英語を学ぶ上で似た意味を持つ単語の違いを理解することは非常に重要です。今回は「position」と「post」という二つの単語に焦点を当て、その意味の違いと適切な使い分け方を詳しく解説します。どちらも「地位」や「職」を表す言葉ですが、使われる場面やニュアンスには明確な違いがあります。
この記事を読めば、それぞれの単語をより適切に使い分けられるようになるでしょう。
「position」と「post」の基本的な違い

「position」と「post」はどちらも英語で地位や職を意味する単語ですが、それぞれ使用される文脈やニュアンスが異なります。
「position」は幅広い意味で使われ、社会や組織における地位、役割、職業的な立場を表します。また、物理的な位置や場所、意見や立場なども表現できる汎用性の高い単語です。スポーツでの位置取りなど、様々な場面で使用されます。
一方「post」は、より責任が重く、重要な役職や地位を表す傾向があります。特に政府機関や大きな組織内での役職に使われることが多く、より公式な意味合いを持っています。また、軍隊や警察などでは「持ち場」という意味でも使われます。
それでは、それぞれの単語について詳しく見ていきましょう。
「position」の意味と使い方
「position」は非常に幅広い意味を持つ単語です。主な使い方をいくつかの側面から解説します。
組織内での職や役割を表す「position」
「position」は会社や団体などの組織内での地位や役割を表すときによく使われます。
例文
- I have a new position in my company.(私は会社で新しい地位についています。)
- She applied for the position of teacher.(彼女は教師の職に応募しました。)
- What position do you have in your team?(あなたはチームでどんな役割を担っていますか?)
物理的な場所や位置を表す「position」
「position」は物の置かれている場所や人が立っている位置など、物理的な位置関係を表すこともできます。
例文
- Please change the position of your desk.(あなたの机の位置を変えてください。)
- The book is in a good position on the shelf.(その本は棚の良い位置にあります。)
- He moved to a better position to see the stage.(彼はステージをよく見るためにより良い位置に移動しました。)
意見や立場を表す「position」
議論や交渉における立場や見解を表すときにも「position」が使われます。
例文
- What is your position on this issue?(この問題についてのあなたの立場は何ですか?)
- Our position is that we need more time.(私たちの立場は、もっと時間が必要だということです。)
- She explained her position clearly in the meeting.(彼女は会議で自分の立場を明確に説明しました。)
スポーツでの役割を表す「position」
スポーツでは、選手が担当するプレイ上の役割や場所を「position」と呼びます。
例文
- I play the position of goalkeeper in soccer.(私はサッカーでゴールキーパーのポジションをプレイします。)
- What position do you play in basketball?(バスケットボールではどのポジションをプレイしますか?)
- He changed his position during the game.(彼は試合中にポジションを変えました。)
「post」の意味と使い方
「post」は主に重要な役職や任務に関連して使われる単語です。いくつかの主要な使い方を見ていきましょう。
重要な役職や地位を表す「post」
「post」は特に公的機関や大きな組織における重要な役職を表します。
例文
- He was offered the post of manager.(彼はマネージャーの地位を提供されました。)
- She holds an important post in the government.(彼女は政府で重要な地位に就いています。)
- The post of school principal is now open.(学校長の職が現在空いています。)
任務地や持ち場を表す「post」
特に軍隊や警察などでは、「post」は任務を行う場所や持ち場を指します。
例文
- The soldier must stay at his post.(兵士は自分の持ち場にとどまらなければなりません。)
- She cannot leave her post during work hours.(彼女は勤務時間中は持ち場を離れることができません。)
- He returned to his post after lunch.(彼は昼食後に持ち場に戻りました。)
外交関連の役職や任地を表す「post」
外交の文脈では、「post」は大使などの役職や任地を表すことがあります。
例文
- He was assigned to a foreign post.(彼は海外の任地に任命されました。)
- She accepted the post of ambassador to Japan.(彼女は日本大使の地位を受け入れました。)
- His first diplomatic post was in Paris.(彼の最初の外交任地はパリでした。)
「position」と「post」の使い分けのポイント
「position」と「post」をどのように使い分ければよいかについて、いくつかのポイントを紹介します。
役職の重要性による使い分け
一般的に「position」はあらゆるレベルの職や役割を表しますが、「post」はより重要で責任のある役職を指す傾向があります。
例文
- She has a position as a clerk in the office.(彼女はオフィスで事務員として働いています。)
- He was appointed to the post of chief executive officer.(彼は最高経営責任者の地位に任命されました。)
組織の規模や性質による使い分け
「post」は特に政府や大きな組織での役職を表すことが多いですが、「position」はより幅広い組織で使われます。
例文
- I have a good position in a small company.(私は小さな会社で良い地位についています。)
- She holds a high post in the United Nations.(彼女は国連で高い地位に就いています。)
文脈やフォーマル度による使い分け
「post」はより公式な文脈で使われる傾向がありますが、「position」は公式・非公式両方の場面で使われます。
例文
- What position do you want in our club?(私たちのクラブでどんな役割がほしいですか?)
- The post of minister requires parliamentary approval.(大臣の地位は議会の承認が必要です。)
「position」と「post」の類似表現との比較
「position」と「post」以外にも、英語には「地位」や「役職」を表す様々な単語があります。ここではいくつかの類似表現との違いを見ていきましょう。
「status」との違い
「status」は社会的な地位や身分を表し、特に上下関係の中での立場を指します。
例文
- His status in society is very high.(彼の社会的地位はとても高いです。)
- She enjoys her status as a famous writer.(彼女は有名な作家としての地位を楽しんでいます。)
「position」と「status」の違いは、「position」が役割や職務に焦点を当てるのに対し、「status」は社会的な評価や階層における位置づけに焦点を当てる点にあります。
「rank」との違い
「rank」は主に軍隊や警察などの組織での階級や等級を表します。
例文
- He has the rank of captain in the army.(彼は軍で大尉の階級を持っています。)
- Students are ranked by their test scores.(生徒はテストの点数で順位付けされます。)
「position」や「post」が職務や役割に関するものである一方、「rank」は組織内での序列や階級に関するものです。
「role」との違い
「role」は特定の状況や活動における役割や機能を表します。
例文
- What is your role in this project?(このプロジェクトでのあなたの役割は何ですか?)
- She plays an important role in our team.(彼女は私たちのチームで重要な役割を果たしています。)
「position」が組織内での職や地位を表すのに対し、「role」は特定の活動やプロジェクトにおける機能や責任を表します。
実際の場面での「position」と「post」の使用例
様々な文脈における「position」と「post」の実際の使用例を見てみましょう。
ビジネス場面での使用例
例文
- We have an open position for a sales representative.(販売担当者の空きポジションがあります。)
- The post of finance director requires at least 10 years of experience.(財務ディレクターの地位には少なくとも10年の経験が必要です。)
教育機関での使用例
例文
- He applied for a teaching position at our school.(彼は私たちの学校で教師の職に応募しました。)
- The post of school principal has been vacant for three months.(学校長の地位は3か月間空席になっています。)
政府や公的機関での使用例
例文
- She has a position in the local government.(彼女は地方政府でポジションについています。)
- He was appointed to the post of foreign minister.(彼は外務大臣の地位に任命されました。)
「position」と「post」の使い分け練習問題
以下の問題で「position」と「post」の使い分けを練習しましょう。それぞれの文に適切な単語を選んでください。
- He has a new _ in the marketing department.
- The _ of ambassador requires diplomatic skills.
- What _ do you play in basketball?
- She was offered an important _ in the government.
- I changed my _ to see the stage better.
- The soldier must not leave his _ without permission.
- There is an open _ for a secretary in our office.
- The _ of school principal is very challenging.
- What is your _ on this political issue?
- He holds a high _ in the United Nations.
- The teacher asked students to change their _ in the classroom.
- The _ of prime minister comes with great responsibility.
- She got a new _ as a sales manager.
- The security guard stood at his _ all night.
- What _ are you applying for?
- The _ of chief editor was given to her last year.
- He explained his _ on the new policy.
- The company has several open _ for new graduates.
- The _ of finance minister requires economic knowledge.
- Please state your _ clearly during the meeting.
「position」と「post」に関するよくある質問
- 「position」と「post」はどのような場合に置き換えられますか?
-
両方とも職や役割を表す場合には置き換えられることがありますが、「post」の方がより重要で責任のある役職を指す傾向があります。一般的な仕事や役割を表す場合は「position」の方が適切です。例えば、会社での一般的な仕事は「position」と表現し、政府機関や大きな組織での重要な役職は「post」と表現することが多いです。
- スポーツで使う「position」は「post」に置き換えられますか?
-
スポーツでの位置や役割を表す場合は一般的に「position」が使われ、「post」は使いません。例えば、「I play the position of goalkeeper」(私はゴールキーパーのポジションをプレイします)のように使います。スポーツに関する文脈では「post」を使うと誤解を招く可能性があります。
- 「post」には他にどのような意味がありますか?
-
「post」には「郵便」「投稿」「柱」「掲示」など、様々な意味があります。例えば、「I sent a post to my friend」(友人に郵便を送りました)や「She made a post on social media」(彼女はソーシャルメディアに投稿しました)のように使います。また、「The fence has many wooden posts」(そのフェンスには多くの木の柱があります)のような使い方もあります。
- ビジネスの場面では、どちらの単語が多く使われますか?
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一般的なビジネスの場面では「position」の方が頻繁に使われます。「post」は特に政府や大きな組織での重要な役職を指す場合に使われることが多いです。求人広告などでは通常「position」が使われます。例えば、「We have an open position for a marketing specialist」(マーケティングスペシャリストの空きポジションがあります)のように表現します。
- 「I got a new position/post」の違いは何ですか?
-
「I got a new position」は一般的に新しい職や役割を得たことを意味します。一方、「I got a new post」は、より重要で責任のある役職に就いたというニュアンスがあります。例えば、会社内での配置転換や昇進を表す場合は「position」を使い、政府機関や大きな組織での重要な役職に任命された場合は「post」を使うことが多いです。
まとめ

この記事では、「position」と「post」の意味の違いと使い分けについて詳しく解説しました。主なポイントをまとめると以下のようになります。
- 「position」は幅広い意味で使われ、組織内の役割や職、物理的な位置、意見や立場などを表す。
- 「post」はより重要で責任のある役職を指し、特に政府や大きな組織での役職に使われる。
- 「position」は公式・非公式の両方の文脈で使えるが、「post」はより公式的な文脈で使われる傾向がある。
- スポーツや物理的な位置を表す場合は一般的に「position」が使われる。
- 軍隊や警察では、「post」は持ち場や任務地を指すこともある。
- 「status」「rank」「role」などの類似表現もあり、それぞれ使われる文脈が異なる。
- 求人広告などビジネスの一般的な場面では通常「position」が使われる。
- 「post」には「郵便」「投稿」「柱」などの別の意味もある。
英語の微妙なニュアンスを理解することで、より正確に自分の意図を伝えることができます。「position」と「post」の違いを意識して、適切な場面で使い分けましょう。
初学者の方も、この記事を参考にして両単語の基本的な違いを押さえておけば、日常会話や文章の中で適切に使用できるようになるでしょう。