英語の「会議」を表す代表的な単語に「meeting」と「conference」があります。どちらも会議を意味する言葉ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。英語初学者にとって、この2つの単語の違いを理解して適切に使い分けることは、ビジネスシーンでもっと正確なコミュニケーションができるようになる第一歩です。
本記事では、それぞれの言葉の特徴、使用場面の違い、例文を交えながら詳しく解説していきます。
「meeting」と「conference」の基本的な違い

「meeting」と「conference」を一言で区別するなら、その規模と形式の違いといえるでしょう。
「meeting」は比較的小規模で日常的な会議や打ち合わせを指します。チーム内や部署内で行われる少人数の話し合いや、上司との1対1の打ち合わせなどがこれにあたります。比較的カジュアルな雰囲気で行われることが多く、具体的な課題解決や情報共有を目的とすることが一般的です。
一方、「conference」はより大規模でフォーマルな会議を意味します。業界の専門家が集まる学会、国際的な問題を議論する場、多くの企業が参加するイベントなどが「conference」と呼ばれます。参加者の数も多く、特定のテーマについての発表や議論が行われることが多いです。
「meeting」の特徴と意味
「meeting」は「meet(会う)」という動詞から派生した言葉で、人々が集まって話し合いをする場を指します。以下に「meeting」の主な特徴をまとめます。
- 規模が比較的小さく、通常は10〜20人程度までの参加者
- 短時間で終わることが多い(1〜2時間程度)
- 定期的に行われることが多い(daily meeting、weekly meetingなど)
- 特定の課題解決や情報共有が目的
- カジュアルからややフォーマルな雰囲気まで様々
ビジネスシーンでは「team meeting(チームミーティング)」、「staff meeting(スタッフミーティング)」、「project meeting(プロジェクトミーティング)」など、目的によって様々な呼び方があります。また、「to have a meeting(会議を行う)」、「to attend a meeting(会議に出席する)」などの表現でよく使われます。
「conference」の特徴と意味
「conference」はラテン語の「conferre(一緒に持ち寄る)」に由来し、多くの人が集まって意見や知識を共有する場を指します。「conference」の主な特徴は以下の通りです。
- 規模が大きく、数十人から数百人、時には数千人が参加
- 通常は半日から数日間にわたって開催される
- 様々なセッションやプレゼンテーションが含まれる
- 業界の最新情報共有や専門知識の交換、ネットワーキングが目的
- フォーマルで公式な性格が強い
ビジネスや学術の世界では「international conference(国際会議)」、「business conference(ビジネスカンファレンス)」、「academic conference(学術会議)」などの表現でよく使われます。また、「to hold a conference(会議を開催する)」、「to speak at a conference(会議で講演する)」などの表現も一般的です。
「meeting」と「conference」の使用シーンとニュアンスの違い
「meeting」と「conference」の使い分けは実際のシーンによって変わってきます。どのような状況でどちらの言葉が適切なのか、具体的に見ていきましょう。
日常のビジネスシーンでは、「meeting」が圧倒的に多く使われます。例えば、週に一度の部署内の集まりは「weekly department meeting」、緊急の問題を話し合うための集まりは「emergency meeting」、取締役会は「board meeting」などと呼ばれます。これらは比較的少人数で、特定のテーマや問題に焦点を当てた会議です。
一方、「conference」は通常、業界全体や複数の組織が関わるような大規模な集まりを指します。例えば、多くの企業や専門家が集まる「industry conference(業界カンファレンス)」、学者が研究成果を発表する「academic conference(学術会議)」、国際的な問題を話し合う「international conference(国際会議)」などです。
ビジネスシーンでの使い分け
ビジネスの現場では、目的や参加者の構成によって「meeting」と「conference」を使い分けることが重要です。
「meeting」が適している状況
- 社内の定例会議(weekly sales meeting)
- プロジェクトの進捗確認(project status meeting)
- 部署間の調整(interdepartmental meeting)
- 上司との1対1の面談(one-on-one meeting)
- 顧客との打ち合わせ(client meeting)
「conference」が適している状況
- 年次営業会議(annual sales conference)
- 業界の展示会とセミナー(industry conference)
- 記者会見(press conference)
- 投資家向け説明会(investors’ conference)
- 多くの社員が参加する全社会議(company-wide conference)
規模による使い分け
「meeting」と「conference」の最も明確な違いは規模にあります。参加者の数や会議の長さによって、どちらの単語を使うべきかが決まることも多いです。
「meeting」は通常
- 参加者が数人から20人程度
- 同じ組織や関連する少数の組織から参加者が集まる
- 数時間以内で終了することが多い
- 一つの主要な議題に焦点を当てている
「conference」は通常
- 参加者が数十人から数千人にのぼる
- 様々な組織や団体から参加者が集まる
- 半日から数日間にわたることが多い
- 複数のセッションやテーマを含む
例えば、同じ「会議室」という言葉でも、小さな打ち合わせスペースは「meeting room」、より大きな空間は「conference room」と呼ばれることがあります。
「meeting」を使った例文
「meeting」の使い方をより深く理解するために、中学英語レベルの簡単な例文を見てみましょう。
例文
- We have a meeting at 2:00 PM tomorrow.(私たちは明日午後2時に会議があります。)
- The meeting will be held in Room 301.(会議は301号室で行われます。)
- I can’t go home yet because I have a meeting with my boss.(上司との会議があるのでまだ帰れません。)
- Our team meeting starts at 9:00 AM every Monday.(私たちのチームミーティングは毎週月曜の午前9時に始まります。)
- She is preparing for an important meeting with a new client.(彼女は新しいクライアントとの重要な会議の準備をしています。)
- How long will the meeting last?(会議はどれくらい続きますか?)
- The meeting was very productive.(会議はとても生産的でした。)
- I need to take notes during the meeting.(会議中にメモを取る必要があります。)
- We discussed our new project at the meeting yesterday.(昨日の会議で新しいプロジェクトについて話し合いました。)
- Please don’t be late for the meeting tomorrow.(明日の会議に遅れないでください。)
「conference」を使った例文
次に、「conference」の使い方を理解するための簡単な例文を見てみましょう。
例文
- The international conference will be held in Tokyo next month.(国際会議は来月東京で開催されます。)
- She will speak at the education conference.(彼女は教育会議で話をする予定です。)
- Many scientists came to the conference from all over the world.(多くの科学者が世界中から会議に来ました。)
- The conference lasted for three days.(会議は3日間続きました。)
- I met many interesting people at the business conference.(ビジネス会議で多くの興味深い人々に出会いました。)
- The conference room is on the first floor.(会議室は1階にあります。)
- How many people will attend the conference?(何人が会議に出席しますか?)
- We learned about new technology at the IT conference.(ITカンファレンスで新しい技術について学びました。)
- The company holds an annual conference for all employees.(その会社は全従業員のために年次会議を開催しています。)
- You need to register for the conference before June 1st.(6月1日までに会議に登録する必要があります。)
「meeting」と「conference」以外の会議を表す英語表現
英語には「meeting」と「conference」以外にも、様々な種類の会議や集まりを表す単語があります。それぞれの違いを理解することで、より適切な表現ができるようになります。
「convention」(大会、総会)
「convention」は通常、特定の組織や団体の代表者が集まる大規模な会議や集会を指します。政党の全国大会や職業団体の年次総会などが該当します。「conference」よりもさらに大規模で、より公式な性質を持つことが多いです。
例文
- The teachers’ convention is held every summer.(教師大会は毎年夏に開催されます。)
「seminar」(セミナー)
「seminar」は教育的な目的で行われる小〜中規模の会議で、特定のテーマについて学ぶための集まりです。専門家による講義や参加者間の議論が含まれることが多いです。
例文
- I attended a seminar on how to use the new software.(新しいソフトウェアの使い方に関するセミナーに参加しました。)
「workshop」(ワークショップ)
「workshop」は参加者が実際に活動や練習を行う実践的な集まりです。理論だけでなく、実際のスキルを学ぶ機会を提供します。
例文
- The school organized a workshop for students to learn programming.(学校は生徒がプログラミングを学ぶためのワークショップを企画しました。)
「summit」(サミット)
「summit」は国家の指導者や高官が参加する高レベルの国際会議を指します。重要な国際問題について話し合うための会議です。
例文
- The G7 summit will be held in Japan this year.(G7サミットは今年日本で開催されます。)
「symposium」(シンポジウム)
「symposium」は特定の専門分野について複数の専門家が発表や討論を行う学術的な会議です。
例文
- The medical symposium focused on new cancer treatments.(医学シンポジウムは新しいがん治療法に焦点を当てました。)
「meeting」と「conference」の使い分け練習問題
以下の文章の空欄に「meeting」または「conference」のどちらが適切か考えてみましょう。解答は後ほど示します。
- We have a team ( ) every Monday morning.
- The international ( ) on climate change will be held in Paris.
- I have a ( ) with my boss at 3:00 PM today.
- She will speak at the education ( ) next week.
- The sales team has a short ( ) every morning.
- The annual company ( ) will bring together employees from all our offices.
- We need to book a ( ) room for our discussion tomorrow.
- The three-day business ( ) includes workshops and networking events.
- Our project ( ) only lasted for 30 minutes today.
- The press ( ) will start after the CEO makes an announcement.
- I can’t join you for lunch because I have a ( ) at noon.
- The technology ( ) showcased the latest innovations in the industry.
- The emergency ( ) was called after the accident.
- Many doctors attended the medical ( ) in New York.
- We should schedule a ( ) with the marketing team next week.
- The Prime Minister will attend the economic ( ) in Tokyo.
- How long will the board ( ) last tomorrow?
- She presented her research at the scientific ( ) last month.
- We had a productive ( ) with the client yesterday.
- The university will host an international ( ) on education.
「meeting」と「conference」に関するよくある質問
- 「meeting」と「conference」はどのような場合に互換性がありますか?
-
小規模でもやや公式な会議の場合、どちらの単語も使える場合があります。例えば、重要な部署間の会議は「interdepartmental meeting」または「interdepartmental conference」と言えることもあります。ただし、カジュアルな打ち合わせに「conference」を使うのは不自然で、大規模な業界イベントを「meeting」と呼ぶのも適切ではありません。
- 「conference call」と「meeting call」の違いは何ですか?
-
一般的に電話やビデオを使った遠隔会議は「conference call」または「video conference」と呼ばれ、「meeting call」という表現はあまり使われません。これは規模や形式に関わらず、電話会議自体が複数の場所をつなぐという「conference(集まる)」の要素を持つためです。
- 「board meeting」と「board conference」はどちらが正しいですか?
-
通常は「board meeting」が正しい表現です。取締役会は規模が限られており、特定の目的のために定期的に行われるため、「meeting」が適切です。「board conference」という表現はほとんど使われません。
- 「conference room」と「meeting room」の違いは何ですか?
-
一般的に「conference room」はより大きな会議室を指し、「meeting room」は小さめの会議室を指すことが多いですが、多くの会社ではこれらの用語を互換的に使用しています。施設の規模や用途によって使い分けられることもあります。
- 医療現場での「conference」は何を意味しますか?
-
医療現場では、「conference」(またはケースカンファレンス)は医師やその他の医療従事者が患者のケースについて議論する専門的な会議を指します。これは参加者の数は少なくても、専門的な内容を扱うため「conference」という単語が使われています。
まとめ

この記事では、「meeting」と「conference」の違いと使い分けについて詳しく解説しました。主なポイントを以下にまとめます。
- 「meeting」は比較的小規模で、日常的なビジネスシーンでの打ち合わせや会議を指す。
- 「conference」はより大規模で公式な会議で、特定のテーマについて多くの参加者が集まる場合に使われる。
- 「meeting」は問題解決や情報共有などの具体的な目的のために開かれることが多い。
- 「conference」は知識共有、ネットワーキング、業界動向の把握などの幅広い目的を持つことが多い。
- 両者の違いは主に規模、形式、目的にあるが、文脈によって適切な方を選ぶ必要がある。
- 「meeting」と「conference」以外にも「convention」「seminar」「workshop」「summit」「symposium」など、目的や性質によって使い分けられる会議を表す単語がある。
- 基本的に「meeting」はより日常的で頻繁に使われる単語なので、初学者はまずこちらをマスターするとよい。
ビジネスシーンで英語を使う際、これらの違いを理解しておくことで、より的確なコミュニケーションができるようになります。初学者の方も、基本的な使い分けを覚えておくことで、英語での会話や文書作成に役立つでしょう。