「myself」は英語の再帰代名詞の一つで、一人称単数(「私」)を表す言葉です。
この記事では、「myself」の意味や使い方、例文などを英語初学者向けに詳しく解説していきます。正しく使いこなせるようになれば、英語表現の幅が広がるでしょう。
myselfとは?基本的な意味と役割

「myself」は「私自身」という意味を持つ再帰代名詞です。主語の「I(私)」が行う動作が、同じく「私」に戻ってくる場合に使われます。再帰代名詞は「〜self」または「〜selves」で終わるのが特徴です。
「myself」は一人称単数の再帰代名詞で、「I(私)」または「me(私を・私に)」に対応しています。
英語の再帰代名詞には以下のようなものがあります。
主語 | 再帰代名詞 |
---|---|
I(私) | myself(私自身) |
you(あなた) | yourself(あなた自身) |
he(彼) | himself(彼自身) |
she(彼女) | herself(彼女自身) |
it(それ) | itself(それ自身) |
we(私たち) | ourselves(私たち自身) |
you(あなたたち) | yourselves(あなたたち自身) |
they(彼ら・彼女ら) | themselves(彼ら自身・彼女ら自身) |
「myself」は基本的に、同じ文の中で既に「I」が登場している場合に使います。「myself」単独で主語として使うことはできません。これは重要なルールですので、覚えておきましょう。
myselfの主な使い方と例文
「myself」の使い方には、いくつかのパターンがあります。それぞれの使い方について、中学英語レベルの例文とともに解説します。
再帰的な用法(動作が主語に戻ってくる場合)
最も基本的な使い方は、主語「I」が行った動作が、同じく「私」に戻ってくる場合です。これが再帰代名詞の本来の役割です。
例文
- I hurt myself when I fell down the stairs.(階段で転んだとき、私は自分を傷つけました。)
- I looked at myself in the mirror.(私は鏡の中の自分を見ました。)
- I taught myself how to play the guitar.(私は独学でギターの弾き方を学びました。)
- I am proud of myself.(私は自分を誇りに思っています。)
このように、主語「I」が行う動作の対象が同じく「私」である場合に「myself」を使います。これは直接目的語として使われる例です。
間接目的語としての使い方
「myself」は間接目的語(誰のために・誰に対して行うか)としても使えます。
例文
- I made myself a cup of tea.(私は自分のために紅茶を一杯入れました。)
- I bought myself a new bag.(私は自分のために新しいバッグを買いました。)
- I gave myself a day off.(私は自分に休日をあげました。)
これらの例では、「私」が行った動作の受益者が同じく「私」であることを示しています。
強調のための使い方
「myself」は、文の主語である「I」を強調するためにも使われます。この場合は、「intensive pronoun(強意代名詞)」と呼ばれることもあります。
例文
- I myself don’t like spicy food.(私自身は辛い食べ物が好きではありません。)
- I did the homework myself.(私は宿題を自分自身でやりました。)
- I myself believe that honesty is the best policy.(私自身は正直が一番だと信じています。)
強調のために使う場合は、「I myself」のように「I」の直後に置くか、文末に置くことが多いです。
「by myself」で「一人で」の意味
「by myself」という表現は、「一人で」「自分だけで」という意味で使われます。
例文
- I live by myself.(私は一人で暮らしています。)
- I can do this homework by myself.(私はこの宿題を一人でできます。)
- I went to the movie by myself.(私は一人で映画に行きました。)
この表現は、他の人の助けなしに、自分だけで何かをすることを表します。
myselfと他の再帰代名詞の比較
「myself」は一人称単数の再帰代名詞ですが、他の人称や数によって異なる再帰代名詞が使われます。以下に、それぞれの使い方の違いを見てみましょう。
人称による違い
一人称(私・私たち)
- I hurt myself.(私は自分を傷つけました。)
- We enjoyed ourselves at the party.(私たちはパーティーで楽しみました。)
二人称(あなた・あなたたち)
- You should take care of yourself.(あなたは自分自身を大切にすべきです。)
- You all can help yourselves to the cookies.(皆さん、どうぞクッキーを自由に取ってください。)
三人称(彼・彼女・彼ら)
- He introduced himself to the class.(彼はクラスに自己紹介をしました。)
- She taught herself how to swim.(彼女は独学で泳ぎ方を学びました。)
- They helped themselves to the food.(彼らは自由に食べ物を取りました。)
このように、人称や数によって適切な再帰代名詞を選ぶ必要があります。「myself」は必ず一人称単数(I)と一緒に使うことを覚えておきましょう。
文脈での使い分け
同じ「myself」でも、文脈によって翻訳が変わることがあります。
例文
- I introduced myself to the new students.(私は新入生に自己紹介をしました。)
- I enjoy myself when I read books.(私は本を読むとき楽しみます。)
- I pushed myself to run faster.(私は自分をより速く走るように押し進めました。)
これらの例文では、同じ「myself」でも、「自己紹介する」「楽しむ」「自分を押し進める」など、動詞との組み合わせによって異なる意味合いになります。
myselfを使った日常会話表現
「myself」は日常会話でもよく使われる表現です。よく使われるフレーズや表現を覚えておくと便利です。
自己紹介での使い方
例文
- Let me introduce myself.(自己紹介させてください。)
- I call myself a beginner in English.(私は英語の初心者と自称しています。)
感情表現での使い方
例文
- I feel good about myself today.(今日は自分について良い気分です。)
- I am not myself today.(今日の私はいつもの自分ではありません。)
- I believe in myself.(私は自分を信じています。)
日常行動での使い方
例文
- I taught myself how to cook.(私は料理の仕方を独学で学びました。)
- I made myself breakfast this morning.(今朝は自分で朝食を作りました。)
- I need to motivate myself to study harder.(もっと一生懸命勉強するよう自分を動機づける必要があります。)
これらの表現は日常会話でよく使われますので、覚えておくと役立つでしょう。
myselfのよくある間違いと注意点
「myself」の使い方には、英語学習者だけでなく、ネイティブスピーカーでもよく間違える点があります。ここでは、よくある間違いと注意点を紹介します。
主語としての誤用
最もよくある間違いは、「myself」を主語として使うことです。
❌ Myself went to the store.(間違い)
⭕ I went to the store.(正しい)
「myself」は主語になることはできません。必ず「I」を主語として使いましょう。
「I」なしでの使用
「myself」は、同じ文の中に「I」がない場合には通常使用できません。
❌ Please give it to myself.(間違い)
⭕ Please give it to me.(正しい)
ただし、「Let me introduce myself」のような固定表現では例外的に使われることがあります。
丁寧さを意図した誤用
一部の人は、「me」の代わりに「myself」を使うと丁寧に聞こえると誤解していることがあります。
❌ Please contact John or myself if you have questions.(間違い)
⭕ Please contact John or me if you have questions.(正しい)
「myself」は丁寧さを表すものではなく、再帰的な関係や強調を表すものです。
複合主語での誤用
もう一つよくある間違いは、複合主語の中で「myself」を使うことです。
❌ My friend and myself went to the park.(間違い)
⭕ My friend and I went to the park.(正しい)
複合主語の場合は、「I」を使うのが正しいです。
わかりやすい判断方法
「myself」を使うべきか迷ったときは、単純に考えてみましょう。
- 主語として使うなら、必ず「I」を使う
- 同じ文の中で「I」が既に出てきている場合、目的語として「myself」を使えるかもしれない
- 強調したい場合は「I myself」を使う
- 「一人で」の意味なら「by myself」を使う
これらのルールを覚えておけば、多くの間違いを避けることができるでしょう。
myselfに関する問題
ここでは、「myself」の使い方に関する問題を10問用意しました。自分の理解度を確認するためにチャレンジしてみてください。
- I hurt _ when I fell down.
a) me
b) I
c) myself
d) mine - _ made breakfast this morning.
a) Myself
b) I
c) Me
d) My - I can do it by _.
a) my
b) me
c) myself
d) mine - I _ don’t like horror movies.
a) me
b) my
c) mine
d) myself - I looked at _ in the mirror.
a) I
b) me
c) myself
d) my - My friend and _ went to the park yesterday.
a) myself
b) I
c) me
d) mine - I bought _ a new notebook.
a) me
b) myself
c) I
d) mine - I’m very proud of _.
a) I
b) me
c) myself
d) my - I told _ to be patient.
a) I
b) me
c) myself
d) mine - I introduced _ to the new students.
a) I
b) me
c) myself
d) my
「myself」に関するよくある質問
ここでは、「myself」に関してよく尋ねられる質問とその回答をまとめました。
- 「myself」と「me」の違いは何ですか?
-
「me」は単なる目的格の人称代名詞で、「私を」「私に」という意味です。一方、「myself」は再帰代名詞で、主語の「I」が行う動作が同じく「私」に戻ってくる場合や、「I」を強調したい場合に使います。
- He gave me a book.(彼は私に本をくれました。)- 「私」は動作の受け手
- I hurt myself.(私は自分自身を傷つけました。)- 動作が主語に戻る
- 「I myself」のような表現は文法的に正しいですか?
-
はい、正しいです。「I myself」は強調のための表現で、「私自身が」という意味を強めるために使います。これは強意代名詞(intensive pronoun)の用法です。
- I myself don’t like spicy food.(私自身は辛い食べ物が好きではありません。)
- 「by myself」と「alone」の違いは何ですか?
-
両方とも「一人で」という意味ですが、ニュアンスが少し異なります。「by myself」は「他人の助けなしに、自分の力で」というニュアンスが強いです。一方、「alone」は単に「他の人と一緒ではない」という状態を表します。
- I live alone.(私は一人で暮らしています。)- 単に状態を説明
- I built this model by myself.(私はこのモデルを自分で作りました。)- 自分の力で
- 「myself」を主語として使うことはできますか?
-
いいえ、通常は「myself」を主語として使うことはできません。主語には「I」を使います。「myself」は再帰代名詞として、または強調のために使います。
- ❌ Myself am going to the store.(間違い)
- ⭕ I am going to the store.(正しい)
- 「myself」は丁寧な表現ですか?
-
いいえ、「myself」は丁寧さを表すものではありません。一部の人は「me」の代わりに「myself」を使うと丁寧に聞こえると誤解していますが、これは文法的に間違っています。
- ❌ Please contact Mary or myself.(間違い)
- ⭕ Please contact Mary or me.(正しい)
まとめ

この記事では、英語の再帰代名詞「myself」について詳しく解説しました。「myself」は一人称単数の再帰代名詞で、主語「I」が行う動作が同じく「私」に戻ってくる場合や、「I」を強調したい場合に使われます。
「myself」の理解と正しい使い方をマスターするためのポイントをまとめると、
- 「myself」は再帰代名詞で、「私自身」という意味
- 主語の「I」が行う動作が同じく「私」に戻ってくる場合に使う
- 強調のために「I myself」のように使うことができる
- 「by myself」で「一人で」「自分だけで」という意味になる
- 「myself」は主語として単独で使うことはできない
- 同じ文の中に「I」がない場合は通常「myself」は使わない
- 丁寧さを表すために「me」の代わりに「myself」を使うのは誤用
- 複合主語では「myself」ではなく「I」を使う
「myself」の正しい使い方を身につけることで、より自然な英語表現ができるようになります。
この記事で紹介した例文やルールを参考に、ぜひ実際の会話や文章で使ってみてください。英語の表現力がさらに広がることでしょう。