「per」は英語の前置詞で、主に「〜ごとに」「〜につき」という意味で使われます。料金や速度、頻度などを表現する際によく使われる便利な単語です。
この記事では、英語初学者の方でも理解しやすいように「per」の意味と正しい使い方を例文とともに詳しく解説していきます。
perとは?基本的な意味と用法

「per」はラテン語由来の前置詞で、主に「それぞれの」「〜ごとに」「〜につき」という意味で使われます。特に数字や単位と組み合わせて、料金、速度、割合などを表現する際に頻繁に登場します。
「per」の基本的な意味は「for each(それぞれに)」や「for every(すべての〜に)」です。例えば「$10 per person」は「1人につき10ドル」という意味になります。また、ビジネスシーンでは「according to(〜によれば、〜に従って)」という意味でも使われることがあります。
perの主な使用場面
「per」の使用場面は多岐にわたりますが、主に以下のようなケースで使われます。
- 料金や費用を表す場合
- 速度や割合を表す場合
- 時間や頻度を表す場合
- 「〜に従って」という意味で使う場合
perの料金や費用を表す使い方
「per」は料金や費用を表現する際によく使われる前置詞です。「〜につき」「〜ごとに」という意味で、単位あたりの価格を示します。
料金や費用を表す時の「per」の使い方は非常にシンプルです。金額の後に「per」を置き、その後に単位を続けます。以下のような例文で理解を深めましょう。
例文
- The tickets cost 10 dollars per person.(チケットは1人につき10ドルです。)
- This cloth is 5 dollars per meter.(この布は1メートルにつき5ドルです。)
- The hotel room is 100 dollars per night.(ホテルの部屋は1泊100ドルです。)
- We pay 500 yen per hour for parking.(駐車場は1時間につき500円支払います。)
perの速度や割合を表す使い方
「per」は速度や割合を表現する際にも頻繁に使用されます。「〜あたり」という意味で、単位時間あたりの数値や比率を示します。
速度や割合を表す時は、数値の後に「per」を置き、その後に単位を続けます。以下の例文を見てみましょう。
例文
- The car was driving at 60 miles per hour.(車は時速60マイルで走っていました。)
- My heart beats 70 times per minute.(私の心臓は1分間に70回鼓動します。)
- This country uses 200,000 tons of oil per year.(この国は年間20万トンの石油を使用しています。)
- The train travels at 80 kilometers per hour.(その電車は時速80キロメートルで走ります。)
perの時間や頻度を表す使い方
「per」は時間や頻度を表現する際にも役立ちます。「〜ごとに」という意味で、一定の時間ごとに起こることを示します。
時間や頻度を表す場合、行動や出来事の回数と「per」、そして時間の単位を組み合わせて使います。以下の例文を参考にしてください。
例文
- I visit my grandmother twice per month.(私は月に2回祖母を訪ねます。)
- The bus comes three times per day.(バスは1日に3回来ます。)
- We have English class five times per week.(私たちは週に5回英語の授業があります。)
- She goes to the gym four times per week.(彼女は週に4回ジムに行きます。)
perの「〜に従って」という意味での使い方
「per」はビジネスシーンでは「according to(〜によれば、〜に従って)」という意味でも使われます。特に「as per」という形でよく使われる表現です。
この用法では、「per」や「as per」の後に指示や規則、合意などを表す言葉が続きます。以下の例文で確認してみましょう。
例文
- I delivered the package as per your instructions.(あなたの指示通りに荷物を配達しました。)
- Per your request, I have sent the documents.(あなたの要求通り、書類を送りました。)
- The work was completed as per the agreement.(作業は契約通りに完了しました。)
- As per school rules, students must wear uniforms.(学校の規則通り、生徒は制服を着なければなりません。)
perを含む一般的な表現
「per」を含む一般的な表現をいくつか紹介します。これらの表現は日常会話やビジネスシーンでよく使われるので、ぜひ覚えておきましょう。
per person(1人につき)
「per person」は「1人あたり」「1人につき」という意味で、料金や配分を表す際によく使われます。
例文
- The dinner costs 30 dollars per person.(ディナーは1人につき30ドルです。)
- Each student gets three books per person.(生徒は1人につき3冊の本をもらいます。)
- The entrance fee is 500 yen per person.(入場料は1人につき500円です。)
per day/week/month/year(1日/週/月/年につき)
時間の単位と組み合わせると、その時間あたりの数量や頻度を表します。
例文
- I drink eight glasses of water per day.(私は1日に8杯の水を飲みます。)
- He earns 1000 dollars per week.(彼は週に1000ドル稼ぎます。)
- We pay 500 dollars per month for rent.(私たちは家賃として月に500ドル払います。)
- They go on vacation once per year.(彼らは年に1回休暇に行きます。)
per hour(1時間につき)
「per hour」は「時給」や「時間あたり」を表す際によく使われます。
例文
- The job pays 15 dollars per hour.(その仕事は時給15ドルです。)
- The train travels at 200 kilometers per hour.(その電車は時速200キロメートルで走ります。)
- I can read about 20 pages per hour.(私は1時間に約20ページ読むことができます。)
as per usual/normal(いつも通り)
「as per usual」や「as per normal」は「いつも通り」「普段通り」という意味の慣用表現です。
例文
- As per usual, he was late for the meeting.(いつも通り、彼は会議に遅刻しました。)
- Everything is going as per normal.(すべていつも通りに進んでいます。)
- As per usual, she finished her homework early.(いつも通り、彼女は宿題を早く終えました。)
perのよくある間違いと注意点
「per」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。これらを理解することで、より自然な英語表現ができるようになるでしょう。
「per」と「a/an」の使い分け
「per」は「for each(それぞれに)」という意味で使われますが、日常会話では「a」や「an」で置き換えられることがあります。特に時間や頻度を表す場合は、「a」や「an」を使った表現の方が自然に聞こえることが多いです。
- 技術的・統計的表現:60 miles per hour(時速60マイル)
- 日常表現:I go to the gym three times a week.(私は週に3回ジムに行きます。)
このように、特に口語では「per」よりも「a」や「an」を使う方が自然な場合が多いので注意しましょう。
「per」と「by」の違い
「per」と「by」はどちらも測定を表す前置詞ですが、使い方に違いがあります。「per」は料金や割合を表し、「by」は測定や数量を表す傾向があります。
例文
- per:The price is 10 dollars per kilogram.(価格は1キログラムあたり10ドルです。)
- by:The room measures 5 meters by 6 meters.(部屋の大きさは5メートル×6メートルです。)
また、「by the hour」という表現は「per hour」と同じ意味で使われることがありますが、若干ニュアンスが異なります。「by the hour」はより「時間単位で」というニュアンスが強いです。
「per」の過剰使用
「per」は特定の文脈で使われる表現ですが、日常会話では過剰に使うと不自然になることがあります。特に時間や頻度を表す場合、「a」や「every」を使った表現の方が自然なことが多いです。
- 不自然:I go to school five times per week.
- 自然:I go to school five times a week.(私は週に5回学校に行きます。)
- 不自然:I eat three meals per day.
- 自然:I eat three meals a day.(私は1日3食食べます。)
ラテン語由来の「per」を含む表現
「per」はラテン語由来の言葉で、いくつかのラテン語由来の表現に含まれています。これらは特定の専門分野で使われることが多いですが、一般的な会話では避けた方が良いことが多いです。
- per annum(年あたり)→ 一般的には per year または a year が使われます
- per capita(一人あたり)→ 一般的には per person が使われます
- per diem(一日あたり)→ 一般的には per day または a day が使われます
これらのラテン語由来の表現は、法律や金融、学術的な文脈では適切かもしれませんが、日常会話ではより簡単な英語表現を使うことをお勧めします。
perに関する問題
「per」の使い方をマスターするために、簡単な問題に挑戦してみましょう。以下の問題は「per」の基本的な使い方を理解しているかどうかを確認するためのものです。
- 1時間ごとに水を飲みなさい、を英語で表現してください。
- このバスは1人につき200円かかります、を英語で表現してください。
- 彼は1日あたり10キロ走ります、を英語で表現してください。
- 1ページにつき3つの質問があります、を英語で表現してください。
- 1週間につき2回この会議があります、を英語で表現してください。
- 彼女の給料は月ごとに支払われます、を英語で表現してください。
- ご要望通り、資料を送付いたします、を英語で表現してください。
- 1リットルごとに100円です、を英語で表現してください。
- 1つの部屋につき2人まで宿泊できます、を英語で表現してください。
- 彼は1分ごとに時計を見ます、を英語で表現してください。
「per」に関するよくある質問
- 「per」と「for」の違いは何ですか?
-
「per」と「for」はどちらも「〜のために」という意味を持ちますが、使い方が異なります。「per」は主に「〜ごとに」「〜につき」という意味で、単位あたりの数量や割合を表します。一方、「for」はより広い意味を持ち、目的や期間、対象などを表します。
- per:The price is 10 dollars per person.(価格は1人につき10ドルです。)
- for:I bought this gift for you.(あなたのためにこのプレゼントを買いました。)
- 「per」の発音はどうするのですか?
-
「per」は通常、「パー」または「プル」と発音されます。アメリカ英語では「プル」に近い発音が一般的で、イギリス英語では「パー」に近い発音が一般的です。ただし、発音はコンテキストや話者によって多少異なる場合があります。
- 「per」を含む慣用表現にはどのようなものがありますか?
-
「per」を含む一般的な慣用表現には以下のようなものがあります。
- as per usual/normal(いつも通り)
- as per instructions/agreement(指示・契約通りに)
- per se(それ自体は、本質的には)
例えば、
- As per usual, he arrived late.(いつも通り、彼は遅れて到着しました。)
- I completed the task as per your instructions.(あなたの指示通りにタスクを完了しました。)
- The problem is not with the plan per se, but with its implementation.(問題は計画それ自体ではなく、その実施にあります。)
- 「as per」とはどういう意味ですか?
-
「as per」は「〜によれば」「〜に従って」という意味で使われる表現です。特にビジネスの文脈でよく使われ、指示や契約、合意などに従って何かが行われることを示します。
- As per our agreement, payment will be made within 30 days.(私たちの合意通り、支払いは30日以内に行われます。)
- The work was completed as per your instructions.(作業はあなたの指示通りに完了しました。)
- As per usual, the train was delayed.(いつも通り、電車は遅れました。)
- 「per」はどのような状況で使われますか?
-
「per」は主に以下のような状況で使われます。
- 料金や価格を表す場合(10 dollars per person)
- 速度や割合を表す場合(60 miles per hour)
- 時間や頻度を表す場合(three times per week)
- 「〜によれば」「〜に従って」という意味で使う場合(as per your instructions)
「per」は特に技術的な文脈や統計、料金表示などでよく使われます。日常会話では「a」や「every」を使った表現の方が自然なことが多いです。
まとめ

この記事では、英語の前置詞「per」の意味と使い方について詳しく解説しました。「per」は主に「〜ごとに」「〜につき」という意味で使われ、料金や速度、割合などを表す際に便利な表現です。
ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「per」は主に「〜ごとに」「〜につき」という意味の前置詞である
- 料金や費用を表す際によく使われる(10 dollars per person)
- 速度や割合を表す際にも便利(60 miles per hour)
- 時間や頻度を表す表現にも使われる(three times per week)
- ビジネスの場面では「〜によれば」「〜に従って」という意味で使われることもある(as per your instructions)
- 日常会話では「a」や「every」を使った表現の方が自然なことが多い
- 「per」と「by」は似ているが、使い方に違いがある
- いくつかのラテン語由来の表現に「per」が含まれているが、一般的な会話では避けた方が良い
「per」は英語の様々な場面で使われる重要な前置詞です。この記事で紹介した例文や使い方を参考に、ぜひ実際の会話や文章で使ってみてください。少しずつ使い方に慣れていくことで、より自然な英語表現ができるようになるでしょう。
ここで紹介したのは「per」の基本的な使い方ですが、英語を学ぶ過程で様々な表現に触れていくことで、より深く理解できるようになります。継続的な学習と実践が大切です。