「これは私の本です」「彼女の犬はとても可愛いです」「マイクの車は新しい」—このような「〜の」という関係を英語で表現するとき、使われるのが「所有格」です。
英語を学び始めたばかりの方にとって、所有格は最初に出会う文法項目の一つです。適切に使えるようになれば、より正確に自分の考えを伝えられるようになります。
この記事では、英語の所有格について、基本的な意味から使い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。一覧表や具体的な例文を交えながら説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
所有格とは?基本概念を理解しよう

所有格とは、「〜の」という意味を表す英語の文法要素です。名詞が誰のものなのか、あるいは何に属しているのかを説明するときに使います。
例えば、「机の上に鉛筆があります」と言いたいとき、「誰の鉛筆なのか」を明確にしたい場合に所有格を使います。私の鉛筆なら「my pencil(私の鉛筆)」、彼の鉛筆なら「his pencil(彼の鉛筆)」というように表現できます。
所有格の基本的な形は「所有格 + 名詞」です。この形を覚えておくと、英語で所有関係を表現するのが簡単になります。
例文
- This is my book.(これは私の本です)
- Her dog is very cute.(彼女の犬はとても可愛いです)
- Our teacher is kind.(私たちの先生は親切です)
このように所有格を使うことで、「誰の〜」「何の〜」という関係を簡潔に表現できます。
所有格の種類と形:一覧表で確認
英語の所有格には大きく分けて3種類あります。人称代名詞の所有格、名詞の所有格、そして所有代名詞です。
それぞれの形と使い方を見ていきましょう。
人称代名詞の所有格
人称代名詞とは「私、あなた、彼、彼女」などを表す言葉です。これらが所有格になると形が変わります。
| 人称代名詞 | 所有格 | 意味 |
|---|---|---|
| I | my | 私の |
| you | your | あなたの、あなたたちの |
| he | his | 彼の |
| she | her | 彼女の |
| it | its | それの |
| we | our | 私たちの |
| they | their | 彼らの、彼女らの |
例文
- I lost my key yesterday.(私は昨日鍵をなくしました)
- Is this your bag?(これはあなたのかばんですか?)
- He loves his car very much.(彼は自分の車をとても大事にしています)
名詞の所有格
名詞を所有格にするには、一般的に名詞の後に「アポストロフィ(’)+ s」をつけます。
| 名詞 | 所有格 | 意味 |
|---|---|---|
| Tom | Tom’s | トムの |
| teacher | teacher’s | 先生の |
| dog | dog’s | 犬の |
| Mary | Mary’s | メアリーの |
例文
- Tom’s bike is red.(トムの自転車は赤いです)
- The teacher’s desk is big.(先生の机は大きいです)
- My friend’s mother is a doctor.(私の友達のお母さんは医者です)
複数形の名詞の所有格
複数形の名詞が「s」で終わる場合は、名詞の後に「アポストロフィ(’)」だけをつけます。
不規則な複数形の場合は「アポストロフィ(’)+ s」をつけます。
| 複数形名詞 | 所有格 | 意味 |
|---|---|---|
| boys | boys’ | 男の子たちの |
| girls | girls’ | 女の子たちの |
| children | children’s | 子供たちの |
| men | men’s | 男性たちの |
例文
- The boys’ room is upstairs.(男の子たちの部屋は2階にあります)
- Children’s toys are in the box.(子供たちのおもちゃは箱の中にあります)
- We found the students’ books on the floor.(私たちは学生たちの本を床の上で見つけました)
所有格の使い方:ケース別で解説
所有格は単に「所有」だけでなく、様々な関係を表現するために使われます。
ここでは、所有格の主な使い方を見ていきましょう。
所有・所属を表す
最も基本的な使い方で、誰かが何かを所有していることを表します。
例文
- This is Ken’s computer.(これはケンのコンピュータです)
- My brother’s room is always clean.(私の兄の部屋はいつも清潔です)
- The cat’s tail is long.(その猫のしっぽは長いです)
関係性を表す
家族や友人などの人間関係を表すときにも所有格を使います。
例文
- Sarah’s mother is a teacher.(サラのお母さんは先生です)
- My friend’s brother plays soccer.(私の友達の兄はサッカーをします)
- Our neighbor’s daughter is very smart.(私たちの隣人の娘さんはとても賢いです)
時間や価値を表す
時間や期間、価値を表現するときにも所有格が使われます。
例文
- Today’s weather is nice.(今日の天気は良いです)
- Yesterday’s homework was difficult.(昨日の宿題は難しかったです)
- This book costs one week’s salary.(この本は1週間分の給料の価値があります)
場所や組織を表す
場所や組織に関する所有関係も所有格で表現できます。
例文
- Japan’s population is about 125 million.(日本の人口は約1億2500万人です)
- Our school’s festival is next month.(私たちの学校の文化祭は来月です)
- The city’s parks are beautiful in spring.(その都市の公園は春にはきれいです)
所有格の作り方:基本ルールと例外
所有格の作り方には基本的なルールがありますが、いくつかの例外や注意点もあります。
以下で詳しく見ていきましょう。
単数形の名詞
単数形の名詞の所有格は、名詞に「’s」をつけるだけです。
例文
- The girl’s hat is pink.(その女の子の帽子はピンク色です)
- My father’s car is new.(私の父の車は新しいです)
- The dog’s food is in the kitchen.(その犬のえさはキッチンにあります)
複数形の名詞
複数形の名詞が「s」で終わる場合は、アポストロフィ(’)だけをつけます。
例文
- The students’ books are on the desk.(生徒たちの本は机の上にあります)
- My parents’ house is in Tokyo.(私の両親の家は東京にあります)
- The teachers’ room is on the first floor.(教師たちの部屋は1階にあります)
複数形が不規則で「s」で終わらない場合(children, men, women など)は、「’s」をつけます。
例文
- The children’s toys are colorful.(子供たちのおもちゃはカラフルです)
- The women’s bags are on the chair.(女性たちのかばんは椅子の上にあります)
- Men’s shirts are on sale this week.(男性用シャツは今週セール中です)
名前が「s」で終わる場合
名前が「s」で終わる場合、「’s」をつける方法と「’」だけをつける方法があります。
一般的には「’s」をつける方が現代的です。
例文
- James’s book is interesting.(ジェームズの本は面白いです)
- Chris’s sister is a doctor.(クリスの姉は医者です)
複合名詞の場合
複合名詞(2つ以上の単語からなる名詞)の場合、最後の単語に「’s」をつけます。
例文
- My brother-in-law’s car is red.(私の義理の兄の車は赤いです)
- The Prime Minister of Japan’s speech was long.(日本の首相のスピーチは長かったです)
所有格と「of」の使い分け:どっちを使うべき?
英語では「〜の」という関係を表現するために、所有格(’s)以外にも「of」を使う方法があります。
この2つの使い分けについて見ていきましょう。
所有格(’s)を使うケース
基本的に、人や動物など生き物に関する所有関係を表す場合は所有格(’s)を使います。
例文
- The girl’s mother is a nurse.(その女の子のお母さんは看護師です)
- My cat’s toy is under the table.(私の猫のおもちゃはテーブルの下にあります)
- The teacher’s glasses are broken.(先生のメガネは壊れています)
「of」を使うケース
無生物(物や概念など)の所有関係を表す場合は、「of」を使うことが多いです。
例文
- The pages of the book are yellow.(その本のページは黄色くなっています)
- The roof of the house is red.(その家の屋根は赤いです)
- The name of the movie is “Star Wars”.(その映画の名前は「スターウォーズ」です)
使い分けのポイント
基本的なルールとしては、
- 人・動物 → 所有格(’s)
- 物・概念 → of
ただし、このルールには例外もあります。以下のような場合は、物や概念でも所有格を使うことがあります。
- 時間表現:today’s newspaper(今日の新聞)
- 距離表現:a mile’s walk(1マイルの散歩)
- 組織や団体:the company’s policy(会社の方針)
- 地理的名称:Japan’s economy(日本の経済)
例文
- Today’s meeting starts at 9:00.(今日の会議は9時に始まります)
- The earth’s surface is mostly water.(地球の表面のほとんどは水です)
- The country’s population is growing.(その国の人口は増加しています)
所有代名詞:名詞を省略した表現
所有代名詞は、所有格と名詞の組み合わせを一語で表現する言葉です。
同じ名詞を繰り返さずに済むため、会話がスムーズになります。
| 所有格 | 所有代名詞 | 意味 |
|---|---|---|
| my | mine | 私のもの |
| your | yours | あなたのもの |
| his | his | 彼のもの |
| her | hers | 彼女のもの |
| its | its | それのもの |
| our | ours | 私たちのもの |
| their | theirs | 彼らのもの |
所有代名詞は、名詞の前ではなく、名詞の代わりに使います。
例文
- This is my book. That is yours.(これは私の本です。あれはあなたのものです)
- Her car is blue. His is red.(彼女の車は青いです。彼のは赤いです)
- Our house is big. Theirs is small.(私たちの家は大きいです。彼らのは小さいです)
所有代名詞は文の主語や目的語として使えます。
例文
- Mine is on the table.(私のものはテーブルの上にあります)
- I like yours better than mine.(私はあなたのものが私のものより好きです)
- That red bicycle is hers.(あの赤い自転車は彼女のものです)
英語の所有格に関する練習問題20問
以下の問題を解いて、所有格の理解度をチェックしてみましょう。
- 次の文の空欄に適切な所有格を入れなさい
This is _____ book.(私の) - 次の文の空欄に適切な所有格を入れなさい
Is that _____ pencil?(彼の) - 次の文の空欄に適切な所有格を入れなさい
_____ mother is a doctor.(彼女の) - 次の文の空欄に適切な所有格を入れなさい
We like _____ new teacher.(私たちの) - 次の文の空欄に適切な所有格を入れなさい
The cat is licking _____ paws.(それの) - 次の文を所有格を使って書きかえなさい
The bag belongs to Mary.(メアリーのバッグ) - 次の文を所有格を使って書きかえなさい
The toys belong to the children.(子供たちのおもちゃ) - 次の文を所有格を使って書きかえなさい
The car belongs to my parents.(私の両親の車) - 次の文を所有格を使って書きかえなさい
The house belongs to my uncle and aunt.(私の叔父と叔母の家) - 次の文を所有格を使って書きかえなさい
The computer belongs to James.(ジェームズのコンピュータ) - 次の所有格を「of」を使った表現に変えなさい
the student’s book - 次の所有格を「of」を使った表現に変えなさい
the company’s name - 次の「of」を使った表現を所有格に変えなさい
the toys of the baby - 次の「of」を使った表現を所有格に変えなさい
the bicycle of my brother - 次の「of」を使った表現を所有格に変えなさい
the house of my grandparents - 次の日本語を英語に訳しなさい(所有格を使うこと)
「私の父の車は新しいです」 - 次の日本語を英語に訳しなさい(所有格を使うこと)
「彼女の犬は白いです」 - 次の日本語を英語に訳しなさい(所有格を使うこと)
「今日の天気は晴れです」 - 次の日本語を英語に訳しなさい(所有代名詞を使うこと)
「これは私のではなく、彼のです」 - 次の日本語を英語に訳しなさい(所有代名詞を使うこと)
「あなたの家は大きいですが、私たちのはもっと大きいです」
所有格に関するよくある質問
英語の所有格について、よくある質問とその回答をまとめました。
- 「Mary and John’s house」と「Mary’s and John’s house」の違いは何ですか?
-
「Mary and John’s house」は、メアリーとジョンが共同で所有している一軒の家を指します。一方、「Mary’s and John’s house」は、メアリーの家とジョンの家という別々の二軒の家を指します。
共同所有の場合は最後の名詞にのみ所有格をつけます。
- 「s」で終わる名前の所有格はどう表しますか?
-
「s」で終わる名前(James, Chris など)の所有格は、「’s」をつける方法と「’」だけをつける方法があります。
現代的な表記では「’s」を使うことが多いです(James’s, Chris’s)。発音する際は、語尾に /z/ の音を足します。
- 無生物でも所有格を使えますか?
-
基本的に無生物の所有関係は「of」を使って表現することが多いですが、時間表現(today’s newspaper)、距離表現(a mile’s walk)、組織や団体(the company’s policy)、地理的名称(Japan’s economy)などの場合は、無生物でも所有格を使うことがあります。
- 複数の所有者がいる場合の所有格はどのようになりますか?
-
複数の所有者がそれぞれ別の物を所有している場合は、それぞれの名詞に所有格をつけます(Mary’s and John’s cars)。
一方、共同で一つの物を所有している場合は、最後の名詞にのみ所有格をつけます(Mary and John’s car)。
- 所有格と所有代名詞の違いは何ですか?
-
所有格(my, your, his など)は名詞の前に置いて使います(my book)。一方、所有代名詞(mine, yours, his など)は名詞の代わりに使います(This book is mine)。
所有代名詞は名詞を繰り返さずに済むため、会話がより簡潔になります。
まとめ

この記事では、英語の所有格について詳しく解説しました。所有格は「〜の」という関係を表す文法要素で、名詞が誰のものなのか、あるいは何に属しているのかを説明するときに使います。
主な内容をまとめると、
- 所有格の種類
- 人称代名詞の所有格(my, your, his など)
- 名詞の所有格(名詞+’s)
- 複数形の名詞の所有格(名詞s+’)
- 所有格の使い方
- 所有・所属を表す(Ken’s computer)
- 関係性を表す(Sarah’s mother)
- 時間や価値を表す(today’s weather)
- 場所や組織を表す(Japan’s population)
- 所有格の作り方
- 単数形:名詞+’s
- 複数形(sで終わる):名詞s+’
- 複数形(不規則):名詞+’s
- 所有格と「of」の使い分け
- 人・動物 → 所有格(’s)
- 物・概念 → of
- 例外:時間表現、距離表現、組織、地理的名称
- 所有代名詞
- 所有格と名詞の組み合わせを一語で表現(mine, yours, his など)
- 名詞の代わりに使う
英語の文法において所有格の理解は非常に重要です。この記事で紹介した基本ルールと例文を参考に、所有格を正しく使いこなせるようになりましょう。練習問題も役立ててください。
日常会話や作文で所有格を積極的に使うことで、より自然な英語表現ができるようになります。

