
「make out」に関するよくある質問
ここでは、「make out」に関してよく質問される内容とその回答を紹介します。
- 「make out」は日常会話でよく使われますか?
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はい、「make out」は日常会話でよく使われる表現です。特に「理解する・見分ける」という意味と、若者の間での「イチャイチャする」という意味で頻繁に使われます。アメリカ英語では特に使用頻度が高い表現です。
- 「make out」のスラングとしての使い方は失礼になりますか?
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「make out」を「イチャイチャする」という意味で使う場合は、カジュアルな場面や友達との会話では問題ありませんが、公式な場面や職場、目上の人との会話では不適切と見なされる可能性があります。場面や相手に応じて使い分けることが大切です。
- 「make out」の否定形はどのように使いますか?
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「make out」の否定形は「can’t make out」または「couldn’t make out」のように、助動詞と一緒に使われることが多いです。例えば「I can’t make out what she is saying.(彼女が何を言っているのか理解できない。)」のように使います。
- 「make out」は文法的にどのように使いますか?
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「make out」は句動詞なので、通常は「主語 + make out + 目的語」の順で使います。ただし、意味によって文法構造が変わることがあります。
- 理解する意味:I can’t make out what she is saying.(間接疑問文を目的語に取る)
- イチャイチャする意味:They were making out.(目的語なしで使う)
- 小切手を作成する意味:Please make out a check.(名詞を目的語に取る)
- 「make out」と「figure out」の違いは何ですか?
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「make out」と「figure out」はどちらも「理解する」という意味を持ちますが、使用される文脈が異なります。
- 「make out」:主に物理的に見えにくい、聞こえにくいものを理解しようとする場合に使います。(例:I can’t make out the words on that sign.)
- 「figure out」:問題を解決したり、何かを論理的に理解したりする場合に使います。(例:I can’t figure out how to solve this math problem.)
まとめ

「make out」は様々な意味を持つ便利な句動詞です。この記事で解説した内容をまとめると。
英語の句動詞は最初は難しく感じるかもしれませんが、日常会話やメディアでよく使われるため、マスターしておくと英語力が大きく向上します。「make out」のような基本的な句動詞から少しずつ学んでいくことをおすすめします。
この記事が「make out」の理解の助けになれば幸いです。他の句動詞についても学んで、英語表現の幅を広げていきましょう。
英語学習の旅は長いですが、一つ一つの表現を理解していくことで、確実に上達していきます。「make out」を実際の会話で使ってみて、英語での表現力を高めていきましょう。

