「regarding」は英語の前置詞として使われる単語で、「〜に関して」「〜について」という意味を持ちます。また、「regard」という動詞の現在分詞としても使われることがあります。ビジネスシーンでの文書やフォーマルな場面で特によく見かける表現で、英語の基本的な知識として覚えておくと役立ちます。
この記事では「regarding」の意味や使い方を初学者にもわかりやすく解説し、実用的な例文を通して理解を深めていきましょう。
「regarding」とは?その基本的な意味と成り立ち

「regarding」は、主に前置詞として使われる英単語です。「〜に関して」「〜に関する」「〜について」という意味を持ち、何かについて言及したり、話題を特定したりする際に用います。語源をたどると、フランス語の「regarder(見る、注目する)」に由来し、英語の「regard(注目、配慮)」という名詞から派生しています。
「regarding」は特にフォーマルな文脈で用いられることが多く、ビジネスメールや公式文書、アカデミックな文章などでよく見かけます。日常会話よりも書き言葉で使われる傾向にありますが、フォーマルな会話の場面でも適切に使うことができます。
また、「regarding」は「about」や「concerning」などの前置詞と意味が似ていますが、若干ニュアンスが異なります。「regarding」はより公式で格式高い印象を与える表現です。
「regarding」の基本的な構文と使い方
「regarding」は基本的に以下のような構文で使われます。
- regarding + 名詞/代名詞
- regarding + 動名詞(〜ing形)
「regarding」の後には、話題や対象となる名詞、代名詞、または動名詞が続きます。文の中での位置は比較的自由で、文頭、文中、文末のどこにも置くことができますが、文頭に置かれることが多いです。
例文
- Regarding your question, I will answer it tomorrow.(あなたの質問に関しては、明日お答えします。)
- I have some concerns regarding the new project.(新しいプロジェクトについていくつか懸念があります。)
- The teacher sent an email regarding the class schedule.(先生はクラススケジュールに関するメールを送りました。)
このように「regarding」は話題を導入したり、言及の対象を明確にしたりする役割を果たします。
「regarding」と「about」の違い
「regarding」と「about」はどちらも「〜について」という意味を持ちますが、使われる文脈やニュアンスに違いがあります。「about」はより一般的で日常会話でもよく使われるのに対し、「regarding」はより形式的でビジネスや学術的な場面で用いられることが多いです。
例文を比較してみましょう。
例文
- I want to talk about my hobby.(私の趣味について話したいです。)※日常会話
- I would like to speak with you regarding the contract.(契約に関してお話したいです。)※ビジネス場面
このように、カジュアルな話題や日常会話では「about」が自然に感じられ、ビジネスや公式な場面では「regarding」がより適切となります。
「regarding」の様々な使い方と実用例文
「regarding」は様々な場面で活用できる便利な前置詞です。ここでは具体的なシチュエーション別に使い方を見ていきましょう。
ビジネスシーンでは、メールや手紙、会議などで「regarding」がよく使われます。特に文書のタイトルや件名、開始文などに用いられることが多いです。
例文
- Regarding our meeting next week, I would like to change the time.(来週の会議に関して、時間を変更したいと思います。)
- We need more information regarding the customer’s complaint.(お客様のクレームに関してさらに情報が必要です。)
- I am writing to you regarding the job opening.(求人に関してご連絡いたします。)
日常生活でも、少しフォーマルな場面では「regarding」を使うことがあります。
例文
- The school sent a letter regarding the field trip.(学校は遠足に関する手紙を送りました。)
- Do you have any questions regarding the homework?(宿題について質問はありますか。)
- I spoke with the doctor regarding my health condition.(私は自分の健康状態について医師と話しました。)
「regarding」を使った便利なフレーズ
「regarding」を含む便利なフレーズをいくつか紹介します。これらのフレーズを覚えておくと、さまざまな場面で活用できます。
例文
- Regarding this matter…(この件に関して…)
- Regarding your inquiry…(お問い合わせに関して…)
- I have a question regarding…(…に関して質問があります。)
- Do you have any information regarding…?(…に関する情報はありますか?)
- We need to talk regarding…(…について話す必要があります。)
これらのフレーズは特にビジネスシーンでのコミュニケーションで役立ちます。
中学生でも使える「regarding」の簡単な例文
「regarding」は少しフォーマルな表現ですが、中学生レベルの英語でも十分に活用できます。以下に中学英語レベルの簡単な例文を紹介します。
例文
- I have a question regarding the math homework.(数学の宿題について質問があります。)
- The teacher made an announcement regarding the school festival.(先生は学校祭に関するお知らせをしました。)
- My mother called the school regarding my absence.(母は私の欠席について学校に電話しました。)
- We received an email regarding the club activity.(クラブ活動に関するメールを受け取りました。)
- Regarding your lost pencil, I found it in the classroom.(あなたの失くした鉛筆に関して、教室で見つけました。)
「regarding」と似た表現の違いと使い分け
英語には「regarding」以外にも「〜について」を表す表現がいくつかあります。ここでは、それぞれの違いと使い分けについて解説します。
「regarding」とよく似た前置詞には、「about」「concerning」「with regard to」「in regard to」「as for」などがあります。それぞれ微妙にニュアンスが異なり、使われる文脈も異なります。
「about」は最も一般的で、日常会話でよく使われます。
例文
- He told me about his trip.(彼は旅行について教えてくれました。)
「concerning」は「regarding」に非常に近い意味ですが、やや懸念や関心を強調するニュアンスがあります。
例文
- The doctor spoke to me concerning my test results.(医師は私の検査結果について話しました。)
「with regard to」「in regard to」は「regarding」よりさらにフォーマルで、特に法律文書や学術論文などで使われます。
例文
- With regard to your application, we need additional documents.(あなたの申請に関して、追加書類が必要です。)
「as for」は対照や話題の転換を示す際に使われます。
例文
- As for the budget, we will discuss it next week.(予算に関しては、来週議論します。)
これらの表現は状況に応じて適切に使い分けることが大切です。「regarding」はフォーマルではあるものの、「with regard to」ほど堅苦しくなく、一般的な文書やビジネスコミュニケーションで使いやすい表現です。
「regarding」とよく一緒に使われる単語
「regarding」は特定の単語と一緒に使われることが多く、コロケーション(連語)を形成します。よく一緒に使われる単語には以下のようなものがあります。
- information regarding…(…に関する情報)
- questions regarding…(…に関する質問)
- concerns regarding…(…に関する懸念)
- details regarding…(…に関する詳細)
- policy regarding…(…に関するポリシー)
- decisions regarding…(…に関する決定)
これらの表現を覚えておくと、より自然な英語表現ができるようになります。
「regarding」の様々な文脈での使い方
「regarding」は様々な文脈で使用できる汎用性の高い前置詞です。ここでは、具体的な場面ごとの使い方を見ていきましょう。
ビジネスシーンでの「regarding」
ビジネスシーンでは「regarding」が特に頻繁に使われます。ビジネスメールの件名や文書の表題、会議の議題の導入などに適しています。
例文
- Subject: Regarding the quarterly sales report(件名:四半期売上レポートについて)
- I am writing to you regarding our upcoming meeting.(近日の会議に関してご連絡いたします。)
- We need to make a decision regarding the new project.(新しいプロジェクトに関して決断を下す必要があります。)
- The manager wants to speak with you regarding your performance.(マネージャーはあなたの業績について話したいと思っています。)
学校生活での「regarding」
学校生活でも、先生や保護者とのコミュニケーションで「regarding」が使われることがあります。
例文
- The principal sent a letter regarding the school rules.(校長は校則に関する手紙を送りました。)
- I need to talk to my teacher regarding my test score.(テストの点数について先生と話す必要があります。)
- My parents received an email regarding the school trip.(両親は修学旅行に関するメールを受け取りました。)
日常生活での「regarding」
日常生活でもやや公式な場面では「regarding」が使われます。
例文
- The neighbor complained regarding the noise.(隣人は騒音について苦情を言いました。)
- I called the store regarding the faulty product.(不良品に関してお店に電話しました。)
- The doctor gave me advice regarding my diet.(医師は私の食事に関してアドバイスをくれました。)
「regarding」のよくある間違いと注意点
「regarding」を使う際によくある間違いと注意点をいくつか紹介します。これらを知っておくことで、より正確に「regarding」を使いこなせるようになります。
カジュアルすぎる場面での使用
「regarding」はフォーマルな表現なので、友達との日常会話やカジュアルなテキストメッセージなどでは使うと不自然に聞こえることがあります。そういった場面では「about」を使う方が自然です。
不自然な例
- Hey, I wanted to ask you regarding that movie.
(やあ、その映画についてあなたに尋ねたかったんだ。)
自然な例
- Hey, I wanted to ask you about that movie.
(やあ、その映画についてあなたに尋ねたかったんだ。)
「regarding to」という誤用
「regarding」は前置詞なので、その後に「to」をつける必要はありません。「regarding to」という表現は文法的に誤りです。
誤った例
- I have a question regarding to the homework.
(宿題についての質問があります。)
正しい例
- I have a question regarding the homework.
(宿題についての質問があります。)
この間違いは「with regard to」や「in regard to」という表現との混同から生じることがあります。
文脈に合わない使用
「regarding」は特定の対象について言及する際に使いますが、すべての「〜について」という文脈で使えるわけではありません。
例えば、話題を広く扱う場合や感情や意見を述べる場合には、他の表現の方が適切なことがあります。
不自然な例
- I feel happy regarding the good news.
(良いニュースについて嬉しく思います。)
自然な例
- I feel happy about the good news.
(良いニュースについて嬉しく思います。)
過度の使用
同じ文書や会話の中で「regarding」を何度も繰り返し使うと、文章が単調になり読みにくくなります。類義語と適宜入れ替えることで、表現に変化をつけることが大切です。
単調な例
- I have questions regarding the project. Also, I need information regarding the deadline. Furthermore, I have concerns regarding the budget.
変化をつけた例
- I have questions regarding the project. Also, I need information about the deadline. Furthermore, I have concerns over the budget.
不適切な後続要素
「regarding」の後には名詞(句)または動名詞(〜ing形)が来るべきで、that節や疑問詞節を直接続けることはできません。
誤った例
- We talked regarding that he was late.
(彼が遅れたことについて話しました。)
正しい例
- We talked regarding his lateness.
(彼の遅刻について話しました。) - We talked about the fact that he was late.
(彼が遅れたという事実について話しました。)
「regarding」の使い方と英語表現の拡張
「regarding」を使いこなすことで、英語表現の幅が広がります。ここでは、「regarding」を含むより発展的な表現や文章構造を見ていきましょう。
ビジネス文書での「regarding」の活用
ビジネス文書では「regarding」を使って、文書の目的や内容を明確に示すことができます。特に冒頭部分で使われることが多いです。
例文
- I am writing to you regarding our upcoming business partnership.(今後のビジネスパートナーシップに関してご連絡いたします。)
- Please find attached the documents regarding your inquiry.(お問い合わせに関する書類を添付しております。)
- We would appreciate your prompt response regarding this matter.(この件に関する迅速なご回答をいただければ幸いです。)
「regarding」を使った丁寧な依頼表現
「regarding」を使って丁寧な依頼や質問をすることができます。
例文
- Could you provide more information regarding the project timeline?(プロジェクトのスケジュールに関してさらに情報を提供していただけますか?)
- I would like to ask for your advice regarding my career path.(私のキャリアパスについてアドバイスをいただきたいです。)
- Would it be possible to schedule a meeting regarding the new proposal?(新しい提案に関して会議を設定することは可能でしょうか?)
「regarding」と関連する表現の比較表
以下の表では、「〜について」を表す様々な表現を比較しています。
表現 | フォーマル度 | 主な使用場面 | 例文 |
---|---|---|---|
regarding | 高 | ビジネス文書、公式な場面 | I have concerns regarding the project. |
about | 低〜中 | 日常会話、一般的な文書 | Tell me about your hobby. |
concerning | 高 | 公式文書、特に懸念事項 | The doctor spoke to me concerning my health. |
with regard to | 非常に高 | 法律文書、学術論文 | With regard to your application, we need more documents. |
as for | 中 | 話題の転換、対比 | As for the price, we can discuss it later. |
on | 中 | 特定の限定的なトピック | She gave a lecture on climate change. |
この表を参考に、状況に応じて最適な表現を選ぶことができます。
「regarding」に関する問題
以下では「regarding」の使い方を確認するための問題を10問用意しました。それぞれの問題に対する解答とその日本語訳も記載しています。
- 空欄に適切な表現を入れてください:I sent an email _ the meeting schedule.
- 正しい文を選びなさい:
a) I have a question regarding to your proposal.
b) I have a question regarding your proposal. - 次の文を並べ替えてください:regarding / information / need / we / the event / more
- 以下の文を「regarding」を使って書き換えてください:
“I want to talk about the new school rules.” - 空欄に適切な表現を入れてください:The teacher made an announcement _ the exam.
- 以下の文で「regarding」の使い方が適切かどうか判断してください:
“Regarding that you missed the class, you need to do extra homework.” - 「regarding」を使って、学校の遠足について質問がある文を作ってください。
- 以下の文を前置詞「regarding」を使って完成させてください:
“My mother called the doctor _ my health condition.” - 次の文のうち、「regarding」の使い方が正しいものを選びなさい:
a) He feels happy regarding the good news.
b) The company issued a statement regarding the recent changes. - 「regarding」を使って、メールの件名を作成してください。トピックは「明日の会議」です。
「regarding」に関するよくある質問
- 「regarding」はどのような場面で使うのが適切ですか?
-
「regarding」は主にフォーマルな場面で適切に使われます。特にビジネスメール、公式文書、アカデミックな文脈、会議や講演などの公式な場での発言に適しています。日常的なカジュアルな会話では、代わりに「about」を使うほうが自然です。
- 「regarding」と「about」の違いは何ですか?
-
主な違いはフォーマル度にあります。「regarding」はより公式で格式高い表現で、ビジネスや学術的な場面で使われます。「about」はより一般的でカジュアルな表現で、日常会話でよく使われます。意味は基本的に同じで「〜について」という意味ですが、使われる文脈やニュアンスが異なります。
- 「regarding」を使う際によくある間違いは何ですか?
-
よくある間違いとしては、「regarding to」という不要な「to」を付けてしまうこと、カジュアルすぎる場面で使うこと、感情表現と組み合わせて使うこと(例:feel happy regarding)などがあります。また、that節を直接続けることもできません。
- 「regarding」は文のどの位置で使えますか?
-
「regarding」は文頭、文中、文末のどの位置でも使うことができますが、特に文頭で話題を導入する際によく使われます。例えば「Regarding your request, I will respond tomorrow.」のような使い方です。文中や文末でも「I have some questions regarding the project.」「The teacher gave us information regarding the exam.」のように使えます。
- 「regarding」の後にはどのような言葉が続きますか?
-
「regarding」の後には主に名詞または名詞句、代名詞、そして動名詞(〜ing形)が続きます。「regarding the meeting」「regarding her」「regarding swimming」のような使い方をします。that節や疑問詞節を直接続けることはできません。
まとめ

この記事では、英語の前置詞「regarding」の意味や使い方について詳しく解説してきました。「regarding」は「〜に関して」「〜について」という意味を持ち、主にフォーマルな場面で使われる表現です。ビジネスメールや公式文書をはじめ、学校の連絡事項など、やや改まった場面で活用できる便利な前置詞です。
「regarding」を使いこなすことで、より洗練された英語表現ができるようになります。しかし、カジュアルな場面では「about」などの表現の方が自然であることを覚えておきましょう。
重要なポイントをまとめると、
- 「regarding」は前置詞で、「〜に関して」「〜について」という意味を持つ
- ビジネス文書や公式な場面でよく使われるフォーマルな表現である
- 「regarding」の後には名詞(句)、代名詞、または動名詞が続く
- 「regarding to」という使い方は誤りである
- 日常会話では「about」の方が自然なことが多い
- 「concerning」「with regard to」「as for」など類似表現との使い分けが重要
- 文頭、文中、文末のどの位置でも使うことができる
- ビジネスメールの件名や文書の表題などでよく使われる
英語の前置詞は使い分けが難しいところがありますが、この記事で紹介した例文や使い方のコツを参考に、「regarding」を適切に使いこなせるようになることを願っています。
フォーマルな英語表現の一つとして、「regarding」をぜひ皆さんの英語表現の引き出しに加えてみてください。