「put up with」は英語学習の過程で必ず出会うフレーズの一つです。このフレーズは日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われ、「我慢する」「耐える」という意味を持ちます。初めて見る方には少し複雑に感じるかもしれませんが、使い方を理解すれば会話の幅が広がる便利な表現です。
本記事では「put up with」の基本的な意味から実践的な用法、さらには類似表現との違いまで詳しく解説します。中学英語レベルの分かりやすい例文も多数紹介しますので、ぜひマスターしてみてください。
「put up with」の基本的な意味

「put up with」は基本的に「~を我慢する」「~に耐える」という意味を持つ句動詞(フレーズバーブ)です。「put(置く)」「up(上に)」「with(~と共に)」という単語の組み合わせですが、これらの単語の意味からは想像しにくい意味になっています。これは英語の句動詞の特徴で、個々の単語の意味を合わせても全体の意味にならないことが多いのです。
「put up with」は、不快なこと、困った状況、理想的ではない状態などを受け入れて耐えるという意味合いがあります。例えば、うるさい隣人の騒音を我慢する、悪い天候に耐える、誰かの失礼な態度を許容するなど、様々な状況で使用できます。
日本語に直すと「我慢する」「許容する」「辛抱する」「甘んじて受け入れる」などの表現に相当します。決して好ましくない状況だけれども、それに対処して生活を続けるというニュアンスが含まれています。
「put up with」の文法的な使い方
「put up with」を正しく使うためには、その文法的な特徴を理解することが重要です。基本的な用法をいくつか見ていきましょう。
基本的な文型
「put up with」は「誰かが何かを我慢する」という意味を表すために、次のような文型で使われます:
主語 + put up with + 目的語
例文
- I can’t put up with this noise.(この騒音に我慢できない)
- She puts up with his bad behavior.(彼女は彼の悪い行動を我慢している)
現在形での使い方
現在形で使う場合は、三人称単数(he, she, it)のときに「puts up with」となることに注意しましょう。
例文
- I put up with the cold weather every winter.(私は毎冬、寒い天気に耐えています)
- He puts up with a long commute to work.(彼は長い通勤を我慢しています)
- They put up with difficult customers at the store.(彼らは店で難しい客に耐えています)
過去形での使い方
過去形では「put up with」の「put」の部分が「put」のままであることに注意してください。「put」は不規則動詞で、過去形も同じ形です。
例文
- I put up with the noise yesterday.(昨日、その騒音に耐えました)
- She put up with his jokes at the party.(彼女はパーティーで彼のジョークを我慢しました)
未来形での使い方
未来を表現する場合は、will や be going to などと組み合わせます。
例文
- I will not put up with this behavior anymore.(もうこの行動は我慢しません)
- She is going to put up with the pain until she sees a doctor.(彼女は医者に診てもらうまで痛みに耐えるつもりです)
疑問文と否定文
疑問文では助動詞(do, does, did など)を使います。
例文
- Do you put up with his lateness?(あなたは彼の遅刻を我慢していますか?)
- How long did she put up with that situation?(彼女はどれくらいその状況を我慢していたのですか?)
否定文では「not」を使います。
例文
- I do not put up with lies.(私は嘘を許しません)
- She cannot put up with the heat.(彼女は暑さに耐えられません)
「put up with」の例文
「put up with」の使い方をより深く理解するために、様々な場面での例文を見ていきましょう。中学英語レベルの簡単な例文を用意しましたので、ぜひ参考にしてください。
日常生活での例文
日常生活の中では、様々な場面で「put up with」を使う機会があります。
例文
- I can’t put up with my brother’s loud music.(兄の大きな音の音楽に我慢できません)
- My mother puts up with my father’s snoring every night.(母は毎晩、父のいびきを我慢しています)
- How do you put up with this cold room?(この寒い部屋をどうやって我慢していますか?)
- We have to put up with the rain today.(今日は雨を我慢しなければなりません)
- My dog puts up with wearing a coat in winter.(私の犬は冬にコートを着ることを我慢しています)
学校生活での例文
学校生活でも「put up with」を使うシチュエーションはたくさんあります。
例文
- The students put up with the strict rules at school.(生徒たちは学校の厳しい規則を我慢しています)
- I have to put up with studying late at night.(夜遅くまで勉強することを我慢しなければなりません)
- Our teacher puts up with our mistakes because we are beginners.(私たちは初心者なので、先生は私たちの間違いを許容しています)
- How long will you put up with this difficult math problem?(この難しい数学の問題をどれくらい頑張りますか?)
- She puts up with sitting in the back of the classroom.(彼女は教室の後ろに座ることを我慢しています)
友人関係での例文
友人との関係においても「put up with」は役立つ表現です。
例文
- I put up with my friend’s bad jokes because he is kind.(彼は親切なので、友達の下手なジョークを我慢しています)
- Why do you put up with her selfish behavior?(なぜあなたは彼女の自己中心的な行動を我慢するのですか?)
- My best friend puts up with my talking a lot.(親友は私のおしゃべりを我慢しています)
- We put up with each other’s differences.(私たちはお互いの違いを受け入れています)
- She doesn’t put up with friends who tell lies.(彼女は嘘をつく友達を許しません)
「put up with」の類似表現との違い
英語には「我慢する」「耐える」という意味を持つ表現がいくつかあります。ここでは「put up with」と似た意味を持つ表現との違いを解説します。
「tolerate」との違い
「tolerate」は「許容する」「我慢する」という意味で、「put up with」と似ています。しかし、「tolerate」はより formal(フォーマル・堅い表現)で、公式な場面やビジネスシーンで使われることが多いです。
例文
- I cannot tolerate this behavior in the office.(オフィスでのこの行動は許容できません)
「put up with」は日常会話でよく使われる親しみやすい表現です。
例文
- I can’t put up with this behavior anymore.(もうこの行動は我慢できません)
「endure」との違い
「endure」は「耐える」「耐え忍ぶ」という意味で、長期間または強い困難に対して使われることが多いです。身体的・精神的な苦痛や困難な状況に対して使われる傾向があります。
例文
- She had to endure great pain after the surgery.(手術後、彼女は大きな痛みに耐えなければなりませんでした)
「put up with」はより一般的な不快感や迷惑に対して使用されます。
例文
- She has to put up with noisy neighbors every night.(彼女は毎晩うるさい隣人を我慢しなければなりません)
「bear」との違い
「bear」も「耐える」「我慢する」という意味を持ちますが、より formal(フォーマル)で文学的な表現です。また、「~を負う」「~を担う」という意味合いもあります。
例文
- I cannot bear the thought of leaving my hometown.(故郷を離れる考えに耐えられません)
「put up with」は日常的で、より具体的な状況に対して使われます。
例文
- I cannot put up with living in this small apartment anymore.(もうこの小さなアパートに住むのは我慢できません)
「stand」との違い
「stand」は「立つ」という本来の意味の他に、informal(くだけた表現)で「耐える」「我慢する」という意味でも使われます。特に否定文(can’t stand)でよく使われます。
例文
- I can’t stand this hot weather.(この暑い天気に耐えられません)
「put up with」は「stand」よりも「不本意ながらも受け入れる」というニュアンスが強いです。
例文
- I have to put up with this hot weather until summer ends.(夏が終わるまでこの暑い天気を我慢しなければなりません)
「put up with」の慣用表現とフレーズ
「put up with」はいくつかの慣用表現やフレーズで使われることがあります。英語らしい表現を身につけるために、以下のフレーズも覚えておくと便利です。
「I won’t put up with it」
「それは許さない」「それは我慢しない」という強い拒否や抗議の意思を表します。
例文
- I won’t put up with your excuses anymore.(もうあなたの言い訳は許しません)
- She said she won’t put up with his lateness again.(彼女は彼の遅刻をもう許さないと言いました)
「have to put up with」
「~を我慢しなければならない」という、ある状況を受け入れざるを得ないことを表します。
例文
- We have to put up with the construction noise for another month.(あと1ヶ月は工事の騒音を我慢しなければなりません)
- She has to put up with her difficult boss until she finds a new job.(彼女は新しい仕事を見つけるまで難しい上司を我慢しなければなりません)
「can’t/cannot put up with」
「~に耐えられない」「~を我慢できない」という限界を表します。
例文
- I can’t put up with this pain anymore.(もうこの痛みには耐えられません)
- He cannot put up with her constant complaints.(彼は彼女の絶え間ない不満に耐えられません)
「why put up with」
「なぜ~を我慢するのか」という疑問を投げかける表現です。
例文
- Why put up with a job you hate?(なぜ嫌いな仕事を我慢するのですか?)
- Why put up with this old computer when you can buy a new one?(新しいコンピュータを買えるのに、なぜこの古いコンピュータを我慢するのですか?)
「put up with」に関するよくある質問
「put up with」について、学習者からよく寄せられる質問にお答えします。
- 「put up with」は丁寧な表現ですか?
-
「put up with」はフォーマル・インフォーマル両方の場面で使える中立的な表現です。ただし、ビジネス文書など非常にフォーマルな場面では「tolerate」や「endure」などの単語が使われることもあります。日常会話では「put up with」は一般的で自然な表現です。
- 「put up with」を名詞形で使うことはできますか?
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「put up with」自体は動詞句なので名詞形はありませんが、関連する名詞として「tolerance(耐性、寛容さ)」や「endurance(忍耐力)」などを使うことができます。
例:Her tolerance for noise is very low.(彼女の騒音への耐性はとても低いです)
- 「put up with」の反対の意味は何ですか?
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「put up with」の反対は、「refuse to accept(受け入れることを拒否する)」「reject(拒絶する)」「not tolerate(許容しない)」などの表現があります。
例:I refuse to accept this kind of treatment.(私はこのような扱いを受け入れることを拒否します)
- 「put up with」は分離できますか?
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「put up with」は分離できない句動詞です。「put」と「up」と「with」は常に一緒に使われ、間に他の単語を入れることはできません。
例:×I put this noise up with.(誤り)
○I put up with this noise.(正しい) - 「put up with」の発音のコツはありますか?
-
「put up with」は通常、/pʊt ʌp wɪð/ と発音されます。「put」と「up」はつなげて発音されることが多く、「with」の「th」は有声音(舌を上の歯の裏に軽く当てて発音)です。リズムとしては「PUT-up-with」と「put」にアクセントを置くと自然に聞こえます。
まとめ

今回は「put up with」の意味と使い方について詳しく解説しました。ポイントをまとめると以下の通りです。
- 「put up with」は「~を我慢する」「~に耐える」という意味の句動詞
- 不快なこと、困った状況、理想的ではない状態を受け入れて耐えるという意味合い
- 基本的な文型は「主語 + put up with + 目的語」
- 過去形も「put up with」(putは不規則動詞)
- 日常会話から学校生活まで幅広いシーンで使われる
- 類似表現に「tolerate」「endure」「bear」「stand」などがあるが、それぞれニュアンスが異なる
- 「I won’t put up with it」「have to put up with」などの慣用表現がある
- 分離できない句動詞なので、語順に注意が必要
「put up with」は英語のネイティブスピーカーが日常的に使う表現です。この記事で紹介した例文や使い方を参考に、ぜひ実際の会話で使ってみてください。最初は少し慣れないかもしれませんが、練習を重ねるうちに自然と使えるようになるでしょう。
英語の句動詞はときに難しく感じるかもしれませんが、一つ一つマスターしていくことで、英語表現の幅が広がります。「put up with」を理解し、使いこなせるようになれば、英語学習の大きな一歩となるでしょう。

