英語を学ぶ際に、辞書に載っている意味だけでは理解しきれない表現がたくさんあります。「Monkey business」もその一つで、字面から想像するサルの仕事とは全く違う意味を持っています。
この記事では、「Monkey business」の本当の意味と使い方を、英語初学者の方にも分かりやすく解説します。中学英語レベルの例文も交えながら、この表現を正しく理解し、使えるようになりましょう。
「Monkey business」の基本的な意味

「Monkey business」は英語のイディオム(慣用句)で、主に「いんちき」「ごまかし」「悪ふざけ」「不正行為」などを意味します。文字通り「サルの仕事」や「サルに関するビジネス」という意味ではなく、不誠実さや悪戯に関連した行為を表現するときに使われます。
サルが遊び好きでいたずらをするイメージから来ていると考えられており、あまり良い意味では使われません。
「Monkey business」の語源
この表現はアメリカで生まれた言葉で、19世紀後半には既に使用されていたとされています。語源については諸説ありますが、もともとインドの言葉を直訳したものがイギリスを経由してアメリカに伝わったという説があります。
英語では「monkey(サル)」という言葉が人を軽んじるニュアンスで使われることが多く、そのため「Monkey business」もネガティブな意味合いを持つようになったと考えられています。
「Monkey business」の様々な使われ方
「Monkey business」は状況によって少しずつニュアンスが変わります。ここでは主な意味の違いを見ていきましょう。
インチキやごまかしを表す場合
「Monkey business」は、詐欺や不正、ごまかしなどの不誠実な行為を表すときに使われます。誰かが規則を破ったり、うそをついたりしているときに使うことができます。
例文
- I think there is some monkey business in this math test. Many students got perfect scores.
(この数学テストには何かおかしな点があると思う。多くの生徒が満点を取っているから。)
いたずらや悪ふざけを表す場合
子どもたちがふざけたり、いたずらをしたりしている状況でも「Monkey business」という表現が使われます。このような場合は、深刻な悪意はなく、ただ遊び心からくる行動を指します。
例文
- The teacher saw the monkey business in the back of the classroom and stopped it.
(先生は教室の後ろでのふざけた行為を見て、それを止めた。)
不適切な行為を表す場合
特に大人の間で不適切な行為や関係を遠回しに表現する場合にも使われることがあります。このケースでは、露骨に表現したくない性的なニュアンスを含むこともあります。
例文
- The parents told the teenagers to study together but no monkey business.
(両親は10代の若者たちに一緒に勉強するように言ったが、不適切な行動は取らないようにと伝えた。)
「Monkey business」の実用的な使い方
実際の会話の中で「Monkey business」をどのように使うか、場面別に例文で見ていきましょう。
日常会話での使い方
友達との会話や普段の生活の中で、何か怪しいことや不正なことを指摘するときに使えます。
例文
- I don’t trust him. I think he is up to some monkey business.
(彼を信用できない。何か怪しいことをしていると思う。) - What is all this monkey business about? Tell me the truth.
(この怪しげな行動はいったい何なの?本当のことを教えて。)
子どもに注意する時の使い方
親や教師が子どもたちの悪ふざけを制止する場面でよく使われます。
例文
- Stop the monkey business and finish your homework.
(ふざけるのをやめて、宿題を終わらせなさい。) - The teacher said no monkey business while she was out of the room.
(先生は彼女が部屋を出ている間はふざけないようにと言った。)
不正行為を指摘する場面での使い方
ビジネスや行政での不正、ごまかしなどを指摘するときにも使われます。
例文
- The news said there was some monkey business in the city office.
(ニュースでは市役所で何らかの不正があったと報じていた。) - We need to check the numbers. I think there is monkey business in this report.
(数字を確認する必要がある。このレポートには何か不正があると思う。)
「Monkey business」に関するよくある質問
「Monkey business」について、よく聞かれる質問とその回答をまとめました。
- 「Monkey business」は日本語でどう訳すべきか?
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状況によって訳し方が変わりますが、一般的には「いんちき」「ごまかし」「悪ふざけ」「不正行為」「いかがわしい行為」などと訳されます。文脈によって最適な訳を選ぶことが大切です。
- 「Monkey business」はフォーマルな場面で使えるか?
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「Monkey business」はやや口語的な表現で、ビジネス文書や正式なスピーチなどフォーマルな場面では使わないほうが無難です。フォーマルな場面では「dishonest behavior(不正行為)」「improper conduct(不適切な行為)」などの表現を使いましょう。
- 「Monkey business」に似た表現はあるか?
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似た意味を持つ表現として「funny business(怪しげな行為)」「shenanigans(いたずら、悪ふざけ)」「hanky-panky(不正行為、不適切な行為)」などがあります。これらも「Monkey business」と同様に、不正やいたずらを表す表現として使われます。
まとめ

「Monkey business」について学んだポイントをまとめます。
- 「Monkey business」はサルの仕事ではなく、「いんちき」「ごまかし」「悪ふざけ」「不正行為」などを意味する。
- 19世紀後半からアメリカで使われ始めた表現で、サルのいたずら好きなイメージが由来とされている。
- 主に3つの状況で使われる:インチキやごまかし、いたずらや悪ふざけ、不適切な行為。
- 日常会話で使われることが多く、フォーマルな場面では避けるべき口語表現である。
- 子どもたちのふざけた行動を制止する場面や、不正行為を指摘する場面でよく使われる。
- 似た表現として「funny business」「shenanigans」「hanky-panky」などがある。
この記事を通して「Monkey business」の意味と使い方を理解できたでしょうか。英語の慣用句は文字通りの意味ではなく、文化的背景や使われる文脈を理解することが大切です。ぜひ会話の中で適切に使ってみてください。