「regardless of」は英語でよく使われる表現で、「〜に関係なく」や「〜にもかかわらず」という意味を持ちます。この表現は日常会話からビジネスの場まで幅広く使われ、特定の条件や状況に左右されない意思や行動を示す際に非常に便利です。初めて英語を学ぶ方にとっても、覚えておくと表現の幅が広がる重要な表現です。
本記事では、「regardless of」の基本的な意味から使い方、類似表現との違いまで詳しく解説していきます。
regardless of の基本的な意味

英語表現「regardless of」は、何かの条件や状況があっても、それに影響されず、それを考慮せずに行動するという意味を持ちます。日本語では「〜に関係なく」「〜にかかわらず」「〜を気にせずに」などと訳されることが多いです。
「regardless」という単語は、「regard(注意する、気にする)」という言葉に「-less(〜がない)」という接尾辞がついたものです。つまり、「注意を払わない」「気にしない」という意味から派生しています。そこに「of」が加わることで、「何に対して気にしないか」を示す表現になります。
読み方と発音
「regardless of」の読み方は以下の通りです。
- regardless of:「リガードレス オブ」
- 発音記号:/riɡɑ́ːrdləs/ /əv/
発音する際は、「regard」の部分にアクセントが置かれ、「-less」は弱く発音します。「of」も弱く発音するのが一般的です。
regardless of の使い方
「regardless of」は前置詞句として機能し、その後には名詞や名詞句が続きます。基本的な構造を理解していきましょう。
名詞や名詞句を伴う使い方
最も一般的な使い方は、「regardless of + 名詞(句)」の形です。この形で「〜に関係なく」という意味を表します。
例文
- I will go to the park regardless of the weather.(天気に関係なく、私は公園に行きます。)
- We must finish this work regardless of time.(時間に関係なく、この仕事を終わらせなければなりません。)
- She loves all animals regardless of size.(大きさに関係なく、彼女はすべての動物が好きです。)
節を伴う使い方
「regardless of」の後ろに文(節)を続けたい場合は、「regardless of + whether 節」や「regardless of + what/how/who などの疑問詞 + 節」の形を使います。
例文
- I will support you regardless of whether you win or lose.(勝っても負けても、あなたを応援します。)
- Regardless of what others say, I believe in you.(他の人が何を言おうと、私はあなたを信じています。)
- The party will be held regardless of how many people come.(何人来るかに関係なく、パーティーは開かれます。)
複数の要素を伴う使い方
「regardless of」の後に複数の要素を置く場合は、「or」で繋ぎます。「and」は使わないように注意しましょう。
例文
- Our school welcomes students regardless of age, gender, or background.(年齢、性別、または背景に関係なく、私たちの学校は生徒を歓迎します。)
- The rules apply to everyone regardless of position or experience.(地位や経験に関係なく、ルールは全員に適用されます。)
regardless of を使った例文
実際の場面で「regardless of」がどのように使われるのか、いくつかの例文を通して見ていきましょう。すべて中学英語レベルの簡単な例文です。
例文
- I always eat breakfast regardless of the time I wake up.(起きる時間に関係なく、私はいつも朝食を食べます。)
- My dog follows me regardless of where I go.(どこに行くかに関係なく、私の犬は私についてきます。)
- Regardless of his age, Tom is good at sports.(トムは年齢に関係なく、スポーツが得意です。)
- We should respect all people regardless of their country.(国に関係なく、すべての人を尊重すべきです。)
- She reads books every day regardless of how busy she is.(どれだけ忙しくても、彼女は毎日本を読みます。)
- Regardless of the difficulty, I will try my best.(難しさに関係なく、私は最善を尽くします。)
- The school accepts all students regardless of their test scores.(テストの点数に関係なく、学校はすべての生徒を受け入れます。)
- Regardless of the cost, health is more important.(費用に関係なく、健康がより重要です。)
regardless の単独使用
「regardless」は「of」なしでも使うことができます。その場合は副詞として機能し、「それにもかかわらず」「それでもなお」「いずれにしても」という意味になります。
副詞としての「regardless」は、文の最後や、カンマの後に置かれることが多いです。
例文
- It was raining heavily, but we went out regardless.(大雨が降っていましたが、それでも私たちは出かけました。)
- The path was dangerous, but he continued regardless.(道は危険でしたが、彼はそれにも関わらず進み続けました。)
- I know it’s expensive, but I’m going to buy it regardless.(高いことは分かっていますが、それでも買うつもりです。)
この用法は、前の文脈で述べた障害や問題があるにもかかわらず、行動を続けることを強調します。特に会話では、このシンプルな形がよく使われます。
regardless of と類似表現の違い
英語には「regardless of」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。これらの表現との違いを理解することで、より適切に使い分けられるようになりましょう。
despite との違い
「despite」も「〜にもかかわらず」という意味を持ちますが、「regardless of」と比べていくつかの違いがあります。
「despite」は「すでに起こっていることに対して」使われることが多く、「〜にもかかわらず」というニュアンスを持ちます。つまり、妨げになる事実や状況があるのに、それでも何かをするという意味合いが強いです。
一方、「regardless of」は「〜に関係なく」という、より広い意味で使われます。条件や状況が何であれ、それに影響されないという意味です。
例文比較
- Despite the rain, we had a picnic.(雨が降っていたにもかかわらず、ピクニックをしました。)
- We will have a picnic regardless of the weather.(天気に関係なく、ピクニックをします。)
「despite」は既に雨が降っている状況を表し、「regardless of」は天気がどうであれ(雨でも晴れでも)という意味になります。
in spite of との違い
「in spite of」は「despite」とほぼ同じ意味で、置き換え可能です。こちらも「〜にもかかわらず」という意味で、既に存在する障害や困難な状況があるのに、何かをするというニュアンスです。
例文
- In spite of his injury, he finished the race.(怪我をしているにもかかわらず、彼はレースを終えました。)
- He participates in races regardless of his physical condition.(体調に関係なく、彼はレースに参加します。)
no matter との違い
「no matter」も「〜に関係なく」という意味を持ちますが、使い方が少し異なります。「no matter + 疑問詞(what, how, when, where, who など)」の形で使用し、「どんな〜であっても」という意味になります。
例文
- No matter what happens, I will be your friend.(何が起きても、私はあなたの友達です。)
- Regardless of what happens, I will be your friend.
(何が起きるかに関係なく、私はあなたの友達です。)
意味は似ていますが、「no matter」は疑問詞と共に使われることが多いです。また、「no matter」はよりカジュアルな表現と言えます。
wh-ever / however との違い
「whatever」「whoever」「however」などの「-ever」が付く表現も、「〜に関係なく」という意味を持ちます。これらは「どんな〜でも」「誰でも」「どのように〜でも」といった意味になります。
例文
- Whatever you decide, I will support you.(あなたが何を決めても、私はあなたを支持します。)
- Regardless of what you decide, I will support you.(あなたの決断に関係なく、私はあなたを支持します。)
「wh-ever」の表現は「no matter」と同様に、よりカジュアルな場面で使われることが多いです。一方、「regardless of」はよりフォーマルな印象を与えます。
日常会話での regardless of の使い方
「regardless of」は日常会話でもよく使われる表現です。実際のシチュエーションでどのように使われるか見ていきましょう。
友人との会話での使用例
友人と話す際に「regardless of」を使うと、自分の決意や態度をはっきりと伝えることができます。
例文
- “Are you going to the beach tomorrow?” “Yes, regardless of the weather.”(「明日ビーチに行く?」「うん、天気に関係なく行くよ。」)
- “I’ll be your friend regardless of what other people think.”(他の人が何を思おうと、私はあなたの友達でいるよ。)
- “Regardless of how late it gets, I’ll wait for you.”(どんなに遅くなっても、あなたを待つよ。)
学校や職場での使用例
学校や職場など、より公式な場面でも「regardless of」は適切に使えます。
例文
- “All students can join the club regardless of their grades.”(成績に関係なく、すべての生徒がクラブに参加できます。)
- “We treat all customers equally regardless of how much they spend.”(いくら使うかに関係なく、すべてのお客様を平等に扱います。)
- “The deadline must be met regardless of other projects.”(他のプロジェクトに関係なく、締め切りは守らなければなりません。)
ビジネスシーンでの regardless of の活用
ビジネスの場面では、「regardless of」を使うことで、方針や決定を明確に伝えることができます。
会議やプレゼンテーションでの使用例
例文
- “We will launch the product next month regardless of market conditions.”(市場状況に関係なく、来月製品を発売します。)
- “Regardless of budget constraints, quality remains our top priority.”(予算の制約に関係なく、品質は最優先事項です。)
- “The policy applies to all employees regardless of position.”(地位に関係なく、このポリシーはすべての従業員に適用されます。)
ビジネスメールでの使用例
例文
- “We will proceed with the project regardless of the minor setbacks.”(小さな障害に関係なく、プロジェクトを進めます。)
- “Regardless of the timing, please submit your report by Friday.”(タイミングに関係なく、金曜日までにレポートを提出してください。)
- “Our company values diversity regardless of background.”(背景に関係なく、当社は多様性を重視しています。)
regardless of の文法的なポイント
「regardless of」を正しく使うための文法的なポイントをいくつか押さえておきましょう。
名詞と動名詞の使い分け
「regardless of」の後には名詞や動名詞を置くことができます。
例文
- I will go regardless of the weather.(名詞:天候に関係なく行く。)
- I will go regardless of getting wet.(動名詞:濡れても構わない。)
どちらも正しい使い方ですが、状況によって自然な表現が異なります。
文(節)を続ける場合
「regardless of」の後に文(節)を続けたい場合は、「the fact that」や「whether」、疑問詞などを使います。
例文
- Regardless of the fact that he is young, he is very wise.(彼は若いにもかかわらず、とても賢い。)
- Regardless of whether it’s difficult, we must try.(それが困難であろうとなかろうと、我々は挑戦しなければならない。)
- Regardless of what they say, I believe in you.(何を言われようと、私はあなたを信じている。)
位置による意味の違い
「regardless of」は文の最初、中間、最後のどこにでも置くことができます。位置によって強調される部分が変わることがあります。
例文
- Regardless of the cost, I’ll buy that car.(費用に関係なく、私はその車を買うつもりです。)→ 費用の部分を強調
- I’ll buy that car, regardless of the cost.(その車を買うつもりです、費用に関係なく。)→ 買う決意を強調
「regardless of」に関するよくある質問
「regardless of」について、英語学習者からよく寄せられる質問に答えていきます。
- 「regardless of」と「irrespective of」の違いは何ですか?
-
「regardless of」と「irrespective of」はほぼ同じ意味で、「〜に関係なく」を表します。「irrespective of」の方がより形式的で、書き言葉でよく使われる傾向がありますが、意味や使い方に大きな違いはありません。
- Regardless of his age, he is very active.(年齢に関係なく、彼はとてもアクティブだ。)
- Irrespective of his age, he is very active.(年齢に関係なく、彼はとても活発だ。)
- 「regardless of」の反対の意味を持つ表現はありますか?
-
直接的な反対語はありませんが、「depending on(〜次第で)」や「according to(〜によれば、〜に応じて)」などが状況によっては対照的な意味として使えます。
- I will go regardless of the weather.(天気に関係なく行きます。)
- I will go depending on the weather.(天気次第で行きます。)
- 「regardless of」の語源は何ですか?
-
「regardless」は「regard(注意、配慮)」と接尾辞「-less(〜がない)」から成り、「注意や配慮がない」という意味になります。「of」と組み合わさって、「〜に対する注意や配慮がない」→「〜に関係なく」という意味になりました。
- 「regardless of」は口語でもよく使われますか?
-
はい、「regardless of」は口語でも書き言葉でも広く使われます。ただし、よりカジュアルな場面では「no matter what」や「whatever happens」などの表現が好まれることもあります。
- 「regardless of」を使う際の一般的な間違いは?
-
よくある間違いには以下のようなものがあります。
- 「regardless」を「irregardless」と言う(これは二重否定になるため避けるべき)
- 複数の要素を「and」で繋ぐ(正しくは「or」を使う)
- 「of」を省略して「regardless + 名詞」とする(これは文法的に誤り)
- 「regardless」と「regardlessly」の違いは何ですか?
-
「regardless」は副詞として使われますが、「regardlessly」はあまり一般的ではなく、使用は避けた方が良いでしょう。「regardless」だけで副詞として機能します。
まとめ

「regardless of」について学んだ内容を簡潔にまとめます。
- 「regardless of」は「〜に関係なく」「〜にもかかわらず」という意味を持つ英語表現です。
- 基本的に「regardless of + 名詞(句)」の形で使います。
- 文(節)を続ける場合は、「whether」や疑問詞などを使います。
- 複数の要素を伴う場合は「or」で繋ぎます(「and」ではありません)。
- 「regardless」は単独で副詞としても使え、「それにもかかわらず」という意味になります。
- 類似表現として「despite」「in spite of」「no matter」「wh-ever/however」などがありますが、それぞれニュアンスや使用場面が異なります。
- 「despite」や「in spite of」は既存の障害にもかかわらずという意味合いが強いです。
- 「no matter」や「wh-ever」表現はよりカジュアルな場面で使われることが多いです。
- 「regardless of」は日常会話からビジネスシーンまで幅広く使える表現です。
- 位置によって強調される部分が変わることがあります。
- 「regardless of」と「irrespective of」はほぼ同じ意味で置き換え可能です。
「regardless of」を適切に使いこなすことで、英語での表現の幅が広がります。様々な状況で使ってみて、自然な英語表現を身につけていきましょう。最初は簡単な例文から始めて、徐々に複雑な文脈でも使えるようになることが大切です。英語学習の道のりは長いかもしれませんが、一つ一つの表現をマスターしていくことで、確実に上達していくでしょう。
この記事が「regardless of」の理解と活用に役立てば幸いです。