「Out of the blue」は英語の慣用句で、「突然」「予期せず」「思いがけなく」といった意味を持ちます。日本語で言う「青天の霹靂」や「寝耳に水」のように、何の前触れもなく突然起こることを表現するときに使われる表現です。
この記事では、英語初学者向けに「Out of the blue」の意味や使い方、さまざまな例文を分かりやすく解説していきます。
「Out of the blue」の基本的な意味

「Out of the blue」は「突然」「予期せず」という意味を持つ慣用句です。何の前触れもなく、まったく予想していなかったことが起きる状況を表現するときに使います。日本語では「青天の霹靂」「寝耳に水」「いきなり」といった表現に近いニュアンスがあります。
この表現は日常会話でよく使われ、特に予期せぬ出来事や連絡、決断などについて話すときに便利です。友人からの突然の電話、思いがけないニュース、予想外の来客など、さまざまな状況で使うことができます。
「Out of the blue」は多くの場合、文の最初か最後に置かれ、どのように物事が起こったかを説明するために使われます。「何かが突然起こった」という状況を描写するのに最適な表現です。
「Out of the blue」の由来と語源
「Out of the blue」という表現の「blue」は「青い空」を指しています。この慣用句は文字通り「青い空から(降ってきた)」という意味から生まれました。晴れた青い空からは通常何も降ってこないため、もし何かが青空から突然現れたら、それは完全に予期せぬことだという考えに基づいています。
歴史的には、この表現は「a bolt from the blue(青空からの雷)」という言い回しから発展したと考えられています。青く晴れた空に突然雷が鳴ることは珍しく予測が難しいことから、「予期せぬ出来事」を表す慣用句として英語圏で定着しました。
現代では「Out of the blue」は単独で使われることが多く、英語を話す人々の間で広く認知されている表現です。カジュアルな会話からややフォーマルな文脈まで、幅広い場面で使用されています。
「Out of the blue」の正しい使い方
「Out of the blue」は文中で副詞的に機能し、動作や出来事がどのように起こったかを説明します。以下のパターンで使われることが一般的です。
文の最初に置く場合
- Out of the blue, my friend called me yesterday.
(突然、友達が昨日電話をかけてきました)
文の最後に置く場合
- My old teacher contacted me out of the blue.
(元担当の先生が突然連絡をくれました)
この表現は多くの動詞と組み合わせて使うことができます。特に「appear(現れる)」「happen(起こる)」「call(電話する)」「ask(尋ねる)」「decide(決める)」などの動詞とよく一緒に使われます。
また、「come out of the blue(突然やってくる)」という形でも頻繁に使われます。いずれの場合も、予期していなかった出来事を強調するニュアンスがあります。
「Out of the blue」を使った会話例
日常会話での「Out of the blue」の使用例をいくつか見てみましょう。
例文
- A: Why did you decide to study English?
(なぜ英語を勉強することに決めたの?) - B: Out of the blue, I got a chance to visit America next year.
(突然、来年アメリカを訪れるチャンスができたんだ)
例文
- A: How did you get that job?
(どうやってその仕事を手に入れたの?) - B: My friend recommended me out of the blue.
(友達が突然私を推薦してくれたんだ)
例文
- A: Why are you so happy today?
(今日はなぜそんなに嬉しそうなの?) - B: I received a letter from my old friend out of the blue.
(古い友人から突然手紙をもらったんだ)
これらの例からわかるように、「Out of the blue」は予期せぬ出来事について話すときに自然に使える表現です。
「Out of the blue」の類似表現と言い換え
「Out of the blue」と似た意味を持つ表現はいくつかあります。状況や好みに応じて使い分けることができます。
- Suddenly(突然)
- Unexpectedly(予期せず)
- All of a sudden(いきなり)
- Without warning(警告なしに)
- Out of nowhere(どこからともなく)
これらの表現はそれぞれ微妙にニュアンスが異なりますが、基本的には「予期せぬ出来事」を表現するのに使われます。
例えば「suddenly」は単に「急に」という時間的変化を表しますが、「out of the blue」はより「予期していなかった」というニュアンスが強いです。
「Out of the blue」と「all of a sudden」の違い
「Out of the blue」と「all of a sudden」はどちらも「突然」という意味を持ちますが、使われ方に違いがあります。
「Out of the blue」は、特に予期していなかった出来事や、まったく予測できなかったことを強調します。何の前触れもなく突然起こったことに使われます。
一方、「all of a sudden」は単に「急に」「突然」という時間的な変化を表現します。必ずしも予期していなかったことを強調するわけではありません。
例文
- Out of the blue, my old friend called me.(突然、昔の友達から電話があった)- 予測不可能な出来事
- All of a sudden, it started to rain.(突然、雨が降り始めた)- 時間的な急変
使い分けのポイントは、出来事がどれだけ予測不可能だったかという点です。完全に予期していなかったことには「out of the blue」がより適しています。
「Out of the blue」を使った簡単な例文
ここでは、中学英語レベルの簡単な例文を紹介します。
例文
- He called me out of the blue yesterday.
(彼は昨日突然私に電話をかけてきました) - Out of the blue, she decided to move to Tokyo.
(突然、彼女は東京に引っ越すことを決めました) - The teacher asked me a question out of the blue.
(先生は突然私に質問をしました) - My friend appeared out of the blue at my house.
(友達が突然私の家に現れました) - Out of the blue, I received a letter from my old friend.
(突然、古い友人から手紙を受け取りました) - She quit her job out of the blue.
(彼女は突然仕事を辞めました) - Out of the blue, it started to snow.
(突然、雪が降り始めました) - My brother came home out of the blue.
(兄は突然帰宅しました)
これらの例文は、「Out of the blue」が様々な状況で使えることを示しています。日常生活の中でよく起こりうる予期せぬ出来事を表現する際に活用できます。
日常生活での「Out of the blue」の使用例
日常生活でよく使われる「Out of the blue」の例を見てみましょう。
例文
- Out of the blue, my neighbor invited me to dinner.
(突然、隣人が夕食に誘ってくれました) - My computer stopped working out of the blue.
(パソコンが突然動かなくなりました) - Out of the blue, I got a gift from someone I had not seen for years.
(何年も会っていなかった人から突然プレゼントをもらいました) - She remembered the answer out of the blue.
(彼女は突然答えを思い出しました) - Out of the blue, I won a small prize in the lottery.
(突然、宝くじで小さな賞を当てました)
これらの例文は、予期せぬ出来事が日常生活でどのように起こるかを示しています。「Out of the blue」を使うことで、その出来事が予想外だったことを強調できます。
学校生活での「Out of the blue」の使用例
学校生活における「Out of the blue」の使用例も見てみましょう。
例文
- The teacher announced a surprise test out of the blue.
(先生は突然抜き打ちテストを発表しました) - Out of the blue, our school trip was canceled.
(突然、修学旅行が中止になりました) - My friend asked me to join the basketball team out of the blue.
(友達が突然バスケットボールチームに誘ってきました) - Out of the blue, I was chosen as the class representative.
(突然、私はクラス代表に選ばれました) - The principal visited our classroom out of the blue.
(校長先生が突然教室を訪れました)
これらの例文は、学校生活での予期せぬ出来事を表現するのに「Out of the blue」が使えることを示しています。中学生や高校生の日常でも使える表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。
「Out of the blue」に関するよくある質問
- 「Out of the blue」の発音はどうすればいいですか?
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「Out of the blue」の発音は「アウト オブ ザ ブルー」に近いです。「out」と「blue」にアクセントがあります。英語のネイティブスピーカーは、これらの単語をつなげて「アウタブザブルー」のように発音することもあります。何度か声に出して練習してみましょう。
- 「Out of the blue」はフォーマルな場面でも使えますか?
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「Out of the blue」はカジュアルな会話からセミフォーマルな場面まで広く使える表現です。ビジネスの会話やメールでも問題なく使えます。ただし、非常にフォーマルな文書や学術論文では、「unexpectedly」や「suddenly」などの単語を使う方が適切な場合があります。
- 「Out of the blue」の否定形はありますか?
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「Out of the blue」自体には直接の否定形はありません。何かが「突然ではなく」起こったことを表現したい場合は、「It didn’t happen out of the blue」(それは突然起こったわけではない)や「It wasn’t out of the blue」(それは予期せぬことではなかった)のように否定文を使います。
- 「Out of the blue」は文の中のどこに置けばいいですか?
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「Out of the blue」は文の最初(Out of the blue, something happened.)や文の最後(Something happened out of the blue.)に置くことが一般的です。どちらも自然な表現ですので、文の流れに合わせて使い分けるとよいでしょう。文の途中に置くこともできますが、少し不自然に聞こえる場合があります。
まとめ

「Out of the blue」についての主なポイントをまとめると、
- 「Out of the blue」は「突然」「予期せず」「思いがけなく」という意味を持つ英語の慣用句である
- この表現は「青い空から」という意味に由来し、予測できない出来事を表現する
- 文中では副詞的に使われ、文頭や文末に置かれることが多い
- 「suddenly」「unexpectedly」「all of a sudden」など、いくつかの類似表現がある
- 日常会話からセミフォーマルな場面まで幅広く使える便利な表現である
- 「Out of the blue」は特に「予期していなかった」というニュアンスを強調する
- 中学英語レベルでも十分に活用できる便利な表現である
- 否定形は直接存在せず、文全体を否定する形で表現する
この表現を使いこなせるようになれば、英語での表現の幅が広がります。突然の出来事や予期せぬ状況を描写するときに、ぜひ「Out of the blue」を使ってみてください。