「nobody」は英語の不定代名詞で、主に「誰も〜ない」という否定の意味を表す単語です。英語学習の初期段階で登場する重要な単語の一つで、日常会話でも頻繁に使われます。
この記事では「nobody」の基本的な意味から応用的な使い方まで、例文を交えて分かりやすく解説していきます。初心者の方でも理解できるよう、簡潔な例文と詳しい説明を心がけました。
「nobody」とは?英語の否定を表す不定代名詞

「nobody」は「no(否定)」と「body(人)」が組み合わさった不定代名詞で、直訳すると「ゼロの人」という意味になります。英語では「誰も〜ない」という全否定を表す際に使われる基本的な単語です。日本語と違って、英語では否定を主語に含めることができるため、「nobody」を主語にして文を作ることが可能です。
この単語は主に二つの意味で使われます。一つ目は「誰も〜ない」という否定の意味、二つ目は「名もない人」「取るに足りない人」という意味です。英語初学者が最初に学ぶのは前者の使い方が一般的です。
「nobody」は不定代名詞ですので、3人称単数として扱われます。つまり、現在形の文で「nobody」を主語として使う場合、動詞には三人称単数形(-s)が付きます。
「nobody」の基本的な意味と使い方
「nobody」の基本的な意味は「誰も〜ない」です。これを使って全否定の文を作ることができます。「nobody」はそれ自体に否定の意味が含まれているため、文中でさらに「not」などの否定語を加える必要はありません。むしろ、二重否定になってしまうため、「nobody」と「not」を同時に使うことは避けるべきです。
「nobody」は主語としても目的語としても使うことができます。主語として使う場合、「Nobody likes math.(誰も数学が好きではない)」のように文頭に置きます。目的語として使う場合は、「I saw nobody at the park.(公園で誰も見かけなかった)」のように動詞の後に置きます。
また、「nobody」は「not anybody」と意味的に同じです。つまり、「Nobody came to the party.(パーティーには誰も来なかった)」と「Anybody didn’t come to the party.(誰もパーティーに来なかった)」は同じ意味になります。ただし、「not anybody」の方がより一般的な表現とされています。
「nobody」を主語として使う場合
「nobody」を主語として使う場合、その後の動詞は三人称単数形になります。以下にいくつか例文を挙げます。
例文
- Nobody knows the answer to this question.(この質問の答えを知っている人は誰もいない)
- Nobody was at home when I called.(私が電話したとき、誰も家にいなかった)
- Nobody wants to do the dishes.(誰も皿洗いをしたがらない)
「nobody」を目的語として使う場合
「nobody」を目的語として使う場合、動詞の後に置きます。以下にいくつか例文を挙げます。
例文
- I saw nobody in the classroom.(教室で誰も見かけなかった)
- She told nobody about her secret.(彼女は自分の秘密を誰にも話さなかった)
- They invited nobody to their wedding.(彼らは結婚式に誰も招待しなかった)
ただし、目的語として使う場合は、「not anybody」や「not anyone」という表現を使うことが多いです。
「nobody」を使った例文と表現
「nobody」を使った例文をいくつか見てみましょう。中学英語レベルの簡単な例文を中心に紹介します。
例文
- Nobody came to school yesterday.(昨日は誰も学校に来なかった)
- Nobody answered my question.(誰も私の質問に答えなかった)
- Nobody knows where she is.(彼女がどこにいるのか誰も知らない)
- I called his name, but nobody answered.(彼の名前を呼んだが、誰も応答しなかった)
- There was nobody in the room.(部屋には誰もいなかった)
- Nobody in my class likes math.(私のクラスでは数学が好きな人は誰もいない)
- Nobody can understand his English.(彼の英語を理解できる人は誰もいない)
- Nobody told me about the test.(誰も私にテストのことを教えてくれなかった)
日常会話で使われる「nobody」の表現
日常会話でよく使われる「nobody」を含む表現をいくつか紹介します。
例文
- Nobody’s perfect.(誰も完璧ではない)
- This is nobody’s fault.(これは誰の責任でもない)
- Nobody else was there.(他には誰もそこにいなかった)
- I’m nobody.(私は取るに足りない人間だ)
- Nobody but John knew the truth.(ジョン以外誰も真実を知らなかった)
- Nobody cares about that issue.(その問題について気にする人は誰もいない)
「nobody」と他の否定表現との違い
英語には「nobody」以外にも「no one」「none」「not anybody」など、似たような意味を持つ否定表現がいくつかあります。ここでは、それらの違いについて説明します。
「nobody」と「no one」の違い
「nobody」と「no one」は基本的に同じ意味で、「誰も〜ない」という全否定を表します。使い方もほぼ同じですが、「no one」の方がやや形式的な印象があるとされています。一方、「nobody」は日常会話でよく使われます。
例文
- Nobody came to the meeting.(会議には誰も来なかった)
- No one came to the meeting.(会議には誰も来なかった)
上記の例文はどちらも同じ意味です。どちらを使うかは個人の好みや状況によって異なります。
「nobody」と「none」の違い
「none」は「誰も〜ない」「何も〜ない」という意味で、人だけでなく物についても使えるという点が「nobody」と異なります。「nobody」は人についてのみ使用します。
また、「none」は多くの場合「none of 〜」という形で使われ、後に複数形の名詞が続きます。
例文
- Nobody understood the problem.(誰もその問題を理解しなかった)
- None of the students understood the problem.(その学生たちのうち誰もその問題を理解しなかった)
「nobody」と「not anybody」の違い
「nobody」と「not anybody」は意味的に同じですが、「not anybody」の方がより一般的な表現とされています。特に、目的語として使う場合は「not anybody」の方が自然な場合が多いです。
例文
- Nobody came to the party.(パーティーには誰も来なかった)
- Anybody didn’t come to the party.(誰もパーティーに来なかった)
- I saw nobody at the park.(公園で誰も見かけなかった)
- I didn’t see anybody at the park.(公園で誰も見かけなかった)
「nobody」を使った便利なフレーズ
「nobody」を含む便利なフレーズをいくつか紹介します。これらは日常会話でよく使われる表現です。
「Nobody’s perfect」
「Nobody’s perfect」は「誰も完璧ではない」という意味のフレーズで、失敗を許容する気持ちを表現する際によく使われます。
例文
- I made a mistake on the test, but nobody’s perfect.(テストで間違えてしまったけど、誰も完璧じゃないからね)
「Nobody but 〜」
「Nobody but 〜」は「〜以外誰も〜ない」という意味で、特定の人だけが何かをしているという状況を表現します。
例文
- Nobody but the teacher knew the answer.(先生以外誰も答えを知らなかった)
「Nobody else」
「Nobody else」は「他に誰も〜ない」という意味で、ある人以外の全員を否定する場合に使います。
例文
- I was at the library, but nobody else was there.(私は図書館にいたけど、他には誰もいなかった)
「Nobody cares」
「Nobody cares」は「誰も気にしない」という意味で、無関心さを表現する際によく使われます。
例文
- Nobody cares about that old building.(あの古い建物のことを気にする人は誰もいない)
「nobody」のよくある間違いと注意点
「nobody」を使う際によくある間違いと注意点をいくつか紹介します。
二重否定を避ける
「nobody」はそれ自体に否定の意味が含まれているため、「not」などの否定語と一緒に使うと二重否定になってしまいます。英語では二重否定は肯定ではなく、文法的に誤りとされています。
- 誤:Nobody didn’t come to the party.(誰もパーティーに来なかった)
- 正:Nobody came to the party.(パーティーには誰も来なかった)
三人称単数形の使用
「nobody」は不定代名詞で、3人称単数として扱われます。つまり、現在形の文で「nobody」を主語として使う場合、動詞には三人称単数形(-s)が付きます。
- 誤:Nobody like chocolate.(誰もチョコレートが好きではない)
- 正:Nobody likes chocolate.(誰もチョコレートが好きではない)
「nobody」を目的語として使う場合
「nobody」を目的語として使う場合、「not anybody」や「not anyone」という表現を使うことが多いです。特に、フォーマルな文章では「not anybody」の方が好まれる傾向があります。
例文
- I saw nobody at the park.(公園で誰も見かけなかった)
- I didn’t see anybody at the park.(公園で誰も見かけなかった)
どちらも正しい表現ですが、後者の方がより一般的です。
「nobody」と「nothing」の混同
「nobody」は「誰も〜ない」という意味で人についてのみ使いますが、「nothing」は「何も〜ない」という意味で物についてのみ使います。この二つを混同しないように注意しましょう。
- 誤:Nobody is on the table.(テーブルの上には誰もいない)
- 正:Nothing is on the table.(テーブルの上には何もない)
「nobody」に関する問題
この問題セットでは、「nobody」という単語に関連する英語の文法や意味、使い方について理解を深めるためのクイズを作成しました。「nobody」は「誰も~ない」という否定的な意味を持つ英単語ですが、同じような表現や文脈で使われる他の単語やフレーズも含めて考える力を養う問題を用意しています。
回答がすべて「nobody」にならないように工夫し、幅広い知識を問う内容にしました。ぜひ挑戦してみてください。
- 次の文を完成させてください
“_ knows the truth about what happened that day.” - 「誰もその部屋にはいなかった」という意味になる英語の文を選んでください
a) Somebody was in the room.
b) Nobody was in the room.
c) Anybody was in the room. - “Nobody” と “No one” の違いについて正しい説明を選んでください
a) “Nobody” は口語的で、”No one” はより形式的。
b) “Nobody” は複数形で使われ、”No one” は単数形で使われる。
c) 両方とも同じ意味だが、”Nobody” は否定文では使えない。 - 次の文を完成させてください
“There was _ at the party who could play the piano.” - 英訳してください:「その事件について知っている人は誰もいませんでした。」
- 次の空欄に適切な単語を入れてください
“_ called me yesterday, so I felt lonely.” - 「誰かがそのドアを開けた」という意味になる英語の文を選んでください
a) Nobody opened the door.
b) Somebody opened the door.
c) Anybody opened the door. - 次の文が正しいかどうか判断してください
“Nobody don’t like ice cream.” - 「nobody」と「anybody」の使い分けとして正しい説明を選んでください
a) “Nobody” は否定文で使い、”Anybody” は肯定文で使う。
b) “Nobody” は肯定文でも否定文でも使えるが、”Anybody” は疑問文や否定文でよく使われる。
c) 両方とも同じ意味なので、どちらでもよい。 - 次の文を完成させてください
“_ can solve this problem; it’s too difficult for everyone.”
「nobody」に関するよくある質問
ここでは、「nobody」に関するよくある質問にお答えします。
- 「nobody」と「no one」はどう違いますか?
-
「nobody」と「no one」は基本的に同じ意味で、「誰も〜ない」という全否定を表します。使い方もほぼ同じですが、「no one」の方がやや形式的な印象があるとされています。一方、「nobody」は日常会話でよく使われます。どちらを使うかは個人の好みや状況によって異なります。
- 「nobody」は主語にも目的語にもなりますか?
-
はい、「nobody」は主語としても目的語としても使えます。主語として使う場合、「Nobody likes math.(誰も数学が好きではない)」のように文頭に置きます。目的語として使う場合は、「I saw nobody at the park.(公園で誰も見かけなかった)」のように動詞の後に置きます。ただし、目的語として使う場合は、「not anybody」や「not anyone」という表現を使うことが多いです。
- 「nobody」と一緒に「not」は使えますか?
-
いいえ、「nobody」はそれ自体に否定の意味が含まれているため、「not」などの否定語と一緒に使うと二重否定になってしまいます。英語では二重否定は肯定ではなく、文法的に誤りとされています。「Nobody came to the party.(パーティーには誰も来なかった)」は正しい表現ですが、「Nobody didn’t come to the party.」は誤りです。
- 「nobody」の後の動詞は単数形ですか、複数形ですか?
-
「nobody」は不定代名詞で、3人称単数として扱われます。つまり、現在形の文で「nobody」を主語として使う場合、動詞には三人称単数形(-s)が付きます。例えば、「Nobody likes chocolate.(誰もチョコレートが好きではない)」のように使います。
- 「I met nobody」と「I didn’t meet anybody」はどちらが正しいですか?
-
どちらも文法的には正しい表現です。「I met nobody.(私は誰にも会わなかった)」も「I didn’t meet anybody.(私は誰にも会わなかった)」も同じ意味を表します。ただし、フォーマルな文章では「I didn’t meet anybody.」の方が好まれる傾向があります。日常会話ではどちらも使われますが、「I didn’t meet anybody.」の方がより一般的です。
- 「nobody」と「nothing」の違いは何ですか?
-
「nobody」は「誰も〜ない」という意味で人についてのみ使いますが、「nothing」は「何も〜ない」という意味で物についてのみ使います。例えば、「Nobody came to the party.(パーティーには誰も来なかった)」と「Nothing was on the table.(テーブルの上には何もなかった)」のように使います。
まとめ

この記事では、英語の不定代名詞「nobody」の意味と使い方について詳しく解説しました。「nobody」は「誰も〜ない」という全否定を表す基本的な単語で、日常会話でも頻繁に使われます。主語としても目的語としても使えるという柔軟性があり、様々な表現が可能です。
ここでは、「nobody」について学んだポイントをリストでまとめます。
- 「nobody」は「誰も〜ない」という意味の不定代名詞
- 「nobody」は3人称単数として扱われる
- 「nobody」はそれ自体に否定の意味が含まれているため、「not」などの否定語と一緒に使わない
- 「nobody」は主語としても目的語としても使える
- 「nobody」を目的語として使う場合、「not anybody」や「not anyone」という表現を使うことが多い
- 「nobody」は「no one」とほぼ同じ意味だが、「nobody」の方が日常会話でよく使われる
- 「nobody」は人についてのみ使い、物については「nothing」を使う
- 「Nobody’s perfect.(誰も完璧ではない)」「Nobody cares.(誰も気にしない)」など、便利なフレーズがある
英語学習の中で「nobody」は基本的な単語ですが、その使い方には注意が必要です。この記事で解説した内容をしっかり理解して、正しく使えるようにしましょう。
「nobody」を使いこなせると、英語での表現の幅が広がります。