英語学習で混乱しやすい単語の組み合わせに「raise」と「rise」があります。どちらも「上げる」「上がる」に関連していますが、実は使い方が大きく異なるのです。
この記事では、初学者の方でもわかりやすく「raise」と「rise」の違いを詳しく解説します。基本的な意味から実際の例文まで、総合的に学んでいきましょう。
「raise」と「rise」の基本的な違い

この2つの単語の最も重要な違いは、「raise」は他動詞(目的語が必要)で、「rise」は自動詞(目的語が不要)だということです。
「raise」は「(何かを)上げる」という意味で、誰かが意図的に何かを上げる動作を表します。つまり、外部からの力で何かを持ち上げるイメージです。例えば「手を上げる」、「価格を上げる」などの場合に使います。
一方、「rise」は「(自然に)上がる」「上昇する」という意味で、物や人が自ら上がることを表します。外部からの力を必要とせず、自然に上昇するイメージです。例えば「太陽が昇る」、「煙が上がる」などの場合に使います。
もう一つの大きな違いは活用形です。
- 「raise」:raise – raised – raised(規則変化)
- 「rise」:rise – rose – risen(不規則変化)
この基本的な区別を覚えておくことが、正しい使い分けの鍵となります。
「raise」の使い方と例文
「raise」は他動詞として様々な状況で使われます。ここでは主な使い方を例文とともに紹介します。
物理的に何かを持ち上げる
「raise」の最も基本的な使い方は、物理的に何かを持ち上げることを表します。
例文
- I raised my hand in class.(私は授業で手を上げました。)
- The boy raised the flag in the morning.(少年は朝に旗を上げました。)
- She raised her head and smiled at me.(彼女は頭を上げて私に微笑みました。)
価格や数値を上げる
「raise」は価格や数値を意図的に上げる場合にも使われます。
例文
- The shop raised the price of milk.(その店は牛乳の価格を上げました。)
- The bank will raise interest rates next month.(銀行は来月金利を上げるでしょう。)
- My boss raised my salary last year.(上司は去年私の給料を上げました。)
声や音量を上げる
音量や声の大きさを上げる場合にも「raise」を使います。
例文
- Don’t raise your voice in the library.(図書館では声を上げないでください。)
- She raised the volume of the radio.(彼女はラジオの音量を上げました。)
- The teacher raised her voice to quiet the students.(先生は生徒たちを静かにさせるために声を上げました。)
子供を育てる
「raise」には「子供を育てる」という意味もあります。
例文
- My uncle raised three children alone.(叔父は一人で3人の子供を育てました。)
- She was raised by her grandparents.(彼女は祖父母に育てられました。)
- It’s hard to raise children in today’s society.(今日の社会で子供を育てるのは難しいです。)
資金を集める
「raise」は「お金を集める」という意味でも使われます。
例文
- We need to raise money for the school trip.(学校旅行のためにお金を集める必要があります。)
- The club raised $500 for charity.(そのクラブはチャリティのために500ドルを集めました。)
- How much money did you raise at the event?(そのイベントでいくらのお金を集めましたか?)
問題や話題を提起する
「raise」は問題や話題を提起する場合にも使われます。
例文
- He raised an interesting point during the discussion.(彼は議論の中で興味深い点を提起しました。)
- I want to raise the issue of school safety.(学校の安全性の問題を提起したいと思います。)
- She raised concerns about the new policy.(彼女は新しい方針について懸念を表明しました。)
「rise」の使い方と例文
「rise」は自動詞として、自然に上がる様子を表します。主な使い方を例文とともに見ていきましょう。
上に移動する・上昇する
「rise」の基本的な意味は、何かが自然に上に移動することです。
例文
- The balloon rises slowly in the air.(風船はゆっくりと空中に上がります。)
- Smoke rises from the factory chimney.(煙は工場の煙突から上がります。)
- Hot air rises to the ceiling.(暖かい空気は天井へ上昇します。)
太陽や月が昇る
「rise」は天体が昇ることを表す際によく使われます。
例文
- The sun rises at 6 o’clock in summer.(夏は太陽が6時に昇ります。)
- The moon rose behind the mountain.(月は山の後ろに昇りました。)
- We watched the sun rising over the sea.(私たちは海の上に昇る太陽を見ました。)
価格や数値が上がる
価格や数値が自然に上昇する場合も「rise」を使います。
例文
- Food prices rise every year.(食料品の価格は毎年上昇します。)
- The temperature rose to 35 degrees yesterday.(気温は昨日35度まで上昇しました。)
- The water level in the river is rising after the rain.(雨の後、川の水位が上昇しています。)
起きる・立ち上がる
「rise」には「起きる」「立ち上がる」という意味もあります。
例文
- I usually rise at 6:30 every morning.(私は通常毎朝6時30分に起きます。)
- He rose from his seat when the teacher entered.(先生が入ってきたとき、彼は席から立ち上がりました。)
- Everyone rose when the national anthem played.(国歌が流れたとき、全員が立ち上がりました。)
地位や評判が上がる
「rise」は社会的地位や評判が上がることを表すこともあります。
例文
- She rose to fame after her first movie.(彼女は最初の映画の後に有名になりました。)
- His popularity is rising among young people.(彼の人気は若者の間で上昇しています。)
- The company has risen to become an industry leader.(その会社は業界のリーダーになるまで成長しました。)
「raise」と「rise」の類似表現
「raise」と「rise」以外にも、「上げる」「上がる」を表す表現があります。ここでは主な類似表現との違いを説明します。
「lift」との違い
「lift」も「持ち上げる」という意味を持ちますが、「raise」よりも物理的な力を使う動作を強調することが多いです。
例文
- He lifted the heavy box from the floor.(彼は床から重い箱を持ち上げました。)
- She raised her eyebrows in surprise.(彼女は驚いて眉を上げました。)
「increase」との違い
「increase」は「増加する」という意味で、「raise」や「rise」と似ていますが、数量や程度の変化に焦点を当てます。
例文
- The company increased production by 20%.(会社は生産を20%増加させました。)
- My weight has increased recently.(最近私の体重が増加しました。)
「go up」との違い
「go up」は「上がる」という意味の口語表現で、「rise」と似た使い方をします。
例文
- The prices have gone up this month.(価格は今月上がりました。)
- The temperature went up to 30 degrees.(気温は30度まで上がりました。)
「raise」と「rise」のイディオム表現
「raise」と「rise」を使ったイディオム表現もたくさんあります。よく使われるものをいくつか紹介します。
「raise」を使ったイディオム
- raise eyebrows(驚かせる、不審に思わせる)
- raise a question(質問する)
- raise one’s spirits(元気づける)
- raise the alarm(警報を発する)
- raise awareness(意識を高める)
「rise」を使ったイディオム
- rise to the occasion(状況に対応する)
- rise and shine(起きて元気に活動する)
- rise to fame(有名になる)
- rise to the challenge(挑戦に立ち向かう)
- rise from the ashes(困難から復活する)
「raise」と「rise」の使い分け練習問題
ここでは「raise」と「rise」の使い分けを練習するための問題を20問用意しました。適切な単語を選んで文を完成させてみましょう。
- Please _____ your hand if you know the answer.
- The sun _____ in the east every morning.
- My father _____ me to be honest.
- The price of gasoline _____ last month.
- She _____ her voice when she was angry.
- The bread dough will _____ if you leave it in a warm place.
- He _____ from his chair when the principal entered.
- We need to _____ money for the school festival.
- Smoke _____ from the chimney.
- The teacher _____ an interesting question.
- The water level in the river _____ after the rain.
- They _____ their children with love and care.
- I usually _____ at six o’clock in the morning.
- The student _____ his hand to ask a question.
- The temperature _____ to 35 degrees yesterday.
- We should _____ awareness about this issue.
- His popularity has _____ since he won the game.
- Please _____ your glass for a toast.
- The moon _____ at eight o’clock last night.
- The company _____ the salaries of all employees.
「raise」と「rise」に関するよくある質問
ここでは、「raise」と「rise」に関するよくある質問に答えていきます。
- 「raise」と「rise」の過去形と過去分詞形は何ですか?
-
「raise」は規則変化で、過去形も過去分詞形も「raised」です。一方、「rise」は不規則変化で、過去形は「rose」、過去分詞形は「risen」です。
- 「The price raised」というのは正しいですか?
-
いいえ、正しくありません。価格自体が意図的に上がるわけではないので、自動詞の「rise」を使って「The price rose」と言います。誰かが価格を上げる場合は「Someone raised the price」となります。
- 子供を育てることを表す「raise」と「bring up」の違いは何ですか?
-
どちらも「子供を育てる」という意味ですが、「raise」はより基本的な養育を指し、「bring up」は教育や躾など、より広い意味での育成を含むことがあります。ただし、多くの場合は互換的に使われます。
- 「rise to the occasion」とはどういう意味ですか?
-
「rise to the occasion」は「状況に適切に対応する」「期待に応える」という意味のイディオム表現です。困難な状況でもうまく対処できることを表します。
- 給料が上がることを表現するとき、「raise」と「rise」どちらを使いますか?
-
給料自体が上がることを表現する場合は「My salary rose」(自動詞)と言います。誰かが給料を上げる場合は「The company raised my salary」(他動詞)と言います。また、名詞として「I got a raise」(昇給)という表現もよく使われます。
- 「raise」と「rise」の発音の違いは何ですか?
-
「raise」は「レイズ」のように、「rise」は「ライズ」のように発音します。母音の音が異なるので注意しましょう。
- 「raise」と「rise」は文法的にどのように区別すればよいですか?
-
「raise」は他動詞なので、必ず目的語(何を上げるか)が必要です。「rise」は自動詞なので、目的語は取りません。文の構造から判断できることが多いです。
まとめ

この記事では、「raise」と「rise」の違いと使い分けについて詳しく解説しました。ポイントをまとめると、
- 「raise」は他動詞で、誰かが意図的に何かを上げる動作を表す。目的語が必要。
- 「rise」は自動詞で、何かが自然に上がることを表す。目的語は不要。
- 「raise」の活用形は「raise – raised – raised」(規則変化)。
- 「rise」の活用形は「rise – rose – risen」(不規則変化)。
- 「raise」の主な用法:物を持ち上げる、価格を上げる、声を上げる、子供を育てる、資金を集める。
- 「rise」の主な用法:上昇する、太陽が昇る、価格が上がる、起きる、立ち上がる。
- 文の中で「何が上がるか」を主語にするなら「rise」、「何を上げるか」を目的語にするなら「raise」を使う。
- イディオム表現を覚えると、より自然な英語表現ができる。
「raise」と「rise」の違いを理解することで、英語での表現がより正確になります。例文や練習問題を通じて、実際の使い方をマスターしていきましょう。

