「nasal」は英語で形容詞と名詞の両方として使われる単語で、主に「鼻」に関連する意味を持っています。形容詞としては「鼻の」「鼻にかかった」という意味があり、名詞としては音声学での「鼻音」や解剖学での「鼻骨」を指します。
この記事では、「nasal」の意味や使い方について、中学英語レベルの例文を交えながら詳しく解説していきます。
nasalとは?鼻に関する英単語

「nasal」は、英語で「鼻」を意味する「nose」から派生した単語です。形容詞として使われる場合は「鼻の」「鼻に関する」「鼻にかかった(声について)」という意味になります。名詞として使われる場合は、主に音声学での「鼻音」(m、n、ngなどの音)や解剖学での「鼻骨」を指します。
英語の発音では、「ネイザル」と発音します。「na-sal」と分けて、前半の「na」は「ネイ」、後半の「sal」は「ザル」と発音します。アクセントは前半の「na」にあります。
日常会話では、特に医療や発音に関する文脈で使われることが多い単語です。風邪をひいたときの「鼻づまり(nasal congestion)」や「鼻スプレー(nasal spray)」などのフレーズでよく目にします。
nasalの基本的な意味と用法
「nasal」の基本的な意味と用法を詳しく見ていきましょう。この単語がどのような場面で使われるのか、形容詞と名詞それぞれの使い方を解説します。
形容詞としての「nasal」は、主に次の3つの意味で使われます。
- 鼻に関する、鼻の:解剖学や医学の文脈で、鼻の構造や機能について述べるときに使います。
- 鼻にかかった、鼻声の:声の特徴を表現するときに使います。鼻から抜けるような独特の音質を表します。
- 鼻音の:音声学や言語学で、鼻から空気が抜ける音(m、n、ngなど)を表現するときに使います。
名詞としての「nasal」は、次の2つの意味で使われます。
- 鼻音:言語学や音声学で、鼻から空気が出る音(m、n、ngなど)を指します。
- 鼻骨:解剖学で、鼻の橋(鼻梁)を形成する細長い長方形の骨を指します。
また、「nasal」は医学用語や解剖学用語との組み合わせで多くの専門用語を形成します。「nasal cavity(鼻腔)」「nasal passage(鼻道)」「nasal congestion(鼻づまり)」などが代表的な例です。
形容詞としての使い方
形容詞としての「nasal」は、名詞を修飾する位置(限定用法)と、be動詞の後ろに来る位置(叙述用法)の両方で使えます。
限定用法の例
- a nasal spray(鼻スプレー)
- nasal congestion(鼻づまり)
- the nasal cavity(鼻腔)
叙述用法の例
- His voice is nasal.(彼の声は鼻にかかっています)
- The sound /m/ is nasal.(/m/の音は鼻音です)
名詞としての使い方
名詞としての「nasal」は、主に言語学や音声学、解剖学の専門的な文脈で使われます。
例文
- In English, m, n, and ng are nasals.(英語では、m、n、ngは鼻音です)
- The nasal is a bone that forms the bridge of the nose.(鼻骨は鼻の橋を形成する骨です)
nasalを使った例文
「nasal」の使い方をより深く理解するために、いくつかの例文を見てみましょう。中学英語レベルで理解できる簡単な例文を紹介します。
形容詞としての例文
例文
- He has a nasal voice.(彼は鼻にかかった声をしています)
- I use a nasal spray when I have a cold.(風邪をひいたとき、私は鼻スプレーを使います)
- The doctor checked my nasal cavity.(医師は私の鼻腔をチェックしました)
- Nasal breathing is better than mouth breathing.(口呼吸より鼻呼吸の方が良いです)
- She has nasal congestion due to allergies.(彼女はアレルギーによる鼻づまりがあります)
- The nasal passages help to filter the air we breathe.(鼻道は私たちが吸う空気をろ過するのを助けます)
- His nasal accent is difficult to understand.(彼の鼻にかかったアクセントは理解するのが難しいです)
名詞としての例文
例文
- In phonetics, m and n are nasals.(音声学では、mとnは鼻音です)
- The nasals in English include m, n, and ng.(英語の鼻音には、m、n、ngが含まれます)
- The doctor explained the structure of the nasal in human anatomy.(医師は人体解剖学における鼻骨の構造を説明しました)
- Children learn to pronounce nasals before other consonants.(子供たちは他の子音の前に鼻音の発音を学びます)
- Proper positioning of the nasal is important for facial aesthetics.(鼻骨の適切な位置は顔の美観にとって重要です)
nasalの発音方法
「nasal」の正確な発音は、英語学習者にとって重要です。この単語は「ネイザル」と発音されます。発音記号では /ˈneɪ.zəl/ と表記されます。
詳しく分解すると、
- 「n」は日本語の「ン」に近い音で、舌先を上の歯茎につけて発音します。
- 「ei」は日本語の「エイ」のような二重母音で、「e」から「i」へと音が変化します。
- 「z」は有声の摩擦音で、日本語の「ズ」に近いですが、もっと軽く発音します。
- 「əl」は曖昧母音「ə(シュワー)」と「l」の組み合わせで、「ル」のように発音しますが、日本語の「ル」よりも軽く、舌先を上の歯茎につけて発音します。
アクセントは最初の音節「nei」にあります。
日本人英語学習者がよく間違えるのは、「nasal」を「ナサル」と発音してしまうことです。正確には「ネイザル」であり、二重母音「ei」と有声の「z」の発音がポイントになります。
nasalの関連表現と熟語
「nasal」はさまざまな表現や熟語で使われます。特に医学や解剖学、音声学の分野で多く見られます。以下に代表的な関連表現と熟語を紹介します。
医学・健康関連
例文
- nasal congestion(鼻づまり):風邪やアレルギーなどによって鼻がつまった状態を指します。
例:I have nasal congestion due to my cold.(風邪で鼻づまりがあります) - nasal spray(鼻スプレー):鼻の症状を緩和するために使用するスプレー薬です。
例:The doctor prescribed a nasal spray for my allergies.(医師はアレルギー用の鼻スプレーを処方しました) - nasal cavity(鼻腔):鼻の内側にある空洞部分を指します。
例:The infection spread to my nasal cavity.(感染が鼻腔まで広がりました) - nasal passage(鼻道):鼻の中の空気が通る通路のことです。
例:My nasal passages are blocked.(鼻道がつまっています) - nasal breathing(鼻呼吸):口ではなく鼻を通して行う呼吸のことです。
例:Nasal breathing is healthier than mouth breathing.(鼻呼吸は口呼吸よりも健康的です)
音声学・言語学関連
例文
- nasal consonant(鼻子音):m、n、ngなどの鼻を通して発音される子音のことです。
例:M, n, and ng are nasal consonants in English.(英語では、m、n、ngは鼻子音です) - nasal vowel(鼻母音):フランス語などに見られる、鼻から抜けるような音色を持つ母音のことです。
例:French has several nasal vowels.(フランス語にはいくつかの鼻母音があります) - nasal twang(鼻にかかった響き):特に声や音楽に関して、鼻にかかったような特徴的な響きを指します。
例:Country singers often have a nasal twang.(カントリー歌手はしばしば鼻にかかった響きを持っています)
以下は、「nasal」を使った表現をまとめた表です。
表現 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
nasal congestion | 鼻づまり | I have nasal congestion. |
nasal spray | 鼻スプレー | I use a nasal spray for my allergies. |
nasal cavity | 鼻腔 | The doctor examined my nasal cavity. |
nasal passage | 鼻道 | The nasal passages help filter air. |
nasal voice | 鼻声 | He speaks with a nasal voice. |
nasal consonant | 鼻子音 | M and n are nasal consonants. |
nasal breathing | 鼻呼吸 | Nasal breathing is important for health. |
nasal accent | 鼻にかかったアクセント | Some dialects have a nasal accent. |
nasalのよくある間違いと注意点
「nasal」を使う際によくある間違いと注意点をいくつか紹介します。英語学習者が陥りやすい誤りを知ることで、より正確に使えるようになるでしょう。
発音の間違い
最も一般的な間違いは発音です。「nasal」は「ネイザル」と発音しますが、日本人学習者は「ナサル」と発音してしまうことがよくあります。正確な発音を意識しましょう。
また、「z」の音を「s」として発音してしまう間違いもあります。「nasal」の「s」は有声音で「z」の音になります。無声音の「s」ではないので注意が必要です。
意味の混同
「nasal」と「nose」の混同もよく見られます。「nasal」は主に形容詞(または専門的な名詞)で「鼻の、鼻に関する」という意味ですが、「nose」は鼻そのものを指す一般的な名詞です。
「I have a big nose」(私は大きな鼻を持っています)とは言えますが、「I have a big nasal」とは言いません。
文法的な間違い
形容詞の「nasal」を名詞として使おうとする間違いもあります。一般的な文脈では、「nasal」は形容詞として使い、名詞として使うのは主に専門的な文脈(音声学や解剖学)に限られます。
例えば、「My nasal is blocked」(私の鼻がつまっています)は誤りで、正しくは「My nose is blocked」または「I have nasal congestion」です。
使用文脈の誤り
「nasal voice」(鼻声)は、特に英語では少しネガティブなニュアンスを持つことがあります。
声が鼻にかかっていることを指摘する際は、状況によっては失礼にあたる可能性があるので注意が必要です。
冠詞の使い方
形容詞「nasal」が名詞を修飾する場合、冠詞の使い方に注意が必要です。例えば、
- a nasal spray(1つの鼻スプレー)- 不特定の鼻スプレーを指す場合
- the nasal cavity(鼻腔)- 特定または一般的な鼻腔を指す場合
特に解剖学的な用語では、定冠詞「the」を使うことが多いです。
名詞としての使用制限
名詞としての「nasal」は、主に音声学(鼻音を指す)や解剖学(鼻骨を指す)の専門的な文脈で使われます。
日常会話では、名詞として「nasal」を使うよりも、より一般的な表現を使うことが多いです。
nasalに関する問題
「nasal」についての理解を深めるために、いくつかの問題に挑戦してみましょう。これらの問題は「nasal」の意味、使い方、関連表現などをテストするものです。自分の知識を確認するのに役立ててください。
- 「nasal」の主な品詞は何ですか?
a) 動詞
b) 名詞
c) 形容詞
d) 副詞 - 「nasal」の正しい発音はどれですか?
a) ナサル
b) ネイサル
c) ネイザル
d) ナザル - 次の文のうち、「nasal」の使い方が正しいものはどれですか?
a) I have a nasal.
b) My nasal is big.
c) She has a nasal voice.
d) He nasaled the medicine. - 「nasal cavity」とは何を指しますか?
a) 鼻の穴
b) 鼻腔
c) 鼻骨
d) 鼻のしわ - 英語の鼻音(nasal consonants)には何がありますか?
a) p, b, t
b) m, n, ng
c) s, z, th
d) l, r, w - 「nasal spray」とは何ですか?
a) 鼻から出る分泌物
b) 鼻の整形手術
c) スプレー式の点鼻薬
d) 鼻の洗浄液 - 「His voice sounds nasal」はどういう意味ですか?
a) 彼の声は大きい
b) 彼の声は鼻にかかっている
c) 彼の声は低い
d) 彼の声は甲高い - 「nasal congestion」の症状はどれですか?
a) 鼻水が出る
b) くしゃみが出る
c) 鼻がつまる
d) 頭痛がする - 次のうち、「nasal」が名詞として使われている例はどれですか?
a) She has a nasal problem.
b) In phonetics, m and n are nasals.
c) I breathe through my nasal passages.
d) He speaks with a nasal accent. - 「nasal breathing」はどのような呼吸法ですか?
a) 口を通して行う呼吸
b) 鼻を通して行う呼吸
c) 速く浅い呼吸
d) ゆっくりと深い呼吸
「nasal」に関するよくある質問
「nasal」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。英語学習者がよく疑問に思うポイントについて解説します。
- 「nasal」と「nose」の違いは何ですか?
-
「nasal」は主に形容詞で、「鼻の」「鼻に関する」「鼻にかかった」という意味があります。一方、「nose」は名詞で、鼻そのものを指します。例えば、「nasal cavity」(鼻腔)と言いますが、「nose cavity」とは言いません。逆に、「big nose」(大きな鼻)と言いますが、「big nasal」とは言いません。
- 「nasal voice」とは具体的にどんな声ですか?
-
「nasal voice」は鼻にかかった声、鼻声のことです。声が鼻から抜けるような音質を持っています。風邪をひいて鼻がつまっているときや、特定の方言やアクセントの特徴として現れることもあります。一般的には、少しネガティブなニュアンスで使われることが多いです。
- 「nasal spray」はどのように使いますか?
-
「nasal spray」(鼻スプレー)は、アレルギーや風邪による鼻の症状を緩和するための医薬品です。使用方法としては、まず鼻をかんでから、スプレーのノズルを鼻の穴に軽く挿入し、噴霧しながら軽く吸い込みます。使用前に説明書をよく読むことが重要です。
- 「nasal」の発音で気をつけるポイントは何ですか?
-
「nasal」の発音で特に気をつけるポイントは、最初の母音を「ア」ではなく「エイ」と発音すること、そして真ん中の「s」を「z」の音で発音することです。正しくは /ˈneɪ.zəl/(ネイザル)と発音します。
- 「nasal consonant」と「nasal vowel」の違いは何ですか?
-
「nasal consonant」(鼻子音)は、口を閉じたまま鼻から空気を抜いて発音する子音(m、n、ngなど)のことです。一方、「nasal vowel」(鼻母音)は、軟口蓋を下げて空気が鼻からも抜けるようにして発音する母音です。フランス語には鼻母音が多く含まれていますが、標準的な英語には鼻母音はありません。
- 「nasal congestion」と「runny nose」の違いは何ですか?
-
「nasal congestion」(鼻づまり)は、鼻の粘膜が腫れて鼻の通りが悪くなる症状を指します。呼吸がしづらくなります。一方、「runny nose」(鼻水)は、鼻から液体の分泌物が出てくる症状を指します。風邪やアレルギーの症状としては、しばしばこの両方が同時に現れることがあります。
- 「nasal」は医学以外の分野でも使われますか?
-
はい、「nasal」は医学だけでなく、音声学や言語学でも頻繁に使われます。特に、言語の音の分類において「nasal sounds」(鼻音)という概念は重要です。また、音楽や声楽の分野でも、声の質を表現するために使われることがあります。
- 「nasal」の名詞としての用法は一般的ですか?
-
「nasal」を名詞として使うのは、主に専門的な文脈(音声学での「鼻音」、解剖学での「鼻骨」)に限られます。日常会話では、名詞としての「nasal」はあまり使われず、代わりに「nose」や具体的な医学用語が使われることが多いです。
- 「nasal」を含む他の医学用語にはどのようなものがありますか?
-
「nasal」を含む医学用語には、「nasal polyps」(鼻ポリープ)、「nasal septum」(鼻中隔)、「nasal endoscopy」(鼻内視鏡検査)、「nasal decongestant」(鼻充血除去薬)などがあります。これらは、耳鼻咽喉科や呼吸器科でよく使われる用語です。
まとめ

この記事では、英単語「nasal」の意味、使い方、発音、関連表現などについて詳しく解説してきました。「nasal」は主に「鼻の」「鼻に関する」「鼻にかかった」という意味の形容詞として使われ、専門的な文脈では「鼻音」「鼻骨」を指す名詞としても使われることがわかりました。
「nasal」についてのポイントをまとめると、
- 「nasal」は主に形容詞として使われ、「鼻の」「鼻に関する」「鼻にかかった」という意味がある
- 名詞としては、音声学での「鼻音」や解剖学での「鼻骨」を指す
- 発音は /ˈneɪ.zəl/(ネイザル)で、「ナサル」と間違えないように注意が必要
- 「nasal cavity」(鼻腔)、「nasal spray」(鼻スプレー)、「nasal congestion」(鼻づまり)などの表現でよく使われる
- 「nasal voice」(鼻声)は、声が鼻にかかっていることを表す表現
- 英語の鼻音(nasal consonants)には、m、n、ngの3つがある
- 「nasal」と「nose」は異なり、「nasal」は主に形容詞、「nose」は名詞として使われる
「nasal」は、医学や音声学、言語学など様々な分野で使われる重要な単語です。正しい意味と使い方を理解することで、英語での表現の幅が広がるでしょう。
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