「quarrel」は英語で「口論」や「言い争い」を意味する単語で、名詞としても動詞としても使うことができます。友人や家族との間での意見の不一致や怒りを伴う議論を表現する際によく使われます。
この記事では、初心者の方でも理解しやすいように「quarrel」の基本的な意味や使い方、例文などを詳しく解説していきます。日常会話でよく使われるこの表現をマスターして、英語力をさらに向上させましょう。
quarrelとは?意味と基本的な使い方

「quarrel」は英語で「口論」「言い争い」「けんか」を意味する単語です。主に友人や家族間の怒りを伴う意見の不一致や対立を表します。基本的に親しい関係にある人々の間で起こる感情的な対立を指すことが多く、単なる意見の相違よりも感情的な要素が強いのが特徴です。
発音は英国英語では「クォレル」(/ˈkwɒrəl/)、アメリカ英語では「クォーレル」(/ˈkwɔːrəl/)となります。スペルの注意点として、イギリス英語では「quarrelled」「quarrelling」のように語尾の”l”を重ねますが、アメリカ英語では「quarreled」「quarreling」と”l”は一つだけになることが多いです。
「quarrel」は日常会話でよく使われる表現であり、人間関係における対立や不和を表現する際に便利な単語です。次のセクションでは、「quarrel」の品詞別の使い方について詳しく見ていきましょう。
「quarrel」の語源と歴史
「quarrel」という単語はラテン語の「querela」(苦情)に由来しています。中世英語の「querele」を経て現代の「quarrel」になりました。歴史的には「苦情を言う」という意味から始まり、徐々に「言い争い」や「口論」の意味へと発展してきました。
興味深いことに「quarrel」には別の意味もあり、中世の十字弓で使われる四角い矢じりや、ステンドグラスなどに使われる小さな四角いガラス板を指すこともあります。この場合の語源はラテン語の「quadrus」(四角形)に由来します。ただし、現代では「口論」の意味で使われることが圧倒的に多いです。
quarrelの品詞と用法
「quarrel」は名詞としても動詞としても使うことができます。それぞれの用法について詳しく見ていきましょう。
名詞としてのquarrel
名詞としての「quarrel」は、怒りを伴う言い争いや対立を指します。通常は可算名詞として使われ、複数形は「quarrels」となります。
例文
- They had a quarrel about money yesterday. (彼らは昨日お金のことで口論した。)
- The quarrel between the two brothers lasted for hours. (二人の兄弟の口論は何時間も続いた。)
- A small quarrel can sometimes lead to a big fight. (小さな口論が時には大きな喧嘩につながることもある。)
名詞としての「quarrel」は、しばしば前置詞「with」「about」「over」「between」などと一緒に使われます。
例文
- She had a quarrel with her friend. (彼女は友達と口論した。)
- We had a quarrel about the rules of the game. (私たちはゲームのルールについて口論した。)
- The quarrel over money divided the family. (お金をめぐる口論で家族は分裂した。)
- The quarrel between Tom and Mary ruined the party. (トムとメアリーの間の口論でパーティーは台無しになった。)
動詞としてのquarrel
動詞としての「quarrel」は「口論する」「言い争う」という意味で使われます。基本的に自動詞として機能し、前置詞「with」「about」「over」などと組み合わせて使われることが多いです。
例文
- The children often quarrel over toys. (子どもたちはよくおもちゃのことで言い争う。)
- I don’t want to quarrel with you. (あなたと口論したくありません。)
- They quarreled about who would do the dishes. (彼らは誰が皿洗いをするかで口論した。)
動詞としての「quarrel」の時制変化は以下のようになります。
時制 | 形 |
---|---|
原形 | quarrel |
三人称単数現在 | quarrels |
過去形 | quarrelled/quarreled |
過去分詞 | quarrelled/quarreled |
現在分詞 | quarrelling/quarreling |
quarrelの具体的な使用例と表現
「quarrel」はさまざまな状況で使われる表現です。ここでは具体的な使用例や関連表現について詳しく見ていきましょう。
日常会話での使用例
日常的な会話の中では、「quarrel」は家族や友人との言い争いを表現する際によく使われます。
例文
- My brother and I quarrel every day. (私と兄は毎日口論する。)
- Don’t quarrel with your sister. (妹と口論しないで。)
- We had a small quarrel but we are friends again. (私たちは小さな口論をしたが、また友達に戻った。)
- The neighbors quarrel loudly every night. (隣人たちは毎晩大きな声で口論している。)
「quarrel」を含む慣用表現
「quarrel」を使った慣用表現もいくつかあります。これらを覚えておくと表現の幅が広がります。
pick a quarrel(意図的に口論を始める)
「pick a quarrel with someone」は、故意に誰かと口論を始めようとする行為を表します。
例文
- He always picks a quarrel with new students. (彼はいつも新しい生徒と意図的に口論を始める。)
- Don’t pick a quarrel with him, he’s in a bad mood. (彼と意図的に口論を始めないで、機嫌が悪いから。)
have no quarrel with(〜に異議がない)
「have no quarrel with something/someone」は「〜に不満や異議がない」という意味で使われます。
例文
- I have no quarrel with your decision. (あなたの決定に異議はありません。)
- We have no quarrel with the people of your country. (私たちはあなたの国の人々に対して不満はありません。)
fall out(仲たがいする)
「fall out」は「口論して仲たがいする」という意味を持ちます。「quarrel」の結果を表す表現としてよく使われます。
例文
- The friends fell out over a small misunderstanding. (友達は小さな誤解で仲たがいした。)
- We fell out last year but now we are friends again. (私たちは去年仲たがいしたが、今はまた友達に戻った。)
quarrelと類義語の違い
「quarrel」と似た意味を持つ単語はいくつかありますが、それぞれニュアンスや使い方が異なります。ここでは主な類義語との違いを説明します。
quarrelとargueの違い
「argue」と「quarrel」はどちらも意見の不一致を表しますが、「argue」は比較的論理的な議論や討論を指し、「quarrel」は感情的な言い争いを意味します。
例文
- The scientists argued about the best research method. (科学者たちは最良の研究方法について議論した。)
- The couple quarreled over who would do the dishes. (そのカップルは誰が皿洗いをするかで口論した。)
「argue」は理由や証拠を示して相手を説得しようとするプロセスを含むことが多いですが、「quarrel」は感情的な対立が主体となります。
quarrelとfightの違い
「fight」は「quarrel」よりも激しい対立を意味し、身体的な暴力を含むこともあります。「quarrel」は主に言葉による対立を指します。
例文
- The boys quarreled over the rules of the game. (男の子たちはゲームのルールについて口論した。)
- The boys fought in the playground and one got hurt. (男の子たちは運動場で喧嘩し、一人が怪我をした。)
quarrelとdisputeの違い
「dispute」は「quarrel」よりも公式な文脈で使われることが多く、法的な不一致や国家間の対立などを指すこともあります。「quarrel」は主に個人間の感情的な対立を表します。
例文
- The neighbors had a quarrel about the noise. (隣人たちは騒音について口論した。)
- The two countries are involved in a territorial dispute. (二つの国は領土問題で争っている。)
quarrelのよくある間違いと注意点
「quarrel」を使用する際によくある間違いや注意すべき点をいくつか紹介します。
前置詞の使い方
「quarrel」と一緒に使う前置詞の選択を間違えることがよくあります。正しい使い方は以下の通りです。
- quarrel with somebody(誰かと口論する)
- quarrel about/over something(何かについて口論する)
- quarrel between A and B(AとBの間の口論)
間違った例
I quarreled to my brother. (×)
正しい例
I quarreled with my brother. (○)
「quarrel」と「argument」の混同
初学者がよく間違えるのは「quarrel」と「argument」の区別です。「argument」は論理的な議論や主張を指すこともあるのに対し、「quarrel」は常に否定的な感情を伴う対立を意味します。
例文
- We had a good argument about politics. (私たちは政治について良い議論をした。)(※「argument」がポジティブな意味で使われている)
- We had a quarrel about politics and stopped talking to each other. (私たちは政治について口論し、お互い口をきかなくなった。)(※「quarrel」は常に否定的な意味)
発音の間違い
「quarrel」の発音で最も多い間違いは、「qua」の部分を「クア」と発音してしまうことです。正しくは「クォ」(英国英語)または「クォー」(米国英語)です。
綴りの注意点
先述のように、イギリス英語とアメリカ英語では過去形や現在分詞の綴りが異なります。
- イギリス英語:quarrelled, quarrelling
- アメリカ英語:quarreled, quarreling
quarrelに関する問題
ここでは「quarrel」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。各問題は「quarrel」の意味、使い方、慣用表現などに関するものです。まずは問題に挑戦し、その後で解答を確認してみましょう。
- 次の文の空欄に入る適切な前置詞はどれですか?
“The brothers had a quarrel _ who would drive the car.”
a) with b) over c) between d) for - 「quarrel」の名詞としての主な意味は何ですか?
a) 喜び b) 口論 c) 同意 d) 旅行 - 「I don’t want to pick a quarrel with you」という表現の意味として最も適切なのはどれですか?
a) あなたと喧嘩したくない
b) あなたと意図的に口論を始めたくない
c) あなたと議論したくない
d) あなたと一緒に行きたくない - 次の文で「quarrel」はどのような品詞として使われていますか?
“They quarrel every day about small things.”
a) 名詞 b) 動詞 c) 形容詞 d) 副詞 - 「We have no quarrel with your proposal」の意味として最も適切なのはどれですか?
a) あなたの提案に賛成です
b) あなたの提案に反対です
c) あなたの提案に関心がありません
d) あなたの提案に異議はありません - 「quarrel」の過去形として正しいのはどれですか?(アメリカ英語)
a) quarreled b) quarrelled c) quarraling d) quarrelling - 「The couple _ out over money issues」の空欄に入る最も適切な表現はどれですか?
a) quarreled b) fell c) went d) came - 「quarrel」と最も意味が近い単語はどれですか?
a) agree b) dispute c) praise d) celebrate - 次の文の空欄に入る適切な単語はどれですか?
“It takes two to make a _.”
a) decision b) quarrel c) promise d) friendship - 「quarrel」の元々の語源は何語ですか?
a) ギリシャ語 b) ドイツ語 c) フランス語 d) ラテン語
「quarrel」に関するよくある質問
- 「quarrel」と「fight」の違いは何ですか?
-
「quarrel」は主に言葉による口論や言い争いを指し、「fight」はより激しい対立で、身体的な暴力を含むこともあります。「quarrel」は感情的な意見の不一致を表し、「fight」は実際の闘争や戦いを表すことが多いです。
- 「quarrel」を使った一般的な表現はありますか?
-
「pick a quarrel」(意図的に口論を始める)、「have no quarrel with」(〜に異議がない)、「patch up a quarrel」(仲直りする)などの表現がよく使われます。また、「It takes two to make a quarrel」(喧嘩するには二人必要だ)ということわざもあります。
- 「quarrel」と「argue」はどう使い分ければいいですか?
-
「argue」はより論理的な議論や意見交換を意味し、必ずしも否定的なニュアンスを持ちません。一方、「quarrel」は常に感情的な対立や不和を表し、否定的なニュアンスを持ちます。「We argued about politics」(政治について議論した)は中立的な表現ですが、「We quarreled about politics」(政治について口論した)は否定的な状況を表します。
- 「quarrel」の適切な日本語訳は何ですか?
-
状況によって「口論」「言い争い」「喧嘩」「諍い」「不和」などが適切な訳語となります。文脈によって最適な訳語は変わります。
- 「quarrel」の発音のコツはありますか?
-
「qua」の部分は「クォ」(英国英語)または「クォー」(米国英語)と発音します。「クア」とならないよう注意しましょう。また、アクセントは最初の音節にあります。
- 「We fell out」と「We had a quarrel」の違いは何ですか?
-
「We had a quarrel」は単に「口論した」という事実を述べているのに対し、「We fell out」は口論した結果として「仲たがいした」状態になったことを意味します。「fall out」は口論の結果として関係が悪化したことを強調します。
- 「quarrel」と「row」の違いは何ですか?
-
「row」は主にイギリス英語で使われる口語的な表現で、「quarrel」とほぼ同じ意味です。「We had a row」と「We had a quarrel」はどちらも「口論した」という意味になりますが、「row」はより口語的で、特にイギリスでよく使われます。
- 「quarrel」は形容詞として使えますか?
-
「quarrel」自体は形容詞として使えませんが、「quarrelsome」(口論好きな、喧嘩っぽい)という関連する形容詞があります。例えば「He has a quarrelsome nature」(彼は口論好きな性格だ)のように使います。
まとめ

この記事では「quarrel」の意味や使い方について詳しく解説してきました。英語のコミュニケーションにおいて「quarrel」は人間関係における対立や不和を表現する重要な単語です。基本的な意味から応用的な表現まで理解することで、英語での表現力が一層豊かになるでしょう。
以下がこの記事の主なポイントです。
- 「quarrel」は名詞と動詞の両方として使われ、怒りを伴う口論や言い争いを意味する。
- 名詞としての「quarrel」は前置詞「with」「about」「over」「between」などと組み合わせて使われる。
- 動詞としての「quarrel」は主に自動詞として機能し、「with」「about」「over」などの前置詞と一緒に使われる。
- 「pick a quarrel」「have no quarrel with」「fall out」など、「quarrel」を使った慣用表現がある。
- 「quarrel」は「argue」「fight」「dispute」など似た意味を持つ単語とは微妙にニュアンスが異なる。
- イギリス英語とアメリカ英語では過去形や現在分詞の綴りが異なる(quarrelled/quarreled)。
- 「quarrel」はラテン語の「querela」(苦情)に由来している。
「quarrel」の使い方をマスターすることで、人間関係における対立や和解を適切に表現できるようになります。日常英会話や英作文でぜひ活用してみてください。
英語学習の旅において、この記事が皆さんの助けとなれば幸いです。